更新日:2023/03/16
この記事のまとめ
第二新卒の定義や、第二新卒枠とはどういった枠なのか、転職を考えているけれど自分が第二新卒に当てはまるのか疑問に思っている方も多いと思います。
新卒で入社した会社をもし入社3年目以内で辞めようと思っている場合は、「第二新卒」として転職活動できるチャンスがあります。
この記事では、第二新卒とは何か、新卒採用と中途採用は採用枠としてどう違うのか、第二新卒の基本や求められる能力、転職のノウハウなどを解説します。
目次
第二新卒には「平成○○年○月生まれは第二新卒」といったような明確な基準がないため、「自分は第二新卒に当てはまるのか?それとも違うのか?」と悩んでしまう人も多く見られます。まずは統一されている一般的な定義から解説します。
第二新卒とは一般的に、「学校を卒業してから一度就職したが数年のうちに離職して転職活動をする若手求職者」のことを指します。
「判断が難しくて混同してしまう」という人も多いようですが、転職市場が指す第二新卒は「学校を卒業してから就職したが1年~3年で転職を志す25歳前後の人々」ということになります。
「新卒」とは、入社する年に学校を卒業・卒業見込みの人に限定した呼び方です。多くの場合、卒業後すぐに就職をする場合を指します。企業側は就業経験がないことを前提にしているため、学生にとっては最も開かれた就職のタイミングとなります。
かつては卒業してからすぐに就職しないと「既卒」扱いになってしまいましたが、大手を中心に卒業後3年間を「新卒」とする企業も増えています。なかには、年齢を基準に「学校を卒業かつ30歳以下の未就業者」を新卒している企業もあります。
既卒とは一般的に「学校を卒業してから一度も就職していない人」を意味します。就職経験があるかないかで区別しているため、「学校を卒業後、一度就職をした人が第二新卒」「就職をしていない人が既卒」と考えるとわかりやすいでしょう。
企業にとって、第二新卒の採用にはどのようなメリットや目的があるのでしょうか。ここでは、企業がなぜ第二新卒を積極的に採用するのか、その目的を解説します。
新卒を採用するということは、企業にとって実はかなりの負担です。応募するかどうかわからない学生に対して自分の会社を選んでもらおうと大量にパンフレットを配布したり、説明会を開いたりするなど、どうしてもコストがかかってしまいます。
その点、第二新卒の場合は「この企業に応募したい!」と自らが望んで就職活動をするケースが多いため、採用にかける費用を抑えることができます。
また、第二新卒は社会人の経験があるため、必要最低限の社会人マナーを身につけていることが期待されています。そのため研修コストも最小限に抑えることができ、企業にとって大きな魅力となります。
企業は必死に新入社員の獲得に力を入れていますが、それでも予定人数を採用できないという企業が多いという事情があります。
また新卒の入社の方は当たり前ですが、会社選びが初めてという方ばかりです。そのため、どうしても企業と社員の間にミスマッチが発生してしまいます。3年での離職率は3割とも言われていますが、「企業にとって必要な若手人材がどうしても足りない」という企業は意外と多いのです。
第二新卒は社会に出て世の中の理解が進んだ分、新卒社員に比べてミスマッチがはるかに少ないことは間違いないでしょう。企業が若手社員を必要とする今の時代、第二新卒は求められている存在なのです。
新卒で就職した会社に満足することなく、果敢に状況を変えようとする行動力は魅力的です。
第二新卒のなかには、新卒で企業に入社された後のミスマッチ、すなわち「私がやりたかったのはこういう仕事ではない」ということを感じて次の仕事を探す人もいます。そういう方の場合「次の会社はしっかり選び、自分が輝ける仕事をしよう!」という意欲があり、仕事に対するモチベーションが非常に高いと考えられます。「この会社でこういうことをやりたい」「次の会社では長く働きたいからしっかり頑張らないと」というやる気と目標志向性の高さを持つ第二新卒は、企業にとって非常に魅力的に映るのです。
企業側は、仕事に対する柔軟さと適応力も第二新卒に求めています。
若いうえに特定の企業の文化に染まりきっていないため柔軟性もあり、新しいことを積極的に吸収してくれるだろうという期待感が企業にはあります。
仕事には、「この作業に意味はあるのか」と一見思う仕事もあるでしょう。しかし、一つひとつの仕事には必ず意味が存在します。任された仕事に前向きに取り組めるような柔軟性や組織や業務への適応能力が、第二新卒には期待されているのです。
第二新卒の転職理由としては、「キャリアアップができない」「自分が望んでいた業務ができない」「残業が多い」などが多く挙げられます。また、「福利厚生が充実していない」「社風になじめない」などの理由も見られます。
第二新卒は、一般的な転職者と比べてスキルが重視されないケースが多く見られます。経験やスキルよりも「やる気や素直さ」を重視しているケースもあるため、安心して応募することができます。
スキルより、やる気やポテンシャルを見て採用される可能性が高いのが、第二新卒で転職するメリットといえます。またその意味で、異業種や未経験の仕事に挑戦しやすいというメリットもあります。
第二新卒の転職では、研修制度が充実しているというメリットもあります。第二新卒や既卒が即戦力として求められることはほぼありません。企業の戦力として成長を期待し育成することが想定されているため、研修や育成に力を入れる企業が多いのです。
では、第二新卒で転職をする場合、どのように進めたら良いのでしょうか。ここでは第二新卒の転職の進め方やポイントについて解説します。
第二新卒の就職活動は、新卒時と違って在職中に行うことがほとんどです。新卒時は就職活動に専念しやすい環境だったかもしれませんが、その頃とは状況が異なり、働きながら就職活動をするのはなかなか大変なものです。仕事と就職活動の両立に悩み、「いっそ勤めている会社を退職して就職活動に専念したほうが成功するかも......」と考える方もいます。
しかし仕事を辞めずに就職活動を進めた場合、もちろんスケジュールの管理は大変になりますが、収入や貯金がなくなる不安から転職先を妥協して選ぶ必要がなくなるため、希望の転職が叶いやすくなるメリットがあります。収入を得ながら就職活動ができるため、金銭面でも精神面でも大きな余裕を持てるわけです。
また、ブランクをなくすことができるのも一つのメリットです。「職務経歴書に空白の期間は作りたくない」とは誰もが思うはずですが、就業しながらの転職が成功すれば、空白の期間を作らずに次のステップに進むことができます。
企業側も、在職中の人が転職活動をしやすいように配慮しているところがほとんどです。例えば、面接を夜の時間帯に設けたり、休日に説明会を開催したりする企業が増加しています。企業側から見ても、ブランクを置かずに活躍してくれる人はとても魅力的だからです。
第二新卒での転職を成功させるためには、転職したいと思った理由や目的を明確にしておくことが重要です。
なぜ転職しようと思ったのか、自分が仕事に何を求めているかを、自分自身が理解する必要があります。仕事に求めるものは「出世」「スキルの向上」「年収アップ」など、人によってさまざまですが、そのなかでもより重視している点が何かしらあるはずです。
あらためて自分自身を振り返り、仕事をするにあたって何に重きを置いているのか整理してみましょう。仕事に追われていると忘れてしまいがちですが、今後のキャリアアップを成功させるためには、まず自分自身への理解を怠らないことが大切です。
転職を成功させるためにはスケジューリングが大切です。転職するまでの流れや要する時間を把握しておかなければなりません。
年明けの1月から3月には求人が増えはじめるので、11月から12月には今後の方針を決めておく必要があります。求人を見つけてから対策を立てるのではなく、あらかじめ前倒しで準備に取り掛かることが成功の秘訣です。そのためには、余裕を持ったスケジュール管理が欠かせません。
また、会社への退職届は希望する日程の2週間前までに提出することが法律で義務づけられています。希望通りとなるかどうかは、業務の引き継ぎなどの状況にもよりますが、退職の意思は可能な限り希望日の1ヵ月までに伝えておくのがベストです。
例えば、4月に新しい企業へ入社したい場合、2月中には退職の意思を明確にしておくことが理想です。そのため、新年度からの転職を目指す場合、転職活動は1月に入ってすぐにスタートしたほうがよいことがわかります。
転職において自分が求める希望条件を明確にし、優先順位を決めておくことも重要です。手あたり次第に求人情報を漁るのではなく、どんな職に就きたいのか、基準となる条件はどのようなものなのか、大まかな希望をリストアップし、優先順位をつけておきましょう。
ここからは、第二新卒における具体的な成功事例や失敗事例をご紹介します。
第二新卒における成功事例についてご紹介します。
23歳 女性
「書面で見るだけではわからない応募先企業の雰囲気や、アドバイザーの方のおすすめのポイントなどを聞くことができました。」
前職では、食品関連の総務部で働いていました。
慶弔対応や稟議書仕分け、電報手配、有休処理・毎月の取得状況、スケジュールの調整など、さまざまな業務を行っていましたが、営業としての経験を積みたいと思い転職を考えました。
また、1年間総務として働いて、総務は管理部であることから「会社の利益を生み出す為に動いているわけではない」と思ったことと、他部署との関わりがなく、どのように会社が回っているのか把握できていないことにもどかしさを感じたことも転職に踏み切った理由の一つです。
事務所の中ではなく、外に出てさまざまな人と話をしたり、見て感じたことから考えて仕事をするような働き方がしたいと思い、営業職に転職してみようと考えました。
転職の際には、社会人経験が浅いことや希望する営業職の経験がないことから、自分が希望する会社に行けるのかという不安がありました。また、初めての転職だったため、職務経歴書の書き方や面接など、転職に関する知識もないことに不安を感じていました。
一人では難しいと思ったので、転職エージェントに相談をしてみたところ、社会人歴が短く、営業経験がない中でも希望を聞いていただき、求人を紹介していただけました。また、面接対策や転職のアドバイスをいただけたことで、自分が働きたいと思える会社に出会えました。入社を決意した一番の理由としては、前職で関わっていた食に関する分野での営業ができることや、上昇志向の強い人に囲まれて仕事ができると考えたためです。
経験が浅く転職未経験の中で、自分の考えをまとめるのにアドバイスをいただけたことや、企業の実際の雰囲気やアドバイザーの方のおすすめポイントなどを聞けたこと、それを参考に自分がどうなりたいか、どのように働きたいかを明確にできたことが転職成功の秘訣です。
体験談で多く挙がるのは「転職の理由を説明できなかった」「応募する企業の下調べをしっかりとしなかった」「以前の就活や就業経験から学んだことをアピールできなかった」といった声です。このような失敗を防ぐためにも、転職における重要なポイントをきちんと把握しておきましょう。
第二新卒ならではの強みは、ここまでお伝えしてきた通りさまざまあります。しかし、いざ転職活動を始めるとなると、「いったい何から始めたらいいんだろう?」と戸惑ってしまう方も多いようです。
自分だけで進めようとすると疑問や不安が次々と出てくるのが転職活動というもの。転職活動の失敗例として「すべてを自分だけでやろうとしてしまった」「面接対策ができず行き詰まってしまった」という体験談もしばしば聞かれます。
初めての転職活動を成功させるためには、転職エージェントを上手に活用し、客観的な視点も踏まえた効果的な転職活動を実現しましょう。
第二新卒の転職が初めての転職活動という方も多いと思います。そんな転職活動には転職エージェントを活用することがおすすめです。ここでは転職エージェントを活用するメリットをご紹介します。
転職エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが個別でカウンセリングを行います。
例えばマイナビエージェントでは、登録後に個別でキャリアカウンセリングをしてもらえます。これまでの就業経験や転職の希望などから、一人ひとりの現状や希望をしっかりと踏まえたうえで、一人ひとりに合わせたキャリアプランや個性を考慮して、最適な求人を紹介してもらえます。時には「このような仕事も向いているのでは?」とアドバイスをもらうこともできます。また、自身では気づかなかったアピールポイントや強みもしっかりと見極めてもらえます。
新卒時の就職活動と第二新卒としての転職活動は、アピールすべきポイントや面接で話す内容も大きく異なります。「新卒時は就職活動に成功したし、同じようなものだから大丈夫だろう」と考えてしまうと、失敗につながってしまいます。プロの意見を聞きながら計画を立てていきましょう。
また、「在職しながらの転職活動で時間がない」という方のために電話でのキャリアカウンセリングも行っており、仕事と転職活動の両立を目指す方もしっかりとサポートしてもらえます。
通常の転職サイトには載っていない「非公開求人」に応募できます。
マイナビエージェントでは、企業の採用担当者から企業の詳しい情報を直接入手しているため、転職サイトに載っていない求人はもちろん、求人広告を見ただけではわからない情報も多数得ることができます。
例えば、その企業の雰囲気や職場環境などが代表例です。詳しいところまで事前に伝えてもらえるので、「アットホームな雰囲気だと聞いていたのに全然違う」「研修制度が充実しているはずだったのに何もしてくれない」など、入社してからのミスマッチを防ぐことができます。また企業によっては、採用で重視するポイントや面接の難易度など、転職成功率を上げるための情報を提供してもらえることもあります。
非公開求人に応募できることによって、一人で転職活動を行うよりも選択肢の幅が広がるのは、マイナビエージェントならではのメリットです。さらに、常に新しい情報を提供することによって、一人ひとりが描く理想の転職を叶えやすいです。
マイナビエージェントでは応募書類の添削もしてもらえます。履歴書や職務経歴書は、採用側が最初にあなたを判断する非常に大切なものです。
「書類だけでは自分の良さは伝わらない」「面接で自分をアピールしたい」と考える方も多いですが、適当な書類を送ってしまってはイメージダウンにつながり、面接に進むことすら難しくなってしまいます。次の選考ステップに進むためにも、応募書類で実績や自己PRをしっかりアピールすることは非常に重要です。
転職のプロであるキャリアアドバイザーに見てもらえることで、自分の魅力をしっかりと伝える書き方をアドバイスしてもらえます。また、推薦状の作成も行ってもらえます。第三者の推薦があることで、採用側の信頼度も高まります。
書類選考を無事に通過したら、次はいよいよ面接です。転職エージェントを活用すると、面接日程の調整を自分でしなくてすみます。
第二新卒の方が転職する際に応募する企業の数は、平均で5~10社ほどです。しかし、複数の企業に応募するとなると面接日程のスケジューリングに苦労します。どの企業に書類を送って、どの企業の返事待ちなのか混乱してしまうことも考えられます。
マイナビエージェントでは、予定に合わせてキャリアアドバイザーが日程の調整を行ってくれます。自分自身で調整しようとすると負担が大きくなるだけではなく、「書類を送る日にちを間違えてしまった」などのミスもありえます。キャリアアドバイザーに任せることで、ミスをなくし効率の良い転職活動を行うことができます。
さらに、過去の面接で実際に問われた内容など、ここだけの情報をこっそり伝えてくれる場合もあります。あらかじめ面接傾向がわかっていれば、それに応じて対策を練ることができるので、とても効率的です。
また、希望すればビジネスマナーも含めた面接対策を個別で行ってもらえます。面接に慣れておらず不安という場合でも基礎からきめ細やかなアドバイスをもらえるため、安心して面接に取り組めます。
企業との面接が終わった後は、採用担当からの評価をフィードバックしてもらえます。企業からの評価を直接聞けるのはマイナビエージェントならではのメリットの一つです。評価された点を今後の面接に生かすことができます。
第二新卒の転職は新卒採用の選考とは見られるポイントが異なります。ここからは、第二新卒が転職する際に気をつけるべきポイントを解説します。
職務経歴書の書き方は、わかりやすく体系立てて書くことと同時に、これまでのキャリアに裏付けられたスキルをより詳しく、漏れなく記載することがポイントです。
職務経歴書の書き方そのものに、これまで積み重ねてきたスキルが反映されると考えて書いてみてください。携わってきた仕事がとてもシンプルな事務作業であったとしても、どのような事務仕事だったのか、なぜ自分が任されていたのか、その作業はどのようなフローで発生する事務だったのか、その仕事を通してどのような技術が身についたのかなど、とことん深く掘り下げて伝えきるように努めましょう。
第二新卒の方が職務経歴書を書くうえで注意しておきたいのが、志望動機の項目です。「動機」は、相手に訴えかける「あなたの熱意」をアピールする重要な項目です。職務経歴書のテンプレートの中には志望動機の記入欄がないものもありますが、実は採用担当者が最も重視する必要不可欠な項目です。できる限り記載するようにしましょう。
志望動機を書く際は、まず企業情報や求人情報から、どのような「想い」を持っている企業なのか、どのような人材が求められているのかを読み解きます。そして、あなたが共感した部分、また「あなただからこそ貢献できる」と考えたことを、嘘偽りなくストレートに伝えましょう。
人事担当者が志望動機を見る際は、「どうしてうちを希望しているのか」「一緒に仕事をする仲間として魅力的な人材か」という点に注目します。採用担当者にとっては、長い道のりを共にするメンバーを探すための大切な情報源です。あなただけの志望動機を、文書の中でわかりやすく丁寧に伝えきりましょう。
職務経歴書を作成する際、企業の分析をすることは非常に大切なポイントですが、単純に用意された情報を俯瞰して見ながら分析するのではなく、企業が進もうとしている方向や、企業としての「想い」「理念」をしっかりと読み解き、汲み取ることが重要です。企業の資料を見たりインターネットで検索したりする際は、「どういう企業なのか」だけでなく、「どこへ向かって成長しようとしている企業なのか」までしっかりと把握しておきましょう。
第二新卒の転職に関してよくあるQ&Aをご紹介します。
第二新卒を歓迎している企業の多くは、経験やスキルよりも「若手ならではの素直さ」「柔軟性」「やる気」などを期待して採用を行っています。ですので、就業経験が長ければ長いほど有利になるというわけではありません。
しかし、就業経験が一年未満や半年未満というのは、「社会人としての最低限のマナーが身についているか」という点において採用側が不安を覚えてしまうこともあります。
企業が第二新卒を採用する一つのメリットとして、「新卒とは違い社会人としてのマナーをイチから教える必要がない」という点が挙げられます。したがって、社会人の基礎となる部分ができていないと、第二新卒としての強みを生かすことが難しくなる場合があるのです。
一方、半年から一年未満という期間であれば社会人としての最低限のマナーは理解していると考える企業もあります。1ヵ月もしないで辞めてしまったとなればさすがに印象は変わってきますが、ある程度の就業経験があればそこまで不利にはなりません。
それよりも重要なポイントは、どうして離職をすることになったのか、そして、就業している間にどんな経験を積み、学んできたのかです。それをしっかりと説明して、自分の強みとしてアピールしていくことができれば、短期間で離職したというイメージをくつがえすことができるでしょう。
第二新卒として転職活動を行うにあたっては、「新卒を歓迎している企業に応募してはいけないのか」という疑問も出てくるでしょう。
新卒というのはあくまで「学校を卒業して初めて就職する人」を指すので、第二新卒は新卒扱いにはなりません。まれに採用側の定義によって変わる場合もありますが、就業経験があれば新卒としては扱われないことがほとんどです。
しかし、第二新卒は新卒とは違い、即戦力となれる大きな魅力を持っています。入社したい企業が新卒だけを歓迎しているときは、「第二新卒で応募することは可能ですか」と直接質問してみても良いでしょう。自分自身で直接企業に電話をして尋ねるのは気が引ける場合は、転職エージェントに任せてみるのも一つの方法です。
第二新卒でも応募が可能かどうかをエージェントが代わりに確認することができますし、プロの視点からさまざまなアドバイスをもらうこともできます。転職サイトや転職エージェントを上手に活用していくことが、理想の転職を叶える近道となります。
合同説明会は新卒だけのものと思われがちですが、実は第二新卒に向けた合同説明会を行っている企業も多く存在します。東京や大阪などの大都市だけではなく地方都市での開催もありますので、チェックを欠かさないようにしましょう。
合同説明会は企業の採用担当者と直接話せることもあるので疑問や不安を解消しやすく、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
就活において志望している業界や企業の理解を深め、情報収集をしておくのはとても大切なことです。転職活動を確実に成功させるためにも、時間の許す限り参加することをおすすめします。
学生時代にインターンシップに参加した経験のある人も多いはず。インターンシップといえば学生のイメージが強いですが、近年では第二新卒や社会人向けに行う企業も増えてきました。
特に、志望する転職先がまったくの異業種であるときや、経験がなくて不安な部分が多いというときは、積極的に参加することをおすすめします。実際に自分で仕事を経験したり、社内の雰囲気を確かめたりすることによって、就業した際のイメージがつかみやすくなるからです。
第二新卒での転職を成功させるには、面接選考を通過しなければなりません。ここでは面接のコツについてご紹介します。
面接の流れは、基本的に新卒の時と大きな違いはありません。ただ、新卒採用の際の面接官が「人事担当」であるのに対し、第二新卒の面接官は「就職する部署の直属上長や現場の上司」であることがほとんどです。これは、入社後どこの部署に配属されるか未定である新卒とは異なり、第二新卒は配属部署がおおむね決まっているからです。
そして、新卒の時との最も大きな違いは、「面接の質問で聞かれること」です。履歴書や職務経歴書に記載した内容と重複するかと思いますが、面接官に個々の事柄をいかにポジティブに伝えるかという点が鍵となります。
第二新卒の面接で、企業はどんな質問をするのでしょうか?
よく聞かれるものとしては、「なぜ前の会社を辞めて転職を考えたのですか?」という質問です。
そのほかに多く聞かれる質問を挙げていきます。
「いままでに辛かった仕事、厳しい仕事はどんなものがありましたか?」
仕事を始めるうえでストレスが溜まる場面は少なからず訪れるもの。企業としては、あなたが仕事をしていくうえでストレスに耐えられるのかということを問いかけてきます。
「仕事で失敗したことにはどんなことがありますか?」
これは企業があなたに失敗を許さないという意味ではなく、その失敗を糧にしてあなたはどんな成長をしてきたのか、ということを聞いてくるのです。
「やりがいを感じられない仕事もあるかもしれない。あなたはそれに耐えられますか?」
あなたは「この会社に入ってこんな仕事をしてみたいんだ!」という意欲を持っていると思いますが、それでも「こんなことをするためにこの仕事を選んだわけじゃ...」と思うシーンは必ず訪れるはず。そんな時も「この仕事は自分が成長するうえで大事なことだ!」と柔軟にポジティブに考えることができるか、ということを試してきます。
「あなたが今後直さなければならない課題を教えてください」
人が成長していくためには、「自分は今後どうした方がいい」ということを明確に自覚すべきです。自分の長所ばかりをアピールするのではなく、客観的に自分を見つめて、直さなければいけないことを自分で把握しているのか、ということが問われるのです。
面接でアピールするべきポイントはしっかり押さえておきましょう。
面接では、あなたの経験や実績がいかに企業のために役立つものなのか、入社後の活躍の可能性をいかにアピールできるかが重要となります。経験や実績といっても、華々しい功績でなくて構いません。仕事を通じて得た考え方や姿勢、仕事を遂行するにあたって心がけていたことや日々のルーティンなど、一見些細なことでも、あなたが業務に対してどのように向き合ってきたのかが大切なのです。
成功であれ失敗であれ、一番重要なのはそのプロセスです。短い面接時間であなたがどんな優良な人材であるのかを知ってもらうためには、実際に経験したエピソードを交えて具体性を持たせた伝え方をすることが効果的です。
転職の面接で必ずといっていいほど聞かれる内容の一つに「前職の退職理由」 があります。これは、第二新卒に限らず中途採用では避けて通れない関門です。
企業としては、せっかく育成した人材が退職することは大きな損害となるため、できる限り避けたいと思っています。そこで、長く働く意思があるかどうかを見極めるため、必ず退職の理由を掘り下げて聞いてくるでしょう。
ここで重要なことは、退職理由を入社意欲へとつなげることです。人間関係のこじれ、体調不良、ストレスなどのネガティブな退職理由であったとしても、前職での反省を踏まえた前向きなビジョンを描き、これまでの経験を礎として前へ進みたいという気持ちを偽りなく伝えることができれば問題ありません。
なお、退職理由において勤めていた企業の批判は口にしないようにしましょう。マイナスなイメージを与えず、自分のステップアップという方向性を念頭に置いて、志望動機やポジティブな話題に結びつけることを意識しましょう。
【例文】
前職では、経理を希望していましたが営業部に配属されました。自分の望んでいた業務ではありませんでしたが学べたことも多く、対人関係などのスキルを身につけることができました。
しかし、以前の就業先では部署の異動はなく、このままでは経理という業務を経験できないと感じています。営業部での経験を生かしつつ経理職にもう一度挑戦したいと考え、御社を志望いたしました。
面接時の服装や身だしなみは、面接の成功を左右する大きな判断基準となります。最も注意すべき点は、清潔感です。面接官は人を見るプロですから、見ていないようでも頭からつま先までくまなくチェックしています。
アイロンのかかっていないシャツやシワのついたスーツを着ている人と、パリッとしたシャツにきれいなスーツを着ている人では、その印象は雲泥の差です。もちろん、着用していくスーツやインナーだけでなく、髪型や鞄、靴に至るまで清潔感を意識するのが、最低限のマナーというものです。
身だしなみは社会人の基本的なマナーです。洋服の選び方一つが面接の合否に影響を及ぼす可能性があることを踏まえ、印象の良い服装で臨みましょう。
ただし、昨今では、従来の形式にとらわれないラフなスタイルの面接も増えていますので、会社に応じた身だしなみで臨むことが大切です。
第二新卒の採用では、新卒や中途採用とは見られている部分が異なります。就業期間の短さから転職を不安に感じる人も少なくないと思いますが、自分が仕事に求める理想と現実のギャップに気づき転職を決意した行動力ややる気を、企業は評価しています。面接対策やスケジュール管理などをしっかりと行い、第二新卒の転職の成功確率を高めていきましょう。
具体的に転職活動を進めたい場合は、「第二新卒を募集している求人一覧」をぜひチェックしてみてください。
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