更新日:2024/08/06
この記事のまとめ
第二新卒として転職を考えているものの、「第二新卒の転職はやめとけ」「第二新卒の転職は不利」といった声も聞かれるため、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。確かに、第二新卒の転職にはデメリットがあるのも事実です。
しかし、メリットもあるのをご存知でしょうか。本記事では、「第二新卒の転職はやめとけ」といわれる理由や、転職するメリットを解説します。転職成功のコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「第二新卒の転職はやめとけ」といわれる理由を知る前に、まずは第二新卒の定義や特徴を確認しておきましょう。第二新卒とは、新卒入社後、数年で転職する若手社会人のことです。ここでは、第二新卒の特徴や就職状況について解説します。
実は、第二新卒に明確な定義はありません。しかし一般的には、新卒で入社した会社を3年以内に退職し、再就職活動を行う若手社会人を指します。4年生大学を卒業した方は25歳前後、高卒の場合は20歳前後を目安にするとよいでしょう。新卒と中途採用の中間に位置し、ある程度の社会人経験はあるものの、スキルや経験はまだ浅いのが特徴です。
第二新卒が増えている背景には、「自分に合った仕事や環境を見つけたい」という若手社会人の意識の変化があります。新卒で入社した会社が自分に合わないと感じたり、スキルアップや専門性を高めたいと考えたりした際に、転職を検討する人が増えているといえるでしょう。
実際、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」によると、大学卒の就職後3年以内の離職率は32.3%、高校卒は37.0%です。「ひとつの会社で定年まで」という考え方が薄れ、キャリアの選択肢が広がったことで、第二新卒の転職が増えていると考えられます。
参照:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)|厚生労働省
厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果」によると、第二新卒に該当する24歳以下の転職入職率は、ほかの年齢層と比べて高い水準にあります。具体的には、19歳以下の転職入職率は男性が19.9%、女性が18.9%、20歳~24歳の転職入職率は男女ともに14.7%です。
特に、ポテンシャル採用を重視しているIT業界やベンチャー企業などでは、即戦力として実務経験のある第二新卒を積極的に採用するケースが目立ちます。
第二新卒の転職が増えている一方で、「やめとけ」という意見を耳にすることもあるでしょう。実際に第二新卒の転職には、デメリットもあります。ここからは、「第二新卒の転職はやめとけ」といわれる主な理由を4つ紹介します。
第二新卒の転職は勤続年数が短いことで、面接官にマイナスイメージを与える可能性があります。企業は長く働いてくれる人材を求めているため、「この人は会社に定着できない」「またすぐに転職してしまう」と判断されると、採用は難しくなるでしょう。
また、身につけたスキルを活かせないまま、前職を3年に満たない期間で退職することは「もったいない」と捉えられることもあります。
前職の退職理由が「上司との人間関係が合わなかった」「仕事内容が自分に合っていなかった」などネガティブなものだった場合は、面接官にプラスの印象を与えられるようなポジティブな理由に置き換えて説明することが求められます。
しかし、社会人経験が浅かったり転職についての知識があまりなかったりといったケースでは、退職理由をそのまま伝えてしまう可能性もあるでしょう。面接でネガティブな退職理由を伝えると、面接官にマイナスの印象を与えかねません。
第二新卒の転職では、アピールできるスキルや実績が少ないことがネックになることもあります。新卒で入社した会社で十分な経験を積めていない場合、即戦力としての採用は難しいでしょう。
たとえば、営業職として入社したものの1年足らずで退職してしまった場合、営業スキルを十分に身につけられていないと判断されるかもしれません。経験不足ゆえに、即戦力として活躍できる人材とは見なされにくいのが実情です。
第二新卒の転職では、研修制度が十分に整っていないことも考えられます。新卒採用と同時期の入社であれば、一緒に研修を受けられるケースもあるでしょう。しかし、社会人経験のある第二新卒の転職は、新卒採用とは異なり、大半の場合は日々の業務をこなしながら少しずつ業務を覚えていくスタイルも珍しくありません。
十分な研修制度が整っていない環境で働くことは、自分の成長にとってリスクになる可能性があることも覚えておきましょう。
第二新卒の転職は「やめとけ」といわれる一方で、自分に合う働き方を見つけられたり、スキルアップできたりといった第二新卒ならではのメリットもあります。ここからは、第二新卒の転職で得られる4つの主なメリットを確認してみましょう。
第二新卒の転職は、自分に合った仕事や環境を見つけるチャンスです。新卒時の就職活動では、限られた情報や経験不足から、必ずしも最適な選択ができるとは限りません。一方、第二新卒での転職では、社会人経験を通じて自分の強みや適性を理解し、より自分に合った仕事や環境を探せます。
たとえば、営業職から事務職へ、大手企業から中小企業へといったように、キャリアの方向性を見直すことも可能です。「自分らしいキャリア」を歩むために、第二新卒の転職は有効な選択肢のひとつといえるでしょう。
第二新卒の転職では、前職での経験を土台に、新しい環境で知識やスキルを磨くことができるでしょう。たとえば、ITエンジニアとして働いていた人が、より専門性の高い分野にチャレンジするために転職するケースがあります。また、営業職から人事職へ転職し、人材育成のスペシャリストを目指す人もいるでしょう。
ポテンシャル採用を期待できる第二新卒は、未経験の分野にも挑戦しやすい傾向です。自分の可能性を広げるための転職は、スキルアップにつながる有効な手段といえます。
前職での経験や、これまでに身につけたスキルを評価してもらえれば、給与交渉で有利に働くケースもあります。前職よりも責任あるポジションに就けたり、評価に見合った待遇を得られたりする可能性も高まります。
また、育児休暇制度や在宅勤務など福利厚生の充実した企業に転職できれば、ワークライフバランスの改善も期待できるでしょう。
第二新卒は社会人経験が浅いからこそ、ポテンシャルを評価されて採用されるケースも多い傾向です。年齢を重ねるにつれて、未経験分野への転職のハードルは高くなります。しかし、第二新卒は異業種や異職種へのチャレンジも可能です。
前職とは違う分野に挑戦することで、自分の可能性を広げられるでしょう。将来のキャリアの選択肢を広げるチャンスでもあります。
転職活動をスムーズに進めるためには、事前準備が欠かせませんが、第二新卒も例外ではありません。ここでは、第二新卒の転職を成功に導く5つのコツを紹介します。自分の強みや適性を見極めたうえで、効果的な自己アピールを心掛け、希望する企業への転職を成功させましょう。
自分の強みと適性を見極めることは、第二新卒の転職成功に欠かせません。前職で培ったスキルや知識、趣味や特技など、自分の「武器」を洗い出してみましょう。たとえば、営業職で顧客折衝のスキルを磨いた方は、それを強みとしてアピールできるかもしれません。
また、「自分にはどのような仕事が合うのか」と自問自答してみるのも大切です。適性を見極められれば、自分らしく輝ける転職先を見つけられるでしょう。
転職したい理由を明確にし、言語化しておくことも重要です。前職で自分のスキルを十分に発揮できなかった場合は、「もっと活躍の場を広げたい」などとポジティブに表現するのがコツです。
ネガティブな退職理由も、前向きな言葉に置き換えることで、印象が変わります。面接官から転職理由を聞かれたときに、すらすらと答えられるよう準備しておくと安心です。
自己アピールを効果的に行うことも、転職成功への近道です。自信を持って強みをアピールできるよう、入念に準備しておきましょう。前職で身につけたスキルや経験、学生時代の実績なども、強みとして活かせるかもしれません。
自己アピールでは、具体的なエピソードを交えて伝えると説得力が増します。採用担当者に「この人なら活躍してくれそう」と思ってもらえるよう、自分の魅力を存分にアピールしましょう。
面接では、柔軟な姿勢で臨むことが大切です。採用担当者から予想外の質問をされても、冷静に受け答えができるよう、本番と同様の練習をしておくことをおすすめします。
また、面接でよく聞かれる質問に対する回答は、事前に用意しておきましょう。具体的なエピソードを交えながら、自分の考えや行動を説明できれば、面接官に好印象を与えられるでしょう。
転職エージェントを活用すれば、第二新卒の転職成功に近づけるでしょう。転職エージェントでは、自分に合う企業を紹介してもらえるだけでなく、「自分の強みを活かせる求人が見つからない」といった悩みも相談できます。
また、書類の書き方や面接対策など、プロのアドバイスが受けられます。面接日の調整や年収交渉など、企業との交渉も任せられるため、より効率的に転職活動を進められるでしょう。
第二新卒の転職活動では、留意したい点がいくつかあります。事前に確認してうまく乗り越えることで、充実したキャリアを築くチャンスにつながるでしょう。ここからは、第二新卒の転職における留意点を4つ解説します。
在職中に転職活動を行うことで、経済的な不安を抱えることなく、じっくりと転職先を探せます。転職活動は退職後でも可能ですが、期間が長引くほど経済的な不安が大きくなるでしょう。しかし、在職中なら収入を維持しながら活動できるため安心です。
また、現職での実績やスキルをアピールできるため、転職先からの評価も高まります。ただし、現在の仕事に支障をきたさないよう、面接の日程調整などには十分な配慮が必要です。
第二新卒ならではの視点やスキルに魅力を感じる企業が増えている一方で、経験やスキルを重視する企業も多くあります。そのため、即戦力を求めている企業にばかり応募していては、なかなか採用されないということになりかねません。
求人広告に第二新卒歓迎という記載があったり、第二新卒を積極的に採用していたりする企業を選ぶことで、採用される確率は高まるでしょう。また、入社後のミスマッチを防ぐためにも、転職先選びの際は第二新卒の採用実績や教育制度もチェックすることをおすすめします。
履歴書は、転職先ごとにカスタマイズすることが重要です。前の会社で使った履歴書をそのまま使い回すのは避けましょう。応募先の企業や職種に合わせて、アピールポイントを変えるのがポイントです。たとえば、営業職への応募ならコミュニケーション能力や実績を強調し、エンジニア職なら技術スキルや問題解決能力を前面に押し出すといった具合です。志望動機も、その会社に特化した内容にするとより効果的でしょう。
手間はかかりますが、一社一社に合わせた履歴書を作成することで、面接官によい印象を与えられます。「この会社に入りたい」という熱意が伝わる履歴書づくりを心掛けましょう。
求人選びをスムーズに行うためには、自分にとって譲れない条件を明確にしておくことが大切です。年収、仕事内容、勤務地など、希望条件が多いと、すべてを満たす求人を見つけるのは難しいでしょう。逆に希望条件が曖昧では、入社後のミスマッチにつながります。
理想の求人が見つからないからといって妥協してしまっては、また転職を繰り返すことになりかねません。希望条件には優先順位をつけ、条件に合う企業を効率よく探してみましょう。
第二新卒の転職に不安を感じたり、自分に合う仕事が分からなかったりといった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。転職活動の悩みや疑問はマイナビエージェントにご相談ください。
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第二新卒は、新卒と中途採用の間に位置する採用区分です。勤続年数が短いなどの理由から「転職はやめとけ」といわれることもありますが、ポテンシャル採用が期待できるといった第二新卒ならではのメリットもあります。
第二新卒の転職に不安を感じているのであれは、マイナビエージェントにご相談ください。あなたの強みを活かせる企業をご紹介し、転職成功まで幅広くサポートいたします。
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