更新日:2024/03/19
この記事のまとめ
新卒入社した企業では思うような仕事ができないなどの理由で、転職を考えている第二新卒の方もいるのではないでしょうか。しかし、どのように転職活動を進めるのが効果的なのか、未経験職種へのキャリアチェンジは可能なのかが分からずに悩むこともあるでしょう。
そこでこの記事では、第二新卒は未経験職種への転職が可能かについて、転職するメリット・デメリットと併せて解説します。社会人経験のある第二新卒は有利な条件で転職できる可能性が高いため、準備を徹底したうえで転職活動に取り組みましょう。
目次
一般的に第二新卒とは、新卒入社してから3年以内に転職活動を行うビジネスパーソンを指します。第二新卒は新卒とほとんど年齢が変わらずポテンシャルに期待できるため、未経験の業界や職種への転職も可能です。ここでは、第二新卒の転職事情について解説します。
転職市場では「第二新卒・未経験者歓迎」と記載されている求人が多くあり、需要が高いことが分かります。企業が第二新卒を採用したいと考えているのは、若さやポテンシャルがあるためです。転職では基本的に即戦力が求められます。しかし第二新卒の場合は社会人経験が浅く、そこまで技術的な部分や専門的な知識は期待されていないのが現状です。
企業が第二新卒者を採用する理由として、「入社3年以内に辞める新卒者が増えている」という社会情勢の変化も大きく関係していると考えられます。厚生労働省の「新規学卒者の離職者状況(令和2年3月卒業者)」によると、最終学歴別の就職後3年以内の離職率は以下のとおりです。
新卒として就職した方のうち、おおよそ3人にひとりは第二新卒として転職していることが分かります。しかし第二新卒にはある程度の社会人経験があるため、そこに魅力を感じて積極的に採用したいと考える企業は少なくありません。
第二新卒としての転職は不利になるものではないため、未経験の業界や職種であっても応募してみるとよいでしょう。
参照:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
第二新卒が未経験の業界や職種への転職を有利に進めるには、第二新卒特有の強みを積極的にアピールすることが大切です。企業側が第二新卒に求めていることを踏まえ、どのような点が強みになるのか押さえておきましょう。ここでは、第二新卒の強みを解説します。
第二新卒は短期間であっても実際に社会人として働いた経験があり、一定のビジネスマナーを身につけています。企業は新卒者に対して、名刺交換やメールの送り方などビジネスマナーに関する研修を実施するのが一般的です。
しかし、前職でビジネスマナーを身につけている第二新卒を採用すれば新たに研修を行う必要がないため、企業側にとっては教育コストを抑えられるメリットがあります。それに加えて社会人経験があり、業務や職場の雰囲気に慣れる速さに期待できる点も、企業が第二新卒を採用する理由のひとつです。
第二新卒は4年制の大学を卒業していても25歳前後と若く、柔軟性や将来性に期待できます。新しい業務やプロジェクトにも柔軟に適応し、高い好奇心や向上心を持って取り組めるでしょう。
業界や企業の専門知識、スキルも時間をかけて学んでいけるため、企業側からすると長期的なキャリア形成が見込める貴重な人材です。そのため、未経験職種への転職であってもポテンシャル採用を狙えます。
社会人経験を通じて、新卒のときより自分のキャリアプランが具体的になっているのも第二新卒の特徴です。実務を通じてやりたい仕事がより具体的にイメージできるようになったり、得意分野を把握できたりした方も多いでしょう。
キャリアプランが明確になったことでより自分に合った企業を選びやすくなり、ミスマッチに陥るリスクを減らせるのは大きなメリットです。企業にとっても、やりたい仕事やキャリアプランを明確に持っている第二新卒は魅力的な人材です。
比較的有利な条件で転職できるのが第二新卒の特徴ですが、いくつかデメリットがあるのは事実です。以下で、選考を受けるときにデメリットになりやすい要素を2つ紹介します。応募書類や面接を通じて、企業側が抱える懸念点をどのように解消できるかを伝えることが大切です。
第二新卒は若さや社会人経験を強みにして転職を有利に進められますが、前職を早期退職しているのは事実です。そのため、企業側は第二新卒に対して「またすぐに辞めるのではないか」「人柄に問題があるのではないか」と不安視することがあります。
長期的なキャリア形成を見込んで採用し、研修や教育に時間とコストをかけても戦力になる前に退職されては教育コストが無駄になってしまいかねません。第二新卒として転職活動を行う際は、企業側が抱える懸念点を解消できることをアピールしましょう。
実務経験の豊富な中途採用者と比較すると、スキル面で劣るのが第二新卒のデメリットです。経験が少ない分、スキルレベルで勝負するのが難しいのは仕方がない部分ともいえるでしょう。
そのため、転職者に対して即戦力として最前線で活躍してほしいと考えている企業との相性はあまりよくありません。第二新卒の転職を成功させたいなら、自社で教育して長期的に活躍してほしいと考えている企業を選択するとよいでしょう。
具体的に企業を探すときは、求人情報に「未経験者・第二新卒歓迎」と記載されているところを選ぶのがおすすめです。
第二新卒が新卒との競争を勝ち抜いて希望の転職を成功させるには、新卒の長所が損なわれておらず、さらにプラスアルファがあることをアピールする点が重要です。転職先を探す際は自分の経験やスキルを活かせる職場を選ぶことを意識しましょう。ここでは、第二新卒が未経験の業界・職種への転職を成功させるポイントを4つ紹介します。
第二新卒を新卒と比較したときのよさとして、以下のような点が挙げられます。
ほかにも、転職では「自分の価値」や「入社後に貢献できること」をアピールする意識が大事です。企業が採用したいと思うような人材でなければ、内定を勝ち取れません。
第二新卒特有の若さや将来性といった強みに加えて、自分の個性や人柄・スキルでアピールできる部分がないかも探してみましょう。習得したスキルが少ない場合でも、どのように仕事に取り組んだかを伝えることで、業務に対する前向きな姿勢をアピールできます。
第二新卒は早期退職した事実から、企業側が第二新卒に対してネガティブなイメージを抱くこともあります。そういったネガティブなイメージは選考時に先回りして解消しましょう。
具体的には、退職理由をポジティブに伝える意識が重要です。前職を「職場の人間関係への不満」「給与が低い」などネガティブな理由で辞めたことを直接伝えると、「同じ理由で辞めるのではないか」と思われてしまいかねません。退職理由が職場の人間関係である場合は「チームで力を合わせて成果を上げたい」など、ポジティブな内容に変換して入社意欲をアピールしましょう。
採用面接において新卒と第二新卒では見られている部分が異なるため、「第二新卒に適した面接対策」が必要です。新卒と同じような面接対策では、想定外の質問に答えられなかったり、自分の魅力をアピールできなかったりします。以下は面接で答えられるようにしておきたい内容の例です。
中途採用の面接では、過去の職歴を中心に質問されることがほとんどです。前職の勤務経験が少なくても、何を意識してどのように仕事を取り組んだのかなどを整理しておきましょう。何らかの成果を上げた経験があるのであれば、数値化してアピールできるようにしておくことが大切です。
また、第二新卒は社会人経験があるため、新卒よりもビジネスマナーを重視されます。入室・退室や受け答えなどを適切に行えるようにしておきましょう。
第二新卒は転職経験がないため、「どのように転職を進めたらよいのか」「何に気をつけたらよいか分からない」など、不安を抱えている方もいるでしょう。
そういった方は転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントは転職を支援するサービスで、求人情報の紹介や面接対策、条件交渉などを行ってくれます。転職のノウハウがない第二新卒でも、専門家のアドバイスやサポートを受けながら効率的に転職活動を進めることが可能です。
転職では将来性がある業界の中から自分に合った企業を選ぶことが大切です。その中でも未経験者・第二新卒の採用に積極的なところを選ぶとよいでしょう。
以下では、第二新卒が未経験から転職するのにおすすめの業界を5つ紹介します。自分に合った業界がないかを確認し、魅力を感じるところがあれば応募を検討してみてもよいでしょう。
全体的に人手不足に陥っていて、人材の採用に積極的なのがIT業界です。業界全体が継続的に成長していることもあり、それを支えるITエンジニアが必要とされています。未経験者や第二新卒を対象にした求人も多く存在するため、IT業界に興味がある方は積極的に検討するとよいでしょう。
ITエンジニアとして活躍するには、プログラミングスキルやIT全般に関する知識が求められます。第二新卒として転職する場合でも、ある程度必要なスキルを学んでおくのがおすすめです。
依頼を受けた企業の経営課題を解決するのがコンサルタントの仕事です。企業を支援することで報酬を受けるビジネスモデルといえます。
日々さまざまなことにチャレンジする環境であるだけでなく、成果を出せば報酬に反映されやすいのも魅力です。若くて柔軟性のある第二新卒を採用したいと考えるコンサルティングファームは少なくないため、自分で試行錯誤しつつ結果を出す仕事がしたい方は積極的に挑戦してみるとよいでしょう。
ひと口にコンサルタントといっても、就職先のコンサルティングファームには戦略コンサル・ITコンサルなど多種多様です。自分が活躍したい分野がどれかを考え、応募するコンサルティングファームを選びましょう。
社会インフラを担う仕事のひとつである土木・建設業界も人手不足に悩んでいて、第二新卒や未経験者を積極的に採用しています。土木・建設業界で職人として働きたいと考えている方は、転職を検討してもよいでしょう。
現場で経験を積み、将来的に施工管理を目指すキャリアパスも用意されています。土木・建設業界は将来性にも期待できるため、長期的に活躍したい方にもおすすめです。
トラックやトレーラーといった自動車を運転し、貨物を輸送するのがドライバーの仕事です。物流を支える重要な仕事のひとつといえます。あらかじめ決められた場所に輸送するルート配送や都市間輸送を担当する長距離輸送など、貨物ドライバーの働き方は多種多様です。
準中型以上の運転免許を保有していればより有利に転職できるものの、取得制度を設けている企業であれば普通免許しかなくても応募できます。さまざまな求人を比較し、自分に合ったところを選ぶとよいでしょう。
営業職は自社が扱っている商品を紹介し、売り上げにつなげるのが仕事です。企業によって扱う商品は異なるものの、未経験者にも採用の門戸を開いていることが多いため、第二新卒が転職しやすい職種といえます。
営業職は上げた成果をきちんと評価してくれる環境であることが多く、報酬や評価制度を重視する方におすすめです。現職で培ったビジネスマナーやヒューマンスキルを発揮しやすいのも魅力といえるでしょう。自分が興味・関心のある商材を扱っている企業を選ぶと、より意欲的に働けます。
転職を考えている第二新卒の方や自分に合った転職先を見つけたい方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは各業界に精通したキャリアアドバイザーが多数在籍しており、あなたのスキルやキャリア目標に応じたサポートを提供します。
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社会人経験があるだけでなく、柔軟性や将来性も兼ね備えている第二新卒を採用したいと考えている企業は少なくありません。第二新卒ならではの強みを活かせば比較的有利に転職できるため、現職にミスマッチを感じていたり、キャリアアップしたいと考えていたりする方は早めに行動に移すとよいでしょう。
転職を検討し始めたら、自分に合った転職先を探すためにも、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。各業界を熟知した経験豊富なキャリアアドバイザーがあなたの転職目的やキャリアプランをヒアリングし、最適な求人をご紹介します。
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