更新日:2023/02/14
第二新卒は新卒ではなく、かといって社会人経験が豊富なわけでもないので、なんとなく中途半端な存在のように感じてしまいます。
しかし、第二新卒は新卒と区別されているわけですから、転職活動の際に、新卒のときと同じような感覚で進めてはいけません。実は、企業側も第二新卒に対して新卒とは異なる人材ニーズを持っているため、採用基準も必然的に異なります。
例えば、新卒の就活時には、自分の資質や意欲をアピールし、企業側もまた、それを求めていましたが、第二新卒の場合、それでは足りません。少ない年数かもしれませんが、前職での経験をしっかりと伝えなければならないのです。
ここでは、企業が第二新卒に何を求めているのかについてご紹介します。
また、その採用基準と、第二新卒が転職活動をする際にアピールするべきポイントはどこなのか、さらには、第二新卒だからこそ持っている強みについても併せてご紹介します。
目次
一般的に、新卒で就職してから3年未満(または数年程度)で転職活動を始める若手転職者のことを「第二新卒」といいます(大学卒業後すぐに就職せず、数年後に就職活動をスタートした人も第二新卒に含まれますが、本記事では社会人経験のある第二新卒について取り上げます)。
第二新卒の転職理由を聞くと、「入社した会社の実態が自分の希望とかけ離れていた」「就活時に自分が希望する会社に入社できなかった」など、何らかの不都合や挫折を経験した人が多い傾向があります。しかし、前職については不都合や挫折であったその経験も、第二新卒の強みとしてとらえられることもあります。
以下に、第二新卒の強みと弱みをそれぞれご紹介します。
以上のことから、第二新卒は志望先の企業を選び抜いているはずだから、仕事に対してやる気もあり、すぐに辞めないだろうということを企業の採用担当者も前提とします。
その一方で、次のようなリスクを採用側が意識してしまう可能性もあります。
特に、すぐにまた離職してしまうのではないかという疑念を持たれやすいことは要注意です。
どうして前職を辞めるに至ったのか、その疑問に対し、前職の不満を並べるだけではマイナス印象となってしまいます。
面接官に「また同じように辞められるのでは?」との印象を与えないためには、どうしても辞めなければいけなかった事情を、前向きな理由に置き換えて具体的に話すようにすると効果的です。
前職で努力や工夫をせずに現状から逃げたのではなく、今後、目指したいキャリアと照らし合わせて、必然性のある行動であることをアピールしましょう。
そうすることによって、現状をより良くしようという志の高さが強調され、モチベーションや積極性が際立ってきます。
第二新卒として転職しようとするときに、「自分の魅力をどうアピールすれば、採用されるのか?」といった自分目線で転職活動を進めてしまいがちです。
しかし、この考え方がもうすでに間違っています。
採用の決定権を持つのは企業側です。
つまり、「自分が採用担当者なら、第二新卒に何を求めるか?」という逆の視点から、志望動機や自己PRを客観視して転職活動に備えることが重要なのです。
ここでは、企業が第二新卒に何を求めているのか、また、通常の転職者と分けて、わざわざ「第二新卒枠」を設けている理由などについてご紹介します。
なぜ企業は、第二新卒という枠を設けて募集をかけているのでしょうか。
その募集の背景には、主に以下のようなことがあります。
求める人材は企業によって異なりますが、ほとんどの企業に共通していえる「第二新卒に期待する能力」としては、以下のようなことが挙げられます。
第二新卒の転職活動におけるアピールポイントは、上記で説明したような「第二新卒の求人ニーズ(人物像)」に合致したものが望ましいでしょう。
すなわち、若手社員らしい仕事にかける「情熱」や「意気込み」、そして新しい環境に適応する「柔軟性」と「素直さ」を伝えた上で、具体的にどのような仕事なら即戦力として期待に応えられるのかといった点についてもアピールポイントとすべきです。
その一方で、第二新卒の弱みである「前職の会社の価値観や方法に固執しないだろうか?」「責任を持って仕事に取り組んでくれるだろうか?」「またすぐに辞めたりしないだろうか?」といった、採用担当者の懸念を払拭する必要があります。
採用担当者にプラス面をアピールし、さらにマイナスイメージを払拭する際には、次のような3つのポイントに気を付けましょう。
ビジネスマナーといっても、特別なものではありません。適切な敬語や正しい日本語が使えるか、姿勢が悪くないか、適度に相手の目を見て話せるか、相槌を打ちながら興味を持って話を聞けるかといった、ビジネスシーンだけにとどまらないマナーです。
この基本ができていなければ、「こういう態度で、よくこれまで勤められたものだ」「使えないのでは」などと、大きく評価を下げてしまいかねませんので気を付けましょう。
「これまでどんな仕事をしてきましたか?」といった質問に対して「事務職全般を...」とか「主に先輩のアシスタントを...」といった漠然とした回答はNGです。
事務職なら「Excelの関数やマクロを使った資料作成を毎月◯件ほど行っていました」「社員◯人の給与計算と経費精算を毎月◯日間で担当していました」といった具体的な職務内容をアピールしてください。
採用担当者に「採用した場合に、どんな仕事を任せることができるのか?」をイメージしてもらうことが重要です。また、他業種からの転職の場合は、「前職の経験のうち、この会社で活かせそうなこと」をピックアップしてアピールするといいでしょう。
第二新卒の強みは、新卒と比べて社会人経験や実務経験があることです。ですから、新卒の就活面接と同じようなアピールで採用担当者を失望させてしまいかねません。しかし、これはいわば当然の話です。
あなたのライバルは新卒ではなく、同じ第二新卒の転職希望者や志望先の会社に所属している同じ社会人歴を持つ社員です。新卒との差を見せつけたところで、それはスタートラインに立った状態でしかありません。
大切なのは本来のライバルとどんな差をつけるかなのです。例えば、営業職なら以下のような自己アピールをすることで、同じ社会人経験者との差別化ができるでしょう。
<営業職を経験した第二新卒のアピール文言>
私は、前職で営業としてお客様を相手に仕事をしておりました。
実際にお客様を相手に仕事をした期間は2年ですが、その期間に担当となった20社のお客様すべてに名前を覚えていただき、気軽に君付けで呼んでいただけるような関係を築くことができました。
特に私が力を入れたのは、名刺交換のときです。名刺交換をしたら先方の名前をすぐにノートに記入し、その人の特徴や気になったこと、興味を持っていること、当社への不満や要望などを全部記録しました。
もちろん、上司に伝えるべきことは伝えますが、すぐにお応えできない不満や要望、改善できない点はノートを読み返す度に思い出し、どうすれば先方に誠意が伝わるかを考えていました。そうすることで、先方にご満足いただいたことがあり、打ち解けやすい雰囲気を作ることができました。
このようなアピールができれば、「この人は顧客を大切にすることの大切さを知っているな。当社のお客様にも喜んでいただけるだろう」といった好印象を、採用担当者に与えることができるでしょう。
ここまで、第二新卒の強みと弱みのほか、企業に対してのアピールポイントとアピールの際に気を付けること、そして企業が第二新卒に求めることなどをご紹介しました。
しかし、それぞれを理解したとしても、実際の転職活動においてどのようにその知識を活かせばいいのかわからないという方もいると思います。
そういう方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは、提出書類の添削や模擬面談などを行い、あなたの転職が成功に近づくよう、サポートをいたします。
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