更新日:2024/03/22
この記事のまとめ
高校や大学などを卒業し、新卒入社した企業を3年以内に退職する人を「第二新卒」と呼びます。ミスマッチなどが原因で転職を検討しているものの、早期退職が転職活動に不利になるのではないかと不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、第二新卒で転職するメリットや転職を有利に進めるためにアピールできる強みを解説します。第二新卒を採用する企業は、若さによるポテンシャルに期待しています。第二新卒ならではの強みを活かせれば、転職を有利に進められるでしょう。
目次
第二新卒に明確な定義はありません。一般的には、大学や大学院などを卒業し、新卒入社した会社を3年以内に退職する人を「第二新卒」と呼びます。第二新卒には短いとはいえ社会人経験があるため、新卒採用ではなく中途採用に分類されることが多い傾向にあります。
ただし厚生労働省からの働きかけもあり、卒業後3年以内の方を新卒枠として採用している企業も見られます。なお、学校を卒業した後すぐに就職せず、社会人経験のない状態で転職するケースは「既卒」と呼ばれます。
第二新卒枠での転職には、いくつものメリットがあります。第二新卒を採用したいと考える企業は少なくないため、「就職したのにすぐに辞めてしまった」と後ろ向きに考える必要はありません。ここでは、第二新卒で転職する4つのメリットを紹介します。
第二新卒にネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、転職市場では需要が高まっています。実際、株式会社マイナビが実施した「中途採用状況調査2023年版(2022年実績)」(2022年12月調査)によると、第二新卒に該当する20歳~25歳の中途採用に積極的な企業は84%にのぼります。
第二新卒はすでに社会人経験があるため人材育成のコストや手間が少なくて済むこと、通年採用ができることなど、企業側にとってもメリットがあります。少子化により新卒一括採用の難易度が上がってきていることも、第二新卒枠への関心を高める大きな一因となっています。
参照:「中途採用状況調査2023年版(2022年実績)」(2022年12月調査)|株式会社マイナビ
第二新卒の時期を過ぎた20代後半になると、スキルや経験といった即戦力につながる要素が重視されます。責任のある仕事を任せられる人材を採用したいというのが企業側の考えです。
一方、社会人経験の短い第二新卒に即戦力を期待する企業はあまりありません。社会人経験をプラス要素としながらも、20代前半の強みである若さややる気に可能性を感じての採用となることが一般的です。そのため、未経験の業種や職種へのチャレンジも比較的簡単で、転職へのハードルも低い傾向にあるといえるでしょう。
新卒採用では一斉に採用試験が行われます。人気企業には大勢の求職者が殺到し、必然的に狭き門となるため、「入社できるところであればどこでも」というスタンスで就職先を決めた方もいるでしょう。
第二新卒の場合はそれぞれ転職のタイミングが異なるため、比較的ライバルの数が少ない点が特徴です。新卒時に就職をあきらめていた企業に第二新卒として転職できる可能性は十分にあるといえます。
第二新卒には短いながらも実際に働いた経験があり、新卒時よりも業界や職種についての理解が深まっていることでしょう。社会人としての経験を積む中で自分に合った仕事や望む働き方が分かってくるため、長く働き続けられる企業へ転職できる可能性が高まります。
新卒の頃は自分に向いている企業なのかが分からず、実際に働き始めてからミスマッチに気づくケースもあるでしょう。実際、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」によると、就職後3年以内の離職率は30%を超えます。自分に合った働き方が分かったうえで転職先を探せば、ミスマッチのリスクを減らせます。
参照:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
第二新卒が転職を成功させるには、第二新卒ならではのメリットを強みとしてアピールすることが重要です。企業が第二新卒に何を期待しているのかが分かれば、選考時に自分の強みをしっかりとアピールできるようになるでしょう。ここでは、第二新卒の強みを5つ解説します。
新卒にはない第二新卒の優位点は、社会人経験があることです。すでに身につけたビジネスマナーや社会性は、転職時の大きな強みといえます。
また、社会人として働く中でコミュニケーション能力や計画作成スキル、実践力といったポータブルスキルを身につけてきたことでしょう。ポータブルスキルは、職場が変わる場合はもちろん、業種や職種が変わっても活かせるスキルを指します。前職で培ってきたものが何かを見極め、しっかりとアピールしましょう。
第二新卒は20代前半ということもあり、その若さに大きな期待が寄せられています。新しいことを学ぼうとする姿勢や意欲、エネルギーが、第二新卒ならではの魅力です。特定のビジネススタイルや考え方が染みついていないため、新たな社風や業務の取り組み方に慣れるのも比較的早いでしょう。
すでにあるスキルを活かしつつも、新たな環境に柔軟に合わせていける若さという強みは、転職時の大きな武器です。
ポテンシャル採用を狙える点も、第二新卒の強みといえます。第二新卒には高いレベルのスキルや経験は求められていません。しかし、自分の強みをしっかりとアピールできれば、高いポテンシャルを感じさせるものとなります。
企業は、将来的に自社の中核を担えるような人材を採用したいと考えています。特定の分野における専門性やリーダーシップなど求められる資質は企業によって異なるため、企業が求める人物像を意識して自分の強みを打ち出していくことが重要です。
これまでの実務経験を通じて、自分のやりたいことや向き・不向きが分かるようになっている点も第二新卒の強みとして挙げられます。ビジネスに活かせる自分の強みややりたい仕事の方向性についても少しずつ見えてきていることでしょう。そのため転職に際して、自分のやりたいこと、自分の得意とする仕事にマッチしている企業を選べます。
現時点ではスキルが不足しているとしても、仕事に対する目的意識が高く適性のある人材を採用したいというのが企業側の考えです。第二新卒としてぜひとも強みにしたい要素のひとつといえるでしょう。
第二新卒は若さも柔軟性もあるため、未経験の業種や業界にチャレンジしたり、職種を変えたりすることも十分可能です。
未経験分野においては、最低限のビジネススキルを身につけている点は新卒にはないメリットとして、特定の業界や企業のやり方に染まり切っていないことは一般的な中途採用にはないメリットとして、どちらもプラスに働きます。異業種・業界、未経験職種への転職を目指すのであれば、第二新卒は最適なタイミングといえるでしょう。
第二新卒には転職に活かせる多くの強みがあります。とはいえ、第二新卒という肩書だけで転職が有利に進むわけではありません。転職を成功させるには、強みを武器にするための具体策が必要です。ここからは、第二新卒のメリットを転職につなげるためのテクニックや戦略について解説します。
第二新卒採用においては、ビジネスマナーや社会人としての常識が最低条件として期待されます。そのため、面接での振る舞い方や言葉遣いがビジネスパーソンとしてふさわしいものかどうか観察されています。分かっているつもりでも、いま一度基本的なビジネスマナーを確認しておきましょう。
面接の練習をする場合には、友人など第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。自分では気づかなかったマイナスポイントや印象を悪くしかねない癖などをアドバイスしてくれるでしょう。
第二新卒として転職を成功させたいのであれば、転職の軸をはっきりとさせておくことが重要です。業務内容だけでなく働き方、キャリアマップなど転職に望むことを整理し、譲れないラインを決めておくとよいでしょう。転職の軸が明確になっていればおのずと自分に向いている企業を選べるようになり、転職後のミスマッチを防げます。
第二新卒としての強みをうまくアピールするためには、企業研究が欠かせません。企業研究の目的は、応募先企業が本当に自分に合っているのかどうかを確認することと、自分の強みをどうアピールすれば好印象を与えられるかを見極めることです。
求人票だけでなく、企業のホームページや経営者のSNSなどもチェックして、業務内容や社風、ビジネスビジョンなどから企業が求める人物像をひもといていきましょう。企業が求める人物像が分かれば、自分の持っているスキルや強みと重なる部分に絞って効果的にアピールできます。
第二新卒の面接では、退職理由を探るような質問をされます。「ささいな理由でまたすぐに辞めてしまうのではないか」という心配があるからです。退職に至った理由をそのまま伝えると採用担当者を不安にさせてしまうことがあるため、前向きな内容に変換して考えることがポイントです。
「仕事内容がおもしろくなかった」という退職理由は「自分がやりたいことが分かってきた」、「給与が少なかった」という理由は「実力を評価してもらえる企業で成果を上げたい」と変換すれば、意欲や将来性を感じさせる回答になるでしょう。
第二新卒の転職活動には、特に期限はありません。しかし、思っていたより転職に時間がかかることはあります。いったん退職してから転職活動を始めると、焦りが判断を鈍らせてしまうこともあるため注意が必要です。妥協して転職先を決めることになれば、短期間で再び転職する事態に陥ってしまいかねません。
退職してから時間が経過すると、第二新卒としてのメリットが薄れてしまうというデメリットもあります。第二新卒のメリットを最大限活かすためには、キャリアの空白期間を作らないほうが得策です。
第二新卒の転職をより有利に進めるためには、テクニックや戦略が必要です。また、採用担当者目線での面接対策や矛盾のない転職理由の準備、転職の方向性の明確化、自分に合った企業を見つけるための情報収集などやるべきことも山積みです。しかし、働きながらの転職活動では十分な時間を確保できず、準備がおろそかになってしまうこともあるでしょう。
そこで活用したいのが、転職エージェントです。転職エージェントは転職のプロであり、第二新卒のメリットを最大限に活かす方法も熟知しています。求人の紹介だけでなく応募書類の添削や面接対策、選考日程の調整など全面的にサポートしてくれるので、転職活動をスムーズに進められます。
いざ転職をするにあたり、自分に合った企業はあるのか、どう選考対策を進めればよいのかなどが分からずに不安を感じることがあるでしょう。そのような際には転職エージェントを活用することで、転職活動を効率よく進められます。ここでは、第二新卒が転職エージェントを利用する4つのメリットを解説します。
第二新卒は社会人経験があるとはいえ、自分の適性ややりたい仕事がよく分からないこともあるでしょう。いまの職場を辞めたいという理由だけで転職を決意する人も少なくありません。転職エージェントでは、キャリア面談を通じて自分の適性や強み、希望などを一緒に整理してもらえます。転職に何を望むのか、優先することは何なのか、転職のプロと一緒に転職の方向性を決められるため安心です。
転職エージェントの魅力のひとつは、自分に合った転職先を紹介してもらえる点です。転職エージェントに登録すると求人の紹介を受けられますが、やみくもに提案しているわけではありません。
あなたのスキルや適性、望む働き方などが企業の求める人物像や社風などにマッチしているかどうかを見極めてから紹介するので、より希望に近い転職先を見つけることが可能です。マッチング率が高く、転職後のミスマッチを防ぎやすい点もメリットです。
第二新卒には若さや社会人経験といった強みがある反面、スキルや経験不足、「すぐに辞めてしまうのではないか」という懸念など不安材料もあります。そのため、第二新卒のメリットを最大限活かせるようにする戦略の立案が転職の成功を左右するといえるでしょう。
転職エージェントは転職のプロであり、第二新卒としてどのような履歴書や職務経歴書を作れば採用担当者の目に留まるのか、面接で押さえておきたいポイントは何なのかなどを教えてもらえます。転職エージェントのサポートを受けることで、より効率的に転職活動を進められます。
転職エージェントは求人を募集している企業とも積極的にコンタクトを取っています。企業側の採用戦略をしっかりと理解しており、それを踏まえたアドバイスをしてもらえるのも大きなメリットです。
面接のフィードバックをしてくれる点も転職エージェントのメリットのひとつです。面接後には企業と応募者の双方に連絡を取ったうえでマッチング度合いを確認するため、ミスマッチを防げます。また企業に対して応募者の入社意欲をアピールしてくれるので、より選考通過率を上げられるでしょう。
第二新卒枠で転職を目指すのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。マイナビエージェントは幅広い業種・業界の求人を取り扱っており、各職種の転職事情に詳しい専任のキャリアアドバイザーが、あなたに合った転職先を紹介します。
またマイナビエージェントには企業担当アドバイザーも在籍しており、企業の採用担当者とのやりとりを通じて得た実情を伝えられる点も特徴です。応募書類の添削はもちろん、面接対策も行っています。内定後は年収交渉や入社日調整まで代行し、転職成功を最後までサポートします。
社会人経験や若さ、柔軟性など、第二新卒には転職を有利に進める強みが多くあります。企業が第二新卒に求めるものを理解し、強みをうまくアピールできれば、転職を成功に導けるでしょう。
第二新卒のメリットを最大限に活かして転職を成功させたいのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。あなたの強みと転職の方向性をしっかりと見極めたうえで最適な転職先を紹介し、転職成功までサポートします。登録は無料なので、お気軽にお問い合わせください。
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