更新日:2024/03/05
この記事のまとめ
社会人経験を積む中で、転職活動を考えることもあるでしょう。しかし、「何から始めればよいのかが分からない」と悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、転職活動の7つのステップと入社までのスケジュール、スムーズな転職を実現するために押さえておきたいポイントについて解説します。転職活動を始める前に事前準備を徹底し、転職を成功させましょう。
目次
初めて転職活動を行う際は、いったいどのように進めればよいのかが分からずに困ってしまうこともあるのではないでしょうか。転職活動をスムーズに進めるためにも、就職活動との違いや転職活動にかかるおおよその期間を事前につかんでおきましょう。ここでは、転職活動を始める前に押さえておきたい基礎知識を解説します。
就職活動と転職活動の大きな違いは、求められる人物像にあります。新卒者を対象とした就職活動ではポテンシャル採用が主流であり、人間性や入社に対する熱意のほか、潜在能力や将来性などが重視されます。一方、社会人として一定の経験を積んできた方を対象とする転職活動では即戦力が求められる傾向にあるため、実務経験や身につけているスキルなどが問われます。
転職を成功させるには、社会人生活を通じて培ってきた経験やスキルなどが応募先企業でどう活かせるのか、どのように貢献できるのかを伝えることが重要です。業種や職種によっては、専門的な資格が求められる場合もあります。求人情報や企業のWebサイトなどをよく確認し、企業が求める人物像・スキルを明確にしましょう。
転職活動を開始してから入社にいたるまでの目安は、一般的に約3ヵ月~約6ヵ月と考えられています。転職活動には大まかなステップがあり、おおよその期間は以下のとおりです。
自己分析から応募までの「転職準備期間」には、おおよそ1ヵ月を要します。選考を突破して入社するまでに、おおよそ2ヵ月かかると認識しておきましょう。
まずは基本的な転職活動の流れを紹介します。転職活動にはさまざまな段階がありますが、大きく7つに分けられるのが特徴です。事前準備から入社まで必要な手続きが複数あるため、ひとつずつ順番にクリアしていきましょう。
「新しい環境で仕事をしたい」と考えるようになったら、転職活動の事前準備を始めましょう。事前準備をしておくと、転職を決意してからスムーズに行動へ踏み切れます。具体的には次のような項目です。
自己分析や情報収集にかけた労力に応じて、転職活動の進行スピードも変動します。事前準備は手を抜かずに進めたいステップのひとつです。
転職活動で求める条件が明確になったら、自分と相性のよい企業を探します。まずは条件を満たす求人を探し、そのうえで企業に関する情報を集めるのがおすすめです。入社直後から活躍するには、企業研究や業界研究が欠かせません。情報の集め方は、以下を参考にしましょう。
求人情報の集め方
業界情報の集め方
転職エージェントを活用すれば、求人情報・業界情報のいずれも効率的に集められます。特に転職エージェントは企業内部の情報も把握しているため、詳しく情報を知りたい方におすすめです。
事前準備によって応募する求人を見つけたあとは、応募に向けた準備を始めます。求人に応募する際には、履歴書に加えて職務経歴書が必要です。書類をまとめて企業に提出し、書類選考を突破しましょう。
企業側は採用人数を確保した時点で募集を終了します。応募すべきか迷う時間が長くなると、採用枠が埋まってしまいかねません。よい条件だと思う求人を見つけたら、早めの応募をおすすめします。
応募書類は、企業が応募者とのマッチングを判断する際の重要なアイテムです。自身のアピールポイントと企業ニーズを照らし合わせ、魅力が伝わる内容にまとめましょう。
応募書類で選考を通過できれば、次は面接選考が控えています。面接は、転職活動の山場ともいわれる重要なステップです。企業によって設けられている面接回数は異なりますが、2回〜3回程度を目安に準備を進めましょう。面接官は企業の現場担当社員や人事など、面接フェーズごとに異なります。
ポイントは「企業が求める人物像にマッチしている」とアピールすることです。面接をクリアするには事前対策が欠かせません。模擬面接を受けるなどして対応力を磨き、本番で堂々と話せるよう準備しましょう。
面接を突破したら、入社が目の前に見えてきます。企業から内定連絡が入るため、入社するかどうかの最終的な判断を下しましょう。改めて転職先の企業が希望条件と一致しているかを確認するとともに入社日もチェックし、問題なく入社できるかどうか確かめましょう。
内定連絡を受けたあとは、企業側に入社意思を伝える必要があります。入社を保留にする場合や辞退する場合もきちんと伝えましょう。入社を決めた場合には内定承諾書を返送します。企業によっては内定者懇親会が行われる場合もあるため、参加可否を問われた場合には回答しましょう。
転職先企業への入社を決めたら、現職の企業を退職する必要があります。具体的な退職日としては、1ヵ月~2ヵ月程度を目安にするのがおすすめです。法的には退職日の2週間前までに退職の旨を申告するよう定められていますが、後任探しや引き継ぎなどを考慮すると、2週間では時間が足りないケースもあるため注意しましょう。
円満退職を望む場合には、スケジュールに余裕をもって退職の意思を伝えるのがポイントです。現職でお世話になった方には、退職前に忘れずあいさつしましょう。
空白期間を設けずに入社する場合、特別な手続きは不要です。ただし現職を辞めてから新しい会社へ入社するまでに期間が空く場合、必要になる手続きがあります。具体的には以下のものです。
入社する企業から以下の書類を要求されるケースもあります。
企業によって用意する書類は異なりますが、入社後すぐに提出を求められることもあるため、企業側に必要書類を確認しておきましょう。
働きながら転職活動をしたほうがよいのか、それとも先に退職したほうがよいのか、タイミングが分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。在職中、あるいは退職後の転職活動には、それぞれメリットとデメリットがあります。ここで紹介するタイミング別のメリット・注意点を参考とし、自身に合ったタイミングで転職活動を進めることをおすすめします。
働きながら転職活動をするメリットとして、経済面で不安を抱えることがない点が挙げられます。退職後の転職活動とは異なり収入が途切れることはないため、精神的に余裕をもって転職活動を進められるでしょう。また、キャリアに空白期間が生じないことから、応募先企業にマイナスな印象を持たれにくくなる点もメリットといえます。
ただし、働きながら転職活動を行う時間を確保するのは困難です。就業時間内に転職活動を行うのは就業規則に違反するため、業務時間外や休日を使って行動する必要があります。応募先企業の面接の日程を調整するのも一苦労でしょう。
また、転職活動を行っていることを周囲に知られてしまうと職場に居づらくなってしまう恐れがあるため、慎重に行動する必要があります。退職規則についても事前に確認しておきましょう。
退職後であれば、転職活動に十分な時間をかけられます。自己分析や企業研究、応募書類の作成、面接対策などの準備を徹底することで、転職活動をスムーズに進められるようになるでしょう。また、在職中とは違い、選考スケジュールの調整がしやすい点もメリットのひとつです。
しかし、転職先が決まるまで安定した収入がなくなってしまうほか、キャリアの空白期間が空くほど転職活動が不利になる可能性がある点に注意しましょう。退職後の転職活動をスムーズに進めるには、退職理由やキャリアプランをしっかりと考え、明確に説明できるようにしておく意識が重要です。
「思ったよりも転職活動が長引く」「条件に合う企業が見つからない」など、転職活動がスムーズに進まないケースもあります。条件に合う企業が見つかったとしても、応募者が多ければ、内定をもらうのは難しくなるでしょう。現職をスムーズに退職できずに、入社日が延びてしまうケースも考えられます。
そのため、転職活動は余裕のあるスケジュールで進めましょう。退職時期を考慮したうえで、転職活動の開始時期を決めるのもおすすめです。たとえば仕事が落ち着く年度末に退職したいと考えているのであれば「2月に退職交渉」「1月に面接」と考えます。この場合は事前準備と応募の期間を11月に設定すると活動しやすくなるでしょう。
ここでは転職活動の進め方を紹介します。転職活動は、手段によって進め方も異なります。「自分で応募」「人脈を利用」「転職エージェントを利用」の3つのシチュエーションを例に、具体的な進め方を確認しましょう。
企業によっては、ホームページに求人情報が記載されているケースもあります。その場合は、ホームページから直接エントリーして、企業からの連絡を待ちましょう。自分で応募書類を提出し、企業と面接日程を調整したうえで面接に臨みます。
求人サイトから応募する際も同様です。気になる求人があれば自身でエントリーし、応募書類を作成します。
「仕事で知り合った方に紹介してもらう」「家族や友人の勤務先を紹介してもらう」など人脈を利用して転職するケースです。リファラル採用を導入している企業も一定数存在するため、紹介で入社するケースも少なくありません。
人脈を利用する場合にはスキルや経験、人柄などは知人をとおして事前に確認しやすい傾向にあります。書類選考や面接はパスして「即採用」となる場合もあるでしょう。ただし紹介の手前、条件面に不満があっても断りにくい点には注意が必要です。
無料で転職活動のサポートを実施する「転職エージェント」に登録する方法もあります。転職エージェントに会員登録すると、担当のキャリアアドバイザーがつくのが特徴です。求人探しから入社後のアフターフォローまで、一貫してサポートしてもらえます。
応募書類の添削や面接対策なども任せられるため、初めて転職をする方や在職中に転職活動をする方におすすめです。
転職活動を始めるにあたり、「転職をスムーズに進めるにはどうすればよいだろう」と悩んでいる方もいるでしょう。転職活動はポイントを押さえることで、スムーズに進められます。
転職活動のステップの中でも、特に「事前準備」をしっかりと行うことが大切です。ここでは、転職活動を始める前に行っておきたい3つのポイントを紹介します。
転職活動を始める前に「転職をしようと思った理由」を考えるのが重要です。やみくもに転職活動をしても納得のいく結果を得られない可能性があるため、転職理由を明確にし、理想のキャリアが実現できる企業を探しましょう。
「給与が安いから」「人間関係が悪いから」などのネガティブな転職理由が思い浮かぶ方もいるでしょう。その場合はポジティブな理由に変換したうえで、実現したい目標を定めるのがおすすめです。「能力に見合う給与がほしい」「風通しのよい社風の職場で働きたい」など、どのような働き方をしたいのか意識しましょう。
転職活動をスムーズに進めるには、キャリアの棚卸しが大切です。キャリアの棚卸しとは、自分がこれまでに携わった仕事を時系列ごとに整理することです。「優秀な成果を挙げた」「高い目標をクリアした」などはもちろん、普段の業務についても振り返りましょう。
失敗体験に目を向けるのも大切です。失敗が起きた際、どのように対処して克服していったのかを細かく書き出します。キャリアの棚卸しをすることで自然と自身の強みを見つけられるほか、転職先に求める条件も見えてくるでしょう。
転職軸を明らかにし、キャリアの棚卸しができたあとは、将来の自分を想像します。5年後や10年後にどのようになっていたいのかを明確にすると、後悔のない企業選定ができます。
「希望する仕事に携わりたい」という意識はもちろん、「納得する成果を挙げたい」といった細かい部分まで思い描きましょう。キャリアプランが明確であるほど、転職する時期も見極めやすくなります。
転職時に抱く疑問は人それぞれですが、多くの応募者が疑問を感じるポイントもあります。たとえば「転職の費用はどのくらいかかるのか」「転職しやすい時期はあるのか」などもそのひとつでしょう。ここでは、転職に関するよくある質問を紹介します。
「ひとつの企業にしか応募してはいけない」という規則はありません。企業の求人は、採用枠が埋まると募集を終了します。求人の中には、1ヵ月で募集が終了してしまうものもあります。
希望条件に合った企業には積極的に応募して、複数の求人を比較検討しながら、自分に合う企業を選ぶのがおすすめです。応募の際は、スピード感を持つよう心掛けましょう。
転職動向をチェックすると、年間をとおして3月~4月、9月~10月に求人が増加する傾向にあります。年度末や年度の変わり目は転職者が多く、人員を必要とする企業が増えるためです。求人数のみを考慮するのであれば、時期を調整しながら転職するのがおすすめといえます。
一方で「転職者が増える時期=ライバルが増える時期」でもあります。ライバルが増えるほど転職が難しくなる可能性は高まるでしょう。デメリットも考慮したうえで転職時期を選ぶ必要があります。
転職にかかる費用は、転職活動をするタイミングによって異なります。たとえば退職後に転職活動する場合、現状の給与に加えて、転職活動にかかる費用や社会保険料などの費用が必要です。
一方で在職中に転職活動する場合には、転職活動にかかる費用を確保できれば問題ありません。転職活動にかかる費用には、以下のようなものがあります。
面接時の服装では、いくつか押さえておきたいポイントがあります。具体的には清潔感の意識や、体型に合った服を選ぶことなどです。面接時の環境も考慮し、TPOに適した服装で臨む意識を持ちましょう。
服装は一般的にスーツが好ましいと考えられていますが、業種や企業の文化によって異なる場合もあるため注意が必要です。自然な髪色に調整し、面接官に好印象を与えられる見た目を意識しましょう。
表面的な情報だけでなく、業界内でのポジションを確認しましょう。同業他社と比較してどのような強みがあるのかをチェックすると、企業の優位性や課題が明確化します。希望する企業に転職するとどのような未来を描けるのか検討するのがおすすめです。
詳細な企業情報を把握したい方は、企業で働く社員に話を聞きましょう。人事に尋ねてみるのも選択肢のひとつです。行動を起こすのが難しいと感じるのであれば、転職エージェントを活用しましょう。転職エージェントは企業の内部情報まで把握しています。社風や入社後の働き方、業界内でのポジションを入社前にチェックしたい方に役立つでしょう。
転職活動が初めての方は、専任のキャリアアドバイザーからサポートを受けられる転職エージェントの利用がおすすめです。「在職中で転職活動の時間がない」という方もご安心ください。マイナビエージェントでは、求人紹介から入社後のアフターフォローまで、一人ひとりの転職活動をサポートします。
書類添削や面接対策のサポートも無料です。「何から始めればよいのか分からない」と感じている方は、お気軽にマイナビエージェントにご相談ください。
転職活動を始めようと思っても、「何から手をつけたらよいのか」が分からずに困ってしまう方も多いでしょう。転職活動には、大きく7つのステップがあります。いずれも重要な項目のため、手を抜かず取り組みましょう。特に、事前準備は転職成功のために重視したい項目です。
マイナビエージェントでは、面談をとおして希望の条件をヒアリングします。キャリアの棚卸しで客観的な強みを把握し、最適な求人をご提案できるのが大きな強みです。転職活動の悩みを抱えている方は、ぜひマイナビエージェントにご登録ください。
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