更新日:2024/08/27
この記事のまとめ
転職活動を行き当たりばったりで始めてしまうと、時間ばかりがかかって、なかなか成功には至りません。とはいえ、転職活動でまずやることは何なのか、よく分からない人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、転職活動でまずやることを6つの項目に分け、詳しく解説します。事前に転職活動の全体像を把握しておくと、まず何をしたらよいかが明確になり、より効率よく進められるようになるでしょう。
目次
初めての転職では、「まずやること」が何かが分からずに悩んでしまうケースが少なくありません。何となく、または行き当たりばったりで転職活動を始めてしまうと、結果につながらないだけでなく、時間を無駄にしてしまいます。転職活動を始める前に行ったほうがよい3つのことを確認しておきましょう。
まずは転職活動を始めるタイミングを決めます。働きながら転職活動をスタートさせるのか、退職してから転職活動に取り組むのかを考えましょう。働きながらの転職活動であれば経済的な不安を抱えずに済むため、精神的に余裕のある状態で臨めます。ただし転職活動に充てられる時間は限られているため、効率よく進めることが転職成功の鍵となるでしょう。
一方で、退職後であれば転職活動に十分な時間をかけられます。面接などの日程調整に苦労することもありません。しかし、安定した収入がなくなることによる焦りが判断を鈍らせてしまう危険性があります。また、転職先がなかなか決まらないとキャリアに空白期間ができてしまうため、転職に不利になってしまうこともあります。短期決戦で転職を決めることが重要なポイントになるでしょう。
次に転職活動の進め方を決めます。具体的には、ひとりで転職活動を進めるか、転職支援サービスを利用するかということです。
「ひとりで転職活動を進めてみて、うまくいかなかったら転職支援サービスを利用する」方法も選択肢のひとつですが、それでは貴重な時間を無駄にしてしまいかねません。ひとりで転職活動を進めるのであれば、企業研究や選考対策、条件交渉などもすべて自分で行うことになるため、転職を成功させるには計画的な取り組みが必要です。
転職支援サービスを受ける場合は、サービス内容や料金などをしっかりと確認しましょう。おすすめは、無料で登録できる転職エージェントです。転職エージェントに登録すると自分に合った転職先を紹介してくれるだけでなく、転職のプロが企業研究や選考対策、条件交渉などをサポートしてくれるため、働きながらでも効率よく転職活動を進められます。
最後に転職活動のスケジュールを立てます。転職にかかる期間は人によって異なりますが、働きながらの場合には3ヵ月~半年、退職してから転職活動を行う場合には1ヵ月~2ヵ月程度を目安にスケジュールを立てるとよいでしょう。
円満退職を目指すのであれば、繁忙期を避け、関わっているプロジェクトが終了する段階での転職を見据えます。退職手続きや引き継ぎにかかる期間を考慮することも大切です。あまりタイトにはならないよう、余裕を持ったスケジュールを立てることがポイントです。
転職活動でまずやることがはっきりと分かっていれば、スケジュールもスムーズに立てられます。ここでは転職活動における7つの基本ステップを紹介します。退職してから転職活動を行う場合には、STEP1~STEP3にかける期間をできるだけ短くし、短期間での転職成功を目指しましょう。後悔しない転職を目指したい人であれば、STEP2の「企業選定」に時間をかけることをおすすめします。
「新しい環境で仕事をしたい」と考えるようになったら、転職活動の事前準備を始めましょう。事前準備をしておくと、スムーズに転職へと踏み切れます。具体的には次のような項目です。
自己分析や情報収集にかけた労力に応じて、転職活動の進行スピードも変動します。事前準備は手を抜かずに進めたいステップのひとつです。
転職活動で求める条件が明確になったら、自分と相性のよい企業を探します。まずは条件を満たす求人を探し、そのうえで企業に関する情報を集めるのがおすすめです。入社直後から活躍するためには、企業研究や業界研究が欠かせません。情報の集め方は、以下を参考にしましょう。
転職エージェントを活用すれば、求人情報・業界情報のいずれも効率的に集められます。特に転職エージェントは企業の内部事情も把握しているため、詳しく情報を知りたい方におすすめです。
希望する求人を見つけた後は、応募に向けた準備を始めます。求人に応募する際には、履歴書に加えて職務経歴書が必要です。書類をまとめて企業に提出し、書類選考を突破しましょう。
効率的に転職活動を進めたいのであれば、「1社に応募し、結果を待ってから次の企業を検討する」方法ではなく、複数社の求人へ同時進行で応募しましょう。時間の短縮になるだけでなく、各社を比較検討しながら転職先を絞り込んでいくこともできます。
企業側は採用人数を確保した時点で募集を終了します。応募したほうがよいか迷う時間が長くなると、採用枠が埋まってしまいかねません。よい条件だと思う求人を見つけたら、早めの応募をおすすめします。応募書類は、企業が応募者とのマッチングを判断する際の重要なアイテムです。自身のアピールポイントと企業ニーズを照らし合わせ、魅力が伝わる内容にまとめましょう。
書類選考を通過できれば、次は面接選考が控えています。面接は、転職活動の山場ともいわれる重要なステップです。企業によって設けられている面接回数は異なりますが、2回〜3回程度を目安に準備を進めましょう。面接官は企業の現場担当社員や人事など、面接フェーズごとに異なります。
ポイントは「自分が企業の求める人物像にマッチしている」とアピールすることです。面接を通過するには事前対策が欠かせません。模擬面接を受けるなどして対応力を磨き、本番で堂々と話せるよう準備しましょう。
面接に通過したら企業から内定連絡が入るため、入社するかどうかの最終的な判断を下しましょう。改めて転職先の企業が希望条件と一致しているかを確認するとともに入社日もチェックし、問題なく入社できるかどうかを確かめます。
内定連絡を受けた後は、企業側に入社意思を伝える必要があります。入社を保留にする、あるいは辞退する場合もきちんと伝えましょう。入社を決めた場合には内定承諾書を返送します。企業によっては内定者懇親会が行われる場合もあるため、参加可否を問われた場合には回答しましょう。
転職先企業への入社を決めたら、現職を退職する必要があります。退職までに必要な期間としては、1ヵ月~2ヵ月程度を目安にするのがおすすめです。法的には退職日の2週間前までに退職の旨を申告するよう定められていますが、後任探しや引き継ぎなどを考慮すると、2週間では時間が足りないケースもあるため注意しましょう。
円満退職とするためには、スケジュールに余裕を持って退職の意思を伝えるのがポイントです。現職でお世話になった方には、退職前に忘れずあいさつしましょう。
空白期間を設けずに入社する場合、特別な手続きは不要です。ただし現職を辞めてから新しい会社へ入社するまでに期間が空く場合、必要になる手続きがあります。具体的には以下のものです。
入社する企業から以下の書類を要求されるケースもあります。
企業によって用意する書類は異なりますが、入社後すぐに提出を求められることもあるため、企業側に必要書類を確認しておきましょう。
ここまで転職活動の基本の流れを解説してきましたが、転職の成功を左右するのがSTEP1の「転職活動を始める準備」です。ろくに準備をせずにSTEP2の「企業選定」から始めてしまうと、転職の方向性が定まっていないため、目先の条件に振り回されてしまうことになりかねません。
「転職に求めること」「転職で実現したいこと」などいわゆる転職の「軸」を定めるためには、事前準備の徹底が重要です。ここでは、転職活動を始めるにあたって何を準備すればよいのか、3つのポイントを解説します。
転職活動を始める前に「転職をしようと思った理由」を考えるのが重要です。やみくもに転職活動をしても納得のいく結果を得られない可能性があるため、転職理由を明確にし、理想のキャリアが実現できる企業を探しましょう。
「給与が安いから」「人間関係が悪いから」など転職理由がネガティブなケースもあるでしょう。その場合は、「能力に見合う給与がほしい」「風通しのよい社風の職場で働きたい」などポジティブな理由に変換したうえで、実現したい目標を定めるのがおすすめです
転職活動をスムーズに進めるには、キャリアの棚卸しが大切です。キャリアの棚卸しとは、自分がこれまでに携わった仕事を時系列ごとに整理することです。「優秀な成果を上げた」「高い目標をクリアした」などはもちろん、普段の業務についても振り返りましょう。
失敗体験に目を向けるのも大切です。失敗した際、どのように対処して克服していったのかを細かく書き出します。キャリアの棚卸しをすることで自身の強みを見つけられるほか、転職先に求める条件も見えてくるでしょう。
転職軸を明らかにし、キャリアの棚卸しができた後は、将来の自分を想像します。5年後や10年後にどのようになっていたいのかを明確にすると、後悔のない企業選定ができます。
「希望する仕事に携わりたい」という意識はもちろん、「納得する成果を上げたい」といった細かい部分まで思い描きましょう。キャリアプランが明確であるほど、転職する時期も見極めやすくなります。
転職の「軸」が決まったらSTEP2「企業選定」、そしてSTEP3「応募」へと進みます。企業選びの注意点は応募方法によって異なるため、ここで深掘りしておきましょう。「自分で応募する」「人脈を利用する」「転職エージェントを利用する」の3つの応募方法別に企業選定のポイントを解説します。
ひとりで「企業選定」を行う場合には、企業研究にかなりの時間をかける必要があるでしょう。求人票の情報だけでは、実際の業務実態や社内の雰囲気、福利厚生の実施状況などを確認できません。企業のホームページや経営者のSNSなどをチェックし、企業理念やビジネスへの考え方、評価姿勢などを調べます。
プレスリリースやIR情報などから、業界内での立ち位置や将来性を図ることもできるでしょう。口コミはすべてが正確であるとは限らないことを頭に置きつつ、社内の雰囲気や福利厚生の内容、実施状況などを知る手掛かりにできます。
「仕事で知り合った人に紹介してもらう」「家族や友人の勤務先を紹介してもらう」など、人脈を利用して転職するケースもあります。リファラル採用を導入している企業も一定数存在するため、紹介で入社するケースも珍しくはありません。
人脈を利用する場合には、スキルや経験、人柄などは事前に確認しやすい傾向にあります。書類選考や面接はパスして「即採用」となる場合もあるでしょう。ただし紹介の手前、条件面に不満があっても断りにくい点には注意が必要です。
企業の内情を知る人からの紹介であれば、実際の労働環境を尋ねられます。「この人を信頼しているから」と安易に決めるのではなく、自分の望む条件にかなっているのかどうか、しっかりと確認してから応募へと進みましょう。
転職エージェントは求職者の希望だけでなく、スキルや経験、人柄などにも合った転職先を紹介してくれるサービスです。つまり、最初からあなたに合った転職先に絞って紹介してくれる点がメリットです。紹介する企業とのパイプもあるため、社内の雰囲気やキャリアパス、評価制度、福利厚生の実施状況なども確認してもらえます。事前に企業の実情を把握したうえで応募へと踏み切れる点は、大きなメリットといえるでしょう。
また、企業ごとに効果的な内容になるよう応募書類を添削してくれるだけでなく、応募に際して推薦状もつけてくれるため、書類審査通過の可能性が高まる点も転職エージェントを利用するメリットです。
企業の書類審査に通過したら、「面接」へと臨みます。面接で自分の強みをアピールできれば転職成功に至る確率が上がりますが、それには面接対策の徹底が欠かせません。ここでは、「面接」そして「内定」に際して知っておきたい3つのポイントを解説します。
書類審査に通過すると、1週間程度で面接の連絡が来ます。やりとりは電話やメールがほとんどであり、対応の仕方が印象を左右することもあるため注意しましょう。特に迅速な返信、マナーをわきまえた言葉遣いは重要です。
面接対策としてはよくある質問に対する回答を準備するのはもちろん、当日にはっきりと答えられるよう口に出して練習しておくことも重要です。服装や立ち居振る舞いも観察されていることを忘れないようにしましょう。オンライン面接の場合には、面接で使用するオンラインツールの動作の確認や、画面上での見え方などをチェックしておくと安心です。
初めての転職活動では、一度の面接で内定を得られることはそう多くありません。学生時代に行った就職活動での面接とは趣が異なるため、転職の面接ならではの対策が必要です。
もし面接に落ちたら、失敗したことや改善できる点を振り返り、次回に活かしましょう。採用担当者の質問の仕方や反応などを参考に、よくある質問への回答内容もブラッシュアップしていけます。転職エージェントを利用している場合には企業からのフィードバックがあるため、次回の面接対策に活用できるでしょう。採用担当者の生の声を聞ける転職エージェントならではサポートです。
内定を得た場合には、企業が指定する回答期限までに返事をする必要があります。返答の目安は1週間程度です。「第二志望の企業から内定を受け、第一志望の企業は結果待ち」という状況で回答期限を迎えてしまうことがないよう、応募スケジュールは慎重に計画することが重要です。
内定を承諾するかどうかはしっかりと検討したいものですが、のんびりというわけにはいきません。承諾する場合はもちろん、断るときにも早めに回答するようにしましょう。
内定が確定したら、退職手続きと入社準備という新たなフェーズに進みます。退職の意思を伝えるのは内定が確定してからにしましょう。転職先が決まる前に職場でうわさになると社内にいづらくなったり、上司からの引き留めにあったりするかもしれません。転職のことを安易に同僚に相談したり、SNSにアップしたりするのは避けましょう。ここでは円満退職、円満入社のコツを解説します。
気持ちよく退職するためにまず押さえておきたいのが、退職に関する就業規則を確認しておくことです。就業規則には、退職を伝える時期や方法が明記されていることがあります。法的に拘束力がないとしても、トラブルを避け気持ちよく退職するためには、就業規則に準じた方法で退職届を提出するのがおすすめです。
業務の引き継ぎもしっかりと行いましょう。有休を消化するためだけに入社日が遅れるのは印象がよくありません。有休も計画的に消化しておくとよいでしょう。
内定が確定したら、入社日を決めます。すでに退職している場合には、不必要に先延ばしにせず、早めに入社することで意欲を示せるでしょう。仕事をしながら転職活動をしているケースでは、退職手続きや仕事の引き継ぎにかかる時間を見積もっておくことが必要です。
退職手続きや仕事の引き継ぎに思った以上に時間がかかり、予定していた入社日に間に合わないことがあるかもしれません。この場合には入社日を交渉します。交渉後再び変更ということにならないよう、現実的なスケジュールで交渉に臨みましょう。転職エージェントを利用している場合には、入社日交渉も代行してもらえます。
転職時に抱く疑問は人それぞれですが、多くの応募者が疑問を感じるポイントもあります。たとえば「転職の費用はどのくらいかかるのか」「転職しやすい時期はあるのか」などもそのひとつでしょう。ここでは、転職に関するよくある質問を紹介します。
「ひとつの企業にしか応募してはいけない」という規則はありません。企業の求人は、採用枠が埋まると募集が終了します。求人の中には、1ヵ月で募集が終了してしまうものもあります。
希望条件に合った企業には積極的に応募して、複数の求人を比較検討しながら、自分に合う企業を選ぶのがおすすめです。応募の際は、スピード感を持つよう心掛けましょう。
転職動向をチェックすると、年間を通して2月~3月、8月~9月に求人が増加する傾向にあります。年度末や年度の変わり目は転職者が多く、人員を必要とする企業が増えるためです。求人数のみを考慮するのであれば、時期を調整しながら転職するのがおすすめといえます。
一方で「転職者が増える時期=ライバルが増える時期」でもあります。ライバルが増えると転職が難しくなる可能性は高まるでしょう。デメリットも考慮したうえで転職時期を選ぶ必要があります。
転職にかかる費用は、転職活動をするタイミングによって異なります。たとえば退職後の場合は転職活動に直接かかる費用に加えて、生活費や社会保険料などの費用が必要です。
一方で、在職中に転職活動する場合には、転職活動にかかる費用を確保できれば問題ありません。転職活動にかかる費用には、以下のようなものがあります。
面接時の服装では、いくつか押さえておきたいポイントがあります。「清潔感を意識する」「体型に合った服を選ぶ」などです。面接時の環境も考慮し、TPOに適した服装を意識しましょう。
服装は一般的にスーツが好ましいと考えられていますが、業種や企業の文化によって異なる場合もあるため注意が必要です。自然な髪色に調整するなど、面接官に好印象を与える見た目も重要です。
表面的な情報だけでなく、業界内でのポジションを確認しましょう。同業他社と比較してどのような強みがあるのかをチェックすると、企業の優位性や課題が明確化します。希望する企業に転職するとどのような未来を描けるのか検討するのがおすすめです。
詳細な企業情報を把握したい方は、企業で働く社員に話を聞きましょう。人事に尋ねてみるのも選択肢のひとつです。直接尋ねるのは難しいと感じるのであれば、転職エージェントを活用しましょう。転職エージェントは企業の内部情報まで把握しています。社風や入社後の働き方、業界内でのポジションを入社前にチェックできるでしょう。
転職活動が初めての方は、専任のキャリアアドバイザーからサポートを受けられる転職エージェントの利用がおすすめです。「在職中で転職活動の時間がない」方もご安心ください。マイナビエージェントでは、求人紹介から入社後のアフターフォローまで、一人ひとりの転職活動をサポートします。
書類添削や面接対策のサポートも無料です。「何から始めればよいのか分からない」と感じている人も、お気軽にマイナビエージェントにご相談ください。
転職するうえでまずやることは、転職をするタイミングや進め方、スケジュールの検討です。転職活動を始めた後はスピード感が求められるため、ゆっくりと考える時間もなくなってしまいます。
転職をスムーズかつスピーディーに成功させたいのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。情報収集や選考対策などのステップを徹底サポートするため、効率よく転職活動を進められます。
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