更新日:2024/05/31
この記事のまとめ
転職を考えたとき、仕事を辞めてから行うべきか、それとも在職中に活動すべきか悩む方は多いのではないでしょうか。
転職活動を行うタイミングとして、退職後と在職中それぞれにメリットとデメリットがあります。自分にとって転職を始めるベストなタイミングがいつなのかが分かれば、スムーズな転職が可能になります。
そこでこの記事では、転職活動のタイミングについて、仕事を辞めてから行う場合と在職中に行う場合、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
また、仕事を辞めてから転職する場合に注意したいポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
まずは、仕事を辞めてから転職活動を行う場合のメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
在職中は仕事と並行して転職活動を進めるため、情報収集にかける時間が制限されるというデメリットがあります。
退職後であれば仕事がない分、時間にゆとりをもてることが大きなメリットです。面接日程なども組みやすく、転職に必要なスキルや資格取得のための時間も確保できるでしょう。
辞めてから退職活動する場合、仕事に追われることがないため精神的にリラックスした状態で転職活動を進められるというメリットがあります。
退職後の転職活動が長引くようであれば、失業手当を受け取ることもできます。ハローワークで手続きし、待期期間や給付制限期間(自己都合での退職の場合)を待つ必要がありますが、収入が途切れることで生活費の不安がある場合は役立つでしょう。
退職後に転職活動を始めれば、退職交渉や業務の引継ぎ、有休の消化、事務処理などに時間が奪われないため、もし採用されればすぐに働き始められます。転職希望先がすぐに働ける人材を探している場合は、有利といえるでしょう。
退職していれば複数の求人に申し込む、複数の企業の面接を同日に受けるなど時間を効率よく使うことが可能です。転職活動期間を短縮すると経済的、精神的負担を軽減できます。
収入が途絶えた状態で転職活動を行うため、数ヵ月分の生活費を確保しておかなければなりません。収入がないことで不安を感じ、それがストレスになってしまう場合もあります。
転職活動が長期化し行き詰まってしまった場合、転職先の希望条件を妥協する傾向があるようです。不採用となったときの精神的な負担も大きくなりやすいでしょう。
失業期間の長期化によって、ブランクが長くなってしまいます。スキルだけでなく転職への意欲も減退し、応募のハードルが高くなりがちです。
転職希望先が不採用になるとそれまでに費やした時間や手間が無駄になってしまいます。転職が先延ばしになることや転職活動を1からやり直さなければならないことを考えると、ストレスやプレッシャーを感じるかもしれません。
なかなか内定をもらえないと転職活動期間が長引いてしまいます。「本当に転職できるだろうか」「自分を必要とする企業はないのではないか」など、ネガティブに考えてしまい焦燥感を抱きやすくなるでしょう。
ここからは、現職の仕事と並行して転職活動を行う場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。
キャリアにブランクがあると、転職先によっては不利になってしまうケースがあります。仕事を続けながら次の働き先を決めるのであれば、ブランクも生まれません。
また、仕事を辞めてから転職活動を行う場合の大きな不安要素として、収入が途切れてしまうことが挙げられます。在職中であれば、現職の収入を得ながら転職活動を進められるため生活費に困ることがありません。
転職に伴って引っ越すこともあるでしょう。仕事を辞めてから転職先を探すとなると、転職先が決まりしだい引越しのスケジュールを立てることとなるため慌ただしくなってしまいます。
在職中に転職先が決まれば、社員寮や社宅などに入居している場合も、転職先の入社時期に合わせて計画的に引越しをしやすくなるでしょう。
在職中の転職活動であれば、早く転職先を決めなければ収入が途切れてしまうというプレッシャーがありません。希望条件を妥協せず、じっくり活動できます。
退職前に転職先が決まっていれば、転職にあたって必要な税金や保険関係の手続きを現職の会社が行います。会社を辞めてから転職先を探す場合、社会保険や厚生年金を切り替える必要があり、その手続きを自分で行わなくてはなりません。
退職の意思を伝えて慰留されるケースはよくあります。転職先が決まっている状態で退職届を提出すれば、会社からの慰留を断りやすくなるでしょう。
現職と並行して転職活動を行うとなるとどうしても忙しく、思うように転職先を見つけられないことがあります。現職に繁忙期がある場合、その時期を避けて転職活動をしたほうがよいケースもあるでしょう。
現職との両立をしている場合、転職活動に使える時間が限られるというデメリットもあります。時間が足りないために転職先の情報収集が十分にできなかったり、面接のスケジュール調整がうまくいかなかったりするかもしれません。
応募先が早期入社を望んでいる場合、在職中の応募者は入社までにある程度の期間が必要となるため、選考で不利となるケースがあります。
応募先が応募または入社条件として資格やスキルを設けている場合、在職中では資格取得やスキル習得のための時間が十分に取れず、応募できないことがあります。
在職中に転職先が決まった場合、多くの企業が早めの入社を望んでいるということもあり、短期間で業務の引き継ぎや転職のための手続きを済ませなければなりません。
日々の業務に加えてさまざまな業務や手続きを行う必要があるため、かなり忙しくなってしまうことがあります。
転職する年代によって、転職活動を行うタイミングに違いがあります。ここでは、20代・30代・40代の退職と転職活動の時期を決めるうえで優先すべきポイントを紹介します。
社会人として大きく成長できる20代に長い失業期間があると、「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」という印象を企業側に与えてしまうこともあります。 無職となる期間が極力できないようにするためにも、特別な事情がなければ在職中の転職活動がおすすめです。
30代の場合、「在職中に転職活動を始めて、ある程度採用の感触を得られたら退職手続きを行う」という、在職中と退職後の中間のような方法で転職活動を行うのもよいでしょう。これは、入社可能日が不明確な在職者は選考で不利になりがちなためです。最終選考までに退職していることで、有利に選考を進められるでしょう。
40代は転職活動が長引きやすい傾向があるため、極力在職中に転職活動を行うことがおすすめです。しかし、40代は人脈を活かした転職も増えてくるため、退職後のほうがスムーズに活動を進めやすいという場合もあるかもしれません。
退職と転職活動のタイミングを決めるためには、年齢以外にも考えておきたい重要なポイントがあります。経済状況や職場環境、将来のビジョンなどは人により違いがあるため、すべての方に共通する転職のベストなタイミングはありません。
ここでは、退職と転職の優先順位を決める4つのポイントを紹介します。現在の状況に照らし合わせて、自分にとってのベストなタイミングを探しましょう。
退職してから転職活動を始めると無職となるため安定した収入を見込めません。無職中も生活費はかかりますし、面接のための交通費など転職活動のための出費がかさむ場合もあります。 なかなか内定がもらえないと転職期間が長引いてしまい、経済的に苦しくなるかもしれません。
経済的なプレッシャーは焦りにつながり、判断力を低下させることがあります。 預金に余裕がなく無収入では生活ができないという場合は、働きながら転職活動をしたほうが無難です。
現職の業務が多忙な場合、転職活動のための十分な時間が取れず転職活動期間が長引いてしまうこともあります。
業務後や休日などの時間を転職活動にあてると、体を休めたりリラックスしたりする時間が持てなくなり、身体的にも精神的にも疲れてしまいます。
転職活動には気力や体力の充実は欠かせません。 業務があまりにも多忙な場合は、退職を優先し時間を確保することも視野に入れましょう。
現職の労働環境が精神に支障をきたすほど劣悪で、今後も改善される見込みがない場合は、退職してから転職活動を検討しましょう。
長時間の残業や極度のパワハラ、社内の人間関係などによりストレスが蓄積され精神的に病んでしまうと、転職どころか働いていくことさえ難しくなり、人生のキャリアに大きく影響しかねないからです。
退職するとリフレッシュする時間を作れるため、気持ちを整えて転職へのモチベーションを高められるでしょう。
転職を希望する職種の難易度が高く、短期間で特定の技能を身につける必要がある場合は、退職してからスキルアップすることを検討しましょう。 働きながらの転職活動では集中して学ぶことが難しく、モチベーションの維持が容易ではないからです。
退職すれば資格取得や知識向上にまとまった時間をとれるので、集中して効率よく学べるでしょう。 面接の際には転職期間の過ごし方について聞かれることもめずらしくありませんが、スキルアップのためであればポジティブな印象をもたれるかもしれません。
仕事を辞めてから転職活動を行なえば、在職中より自由に行動できる反面、クリアしなければならない不安要素もあります。気持ちよく転職活動を行うために、退職前から転職活動の準備を始めることは大切です。ここでは、仕事を辞めてからスムーズに転職するために大切な4つのポイントを紹介します。
転職を始める前に十分な生活費を確保して、転職活動期間中に生活費が枯渇しないよう備えましょう。受給資格がある場合は、失業保険の手続きを忘れずに行います。しかし、受給までにタイムラグがあることは注意しておきましょう。失業保険は申請から1週間の待期期間があり、さらに受給までは退職の理由により最大3ヵ月待たなければならないからです。そのため、仕事を辞めて転職活動をするのであれば収入の4ヵ月~6ヵ月分の生活費は確保しておきましょう。
失業保険による手当は心強いですが、給付額は前職の給与の50~80%です。また、転職活動中も交通費や急な出費など経費がかさむことが予想されますので、預金額は多いほど転職活動をスムーズに進められます。
転職については、退職する前に家族に伝えて、理解を得ておくのは大切です。転職活動に打ち込むには家族の協力が欠かせないからです。
転職期間中の生活費を失業手当では十分に賄えないため、節約や貯金を取り崩す必要があるかもしれません。また、転職が成功しても給与が以前より低くなってしまうケースも考えられます。
経済的な不安が原因で家族の間に緊張が走ると、転職活動に集中することも難しくなります。退職を決定する前に家族と相談し、退職する場合も会社よりも先に配偶者に伝えましょう。
転職活動期間が無駄に長引かないように、目標とする入社時期を決めましょう。入社時期が明確であれば、その目標から逆算することで、スケジュールが立てられます。転職に向けての準備もしやすくなり、効率よく転職活動を進められます。
平均的な転職活動期間は3ヵ月といわれていますが、その期間に情報収集、応募、面接、入社と段階的に進める必要があります。 予定を意識しないまま進めてしまうと、転職活動が長引いてしまいかねません。
仕事のブランクが長引くとモチベーションや面接時の印象にも影響するため、いつまでに入社するのか目標を明確にしましょう。
限られた期間内に転職を成功させるためには、自己管理を徹底しなければなりません。職場で働いているときと違い、転職活動中は自分で予定を立てて自主的に取り組まなければならないからです。
カギはモチベーションの維持です。転職を決意した理由や転職によって達成したい目標について考えるようにしましょう。
どうしてもモチベーションが高まらない場合は、プライベートを満喫してリフレッシュ時間を作るのもおすすめです。
在職中・退職後それぞれにメリット・デメリットがあるため、転職活動を行うタイミングは慎重に考えなくてはなりません。転職先に求める条件や現職の業務状況などに合わせて、活動を開始する時期を判断しましょう。
状況によっては、転職活動によって生まれるブランクを「失業期間」ではなく「準備期間」と考えて、転職までのプランを立てることも重要です。
在職中・退職後、どちらで転職活動を行う場合も、転職のプロである転職エージェントを活用することをおすすめします。希望に添った求人の紹介だけではなく、面接日程の調整や面接対策、応募書類の添削から企業研究なども行ってくれるため、一人で転職活動を行うよりも効率的に進められるでしょう。
仕事を辞めてから行う転職活動を行うか、仕事を続けながら行うか、タイミングに悩んだ場合はマイナビエージェントにご相談ください。転職のプロがあなたの転職活動をしっかりとサポートします。
転職活動をいつ始めるかは転職の成功に大きく影響します。転職活動を始めるタイミングとして退職後と在職中それぞれのメリット・デメリットをよく比較して、自分の状況に合ったタイミングで転職活動を始めましょう。
仕事を辞めてから転職活動を行う場合、限られた時間を効率よく使うことが重要です。一人では大変だと感じる場合は、転職活動の負担を軽減してくれる転職エージェントの利用も検討してみましょう。マイナビエージェントでは経験豊富な転職のプロが、退職後の貴重な時間を有効に使えるようあなたを強力にサポートします。
転職全般
転職活動に最適な時期は何月?ケース別の時期や採用動向を解説
転職全般
有給消化中に転職先で働くことは違法?転職活動やバイトが可能かも解説
転職全般
20代|やりたい仕事がないのはなぜ?原因と転職を成功させるポイントを解説