更新日:2024/08/27
この記事のまとめ
転職では、何社も応募してようやく内定を獲得できるケースも少なくありません。転職活動の進め方や選考対策の仕方によって、必要な応募社数は変化します。しかし、これから転職を検討する中で「何社に応募すれば転職先が決まるのか」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、転職活動における応募社数の目安について解説します。また、応募社数を増やしたほうがよいケースや、転職活動を早く終わらせるための選考対策なども紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
転職活動において、1社のみの応募で転職先が決まることがあれば、10社以上応募しても決まらないケースもあります。一般的に何社へ応募すればよいのかが気になることもあるでしょう。ここでは、転職活動の平均応募社数や目安について解説します。
株式会社マイナビが発表した「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)によれば、転職者は活動期間を通じて平均28.4件の求人を閲覧し、平均8.8件に応募しているとのことです。また、そのうち面接まで進んだ数は平均3.6件です。書類選考の通過率はおおよそ3分の1程度、面接の通過率はさらに2分の1程度になるといわれています。
1社ずつ応募するケースと複数社へまとめて応募するケースとでは、最終的な応募社数は大きく変わる可能性があります。応募する数に制限はないため、応募社数が平均より多くても気にする必要はありません。
参照:「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
書類選考や面接の通過率から判断すると、内定獲得までの応募数の目安は10社といえるでしょう。とはいえ、応募する企業の数は一概に「何社がベスト」とは言い切れません。
転職先を早く決めたいのであれば、複数社の求人にまとめて応募する必要があります。反対に、転職を急いでいないのであれば、じっくりと希望に合った企業を吟味するとよいでしょう。
転職活動において、同時に応募できる数に制限はありません。よい企業が見つかれば、見つかった数だけ自由に応募できます。
ただし、手当たりしだいに応募しては、応募書類を丁寧に作り込む時間がなくなってしまいます。同時応募数は、転職活動に支障のない範囲にとどめましょう。在職中の転職活動であれば、1度に2社~3社への応募が目安です。
複数社の求人に同時に応募するか、もしくは1社ずつ応募するかで迷うことがあるでしょう。それぞれメリット・デメリットがあるため、転職の希望日や目標などに応じて検討してみてください。ここでは、複数社の求人に同時に応募するメリット・デメリットを紹介します。
複数社の求人に同時に応募するメリットは、転職活動を短期間で終わらせやすい点です。同時に選考が進むため、1社に落ちても別の企業で内定をもらえる可能性があります。複数社の内定を獲得できれば、比較してよりよい条件の企業を選択できる点もメリットです。
複数社の求人に同時に応募するデメリットは、スケジュール管理が難しい点です。面接の日程が重ならないようにスケジュールを調整する必要があるだけでなく、在職中に転職活動を進める場合には体を十分に休められない場合もあるでしょう。また、第一希望の企業の内定が出る前にほかの企業の内定の回答期限が来る可能性もあります。
複数社の求人に同時に応募すると効率よく転職活動を進められますが、状況によっては1社ずつ応募したほうがよい場合もあります。具体的には「転職を急いでいない」「じっくりと応募先企業を見極めたい」ケースなどです。ここでは、1社ずつ応募するメリット・デメリットを紹介します。
1社ずつ応募するメリットは、じっくりと転職活動を進められる点です。複数社の求人に同時に応募する方法とは異なりスケジュール調整がしやすく、肉体的負担もそれほどかかりません。在職中であっても無理なく転職活動を進められるでしょう。1社の選考に集中できることから、選考対策の質も向上しやすいといえます。
1社ずつ応募する方法は、転職活動が長期化しやすい点がデメリットです。仮に1社の選考に1ヵ月の期間を要する場合、6社に落ちると半年以上転職活動に時間を費やすことになります。転職を急いでいなければ問題ありませんが、離職している場合は経済的な不安が生じるでしょう。また、気になる求人が複数あった場合、応募が遅れると募集を締め切られてしまう可能性もあります。
応募したほうがよい企業の数は、転職を考えている方の事情によって異なります。業界や職種、どのような条件を重視するか、どのようなスキルを活かした転職がしたいのかといったことを踏まえて、応募数を検討しましょう。ここでは、応募数を多くしたほうがよいのはどのような場合かを紹介します。
応募する企業の数を多くすれば、第一志望の企業の選考に落ちたとしても、ほかの企業から内定を得られる場合があります。また、複数の企業に応募することで転職活動にも慣れてくるでしょう。
ほかにも、選考を通じて、自分では強みだと思っていなかったスキルが企業から高く評価されていると気づく場合も少なくありません。このように複数社の求人への同時応募は、転職失敗のリスクを減らすことにつながります。
一般的に中途採用では、経験やスキルがあり、即戦力となる人材が求められます。そのため、未経験の業種に応募する場合は、過去のキャリアや実績がアピールしにくく、苦戦する可能性も少なくありません。自身のポテンシャルに期待してくれる企業に巡り合えるように、できる限り応募数を多くしたほうがよいでしょう。
入社後のミスマッチを防ぐには、綿密な情報収集や業界・企業の研究が大切です。とはいえ、インターネットで得られる情報には限りがあります。応募数を増やすことによって、面接でさまざまな企業の話を聞けます。どの企業に入りたいかをしっかりと判断したい方は、できる限り多くの企業に応募して比較検討するとよいでしょう。
転職活動において、選考の結果が出るまでには時間がかかります。その点、応募数をできるだけ増やすと結果待ちの時間のロスを少なくでき、転職活動を短期間で終わらせることにつながります。離職して転職活動する場合は、いち早く転職先を見つけるために、複数の求人にまとめて応募するとよいでしょう。
複数社の求人に同時に応募すると、転職先をいち早く決められるメリットがあります。とはいえ、応募する企業数は多いほうがよいとも限りません。以下に当てはまる場合は、応募数を抑えたほうが無難です。応募数を抑えることによって効果的な転職活動を行い、内定の獲得を目指しましょう。
転職先選びにおいて、給与や待遇、働き方など、さまざまな希望条件があるでしょう。中でも、「これだけは譲れない」というこだわりの条件がある方は、応募先の数を抑えるのが得策です。応募数を増やすと、こだわりの条件がぶれてしまい、転職活動がうまく進まない可能性があります。
ただし、こだわりが強すぎるのもよくありません。少しでも条件に合わない企業を選択肢から外してしまうことで、応募先探しに苦労し、転職活動が長引く可能性があります。自分が転職に求めるものは何かを明確にしたうえで、応募する企業を選びましょう。
同じ業界・職種の企業に転職したいと考えている場合、業界や職種の事情、自分のスキルや経験をどうアピールすればよいかは十分に理解しているでしょう。このように転職先の解像度が高いケースでは、自分が転職を望んでいる数社の企業に絞り込んで応募するのがおすすめです。
ただし、転職活動が順調に進まないケースは少なからず起こり得ます。そういった際に慌てることがないよう、応募先選びの段階で事前に転職先候補をリストアップしておくのもひとつの方法です。
仕事をしながら転職活動を進める場合、応募する企業数を増やしすぎると、仕事にも転職活動にも支障をきたす可能性があります。現職の業務に追われ、企業研究や応募書類の作成・面接対策などに十分な時間を割けない恐れがあるほか、スケジュール調整も難しくなるでしょう。在職中に転職活動をする場合は、できるだけ応募数を抑え、無理のない範囲で活動するように心掛けましょう。
複数社の求人に同時に応募する場合、スケジュール調整が必要な点や選考対策の質が落ちやすいところなど、気をつけたいポイントがいくつかあります。「複数社の求人に同時に応募したのに転職先が決まらない」といった事態に陥らないよう、以下で紹介する4つのポイントを押さえておきましょう。
複数社の選考を同時に進めた場合、複数の企業から内定をもらえる可能性があります。内定承諾の回答には期限が設けられているのが一般的です。内定をもらった際にすぐに返事ができるよう、どの企業に入社したいのか優先順位を決めておきましょう。
現職のトラブルなどで、やむを得ず転職先に面接日時の再調整を依頼する場合、基本的には1回までが限度です。面接の段階が進めば、企業側も役員などが面接官を担当するため、再調整が難しくなります。さらに、何度も日時の変更を依頼するという行為が相手企業を軽んじているように映り、「志望度が低いならほかの人に」ということになりかねません。
転職活動を早く終わらせたいからといってまとめて面接を入れるのではなく、ある程度余裕を持ったスケジューリングが大切です。
手当たりしだいに企業に応募してしまうと、1社あたりの転職準備にかけられる時間が少なくなる場合があります。応募の際には「いかにして内定を得られるようにするか」ということを中心に考えて、企業研究や面接対策を入念に進めましょう。
応募数を増やした結果、企業研究や対策が中途半端になるような転職活動をしていては、内定を得るのも難しくなってしまいます。限られた時間の中で、十分に転職準備を進められる企業数が適切な応募数だと考えておきましょう。
応募数を増やすことは、転職活動をするうえで有利に働く場合があります。しかし、選考は抽選ではないため、応募すればするほど採用される確率が高まるわけではありません。応募数そのものにこだわることは避けましょう。
転職を成功させるために大切なのは、企業の採用ニーズと自分の能力がマッチしている求人に狙いを定めて応募することです。企業研究を徹底したうえで応募する企業を絞り込み、マッチした人材であることを的確にアピールするための選考対策を実施しましょう。
転職活動を短期間で終わらせるには、複数社の求人に同時に応募するのは有効な方法です。しかし、選考対策が十分にできていなければ、何社へ応募しても内定はもらえません。複数社の求人に応募するのは負担も大きいため、少ない応募数で内定がもらえるように以下で紹介する選考対策のノウハウを押さえておきましょう。
履歴書で重要となるのは、志望動機や自己PR欄です。志望動機を記載する場合は、志望先企業独自の強みを盛り込みましょう。志望先企業でなくてはいけない理由を記載することで、入社意欲を示せます。
自己PRを記載する場合は、自分のスキルや経験が志望先企業でどのように活かせるのか伝えることが大事です。入社後に活躍するイメージを明確に伝えられると、採用担当者に自分を採用するメリットを感じてもらえます。
職務経歴書は、履歴書とは違い形式や書き方に明確なルールはありません。そのため、応募者によって出来栄えに差が生まれやすい書類といえます。職務経歴書を丁寧に作り込み、採用担当者が読みやすいように工夫すれば、ライバルと差別化できます。
職務経歴書を作成する際の主なポイントは、「文字のサイズや余白調整によって見やすさを上げる」「適宜箇条書きを用いる」「実績は数字で記載する」「志望先企業で役立つスキル・経験は細かく説明する」の4つです。読み手を意識して作成してみてください。
面接対策の基本は、「想定される質問の答えを用意する」「入・退室のマナーに気をつける」「逆質問を用意する」の3つです。面接で定番の質問に答えられないと、準備不足や入社意欲の低さを疑われます。答えを事前に用意しておき、採用担当者とスムーズなコミュニケーションが図れるようにしましょう。
逆質問は、入社意欲の高さをアピールするチャンスです。入念に企業研究をし、いくつか質問を用意しておきましょう。ただし、求人情報や企業HPを見れば分かるような内容を質問すると、かえってマイナスな印象を与えてしまうため注意が必要です。
ここでは、転職の応募について寄せられることの多い質問に回答します。応募のタイミングや同時応募数の目安など、気になることはこちらのQ&Aでチェックしてみてください。疑問を解消したうえで、転職先への応募をスムーズに進めましょう。
一般的に転職は、企業の採用活動が活発化し求人数が増加する2月~3月と8月~9月がおすすめだといわれています。ただし、多くの転職希望者が動き始める時期でもあるため、競争率が少し落ち着きつつも企業の採用意欲は高いといわれる4月~5月の応募を狙うのもおすすめです。
また、転職を成功させるためには、応募数や時期だけでなく、応募するタイミングも考える必要があります。複数の企業から内定をもらった場合は、比較検討したうえで転職先を決めます。しかし、応募のタイミングが開きすぎると、最初に内定をもらった企業への回答期限後に別の会社の内定が出るというケースも起こり得ます。
比較検討できないまま内定を受けるかどうかを選択せざるを得ない状況を避けるため、複数の企業に応募する場合は面接のスケジュールなども考慮して応募のタイミングを検討するとよいでしょう。
部分的に自分の希望や条件には当てはまらず、応募先として考えていなかった企業にも、試しに応募することを考えてみましょう。むやみに応募先を増やす必要はありませんが、「この企業はある程度希望に沿っているものの、一部条件が希望に合わない」「大手に行きたいからこの規模の企業は応募しない」など、絞り込んでいた条件を少し緩和することで選択肢が広がります。
また、実際に転職活動を進めていく中で、求人情報だけでは分からなかった企業の魅力に気づくこともあるでしょう。
株式会社マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)によると、転職を決意してから現在の勤務先に応募するまでの期間で「2ヵ月未満」と答えた人が6割、現在の勤務先に応募してから内定通知を受けるまでの期間が「2週間~2ヵ月未満」と答えた人が5割を超えています。
一般的に転職活動にかかる期間の目安は「3ヵ月程度」です。とはいえ、転職活動の方法によってかかる期間は大きく変化します。いつまでに転職したいのかゴールとなる期限を設定し、逆算してスケジュールを立ててみてください。
参照:「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
自力で転職活動をする場合、膨大な求人の中から自分に合った職場を探す必要があります。また、応募書類の作成や選考対策についても自分で行わなければならず、多大な時間や労力がかかるでしょう。
転職活動の負担を軽減し、かつ選考通過率を上げたい場合は、転職のプロである「転職エージェント」に相談するのがおすすめです。マイナビエージェントは、さまざまな業界の求人を扱っており、あなたの希望や経験にマッチした転職先を紹介できます。相談だけの利用も可能なので、お気軽にお問い合わせください。
転職活動による応募社数の目安は「10社」です。転職活動を短期間で終わらせたい場合には、複数社の求人にまとめて応募して同時に選考を進めるとよいでしょう。また、内定を獲得するためには、選考対策に力を入れることも大事です。
「転職活動をスムーズに進めたい」「自分に合った求人を紹介してほしい」といった方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。転職のノウハウを熟知したキャリアアドバイザーが、応募書類の添削や面接対策のアドバイス、条件交渉など、転職活動を幅広くサポートいたします。
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