更新日:2024/07/16
この記事のまとめ
転職を検討していると、「中途採用」「第二新卒採用」と記載された求人情報を目にすることがあります。しかしこれらの採用はどのように異なるのか、企業はいったい何を求めているのかがよく分からない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、一般中途採用と第二新卒採用の違いを詳しく紹介します。企業によってどちらの人材を必要としているのかは異なるため、自分が属しているほうの求人に応募することが転職を成功に導くためには大切です。
目次
「新卒採用」に該当しない人を募集する採用活動はすべて「中途採用」です。中途採用は欠員が出た場合の穴埋めや、新規事業立ち上げなどで人材が不足したとき、また事業で専門的な知識・技術を持つ人が必要となったときなどに行われます。つまり必要とされる理由が明確で、即戦力となる人が求められるのが特徴です。
このようなニーズで行われる採用活動を「一般中途採用」、または「キャリア採用」などと呼びます。一般中途採用(キャリア採用)は、中途採用の中でも特に「即戦力であること」をより明確にする意味合いを含んでいるということです。
第二新卒には明確な定義はないものの、一般的に新卒入社してから3年以内に転職する人材を指します。中途採用の一区分ですが、一般中途採用とは異なり社会人経験が浅い人材を採用して自社で育てるという意味合いで採用するのが基本です。
一般中途採用では、自社が必要としているスキルを高いレベルで有している人材を即戦力として採用します。自社で人材を育てるのか、入社後すぐに活躍してもらうのかが大きな違いといえるでしょう。したがって、一般中途採用では業務に必要なスキルや知識の有無、第二新卒採用では仕事に対して抱いている熱意ややる気、基本的なビジネスマナーの有無が問われます。
応募者側は、新卒から3年以内の転職であれば第二新卒採用を、それ以外であれば一般中途採用に応募することになるでしょう。
企業側にとって、一般中途採用(キャリア採用)を行うことには以下のようなメリットがあります。
企業が一般中途採用を行う最大のメリットは、採用した人材に即戦力として働いてもらえる点にあります。それまでの経験やスキルなどを活かして活躍、貢献してもらえる一般中途採用者は、自社で不足している人材を補充するうえで効果的といえます。自社にはない知識やノウハウを取り込める点も、一般中途採用のメリットです。
一般中途採用で採用した人材は、企業が求める経験やスキルなどを十分に備えています。そのため、新卒や第二新卒とは異なり、時間やコストをかけて育成していく必要がありません。
一般中途採用は欠員が出たり新規事業の立ち上げで人材が不足したりする際に行われますが、そのタイミングは企業ごとに異なります。
新卒採用は採用までに1年間のプロセスがかかりますが、中途採用は一般的に募集告知から選考、内定までの期間が数週間程度です。在職中の人であっても、引き継ぎが済むのを待つなど時期を調節して入社してもらえる点は中途採用のメリットといえるでしょう。
近年は中途採用を積極的に行う企業が増えています。その理由にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、採用市場の動向や意識の変化など、中途採用が活性化している理由を詳しく紹介します。今後予想される傾向も解説するため、転職を検討している方はぜひご参考ください。
1点目は、採用市場の変化です。現在、日本の採用市場は少子化や労働人口の減少などの影響から売り手市場が続いています。そのため、多くの企業が人材不足に陥っていて、人材を育てる時間やコストをかけられないことから、即戦力となる人材、すなわち経験やスキルを備えた中途採用人材を多く採用するようになっているのです。
マイナビキャリアリサーチLabが実施している中途採用状況調査によると、約30%の企業が20代~30代の中途採用を経験者・未経験者問わず積極的に行いたいと回答しています。さらに、未経験者採用には消極的であるものの、経験者は積極的に採用したいと回答した企業も30%~40%に上っています。
専門職の中途採用を積極的に実施している企業もあり、全体的に中途採用市場は活性化しているといえるでしょう。
もう1点は、仕事に対する就労者の意識が変化しているということです。仕事最優先、同じ会社に定年まで勤務するという価値観は過去のものになりつつあります。
働き方が多様化しており、自分や家族を大切にしながら仕事と両立させる「ワークライフバランス」を重視した働き方が主流になってきています。こうした傾向から人材が流動化して転職へのハードルが低くなってきており、それに伴って中途採用市場も活発になっているのです。
中途採用を積極的に行っているのは、人手不足に悩んでいる業種や職種、また業績が好調で成長している業種などです。
たとえば職種でいうと人事や財務、法務などのバックオフィス、SEやプログラマーなどの専門スキルを持った人材、販売やサービス職のように需要が多い職種は積極的に人材確保に取り組んでいる傾向にあります。
また、業種では成長中のIT業界、人手不足の叫ばれる医療や介護・福祉業界も中途採用に積極的です。これらの業種・職種では、経験者はもちろん、人材確保のため未経験者の採用にも積極的な企業が多いでしょう。
企業によっては、一般中途採用に加えて第二新卒採用を強化しているところがあります。あえて第二新卒採用を重視する理由にはどのようなものがあるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
ここでは、企業が第二新卒を採用するメリットを詳しく解説します。状況によっては一般中途採用より第二新卒採用のほうが有利になるケースもあるため、一度チェックしておくとよいでしょう。
第二新卒は一般中途採用で入社する人材に比べ、スキル面で劣っている点は否めません。しかし伸び代が大きく、教育を施すことで自社のニーズにマッチした人材に育て上げられます。以前に勤めていた企業の業務の進め方やルールなどに染まっていない点も特徴といえるでしょう。
一般中途採用ではスキルを有する人材を短期間で調達できますが、ミスマッチで早期離職につながるケースもあるため定着性に問題を抱えがちです。それを回避するために第二新卒を積極的に採用して自社で教育しているところもあります。
将来の事業拡大に備えて早いうちに若手を確保したいなど、採用活動に明確な目的がある企業へ応募する場合は一般中途採用より第二新卒採用のほうが転職に有利に働くケースがあります。第二新卒と中途採用者のどちらが有利かは企業側が求める人材の種類や状況によって異なりますが、第二新卒のほうが有利になる場合もあることを押さえておくと、自分に合った求人を選びやすくなるでしょう。
高いスキルを求めるのではなく、仕事に対して柔軟に対応できることを求めている企業にとっても第二新卒は貴重な人材です。
自分が第二新卒に該当し、これから転職しようと考えているのであれば、以下で紹介するコツを押さえておくとよいでしょう。
第二新卒は一般中途採用とは異なりポテンシャルが重視されますが、新卒とも違うためある程度の社会人経験やビジネスマナーが求められます。この点を意識することで、より有利に転職活動を進められるでしょう。転職してから再びミスマッチに悩まないようにするためにも、実現したいキャリアや条件などに合致した企業を選ぶことが大切です。
第二新卒採用・一般中途採用のどちらに挑戦する場合でも、転職をスムーズかつ有利に進めるには転職エージェントの存在が役立ちます。転職エージェントは転職市場の様子や業界・企業の情報に精通しているため、心強いパートナーとなるでしょう。
マイナビエージェントでも経験豊富なキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしており、転職者のスキルや経験、キャリアプランなどをヒアリングしたうえで適切な求人をご提案します。面接対策などの選考サポートも実施していますので、ぜひご活用ください。
第二新卒採用は中途採用のひとつですが、一般中途採用と比べるとスキルではなくポテンシャルが重視される傾向にあります。新卒から3年以内に転職する方が対象になるケースが多いため、該当する場合は積極的に狙うとよいでしょう。
企業によって求めている人材や、第二新卒採用・一般中途採用のどちらに力を入れているかは異なります。これから転職する方は、自分の属性やスキルレベルなどを吟味し、転職目的を実現できる企業を選ぶことが大切です。
ひとりで転職活動に取り組むのが厳しいと感じている方は、この機会にぜひマイナビエージェントにご相談ください。第二新卒採用・一般中途採用のそれぞれに精通したキャリアアドバイザーが、あなたのキャリアプランを実現するための転職をサポートいたします。
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