近年はAIやデジタル技術の進化、少子高齢化などを背景に仕事を取り巻く環境が大きく変化しています。そのため、「将来性のある仕事に就きたい」と考える人も少なくないでしょう。
ただし、将来性のある仕事とは単に現在の求人が多い仕事だけを指すものではなく、市場の成長性や社会的な需要、専門性などさまざまな要素が関係しています。
この記事では、将来性のある仕事の特徴を解説するとともに、今後の需要が期待される仕事15選を紹介しますので、長期的な視点でキャリアを考える際の参考にしてください。
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1. 将来性のある仕事の特徴
変化が激しい現代社会では、あらゆる業界・業種を取り巻く環境や、それぞれの仕事の需要も絶え間なく移り変わっています。そのような状況で、「将来性のある仕事かどうか」はどのように判断すれば良いのでしょうか。ここでは、将来性が期待できる仕事の特徴を3つ紹介します。
1.1. 人々の生活や社会の基盤を支える仕事である
生活インフラ・社会インフラといった人々の生活や社会の基盤として欠かせない領域に携わる業界・職種は、今後も一定の需要が見込まれやすい分野です。例えば、電気・ガス・水道、建設・土木、医療・福祉、第一次産業などが代表的な領域だと言えるでしょう。
もちろん、業務のなかには自動化による人員削減をはじめ、変化が起こる部分はありますが、知識や技術を持った人材はこれからも必要とされ続けると予想されます。
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1.2. 業務をAIや機械で自動化しにくい
AIや機械での処理が難しい業務や、何らかの工程で人の判断が必要となる仕事では、自動化が進んでも人が担う役割が残りやすいと考えられます。
例えば、カウンセラーや保育士など、人同士のコミュニケーションや信頼関係が重視される仕事は、AIや機械にすべてを任せることは難しいでしょう。
また、近年はクリエイティブ分野でもAIの活用が進んでいますが、高いオリジナリティや、ブランド・文脈に応じた表現、人の感情に配慮した調整が求められる場面では、人による判断やディレクションが重要になると考えられます。
1.3. 中長期的な成長トレンドにある分野である
比較的新しい産業など、中長期的に見て成長トレンドにある分野も、将来性に期待できます。
代表的な例で言えば、IT業界は近年目覚ましい発展を見せています。AIやロボットなどさまざまな製品・サービスの需要拡大が見込まれており、今後も成長していくと考えられるでしょう。
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ひとことコメント
【監修】社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表 特定社会保険労務士:岡佳伸
将来性のある仕事を考える際は、「AIに代替されにくいか」だけでなく、業界の市場規模、必要資格の有無、働き方の多様性、そして自身の強みが活かせるかを併せて検討することが重要です。需要予測は景気・技術・制度の影響で変動するため、記事内の例示は「方向性」として捉え、最新の統計や求人情報、実務の募集要件を確認しながら判断しましょう。
2. 生活や社会の基盤を支える仕事3選
まずは、人々の生活や社会の基盤を支える仕事を3つ紹介します。人々の暮らしに欠かせない、必要性の高い仕事です。
2.1. 医療・福祉関連職(看護師・医師・介護職など)
人の命や暮らしに深く関わる医療関連や福祉関連のサービスは、私たちが生きていくうえでなくてはならないものと言えます。こういったサービスを担う具体的な職種としては、看護師や医師、介護職などが挙げられるでしょう。
一部の医療や介護の現場ではAIやロボットがその仕事の一端を担う試みも始まっていますが、最終的な判断を人が行う必要があったり、人が直接行う細やかなケアが求められたりする場面も多いです。
医療・福祉サービスの需要は社会情勢や経済情勢に左右されにくく、日本は少子高齢化が進んでいることからも、比較的安定した分野だと考えられます。
2.2. 建築・建設関連職
私たちの生活に不可欠な住宅やオフィス、道路や橋などの建設に関わる仕事も、時代が変化しても一定の需要があると考えられます。
特に、現場で働く作業員や現場監督、そのほか営業やコンサルタントなどの職種は、柔軟で臨機応変な対応が求められる傾向にあり、人だからこそ担える業務も多いでしょう。AIや機械は活用しながらも、人による作業や対応も共存していくことが予想されます。
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2.3. 漁業・農業・林業
「食」に関わる漁業や農業、木材の生産・供給などを担う林業といった第一次産業は、まさに私たちの生活の根幹を支えているものです。今後も社会にとって重要な役割を担い続ける分野だと考えられます。
先端技術を駆使した「スマート農業」などの取り組みも広がっていて、テクノロジーの活用により作業負担は軽減されつつありますが、それを管理するのは生産者であり、人の手が必要な部分も多いです。
建築・建設関連の仕事と同じく、作業効率化や生産性向上という観点でAIや機械を活用すると同時に、人の力も重要になる分野だと考えられます。
3. AIや機械で自動化しにくい仕事8選
次は、AIや機械によって業務を自動化しにくい仕事8選です。以下のような仕事では、人間が持つスキルが重要視されます。
3.1. イラストレーター・クリエイター
クリエイティブ性の高い仕事は、人間の創造力や共感力、柔軟性や調整力が求められることが多いです。イラストレーターやグラフィックデザイナー、動画・映像クリエイターなどはその代表格と言えます。
近年ではAIの活用も進んでいますが、高いオリジナリティやクオリティが求められる場合、原案や細かな調整など人のスキルによって成り立つ部分も大きいです。こうした技術を使いながら質の高い作品を作り上げることができる人材は、特に活躍の場を広げやすいでしょう。
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3.2. Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトの見栄えに加え、職場や担当範囲によっては、見やすさや情報へのたどり着きやすさなど、UI・UXの観点を踏まえたデザインに関わることもあります。
クライアントの要望を具現化するためのヒアリング力、デザイン力、コーディングやプログラミングの知識など、求められるスキルが幅広いため、AIだけでは対応・調整が難しい部分もあると考えられます。
特に近年はEC市場の拡大などを背景にWebデザイナーが求められる場面が多く、クリエイティブ職として注目度の高い職種です。
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3.3. 心理カウンセラー
人の心に寄り添い、相談者が悩みや課題を整理し、対処の糸口を見つけられるよう支援する心理カウンセラーも、AIや機械では代替しにくい側面がある仕事です。
カウンセリングでは、その場の空気や相談者の言葉の端々から繊細な情報を読み取り、適切な対応を行う必要があります。AIや機械では対処が難しい感情の理解なども求められる領域です。
また、ストレス社会とも言われる現代社会においては、メンタルヘルスケアへの関心も高まっており、カウンセリングの需要が高まる可能性もあります。
なお、心理カウンセラーとして働く場所は、医療機関、教育機関、福祉施設、企業の相談窓口などさまざまです。職場によっては公認心理師や臨床心理士などの資格、実務経験が求められる場合があるため、目指す領域に応じて必要な条件を確認しておきましょう。
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3.4. 営業・MR職
企業の営業活動を担う営業職やMR職は、トークスキルやプレゼンテーションスキルだけでなく、顧客や取引先との信頼関係を構築することも重要となる仕事です。
そのため、人同士のやり取りやその場での柔軟な対応が重視されることも多く、すべての役割をAIなどで自動化することは難しいでしょう。
特に、医薬品の適正使用に関する情報を医師や薬剤師などに提供するMRは、医療業界と密接に関連する職種です。その点でも、需要が大きく下がりにくい仕事と言えるでしょう。
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3.5. 保育士
子どもの安全を守り、心身の成長をサポートする役割を担う保育士も、人間ならではのスキルや人同士のコミュニケーション・信頼関係が重視される仕事の一つです。
一人ひとりの子どもの個性を理解した繊細なコミュニケーションが求められるため、技術革新が進んだとしても保育の仕事が完全に人の手を離れることは考えにくいでしょう。
少子化が進む一方、地域や施設によっては保育人材の確保が課題となっています。その社会的なニーズは今後も一定以上の水準で推移していくと予想されます。
3.6. 教師
学校などで子どもの教育に携わる教師も、子ども一人ひとりの個性を育みながら、それぞれに寄り添った関わり合いが求められるという点で、人が担う役割の大きい仕事です。
近年は授業にパソコンやタブレットが活用されるなど、IT技術・AI技術による業務負担の軽減、サポート力の向上が図られていますが、教え育てるという根本的なところでは人の力が求められるでしょう。
3.7. コンサルタント
コンサルタントはデータを取り扱うことが多い仕事ですが、求められるのは機械的な分析力だけではありません。さまざまなケースがあるなかで、クライアントが抱える課題や市場の状況などを多角的な視点で捉え、臨機応変かつ的確に支援する力が求められます。
企業経営や人材育成、IT化・デジタル化など、コンサルタントが携わる分野は専門領域や所属企業によって異なりますが、AIなどのツールを活用できる一方で、柔軟な対応力やコミュニケーション能力が求められる場面も多いでしょう。
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3.8. 士業(行政書士・税理士・弁護士など)
行政書士・税理士・弁護士などのいわゆる「士業」の多くは、資格者でなければ行えない独占業務を持っています。高い専門性が必要となることが理由で、AIなどによって業務効率化が進む側面はあっても、人による最終的な処理や判断が求められる場面は多いです。
また、それぞれの事案に柔軟性を持って対応しなければならず、人同士の信頼関係が重要になる仕事でもあります。社会的なニーズが急減することも考えにくいため、比較的安定した需要が期待できる職種だと言えるでしょう。
4. 中長期的な成長トレンドにある仕事4選
続いて、中長期的な成長トレンドにある分野の仕事を4つ紹介します。市場の拡大が見込まれる分野に関わる仕事です。
4.1. ITエンジニア
ITエンジニアとは、システムエンジニアやプログラマー、ネットワークエンジニアなど、IT分野におけるさまざまな技術職の総称です。業務内容や求められるスキルの水準は、企業や配属先、担当する領域によって大きく異なるものの、近年のITエンジニアの需要は全体として高い傾向が続いています。
あらゆる分野でのDX推進などが背景にあり、需要に対して供給が追いついていない現場もあるのが現状です。実際、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の『DX動向2025』では、DX推進人材の不足を課題として挙げる企業が多いことが示されています。たとえば同資料では、調査対象企業の85.1%がDXを推進する人材の不足を感じているとされています。
デジタル技術の革新・普及が進むなか、ITエンジニアは企業活動を支える人材として、今後も一定の需要が見込まれる職種と言えるでしょう。
出典独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)│DX動向2025
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4.2. データサイエンティスト
データサイエンティストは、蓄積されたデータを分析・整理し、その結果を事業課題の解決や意思決定に活かす役割を担っています。統計学やデータ分析の知識、事業への理解を踏まえた多角的な視点が求められる仕事です。
近年は生成AIをはじめとするAI技術やデータ分析ツールが急速に発展しており、一部の定型的なデータ処理やコード生成などは自動化が進んでいます。一方で、分析結果をどのように解釈し、事業課題の解決や意思決定につなげるかといった判断は、依然として人の知見や経験が重要となる場面も少なくありません。
そのため、AIなどのツールを使いこなしながら、データを具体的なビジネス成果に結び付けることができる人材は、今後も活躍が期待されると考えられています。
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4.3. デジタルマーケター
デジタルマーケターとは、WebサイトやSNS、Web広告、メールなどのデジタルチャネルを活用して、商品やサービスの認知拡大や販売促進を行う職種です。
EC業界をはじめ、さまざまな業種でデジタルを活用した商品・サービスの展開が進むなか、デジタルマーケティングを担う人材への需要は今後も一定程度続くと考えられています。
近年は生成AI技術の発展により、一部の業務では自動化や効率化が進んでいるのが現状です。一方、顧客や市場のニーズを理解したうえで施策を企画・改善することや、関係者との調整を行いながら戦略を実行することなどは、人が担う場面も多くあります。
そのため、AIなどのツールを活用しながらマーケティング施策を推進できる人材は、今後も幅広い業界で求められる可能性があるでしょう。
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4.4.観光関連職
観光関連職には、ホテルや旅館などの宿泊サービス、旅行の企画・手配を行うプランナー、現地の魅力を伝えるツアーガイドなど、幅広い仕事が含まれます。旅行者のニーズに応じて快適な滞在や旅行体験をサポートすることが主な役割です。
日本政府観光局の発表によると、2025年の訪日外客数は年間累計で42,683,600人となり、過去最高を記録しました。インバウンド需要の回復・拡大を背景に、宿泊、旅行、観光案内などの分野では当面の間、人材ニーズが一定程度見込まれると考えられます。
また、顧客一人ひとりの状況に応じた対応や、地域の魅力を伝えるコミュニケーション、旅行体験をより良いものにするための企画力などは、人が担う役割が大きい分野です。そのため、こうしたスキルを持つ人材は、今後も観光業界において求められる可能性があります。
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5. 自分の将来性を高めるために今からできる準備
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5.1. 業界研究・企業研究を積極的に行う
将来性が期待できる仕事と言っても、当てはまる業界・業種、職種はさまざまです。そのため、どのような分野でどのような傾向が見られるのか、まずは情報収集をして理解を深めましょう。
なぜこの業界がいま注目されているのか、どういった社会情勢を背景にビジネスが成長すると思われているのか、各企業の動向などを調べてみることをおすすめします。自分が今携わっている分野や、そこに関連する分野から調べ始めるのも一つの方法です。
Web検索などで情報収集ができるほか、求人サイト・転職サイトなどの求人情報からヒントを得ることもできます。また、転職エージェントには各業界に精通したキャリアアドバイザーがいるため、話を聞いてみるのも良いでしょう。まだ本格的に転職を考えていなくても、気軽に無料で相談できます。
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5.2. 自分の経験・スキルや強みを把握し直す
自分の将来性を高めるためには、市場価値の高いスキルを身に付けることも大切です。そのために、今持っている経験やスキル、強みをあらためて洗い出し、これから生かせそうな部分、伸ばしたい部分を確認しましょう。現状を把握しておけば、スキルアップの道筋も見えやすくなります。
職務経歴書を作成してみるなど、今までの職務経歴や付随する業務内容などを細かく書き出すと、見落としを防げると同時にこれまで気づかなかった強みが見えてくるかもしれません。
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5.3. キャリアプランを明確にしておく
これまで培った経験やスキルを把握し直すことに加え、将来を見据えた具体的なキャリアプランを立てておくと良いでしょう。
どういった業界や職種で活躍していきたいと考えているのか、どのような働き方や生活を望んでいるのかを考えることで、これから進むべき道もイメージしやすくなります。
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5.4. 資格取得などスキルアップに努める
将来性が期待できる仕事に就くには、資格や専門的なスキルが必要な場合もあります。また、その仕事に就いてからも、自分の市場価値を維持するためにはスキルを磨き続けることが重要です。キャリアプランをもとに、スキルアップの計画も立てておくと良いでしょう。
場合によっては、部署異動や副業を検討したり、磨きたいスキルや経験を身に付けられる企業に転職したりする方法も選択肢に入ります。
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6. 将来性のある仕事に転職したい場合
今いる業界の将来性に不安を感じ、新たな仕事に挑戦したいと思っている場合は、安定した需要が見込まれるかといった観点で仕事を選ぶのはもちろんですが、自分の価値観や希望する働き方に合っているのかを確認することが大切です。
その業界の働き方の傾向、職種ごとの役割、各企業の方針などをチェックし、自分とのマッチ度が高い仕事を選ぶ必要があります。
もし転職活動に不安がある場合は、転職エージェントの活用もおすすめです。転職エージェントでは、ヒアリングをもとにそれぞれのスキル・経験や希望条件を考慮した求人を紹介してもらえます。
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8. まとめ
ここまで、将来性のある仕事の特徴や、今後の需要が期待される仕事15選などを解説しました。ただし、将来性のある仕事は今回紹介した職種に限りません。また、技術革新や社会情勢の変化によって、求められる仕事やスキルは今後も変化していく可能性があります。
そのため、現在の需要だけでなく、中長期的な市場動向や自身の適性・興味関心も踏まえながらキャリアを考えることが大切です。将来性のある仕事に就きたいと考えている方は本記事を参考に、自分に合ったキャリアプランを検討してみてください。