求人情報の応募条件(対象となる方)の欄に「社会人経験がある方」という記載を見たことがある方は多いと思います。しかし、社会人経験とは具体的に何を指すのでしょうか。
そこで今回は、社会人経験の雇用形態別の詳細、社会人経験がない場合の就職活動のポイントなどを解説します。
(※仕事辞めたい、会社がつらい...悩んでいる方は『仕事どうする!? 診断』の診断結果もご参考にしてください)
【関連記事】「社会人・働くことに向いてない人はどうすれば? 特徴やおすすめの職業を紹介」
1.社会人経験とは
社会人とは、何らかの仕事に就いた経験を指します。例えば「四年制大学卒業後、新卒採用で就職」といったような場合が当てはまります。
中学校卒業や高等学校、高等専門学校、専門学校、短期大学、大学院に在籍・卒業するなどした場合、その後に仕事をすることで社会人経験をもつことになります。
【関連記事】「社会人の常識とは? 昔からあった"いまどきの若者"と先輩・上司とのギャップ」
【関連記事】「【社会人と学生の違い】学生気分が抜けない? "社会人"に必要な要素とは!?」
2.雇用形態別の詳細
社会人経験とは一般的に、正社員や契約社員、派遣社員としての経験などを指すことが多いですが、明確な定義はありません。
例えば、求人の応募条件に「正社員経験1年以上の方」などの明記がなければ、正社員以外の雇用形態も含んだ幅広い意味合いで捉えて問題ないでしょう。
ここでは、それぞれの雇用形態別に詳細を見ていきます。
2.1.パートタイマー・アルバイト
時給で働くパートタイマーやアルバイトといった形で短期間雇用された経験について、社会人経験として含まないとされる場合もあるかもしれません。
ですが、例えば「5年間アルバイトをして充分なスキルを得たり経験を積んだりしている」というように、中長期間にわたりパートタイマーやアルバイトとして雇用された経験がある場合は、社会人経験とみなされる場合もあるでしょう。
2.2.契約社員
契約社員は社会人経験とみなされることが多い雇用形態といえます。契約社員と正社員の大きな違いは雇用契約が有期か無期かという点であり、業務に関しては実質的に正社員と変わらない役割を担っているケースが多いのが現状です。
したがって、契約社員での就業経験も社会人経験と捉える企業が多いでしょう。
【関連記事】「【契約社員と正社員の違い】それぞれの働き方の特徴とメリット・デメリット」
2.3.派遣社員
派遣社員も契約社員と同様、多くのケースで社会人経験とみなされる雇用形態です。派遣社員の求人では大手企業のバックオフィス業務なども多いため、転職の際にその経験を評価する企業もあります。
ただし、1~3ヵ月程度の短期契約の場合は社会人経験とは認められないケースもあります。短期の雇用契約を何度か更新している実績があれば問題ないですが、一度きりという場合はアルバイト・パートのような位置づけで評価される可能性もあるでしょう。
2.4.自営業主
自営業主は社会人経験とみなされるケースが多いです。会社を興して経営した場合など、幹部候補として期待される可能性もあります。
ただ、学生時代や社会人になって早々に自営業を始めた場合、自分が雇用された経験がないため、従業員視点が欠ける点を懸念する企業はあるかもしれません。
そのため、自営業者が企業への就職を希望する場合は、応募する業種や職種に応じて、何が自分のアピールポイントとなるか見極めるようにしましょう。
2.5.フリーターはアルバイト扱い
フリーターは正社員雇用ではないアルバイトやパートタイマーでの雇用形態のことを指すため、企業によっては「社会人経験なし」と判断されることもあります。
ただし、仕事の種類や勤続年収によっては一定のスキルを習得している場合も考えられるため、正社員になるための就職活動においては、どういった仕事内容で何を担当してきたかなどを明確に説明することができれば、採用の可能性は増すでしょう。
【関連記事】「社会人におすすめの資格16選!キャリアアップや若いうちに取るべき資格を紹介」
【関連記事】「社会人は数学を学び直すべき!? 得られる4つの能力と仕事でのメリット」
【関連記事】「【社会人の勉強時間】週全体の勉強時間は7分!? 勉強すべき理由と時間の作り方」
キャリアアップを考えている方は、無料で相談できる転職エージェント「マイナビエージェント」がおすすめです。
3.企業側が社会人経験を求めるのはなぜ?
そもそも企業はなぜ社会人経験をもつ人材を求めるのでしょうか。一般的な理由として以下の3点が考えられます。
3.1.ビジネススキル・マナーが身についている
すでに最低限のビジネススキルやマナーが身についている可能性が高いことが、企業が社会人経験者を求める大きな要因です。
新入社員に基礎研修を行うとなると、外部講師に依頼したり、指導する先輩社員を確保したりする必要があり、費用的にも時間的にもコストがかかります。
ビジネスマナーやスキルが身についている可能性が高い社会人経験者を求めるのは企業としてメリットが多いといえます。
【関連記事】「「ビジネスマナー」はなぜ、必要?そもそも「マナー」ってなに?」
3.2.人材不足などから即戦力を求めている
即戦力になる人材を求める企業が増えていることも、社会人経験者を求める理由の一つです。急な欠員が生じた企業や慢性的な人材不足に悩む企業では、特に即戦力となる人材が欲しいでしょう。
その点、社会人経験がある上に同業界・同職種の経験者が採用できれば、入社後すぐの活躍も期待できます。
【関連記事】「【キャリア採用とは】中途採用との関係や活発化の理由、採用されやすい職種」
3.3.仕事の厳しさを経験している
働く厳しさを身をもって知っている場合が多いという点も、企業が社会人経験者を求める理由です。
「仕事に対する責任感」は、社会人としては必須の要素です。
一般的に、アルバイトと正社員では任される仕事の重要度が異なる場合があるため、その際は責任の重さに差が生じます。
しかし、フリーターやアルバイトの方でも重要な仕事を任されることもあるため、面接などでうまくアピールするといいでしょう。
【関連記事】「【社会人におすすめの勉強】勉強内容や勉強方法の選び方、メリットと注意点」
【関連記事】「社会人が勉強しないとどうなる? 勉強しないデメリットと勉強好きになる方法」
【関連記事】「社会人一年目で身につけておきたい! 転職しても通用するスキルと能力、心得」
【関連記事】「社会人が勉強するのはしんどい?おすすめの資格や勉強方法を紹介」
4.社会人経験がない人が就職活動をする際のポイント
社会人経験がない人でも、これから就職活動をして合格し、働くことは十分可能です。
よりスムーズに希望の仕事に就きたい人は、以下の4点の中でできることを実行してみましょう。
4.1.アルバイトなどで得たスキルをアピールする
前述の通り、アルバイトやパートタイマーの方は「社会人経験なし」と判断されることもあります。
しかし、アルバイトやパートタイマーの経験で得た知識やスキルなどがあれば、エピソードを絡めたアピールが可能です。
これまでの仕事でどういったことを任され、どのように取り組んできたかをきちんと説明することで、戦力になれる人材として評価される可能性が高まります。
4.2.仕事に関連する資格を取る
希望する業界や職種に関連する資格を取得しておくと、選考の際に有効なアピール材料となります。
例えば、事務職の場合はマイクロソフトオフィス関連の資格を、IT業界の場合は基本情報技術者試験を、といった形です。社会人経験がなくてもポテンシャルを評価してもらえる可能性があります。
4.2.仕事に対する意欲・熱意をアピールする
社会人経験がないとみなされる人を選考する場合、人柄の良さや自社の仕事に対する意欲・熱意の程度も判断基準となります。そうした意欲や熱意を真摯にアピールすることも有効なポイントです。
ただし、理想論が強く現実離れした内容だと逆効果となってしまうので注意しましょう。
【関連記事】「【安定した仕事や職業】"安定"の判断基準とメリット、転職方法について」
【関連記事】「【マイペースの人に向いてる仕事10選】共通の特徴やおすすめする理由を解説」
【関連記事】「【キャリアチェンジとは】キャリアアップとの違いやメリット、成功のポイント」
4.3.ハローワークの職業訓練「ハロートレーニング」を受講する
就職して社会人経験を積みたいけれど保有するスキルなどの条件を満たしておらず希望する仕事に応募しにくい人などは、ハローワークが主催する「ハロートレーニング」を受講するのも一つの手段です。
ハロートレーニングとは、「公共職業訓練」や「求職者支援訓練」のことで、仕事に就くためのスキルを学べる制度です。ITや製造、サービス、理美容などさまざまなコースが用意されており、気になる人はハローワークに相談してみましょう。
【関連記事】「失業手当(求職者給付)はいつからもらえる?条件や金額の計算方法を解説」
4.4.転職エージェントを活用する
一人で就職活動をするのが不安な人や、できる限り早く就職したい人は、転職エージェントの活用が近道です。
「マイナビエージェント」を活用すれば、求職者一人ひとりの企業選びや選考対策、企業とのやりとりなどを一貫してサポートしてくれるキャリアアドバイザーのもと、社会人経験がない場合も安心して活動を進められる可能性が高いです。
また、各企業と採用に関してのやりとりをしている営業担当者は、求人情報からはわからない企業のリアルな事情を熟知しているので、自分に合った企業選びも可能です。
「マイナビエージェント」は誰でも無料で利用できますので、まずは相談してみることをおすすめします。
「マイナビエージェント」のご利用方法はこちら。
【関連記事】「【社会人2年目あるある】「疲れた...」となる原因と悩み解決のための記事10選」
【関連記事】「【社会人におすすめの副業4選】選ぶ際の判断基準と注意点も解説」
【関連記事】「社会人が勉強しない末路は?--しないデメリットと勉強を習慣にするポイント」
【関連記事】「社会人の勉強はノートで差がつく!? ノートを使うメリットと効果的な使い方を紹介」
【関連記事】「社会人が英語の勉強をゼロから始めるには!? 英語学習のメリットとやり方」
【関連記事】「【社会人の勉強】場所や時間など、環境づくりのポイントについて解説」
自分にあった働き方を見つけよう!「テレワーク/リモートワーク(制度あり)」求人一覧を見る。
転職を考え始めたら、
まずはプロにご相談ください
マイナビエージェントについて詳しく知る >
5.まとめ
社会人経験とは、正社員や契約社員、派遣社員、あるいは自営業主などとして働いた経験を意味することが多いですが、明確に定義付けされているものではないので、最終的には企業の判断に委ねられます。
自分の経験が社会人経験に該当するのか不安な人は、応募先企業の担当者に確認するようにしましょう。
また、社会人経験に該当する経験がないとされた場合も決して悲観する必要はありません。
ここでご紹介した方法を参考に、経験を資格や行動でカバーし、「この人なら頑張ってくれそうだ」と思ってもらえる人材になることを目指しましょう。
【関連記事】「社会人が寝坊するのは絶対NG。朝型の生活習慣を身に付け寝坊を防ぐ方法」
【関連記事】「社会人にとって遅刻はデメリットとリスクしかない...遅刻する原因と防ぐ方法」
【関連記事】「【社会人の休日】充実させるメリットや「タイプ別」おすすめの過ごし方12選」
【関連記事】「社会人の友達作りは難しい? 自分に合うコミュニティの見つけ方」
【関連記事】「【社会人の睡眠時間】短くなりがちな睡眠時間の中で睡眠の質を高める方法」
【関連記事】「【社会人の趣味】趣味の選び方、「社会人から始める趣味」の定番をご紹介」
【関連記事】「社会人が出会いのきっかけをつかむコツ!アプリ以外でも出会いはある?」
\転職するか迷っていてもOK/
マイナビエージェントに無料登録して
転職サポートを受ける