明治、大正の時代から、上司や先輩社員が「いまどきの若者」の非常識を嘆く声はあったそうです。社会常識は時代の流れと共に変わり、常に世代間のギャップは存在します。社会人の常識と世代間ギャップについて考えてみます。(Misa)
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1. "いまどきの若者"と先輩・上司とのギャップは永遠の課題
「新人類」「宇宙人」「ゆとり世代」、これらは世代間ギャップも要因の一つとなって生まれたともいえる言葉であり、上司や先輩社員らの視点で、若手社員の感性や価値観が自分たちとはかけ離れていると捉えられてきました。
1980年代に「新人類」と呼ばれていた世代が管理職や経営者となり、「いまどきの若者は」と言っているのですから、現在の若手社員も10年後には同じようなことを言っている可能性も高いといえます。
若手社員と上司や先輩社員らとのギャップは、永遠の課題と考えてよいかもしれません。
ただし、この数年でモバイルデバイスやSNSの急速な普及で、コミュニケーションのあり方が大きく変容しています。
それに比例するように、デジタルネイティブ、Z世代といわれる世代を中心に若い世代の価値観も変化しています。
その影響で、世代間のギャップは少し大きくなっているのかもしれません。
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2.ビジネスパーソンに求められる社会常識
仕事をするうえでは、教えられる前に知っておいたほうがよい社会常識があります。
知らないから社会不適合ということではありませんが、学校教育や家でのしつけの範囲内で身につけておく知識を会社で教えることになると、仕事のための知識を教える時間が削られるからです。
2.1.ビジネスマナー(言葉遣い、身だしなみ、ふるまいなど)
敬語の使い方や目上の人への礼儀、身だしなみを整える習慣が身についていると、ビジネスマナーになじみやすいです。
服装や髪型は職種や会社によってルールが異なりますので、身近な先輩社員を見習うのが無難です。
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2.2.時間管理
携帯電話やスマートフォンの普及によって、待ち合わせの時間が従来よりアバウトになっているとも聞きます。
学生は遅刻しても許される場合もあるかもしれませんが、ビジネスではアポイントや納期を守れないと、相手が別のことで利益を生み出す時間を無駄に消費してしまうことになります。
時間とはすなわちコストです。相手に損失を与えないための時間管理を意識しておきましょう。
2.3.情報共有(報告、連絡、相談)
社会人が最初に教えこまれるコミュニケーションが報告、連絡、相談(ホウレンソウ)です。若手のコミュニケーションは、相手の話しやすさに左右される傾向があります。
情報共有が感情に左右されることがあってはいけません。
2.4.社会常識(政治、経済、時事問題)
社会人になると実感する人も多いと思いますが、政治、経済、時事問題が、さまざまな形でビジネスに影響しています。
新聞やニュースなど、最新の情報に触れる習慣をつけておきましょう。
2.5.暮らしの常識(冠婚葬祭、生活、税金・社会保険など)
給与からの天引きに慣れてしまうと、所得税や社会保険のしくみを知らなくても困ることはありませんが、政治や経済、社会全般について理解する上では、知っておかなければいけない知識といえます。
会社を離れてから、ようやく税金や社会保険料の負担を実感する人も多いようですが、会社員である時期から学んでおいたほうがいいでしょう。
また、仕事の人間関係で葬儀や結婚式に参列する機会もありますから、礼服は用意しておいたほうがよいかもしれません。
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3.根拠や実績のない主張は通らない
世代間ギャップはあるものの、多くの若手社員は合理的な理由を説明すれば、理解も納得もして指示を守ります。
一方で、先輩・上司は自分たちが常識と考えていることについては、説明しなくてもわかっていてほしいと考えています。
両者のコミュニケーションを阻害するのは、この意識のズレや温度差です。
どちらかというと先輩・上司側がギャップを受け入れ、コミュニケーションで解決するのが早道ですが、若手社員からの歩み寄りも必要です。
社会常識は、社会の変化と共に変わっていくものですが、ビジネスでは根拠や実績のない主張は通りません。
まずは従来のスタイルを理解し、受け入れることから始める姿勢が大切です。
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原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。