政府が推進する働き方改革や人材の流動化を受け、社員の副業を認める企業が増えています。副業に関心はあっても何をすればいいのかわからない方のために、副業の選び方、トラブルを避けるための注意点を解説します。(Misa)
(※もしかしたら仕事頑張りすぎ!? ... そんな方におすすめ『仕事どうする!? 診断』)
【関連記事】「社会人におすすめの資格16選! キャリアアップや若いうちに取るべき資格を紹介」
1.社会人の副業、普及の一方で過重労働のリスクも
副業に興味があるという社会人の方も多いと思います。
以下では社会人の副業が普及する背景と過重労働によるリスクについて説明します。
1.1.社会人の副業が進む背景
政府は、働き方改革の一環として、副業・兼業の普及促進に取り組んでいます。
実際に社員の副業を認める企業が増え、なかにはスキルアップや人脈形成などを期待して積極的に奨励する企業もあります。
今後は若い世代を中心に、複数の仕事に携わることがあたりまえという感覚が定着していくのかもしれません。
1.2.副業による過重労働のリスク
その一方で、副業による過重労働のリスクがあります。
雇用者は労務管理という形で従業員の労働時間や健康管理に責任を負いますが、副業まで含めたトータルの労働時間を把握できるのは自分だけです。
本業、副業双方で責任を果たしつつ、自己責任で労務管理、健康管理を行われなければなりません。
厚生労働省は、副業・兼業の促進に関するガイドライン、従業員の副業を認める雇用主のためのモデル就業規則などを公開し、副業・兼業の労働時間管理や健康管理等の指針を示しています。
さらに、同省は複数就業先の労働時間を一元的に記録し、健康状態まで管理できる「マルチジョブ健康管理ツール」アプリを開発し、無料配布しています。Google Play、App Storeからダウンロードできます。
(出典:「副業・兼業」(厚生労働省))
【関連記事】「会社員がユーチューバーになるには何が必要? YouTuberのなり方と注意点」
【関連記事】「社会人・働くことに向いてない人はどうすれば? 特徴やおすすめの職業を紹介」
今の仕事、会社がつらい場合は、無料で相談できる転職エージェント「マイナビエージェント」にご相談ください。
2.社会人におすすめの副業4選
社会人のおすすめの副業を4つ紹介します。
スキマ時間でできるもの、在宅でできるものなど時間や場所に縛られないものがおすすめです。
2.1.クラウドソーシング
クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい企業や個人が不特定多数の人々に業務を発注することで、専門サイトでは仕事を依頼したい側と仕事を受けたい側のマッチングをすることができます。
仕事内容は高い専門知識を必要とするものから比較的簡単なものまで様々で、以下の例のようにジャンルも多岐に渡ります。
- Web・IT関連
- データ入力など事務作業
- ライティング・翻訳
- デザイン・イラスト
- ファッション・美容関連
元々持っているスキルや設備を活用するので初期投資が少なく、仕事量や内容も調整しやすいことから、副業初心者でもリスクを抑えて始めることができます。
継続することで評価が高まり、案件の単価を上げることができたという人も多いです。
副業をしてみたいという方は、まずはクラウドソーシングサイトに登録をしてどのような仕事があるのか見てみるのも良いかもしれません。
2.2.アルバイト
時給で働くアルバイトであれば、働いた分の報酬が確実にもらえるのでリスクが少ないと言えます。
インターネットで検索すると、土日のみ、早朝・夜間のみ、1日のみなど短期間・短時間でできるアルバイトも多数出てきます。
また、急にできた空き時間でアルバイトに応募できるサービスもあります。
デリバリーサービスの配達スタッフとして登録したり、1件あたりの単価は低めですが、アンケートモニターでコツコツ稼いだりするという方法もあります。
こうしたアルバイトは、スキルがなくても始められる仕事が多く、ちょっとした空き時間を活用できたりと無理のない範囲でできることがメリットです。
2.3.アフィリエイト
アフィリエイトとは、ブログやSNS、動画などに広告をつけることで広告収入を得られる仕組みのことです。
ブログや動画は自分の好きなもので内容をつくることができるので、趣味感覚で楽しく副業ができる可能性もあります。
ただし、広告収入で稼ぐには一定数以上の閲覧数や再生回数、登録者数などが必要です。
始めてすぐには報酬が見込めないこと、収入の良し悪しは内容の面白さと人気度次第であること、安定した収入を得るには固定ファンが一定数必要であることなど、難しさやリスクもあります。
2.4.ネットショップ
最近は、アプリやWebサイトで誰でも簡単にネットショップを開設することができます。
在庫管理など、未経験者でも運用しやすいよう工夫されているものもあります。
ハンドメイド作品の販売やセレクトショップなど、好きなものを自分のやり方で売ることができるので、ものづくりが好きな人やファッションアイテムや雑貨などにこだわりがある人におすすめです。
売り上げはその商品の特性や品質にもよりますが、時間に縛られずに作業でき、自分のペースで運用できることがメリットです。
【関連記事】「【社会人経験とは】アルバイトは社会人経験あり? なし? 雇用形態別に解説」
【関連記事】「【社会人と学生の違い】学生気分が抜けない? "社会人"に必要な要素とは!?」
【関連記事】「社会人の常識とは? 昔からあった"いまどきの若者"と先輩・上司とのギャップ」
【関連記事】「【仕事行きたくない】会社が嫌になる主な理由とNG行動、行くための方法」
3.副業を選ぶ際の判断基準
副業に興味はあっても、何をすればいいのかわからないという人もいるでしょう。
副業を始めるにあたっては、自分に何ができるかということもありますが、どれだけの時間を割けるかを考えておくことも大切です。
副業には、本業と生活や休息の時間を差し引いて余った時間を使うことが前提です。
副業を選ぶ際には、使える時間、持っているリソースなど、自分が許容できる条件をベースに選ぶと無理なく始められます。
本業以外で興味を持っている分野に挑戦してみるのもよいでしょう。
3.1.空き時間を有効活用する
会社の仕事以外の時間はすべて副業に充てられると考えてはいけません。家事や家族と過ごす時間、休養する時間は必ず確保しましょう。
3.2.持っているリソースを活用する
副業では初期投資を避け、車やバイク、パソコン、ソフトウェアなど、もともと所有しているリソースの範囲でスタートすることをおすすめします。
初期投資を条件とする副業の勧誘も見かけますが、なかには詐欺まがいのものもあるので要注意です。
3.3.趣味や特技を活かす
ある程度のレベルに達している趣味や特技があれば、作品の販売や制作の請負、講師などの仕事につながる可能性があります。
3.4.投資の場合は充分な勉強や情報収集・リスクの認識ができているか
ほかの副業と比較するとリスクは高いですが、自由になるお金があれば簡単に始められて、時間の制約も少ないのが投資です。
そのぶん、安定的に成果を出すには勉強や情報収集が必要で、個人の努力では避けられないリスクがあります。すすめられたものを受け入れるタイプの人には向かないでしょう。
【関連記事】「社会人に必要なスキルとは?経産省の「社会人基礎力」から考察」
【関連記事】「社会人になって孤独...孤独の状態を創造性やキャリアアップにつなげる方法」
【関連記事】「社会人一年目はメンタルが辛い時期? 仕事ができない時にスキルを高める方法」
【関連記事】「【社会人2年目あるある】「疲れた...」となる原因と悩み解決のための記事10選」
4.副業によるトラブルを避ける注意点
最後に簡単ではありますが、副業トラブルを避けるための注意点を紹介します。
4.1.会社の就業規則、副業に関する規程を確認する
すべての会社で副業が認められているわけではありません。会社のルールを確認して、必要な手続きをとりましょう。
4.2.社会人としてのモラル、良識を忘れない
副業として従事する場合でも、社会的な責任は生じます。発注元や仕事内容をしっかりチェックして、公序良俗に反する仕事は避けましょう。
4.3.本業や家庭生活に支障をきたさない
副業に熱中しすぎて本業がおろそかになったり、家庭生活が崩壊したりという可能性もゼロではありません。自分なりのバランスを保っていきましょう。
4.4.常にリスクを考え、徹底できるようにしておく
最近ではネット経由で簡単に仕事の受発注ができるようになっています。そのかわり、相手が見えないリスクも高まっています。常にリスクを想定して、トラブルに対処できるよう備えましょう。
【関連記事】「【社会人の勉強時間】週全体の勉強時間は7分!? 勉強すべき理由と時間の作り方」
【関連記事】「【社会人におすすめの勉強】勉強内容や勉強方法の選び方、メリットと注意点」
【関連記事】「社会人が勉強しないとどうなる? 勉強しないデメリットと勉強好きになる方法」
【関連記事】「社会人が勉強するのはしんどい?おすすめの資格や勉強方法を紹介」
【関連記事】「【社会人の睡眠時間】短くなりがちな睡眠時間の中で睡眠の質を高める方法」
【関連記事】「【社会人の趣味】趣味の選び方、「社会人から始める趣味」の定番をご紹介」
【関連記事】「仕事を辞めたいと思ったら誰に相談すればいい?相談する相手や注意点を紹介」
キャリアアップを考えている方は、無料で相談できる転職エージェント「マイナビエージェント」がおすすめです。
原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。