更新日:2022/06/06
施工管理は、建設現場において作業進行の中心的な役割を担う仕事です。しかし、その業務の詳しい中身まで詳しくご存じの方は、それほど多くはないのではないでしょうか。
ここでは、そんな施工管理の仕事内容を掘り下げ、やりがいや必要なスキルまで解説していきます。
施工管理の仕事にご興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
目次
施工管理は施工現場で工事全体を取りまとめ管理する役割を担います。工事現場には欠かすことのできないポジションです。
その仕事内容について具体的に見ていきましょう。
材料費や人件費などの原価を管理し予算内に収める役割を担います。たとえば材料費においては、安い仕入先を探してできる限り原価を抑えます。
また人件費に関しては、作業進捗と照らし合わせながら適切な数の人員を配置することで余分な出費を抑えます。
工事で使用する材料の品質が基準を満たしているかを管理します。
原価を優先するあまり品質の劣る材料を仕入れてしまうようなことがないよう、しっかりと確認しなければいけません。また、その品質を維持するためには材料の保管環境にも気を配る必要があります。
品質管理について詳しくは下記記事を御覧ください。
作業現場の安全管理も施工管理の重要な仕事です。安全を確保するための施策にしっかりと投資し、事故を未然に防ぎます。
そこには、工事に直接かかわる人々はもちろん、工事現場の周辺住民や通行人なども含まれます。
工程管理とは、定められた納期までに完了するように工事内容を管理することです。
作業スケジュールや人員配置、作業方法、重機手配など、全体を俯瞰して最適な計画を組みます。そして、遅延なく進められるよう適宜コントロールしていきます。
工程管理について詳しくは下記記事を御覧ください。
マイナビエージェントの平均年収調(※2016年調査)では、施工管理・施工工事の平均年収は413万円となっています。他業種と比べても大きく劣ることなく、一般的な数字であるといえます。
ただし、年代別で見ると20代が392万円であるのに対し30代では473万円と80万円ほどアップしているため、経験を積み重ねることで着実な年収アップが見込める仕事であるといえるでしょう。
施工管理と混同されやすい仕事として現場監督が挙げられますが、仕事内容にはやや違いがあります。
施工管理が工事に関わるすべての領域を一貫して管理するのに対し、現場監督はあくまでも現場での指揮にフォーカスした役割を担います。
また資格の有無にも差異があり、施工管理は「施工管理技士」などの国家資格がある一方、現場監督には特に保有すべき資格はありません。
施工管理のやりがいや魅力はどのような点にあるのでしょうか。
よく聞かれる代表的なものを紹介します。
施工管理は長期的に安定して働ける仕事です。建設業は人々の暮らしの基盤を支える業界ですので、たとえ時代が変化してもニーズがなくなることはないでしょう。
一つの業界、企業で腰を据えて長く働きたい方にとっては魅力的な仕事といえます。
建設業界の仕事は形あるものを作り出す仕事です。
自分が仕事で関わったものが地図に残り、街の景色の一部として長く人々に親しまれることが、大きなやりがいにつながります。
近年、施工管理関連の資格取得者において女性の割合が増加しています。令和元年度の建築施工管理技術検定実地試験1級、管工事施工管理技術検定実地試験2級では、女性の合格者が過去最多を記録しました。
現在も女性が活躍しやすい環境が広く整いつつありますが、今後はますますその傾向が強まっていくことが期待されます。
では、施工管理者として活躍するためにはどのようなスキルや能力が必要なのでしょうか。
主な4つの要素を把握しておきましょう。
施工管理には幅広い領域の専門スキルが必要です。
とりわけ工事現場では、職人や専門業者など多くの専門家たちと関わることになります。各分野の専門家たちとコミュニケーションを取り円滑に業務を遂行するためには、対等に話し合える最低限の専門スキルを身に着けておくべきでしょう。
工事はさまざまな領域が関わり合いながら進んでいます。
縦横のつながりや影響力を考慮しなければ適切な判断ができず、業務遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、目の前のことにとらわれず工事全体を俯瞰できる能力が求められます。
施工管理の仕事には、納期までに工事を完成させるという重大なミッションがあります。そのため、無理なく実現可能なスケジュールを作成し、それを毎日確実に完了させていく管理能力が求められます。
また、不測の事態が発生した場合にどうリカバリーを図るかをシミュレーションしておく必要もあるでしょう。
施工管理の仕事は役割が広い分、クライアントや職人、事務など、人と関わる機会が数多くあります。そのため、どのような立場の人とも円滑にやりとりし信頼関係を構築できるだけの高いコミュニケーション能力が必要です。
それぞれの立場に寄り添いつつ自らの目的達成も果たす必要があるため、繊細なコミュニケーションが求められる場面もあるでしょう。特に経験が浅い段階では、業界経験の長い職人や従業員から信頼を獲得するのに時間を要するかもしれません。
施工管理者となるうえで必ず持っていなければならない資格はありません。
ただし、施工管理者としてのスキルの証明となるものとして「施工管理技士」の資格があります。原則的には必須ではないものの、企業によっては資格保有を採用条件としているケースもありますので、資格を取得しておけば活躍の場を広げることができるでしょう。
施工管理に関わる資格については下記の記事でも紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
施工管理職の募集については未経験者OKとする求人も見受けられ、実際に未経験からスタートした先輩も数多くいます。現在別の仕事に就いている方でも、施工管理の仕事を目指すことは可能でしょう。
ただし、たとえ未経験者歓迎の企業に採用が決まっても、実際に施工管理者として活躍できるかどうかはその後の努力次第です。
まずは現場で経験を積み、施工管理の仕事の全体像を理解することが必要になってきます。一つずつ着実に経験を積み上げることを怠らなければ、将来的には周囲から信頼される施工管理者として活躍できるでしょう。
施工管理とは、建設業界に携わる多くの人たちを取りまとめ、計画に沿って工事を遂行する役割を担います。こだわりを持った職人やクライアントなど、多くの人たちと関わりながら全体を管理しなければならないため、大変さを感じることもあるかもしれません。しかし、困難を乗り越えて建物や設備が完成した時には他にはないような大きな達成感を味わえるはずです。
施工管理への転職を検討している方は、ぜひマイナビエージェントの利用をおすすめします。企業担当者と太いパイプを持ち密接にコミュニケーションを取るアドバイザーが、理想の転職に向けてさまざまな形であなたをサポートします。
まずはぜひ一度、お気軽にご相談ください。
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