更新日:2024/06/28
この記事のまとめ
企業の経営戦略に携わる「コンサルタント」は、高収入を狙えることや柔軟な働き方ができることなどから転職先として人気があります。コンサルタントへの転職を考えている方は、業務内容や転職するメリットなどを理解しておきましょう。
この記事では、女性がコンサルタントに転職するメリットや向いている人の特徴を紹介します。転職するか悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
コンサルタントは、クライアント企業が抱える課題や問題をヒアリングし、解決するためのアドバイスやサポートを提供する職業です。ひと口に「コンサルタント」といっても、「戦略系」「業務・IT系」「人事系」などいくつか種類があります。
たとえば「会社を再建したい」といった場合には戦略系コンサルタント、「業務効率化のためにシステムを導入したい」といった場合はITコンサルタントの職務領域です。コンサルタントには特定の分野における専門的な知識・経験が求められるほか、クライアントである企業の経営層へのプロフェッショナルな対応力も必要です。
専門性の高いコンサルタント職に転職するのは、簡単なことではありません。しかし、働きやすさや高収入である点など転職するメリットは多くあるため、苦労してでも目指す価値はあるといえます。ここでは、女性がコンサルタント職に就くメリットを5つピックアップして紹介します。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の結果」によると、経営コンサルタントと人事コンサルタントの平均年収は約780万円、ITコンサルタントは約660万円です。
同調査における一般労働者の年収(「きまって支給する現金給与額」×12+「年間賞与その他特別給与額」)496万5,700円と比較すると、コンサルタントの平均年収は高めといえます。
またコンサルタントは需要も高く、実力主義の風潮があることから経験や成果によって着実に年収アップが目指せる職業です。
参照:令和4年賃金構造基本統計調査結果の概況|厚生労働省
参照:経営コンサルタント|jobtag|職業情報提供サイト(日本版O-NET)|厚生労働省
参照:人事コンサルタント|jobtag|職業情報提供サイト(日本版O-NET)|厚生労働省
参照:ITコンサルタント|jobtag|職業情報提供サイト(日本版O-NET)|厚生労働省
コンサルタントの仕事は「成果」が重視されます。そのため学歴や性別、過去の職歴などに関係なく活躍できる点がメリットです。コンサルタントは企業の経営に関わるため、責任が大きくプレッシャーを受けることもありますが、成果を出せば高く評価されます。経営課題に頭を悩ませていたクライアントから直接感謝の言葉をもらえることも多く、達成感や充実感も得られます。
コンサルタントの仕事を通じて、どの業界・職種でも活かせるビジネススキルを習得できます。ビジネススキルには、「業務を効率的に進める能力」「コミュニケーションスキル」「交渉力」「論理的思考力」「問題解決力」などが含まれます。
ビジネススキルを習得すると転職市場において価値の高い人材になれるため、コンサルタントからキャリアチェンジする場合でも転職に困らないといえるでしょう。
専門性の低い仕事をしているとスキルや経験が身につかず、市場価値を上げられない可能性があります。市場価値が低いと、退職してから長期間のブランク(離職期間)が生じた際に転職先を見つけるのが困難になりかねません。
しかしコンサルタントは専門性の高い職業で、一度身につけた知識やスキルは簡単には失われません。育児休暇や介護休暇などでブランクが生まれても、職場へ復帰して以前のように仕事をこなせるでしょう。
コンサルタントの仕事は決まった時間や場所で働くのではなく、プロジェクト単位で動くことが多い傾向にあります。忙しい時期もありますが、落ち着いている時期であればまとめて休暇を取れたり勤務時間を調整できたりと、プライベートの事情を考慮した勤務形態で働くことも可能です。
また、フレックスタイム制度やリモートワークといった柔軟な働き方に対応していたり、福利厚生が充実していたりなど働きやすい企業が多いのもコンサル業界の魅力です。
基本的に転職では即戦力となる人材が求められるため、未経験だと求人に応募すること自体不可能な場合があります。コンサルタントは専門性の高い職業であることから、「未経験だと転職するのは難しいのでは」と考えている人も多いのではないでしょうか。ここでは、未経験でもコンサルタントへ転職できるのか解説します。
コンサルタントとして働くために必要な資格や学歴などはなく、コンサル業界未経験者でも転職可能です。
コンサル業界では、特定分野における現場経験がある人材を採用する動きが見られています。たとえば、「システムエンジニア(SE)としてITシステムの設計・開発に携わった人材をITコンサルタントとして採用したい」「人材ビジネス会社で組織開発や人材開発のノウハウを持った人材を人事コンサルタントとして採用したい」と考えるコンサルティングファームもあります。
コンサルタントへ転職するのに、年齢制限はありません。とはいえ、40代や50代から未経験でコンサルタントへ転職する場合は苦戦する可能性がある点に注意が必要です。コンサル業界は異業種からの採用にも力を入れていますが、ある程度年齢の高い人材を雇用する際には慎重になります。
たとえば、未経験の50代を採用した場合、コンサルタントとして優秀な人材に育つ頃には定年が近づいている可能性があるでしょう。ゆえに長期的なキャリア育成を図るべく、20代〜30代の若手人材を中心に採用するコンサルティングファームが多く、40代や50代の未経験者を受け入れるケースはあまりありません。
一方で、コンサル業界経験者や、突出した分野での知識・スキルを有している場合には、40代や50代でも管理職としてコンサルタントに転職することも不可能ではありません。
人によって仕事には向き不向きがあります。未経験でも向いている仕事に就くとモチベーション高く働くことができ、成長も早いといえるでしょう。ここでは、コンサルタントに向いている女性の特徴を3つピックアップして紹介します。以下の特徴に当てはまっていなくてもコンサルタントへの転職は可能であるため、興味のある方はぜひ挑戦してみてください。
コンサルタントには、クライアント企業が属する業界の最新技術やトレンドについての深い理解が求められます。そのため、コンサルタントへの転職がゴールではなく、常に情報のアップデートとスキルアップが欠かせません。コンサルタントには忙しい時期もあることから、隙間時間を活用して学習に取り組む必要もあります。
好奇心や向上心の高い人であれば、情報収集やスキルアップも苦にならず、未経験でも早期に成長して活躍できるでしょう。
コンサルタントの仕事は、書類作成やデータの整理といった細かい事務作業も多く発生します。特にアシスタントの間は、コンサルティング業務よりも事務作業がメインになることがほとんどです。効率よくプロジェクトを進めるために、細かい事務作業を正確かつスピーディにこなす能力が求められます。
「資料作成に慣れている」「マルチタスクが得意」といった人は、コンサルタントの仕事に向いているといえるでしょう。
コンサルタントは、クライアント企業の悩みやニーズをヒアリングし、改善提案をしてサポートする職業です。つまり「相談事を解決する専門家」といえます。
人から相談されることが多い場合、コンサルタントに必要な「傾聴力」「共感力」「コミュニケーションスキル」が鍛えられているでしょう。多くの相談に乗って解決に導いてきた経験のある人は、クライアント企業のニーズをうまく引き出すことができ、最善の解決策を提案できます。また、クライアント企業の悩みに親身に寄り添えるため信頼も勝ち取りやすく、リピートされるコンサルタントになれるでしょう。
コンサルタントとして長く働き続けるためには、働きやすい職場選びが重要です。しかし、異業種に勤めていたり転職経験が少なかったりする場合には、どのような点に注意して職場を選べばよいのか悩むのではないでしょうか。ここでは、コンサルタントの求人選びで大事なポイントを4つ紹介します。
コンサルタントの仕事が自分に向いているのかどうかは重要なポイントです。「資料作成が苦手で体を動かす業務だけやっていたい」「人と関わらず黙々と作業を進めたい」といった人の場合、コンサルタントの仕事は向いていないといえます。
また、「戦略系」「人事系」「業務系」などコンサルタントの種類やコンサルティングファームによっても業務内容は変わってきます。自分がコンサルタントとしてやっていけそうか、どういった業務内容が自分に合っているのかを自己分析してみてください。
生活のために「仕事」は欠かせませんが、仕事の比重が大きくなると、ストレスがたまりやすくなったり家族との時間が取れなくなったりとプライベートに支障をきたす可能性があります。充実した人生を送るには、仕事とプライベートのバランスを取ることが重要とされています。
転職先を選ぶ際は、勤務形態や有給取得率などを細かくチェックし、理想のワークライフバランスが実現できるか検討することが大切です。
働きやすい職場選びにおいて、福利厚生の充実度も大事なポイントです。子育てに関わる制度をはじめ、リモートワークやフレックスタイム制、時短勤務などの柔軟な勤務形態が可能かどうかも検討材料にしてみてください。
また、魅力的な福利厚生を設けていても、実際には機能していないケースも少なくありません。企業の公式サイトには有休取得率や福利厚生の導入例(社員の声)などが掲載されていることもあるため、調べてみるとよいでしょう。
コンサルタントとして昇進・昇給を目指す場合には、実力や成果を公平に評価してもらえる職場を選ぶのが重要なポイントです。女性管理職の割合が多い職場であれば、男女関係なく実力で評価されていると判断できるでしょう。
また、女性管理職の存在を自分の目指したいお手本(ロールモデル)に設定できるため、「入社後にどのように仕事に取り組めばよいのか」「何を学んでいけばよいのか」などが明確になり、実践的なキャリアプランが立てられます。
コンサルタントとして企業から重宝されるには、日々知識・スキルのアップデートが欠かせません。ここでは、コンサルタントとして活躍したい女性に必要な能力を6つピックアップして紹介します。コンサルタントとして昇給・昇進を目指す方は、転職前から以下の能力を磨いておくとよいでしょう。
クライアント企業の課題や要望を引き出し、改善の提案をするにはコミュニケーション能力が必要です。クライアントの中には、「自社の課題や問題点を認識できていない」あるいは「問題点を何となく理解していても、言語化できない」といったケースがあります。その場合には、クライアントとのコミュニケーションを通じて問題点を洗い出し、整理することが大切です。
また、コンサルタントはプロジェクトメンバーに指示を出すこともあります。スムーズにプロジェクトを進めるためには、さまざまな人と良好なコミュニケーションを取ることが重要です。
コンサルタントは、クライアント企業が抱える課題に対して最適解を導く必要があります。そのためには、膨大な情報・データを集めて分析する能力が欠かせません。分析力が高ければ、必要な情報だけを抽出し、根拠となるデータに基づいた実践的な戦略が立てられます。
分析結果による説明には説得力が生まれるため、クライアントに改善提案する際に信頼してもらいやすくなります。
コンサルタントの仕事は、企業の経営を左右しかねない「意思決定」に関わります。直感や感覚で物事を判断するのではなく、慎重に筋道を立てて矛盾や破綻がないように結論へ導く「論理的思考力(ロジカルシンキング)」が重要です。
論理的思考力が高ければ、課題や問題の因果関係を把握でき、適切な対処法が取れるようになります。コンサルティング業務においては、クライアント企業が抱える悩みの「根本的な原因」を洗い出し、解決までの正しいアプローチを見つけることが可能です。
批判的思考力(クリティカルシンキング)とは、客観的な視点で物事や情報を評価する能力のことです。よりよい解決方法を見つけるために重要な能力といえます。
クライアント企業が抱える問題に対する解決策はひとつとは限りません。批判的思考力が高ければ、さまざまな方法の中からリソースや将来的な利益を踏まえた最適な答えを導けるでしょう。客観的に物事を捉えられる人や自己分析がしっかりとできている人は、批判的思考力が優れている可能性があります。
コンサルタントとして重要なスキルが課題解決力です。前述した分析力や論理的思考力、批判的思考力があってこその「課題解決力」ともいえます。プロジェクトにおいては、予期せぬ問題やトラブルが生じることも少なくありません。課題解決力が高ければ、柔軟に問題の原因を分析し、論理的思考と批判的思考に基づいて適切なアプローチを見つけ出せます。
課題解決力はコンサルティング経験を積み上げることで自然と鍛えられていくものですが、日々の生活から「問題が起きたとき自分ならどうするのか」を意識すると、より早くスキルを習得できるでしょう。
プレゼンテーション力とは、自分のアイデアや戦略を他人に理解してもらうために分かりやすく伝える能力のことです。具体的には、「情報を整理して分かりやすく伝える」「視覚的に理解しやすい資料を作成する」などが挙げられます。
クライアント企業によっては、特定の分野に関しての知識量が不足しているケースがあります。たとえば、「ITの知識は乏しいが、業務効率化のシステムを導入したい」と考えるクライアント企業も少なくありません。
そういったクライアント企業に対して、ITの難しい専門用語を交えて説明しても理解してもらえないでしょう。納得感を持ってプロジェクトを任せてもらうには、クライアント企業の知識量に合わせて丁寧に説明することが大切です。
「未経験からコンサルタントへ転職したい」「どのように選考対策したらよいのか分からない」といった方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは、コンサルタントの求人を多く扱っています。
コンサル業界に精通したキャリアアドバイザーが、業界の特徴や転職市場の傾向を踏まえつつ、応募書類の作成や面接対策などの選考対策をサポートします。相談だけの利用も可能であるほか、すべてのサポートが無料で受けられるため、お気軽にお問い合わせください。
コンサルタントは、クライアント企業が抱える悩みや課題をヒアリングし、解決までをサポートする職業です。コンサルタントになるために必要な資格や学歴などはなく、コンサル業界未経験でも転職できます。高収入を狙えたり、実力に応じた評価が受けられたりなどコンサルタントには魅力が多くあるため、未経験でもぜひ挑戦してみてください。
コンサルタントの求人を紹介してほしい方、転職活動を支援してほしい方はマイナビエージェントがサポートいたします。転職のノウハウを熟知したキャリアアドバイザーとともに、コンサルタントへの転職を成功させましょう。
女性
【女性】転職のタイミングは出産前?出産後?子育てしやすい職場の特徴とは
女性
手に職をつけたい女性向けの職種15選を紹介!転職のコツとキャリアの方向性
女性
30代女性の転職先としておすすめの職種は?成功のコツと必要なスキルも紹介