更新日:2023/12/28
この記事のまとめ
「いまの仕事は自分に向いていないな......」と感じたとき、未経験の職種も含めて転職を考える方は少なくありません。
しかし、未経験職種への転職は年齢を重ねれば重ねるほど難しくなるというのが通説です。果たして、何歳までなら未経験職種への転職が可能なのか疑問に思うでしょう。
そこで今回は、未経験職種に関する転職適齢期を特集。
総務省による統計に基づいた年代別の転職成功率もまとめています。
年齢を理由に転職を悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
目次
転職そのものに年齢の壁はあるのかというと、基本的には関係ないといわれています。
ここでは、転職に年齢制限がない理由について解説します。また、実際に転職を成功させている方の年齢層についてもまとめました。
これら2つの点を確認し、転職市場の全体的な傾向を押さえましょう。
求人募集・採用において、年齢制限をかけることは、法律で禁止されています。
この法の範囲は求人票に年齢制限を記載することはもとより、選考の可否を年齢で判断する行為も含まれるため、形式的な話にはとどまりません。
そのため、年齢が高いから、または低いからといった理由で転職先が一切なくなることはないでしょう。
ただし長期勤続によるキャリア形成を目的としている場合や、期間を定めない労働契約において定年年齢を上限とする場合など、例外的に年齢制限が認められるケースもあります。
総務省から発表されている2021年の労働力調査によると、転職に成功した総数は288万人です。年齢別でみると、15歳から65歳以上まですべての年代に転職成功者がいることが分かります。
|
割合としては25~34歳がトップですが、15~54歳まではそこまで大きな差がありません。
55~64歳になるとやや減り、65歳以上になるとさらに大きく減ります。
このように定年に近づくほど転職成功者の数は減っていますが、決してゼロではありません。
このことからも、転職は何歳になっても可能であることが裏づけられます。
転職に年齢制限はありませんが、年齢が上であればあるほど、相応の経験やスキルを求められるのが一般的です。そのため未経験職種への転職難易度は、年齢によって大きく左右される傾向にあります。
ここでは未経験職種に絞って、年代別の転職難易度をチェックしましょう。
未経験職種であっても、20代のうちはポテンシャル採用が見込めます。新入社員の教育は企業にとってはある意味投資ですが、年齢が若いほど投資した金額や手間以上に貢献してもらえると判断されるためです。
特に26~27歳ごろまでをポテンシャル採用の目安として設けている企業は多いでしょう。
現職は自分に向いているのか、今後のキャリアパスやライフプランに合っているのかなどを検討するのなら、26歳前後を目安にするのがおすすめです。
ポテンシャル採用が難しくなる30代以上ですが、これまでに培った経験やスキルを巧みにアピールできれば、未経験職種であっても転職成功率を上げられます。たとえ違うジャンルの職種であっても、これまでの職種に通じる部分を見つけ、アピールに用いるとよいでしょう。
ただし同職種への転職以上に、具体的な自己PRが必要になります。
その経験やスキルによって企業に貢献できたことや問題を解決できたことなど、具体的なエピソードを用い、「転職希望先に合った人材である」ことを明確にイメージさせましょう。
総務省による転職成功者数の統計を見ると、人数が最も多いのは34歳までであり、それ以降は少しずつ減っていきます。統計に含まれる転職者の転職先は未経験職種に限られていないため、未経験職種に絞ればさらに高年齢の転職成功者数は減るでしょう。
とはいえ確率はゼロでないため、どうしても挑戦したい未経験職種があるのであれば、年齢に関係なく応募するのはひとつの手です。一方、転職成功率を重視したいミドル世代やシニア世代の方は、同業界・同職種への転職をおすすめします。
ここでは、未経験職種への転職に必要とされる経験やスキルを年齢別にご紹介します。
それぞれの年代において、企業がどのような人材を求めているのかを把握しておけば、応募書類の作成や面接時に的確なアピールをしやすくなるでしょう。
20代の人材に企業が求めるのは、将来性です。
そのため選考では、すぐに即戦力になるかどうかではなく、いずれ自社に大きく貢献してくれるようなポテンシャルを持った人材であるかを見極められる傾向にあります。
ただし新卒採用とは異なり、基本的なビジネススキルがきちんと身についているかもチェックポイントのひとつです。応募書類の書き方や提出の仕方、面接時の振る舞いなど、マナーやルールは押さえておきましょう。
30代の人材に対して、企業は即戦力を期待します。
企業としては、できることであれば未経験者よりも経験者を採用したいと考えるでしょう。
そのため、たとえ未経験職種であっても、これまでの経験を少なからず活かせる職種を選ぶのがおすすめです。転職希望先の業務に関連性のあるアピールポイントがない場合、30代以上は転職成功率が厳しくなるでしょう。
40代以上になると、企業はその業務に関するベテランや、管理職としての能力を求めます。
そのため未経験職種への転職はかなり難しいといわざるを得ません。
未経験職種を選ぶよりは、別業界の同職種への転職がおすすめされます。実際のところ40代以上の転職は、管理職から管理職への転職が一般的です。
しかし非正規雇用にも目を向けた場合には、その限りではありません。
どうしても就きたい未経験職種があるのであれば、非正規雇用で経験を積んでから正規雇用を目指すといった道も考えられます。
ここでは、ITエンジニア、営業、コンサルタント、事務、接客・販売といった5つの職種について、それぞれ転職適齢期をご紹介します。また転職にあたって求められるスキルについても具体的に解説しているため、ぜひご参考にしてみてください。
ITエンジニアは需要が高いのに対し、慢性的な人手不足を抱えているため、未経験者を歓迎する求人が多く見られます。しかし教育コストがかかることから、完全未経験なのであればほかの職種と変わらず、若い人材ほど望まれるでしょう。
ただし仕事として経験はないが資格を取得しているなど、一定のITスキルや知識がある場合には、30代以降でも歓迎されることがあります。
営業職は比較的どの年代でも転職しやすい職種だといわれています。
専門的な知識以上にコミュニケーション能力や忍耐力、体力などが求められる職種であるからです。特に近年は対面営業が減っていることから、ミドル世代以上でもチャレンジしやすくなった職種だといえるでしょう。
20代のうちはコミュニケーション能力をはじめとしたヒューマンスキル、30代以降は商材に対する理解や販売戦略といったより具体的なスキルが求められます。
コンサルタントはその道の専門家である必要があるため、どちらかというと経験豊富なミドル世代以降におすすめの職種です。たとえば、経理経験がある方であれば財務コンサルタント、管理職経験がある方であれば人事コンサルタントに転職しやすいでしょう。
逆に専門知識や経験がなく1から勉強を始めるという場合には、年代に関係なく転職が難しい職種だともいえます。
一口に事務といっても経理事務や営業事務などさまざまですが、一般事務であれば、あまり年代関係なく転職しやすい傾向にあります。ただし一般事務であってもパソコンを使用した事務作業を任せられることが多いため、WordやExcelといった基本的なパソコンスキルは求められるでしょう。
また、年代が上がればどの事務でも専門的な知識を求められることが増えます。
保険会社や銀行など専門知識が求められる企業の事務ほど、年齢とともに転職難易度が上がるでしょう。
扱う商品やサービスにもよりますが、接客・販売といった職種で求められるのはヒューマンスキルが主であり、専門的スキルをあまり求められません。
そのため年代に関わらず、未経験であっても転職しやすいでしょう。
コミュニケーション能力をアピールするほか、「その商品やサービスが好きだから」だけに終わらない自己PRを考えるのが、転職成功率を高めるポイントです。そのためには企業理解を深めましょう。
未経験職種に転職する際には、これまでの経験やスキルをいかに新しい職場でも活用できるかをアピールする必要があります。つまり転職希望先の企業情報や業界知識を押さえることが必要不可欠です。
しかし未経験職種ともなれば、リアルな事情を掴みづらいでしょう。
だからこそ未経験職種への転職を考えているのであれば、転職エージェントの活用をおすすめします。
特にマイナビエージェントなら、業界専任性のキャリアアドバイザーと、各企業の人事担当と密にやりとりをする企業担当アドバイザーが在籍。転職を希望する業界や企業ならではの事情を踏まえたアドバイスがもらえます。
未経験職種への転職であっても、年齢制限は法律上設けられません。何歳からでも挑戦は可能です。
しかし未経験職種への転職は経験者に比べると難しく、より詳しいリサーチや完成度の高い自己PRが求められます。
リサーチや自己PRが苦手という方はもちろん、忙しくてなかなか時間が取れないという方は、マイナビエージェントにぜひご相談ください。マイナビエージェントでは転職先探しをお手伝いするだけでなく、お客さまの自己PRを精査。客観的かつプロの視点からアドバイスをし、転職成功率を高めます。
転職全般
転職活動に最適な時期は何月?ケース別の時期や採用動向を解説
転職全般
有給消化中に転職先で働くことは違法?転職活動やバイトが可能かも解説
転職全般
20代|やりたい仕事がないのはなぜ?原因と転職を成功させるポイントを解説