更新日:2022/05/20
この記事のまとめ
転職活動をするにあたって、年齢や経験の有無はどれくらい影響してくるのか、知りたい方もいるのではないでしょうか。未経験職への転職となると、一般的には20代の頃はポテンシャル採用されやすい一方で、30代では難しくなる傾向があります。
そこでこの記事では、30代で未経験職に転職することは可能なのか、成功のポイントはあるのかについて解説します。30代の未経験者でも転職しやすい業界や職種、未経験分野への転職を成功させるための対策についても見ていきましょう。
目次
一般的には、年齢が上がるほど転職のハードルも高くなる傾向にあります。転職希望者が20代であれば、未経験だとしても積極的にポテンシャル採用をする企業が多くみられますが、30代となるとそれも難しくなってくるでしょう。
だからといって30代の未経験職への転職が不可能というわけではありません。慎重な仕事選びと念入りな準備しだいで、転職を成功できます。
30代前半か後半かによって、転職のしやすさが変わってくることも押さえておきましょう。30代前半であれば、「未経験の異職種」への転職は比較的成功しやすいといえます。ですが後半となると、職種は同じ仕事で、「未経験の異業種」がおすすめです。
30代で未経験の業界または業種への転職を成功させるためには、現職の仕事内容やスキルが転職先とどれくらい関連性があるのか、つまり企業とのマッチングが重要です。
<未経験の業界・業種に活かせる関連性>
転職希望先の仕事が未経験の場合、活かせる関連性がどれくらいあるのかによって、転職の成功率は大きく変わってきます。
ここからは、30代で未経験の転職希望者に対して、企業はどのようなスキルを求めているのかを見ていきましょう。
30代の転職となると、即戦力としての活躍が期待されています。この点が、ポテンシャル採用率が高い20代の頃の転職との大きな違いでもあります。30代の転職では、ポテンシャル採用のような伸びしろよりも、これまでに培った経験や知識・スキルが重視されるのです。
異なる業界や業種だとしても、これまでの経験やスキルを活かして、即戦力となることが期待されていると考えましょう。
30代となると、部下や新人を指導したり、チームを管理したりする機会も増えてきます。30代の転職では、組織管理やチーム運営などのマネジメント経験やスキルを持っていると、転職を有利に進められるでしょう。
業務内容が未経験だとしても、マネジメント経験があれば、転職先の選択肢や採用の可能性も広がります。マネジメントスキルをうまくアピールできれば、管理職のポジションを狙うこと
も可能です。
コミュニケーションスキルは、仕事内容を問わず重視されるスキルのひとつです。営業やコンサルタントなど、クライアントとの信頼関係を築くことが求められる仕事はもちろん、社内で完結する仕事であっても必要だといえます。
そのため、チームメンバーや上司・部下ときちんと報告を取り合いながら、協調性を持って働けるコミュニケーションスキルを持った人材が求められることが多いです。
30代は即戦力となることが求められるため、基本的には実務経験やスキルの有無が重視されます。一方で、仕事と関連性のある資格を持っていれば、アピール材料にできます。実際に、近年は英語スキルを証明できるTOEICなどの英語関連の資格を重視する企業も増えています。
ただし、たとえ取得が難関な資格とされている「簿記2級」や「秘書検定1級」を持っていたとしても、仕事との関連性が薄い場合はそれほど意味を持たないことも覚えておきましょう。
30代で未経験の仕事へキャリアチェンジする方は、ビジネスとして将来性のある業界を視野にいれてみましょう。たとえばIT業界の場合、ITテクノロジーを活用するテック企業が狙い目です。というのも、近年は既存のサービスに最新テクノロジーを組み合わせた「新たな価値」を提供するサービスや製品の分野が急成長しています。
その中には、スタートアップ企業が多いのも実情です。スタートアップ企業は幅広い業務に対応できる人材を採用する傾向がありますから、未経験であっても、これまでの経歴を買ってもらえるケースがあるのです。
また、ここ数年で注目度が高まっている新たな職種も狙い目です。現状では経験者が少ない SaaS業界の「カスタマーサクセス」などがその一例でしょう。こうした職種の場合、関連する実績やスキルを持っていたり、業務内容が似ている仕事に就いていたりした経験があれば、未経験でも採用の可能性が高まります。
キャリアチェンジしたいものの、具体的に目指す業界や職種が思いつかない方もいるのではないでしょうか。自分がどのような仕事に就きたいのかを明確にすることは、転職先を探すうえで大切なポイントとなります。自分を分析することで、強みを活かせる職種や向いている業務が見えてきますから、以下を参考に挑戦したい分野を探してみましょう。
「10年後にどうなっていたいか」「20年後はどのような暮らしをしていたいか」など、自身の将来像から仕事を決めてみるのもひとつの方法です。たとえば結婚や出産、マイホームの購入や住みたい土地などのライフプランのシミュレーションから、就きたい仕事が見えてくることもあります。
将来の具体的な目標を立てられれば、目標達成へ向けて必要なスキルや資格、収入の基準は明確になるものです。このように「将来像」を基準にすると、業界や職種が絞り込みやすくなります。
自分に合う仕事が見つけられないときには、成功体験を振り返ってみましょう。「どのようなことで成功したのか」「やりがいを感じたのはどのようなときか」を振り返ることで、自分の得意な分野や挑戦したい職種が見えてくるケースもあります。
成功体験と聞くと、華やかな功績をイメージする方もいるかもしれませんが、ささいなことや小さな成功でも構いません。人生の中で多くの時間を費やすのが仕事ですから、夢中になれることを基準に転職先を選ぶと、充実した毎日を過ごせるでしょう。
いくら条件がよくても、自分が苦手とする業務や、やりたくないと感じる仕事はあるものです。そのため、自分に合った仕事を見つけるためには、不得意なことを除いて考えると業界や職種を選びやすくなります。
たとえば、「多くの人と接するのが苦手」「口下手」という人であれば、接客業には向いていないと考えられるでしょう。このように、消去法を取り入れることで、自分に向いている職種を判断できます。
やりたい分野が定まらない方は、興味を持てる仕事を見つけられていないだけかもしれません。日本には、1万7000種類を超える職種があるとされています。その中には、「普段目にしない作業」「携わったことのない分野」など、自分の知らない仕事もたくさんあるでしょう。
まずは、さまざまなジャンルの業界や職種について調べてみると、転職の選択肢が広がります。適性のある職種がない、面白そうな業界が見つからないと感じている方は、仕事についてリサーチしてみるとよいかもしれません。
30代で未経験の仕事への転職を希望する場合には、リスクもあります。ここでは、想定される2つのリスクを確認しておきましょう。
30代の転職では収入アップを目指す方も少なくありませんが、未経験職への転職となると、収入アップは難しいという側面があります。また、専門性の高い職種の場合、未経験であるためにまずは非正規雇用として採用されるケースもあります。
未経験職へ転職する場合は収入ダウンのケースがあること、そしてその仕事でのキャリアを築くためにも、まずは非正規雇用として働くケースがあることも分かっておくことが大切です。
30代の転職となると、企業側も慎重に採用するかどうかを判断する傾向があるため、20代の頃よりも転職活動期間が長くなる傾向となっています。未経験職への転職活動となるとなおさらです。
未経験職への転職活動は1年以上かかる場合もあることを踏まえて、現職と両立して転職活動を進めるか、ある程度の生活資金を用意して退職してから集中的に転職活動をするか決めることをおすすめします。
転職を決意して行動に移すのであれば、転職を成功させるための対策が必要です。特に30代の場合、将来のキャリア形成を考えたとき、失敗できないと感じる方も多いでしょう。ここからは、転職を成功させるための対策についてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ポテンシャルが重視されやすい20代と異なり、30代の転職では即戦力になれるかどうかが重要となります。そのため、目指す業界や職種が明確である場合には、情報を集めたり必要な知識を習得したりしておく必要があるでしょう。
また、求められる能力や経験のレベルを自身の年齢に当てはめて考えておくことも大切です。自身の市場価値を把握しておくと、どのような企業に応募すれば採用に近づくのかが見えてきます。
未経験職種へのキャリアチェンジを考えている方は、転職前に現職で実績を上げておくと、転職成功に近づきます。応募者を選考する際に、「前職での活躍を入社後も再現できるか」といった再現性をチェックする企業は多いものです。特に中途採用の場合には、再現性が重視されるケースもあるでしょう。
「創意工夫してプロジェクトを成功させた」「計画を立案して課題を解決した」というような現職での実績は、企業へアピールできる強みです。いまの自分に不足しているものがあると感じているならば、転職前に経験を積んでおくとよいでしょう。
キャリアの軸を持つことも、転職を成功させるうえでの大切なポイントです。特に未経験分野への転職を目指しているのであれば、転職理由のほかに、「なぜその分野を目指すのか」を明確にしておきましょう。
未経験分野に挑戦すると、これまでと異なる環境で働く必要があります。新たに習得しなければならない知識やスキルも多いでしょう。30代以上であれば即戦力としての活躍も必要とされますから、「なんとなく志望した」という理由では、採用されにくいのが実情です。
30代で未経験分野への転職を考えているならば、採用担当者を説得させられるキャリアの軸を考えておきましょう。
転職活動を長期化させずにできるだけ条件のよい求人案件を探すためにも、転職活動は自分だけで進めず、転職エージェントを活用することをおすすめします。30代の方の未経験職への転職で生じる、さまざまなハンデの軽減にもつながります。
転職のプロであるキャリアアドバイザーと直接コンタクトをとりながら、未経験職でもできる限り自分の希望に添った求人案件を探せるでしょう。
最後に、マイナビエージェントのサポート内容から、転職エージェントを利用したほうがよい4つの理由を見ていきましょう。
転職エージェントでは転職のプロによるサポートを受けられるため、何かと不安な点の多い30代の未経験の転職にもおすすめです。
マイナビエージェントには各業界の転職市場に精通したキャリアアドバイザーと、企業への営業を行うリクルーティングアドバイザーが在籍しており、専任制でサポートを提供しています。もちろん、他業界・業種のご紹介も可能です。
転職エージェントを利用すれば、転職サイトなどには掲載されていない、非公開求人を紹介してもらうことも可能です。
マイナビエージェントでは、サイト内でご覧いただける求人は一部です。マイナビエージェントにのみ掲載している独占求人もあります。転職の選択肢が充実している分、成功の可能性アップも期待できるでしょう。
多くの転職エージェントが、応募書類の添削や面接対策といったサポートも提供しています。
マイナビエージェントでも、通過率アップにつながる応募書類の添削や模擬面接などを、応募先企業に合わせて行っています。未経験職への転職でも、企業のニーズに合わせた対策をとることが可能です。
転職エージェントは、求職者に代わって、給与などの条件交渉を企業に対して行っているところも多くあります。
マイナビエージェントでは、給与などの条件交渉、面接日程などのスケジュール調整も代行しており、スムーズな転職活動となるようサポートしています。現職と転職活動を両立させやすいというメリットも得られるでしょう。
30代の未経験職への転職は、想定されるリスクを踏まえたうえで、アピールできる材料をそろえて転職活動を進めると十分に成功が期待できます。転職はしたいが方向性が決まっていないという場合には、転職しやすい業界や職種を狙うのもよいでしょう。また、自分なりのキャリアの軸を考えて、転職活動を進めることも大切です。
30代で未経験職への転職に不安がある方は、ぜひマイナビエージェントのサポートをご利用ください。
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