更新日:2022/01/31
この記事のまとめ
近年は多くの業界で人材不足が嘆かれていることから、「未経験者歓迎」「未経験可」といった求人をよく見かけます。未経験の職種に転職したいと考えている方にとっては、よい傾向でしょう。
しかし、未経験者歓迎の求人だからといって、全く準備をせずに応募をしては、採用を勝ち取れません。そこで今回は、未経験の職種に転職する際の注意点を解説。さらには未経験でも転職しやすいおすすめの職種や、転職成功率を高める自己PRのコツをご紹介します。
「未経験職への転職は何歳まで可能なのだろう」「転職理由はなんと答えるべきなんのだろう」と悩んでいる方は、ぜひご参考ください。
目次
「未経験者歓迎」と書かれた求人に対して抱く印象といえば、「転職しやすそう」といったものが筆頭でしょう。しかし、実際のところはそうとは限りません。
ここで、企業がどのような理由で未経験者歓迎としているのかを確認し、その意図を探っていきましょう。
企業が未経験者歓迎の求人を出す理由としては、まず「入社後の育成を前提としている」ことが考えられます。
中でもエンジニアや薬剤師といった、一定の知識や資格が求められる職種の場合には、このような趣旨が強いでしょう。教育制度や研修制度がきちんと整えられていて、働きながらスキルアップやキャリアアップを望めます。
未経験者歓迎の求人は「転職しやすそう」だと求職者が感じることを理解し、「応募のハードルを下げる」ために歓迎としているケースがあります。人材が集まりにくい職種や、企業規模の拡大によって多くの人手を必要とするようになったケースでよくみられるでしょう。
この場合に注意したいのは、未経験者歓迎かつ大人数の求人募集をくり返し掲載している企業です。仕事内容や福利厚生に難があり、短期離職者が多い恐れがあります。不安な場合には、就職四季報や転職エージェントなどを用いて、離職率を調べるとよいでしょう。
未経験者を歓迎とする求人の募集枠は、基本的に中核のポジションではありません。そのため、「未経験者であっても問題がない」と考えて、求人募集を出していると考えられます。
未経験職であれば当然のことではありますが、採用後はしばらく末端のポジションで経験を積む期間が設けられるでしょう。だからこそ、どのような職種にチャレンジするかは、これからのキャリアパスも考えたうえで慎重に選びたいところです。
未経験者歓迎の求人には、「転職しやすそう」というイメージがありますが、あまり安易に考えて転職先を決めても、不採用となるかもしれません。未経験歓迎という言葉だけに踊らされないよう、ここで注意点も確認しておきましょう。
未経験者歓迎の求人募集を企業が出すのは、あくまで応募のハードルを下げるためです。その後の選考はしっかりと実施されるため、企業の求める人材像に合わなければ、残念ながら内定はもらえません。未経験者歓迎の求人であっても、しっかりとした企業リサーチや面接対策などは必須です。
また、応募のハードルの低さは、応募者数が多いことにもつながります。ほかの応募者よりも自分が応募先企業にマッチしていることを伝えるための努力が必要です。
未経験者歓迎とする企業が求める人材像は、一般的に若手であると考えられます。そのため、未経験者歓迎の求人では、年齢が上がるほど転職成功率が低くなるでしょう。未経験職への転職を考えているのなら、できれば20代、遅くても30代前半までにしておきたいところです。
なお、30代後半や40代以降でも未経験職への転職に成功している方もいますが、若手に比べるとより一層、企業や職種を慎重に選ぶ必要があります。
未経験可・未経験者歓迎とされる求人は、以下3つの種類に分けられます。
未経験可という言葉だけで飛びついて応募してみれば、実は「この業界が未経験でも、同職種の経験は必要だった」といったケースに陥るかもしれません。
これでは時間を無駄にしてしまうため、求人票に目を通す際には、この点についても見落さないようによく確認しましょう。
未経験でも転職しやすいおすすめの職種は、「販売職」「営業職」「コンサルタント職」「介護職」「公務員」の5つです。
ここではこちら5つの職種について、特徴や業務内容をご紹介します。どの職種が自身に合うかを検討しましょう。
販売職とは、店舗でお客さまに対して直接商品を販売する職種を指します。たとえば、アパレルショップやスーパーの販売員などは販売職です。
仕事内容としては、レジ打ちや商品の品出しなどが主ですが、中でも特徴的なのはお客さまと直接コミュニケーションを取る接客要素が多いことでしょう。お客さまの笑顔や感謝の言葉などを直接受け取るため、「人の役に立ちたい」という気持ちが強い方ほどおすすめの職種だといわれています。
営業職とは、個人や法人を相手に商品やサービスを積極的に勧め、販売する職種を指します。一口に営業職といっても、仕事の方法はさまざまです。お客さまの元まで出向いて営業するケースもあれば、店舗に来たお客さまに対して営業するケースもあります。販売する商品も有形商材から無形商材までさまざまです。
やりがいとしては販売職と同じように、お客さまの笑顔や感謝の言葉などを直接受け取れることが挙げられます。また、成果主義な傾向にあり、実力が収入に直結しやすいのも特徴です。実力を試したい、稼ぎたいなど、仕事に精力的な方ほど向いている職種だといえるでしょう。
コンサルタント職とは、企業の状況を改善、もしくはより高めるための提案をする職種です。ITコンサルタントや経営コンサルタントなど、担当するコンサルタント業務によって細分化されます。
しかし、どのような部門を担当したとしても、最終的な目標は顧客の経営課題解決です。経営視点に立ち、さまざまなデータを元に施策を提案するため、ロジカル思考が得意な方には特におすすめの職種といえます。
やりがいとしては、経営課題解決時の達成感が特に大きいでしょう。また、コンサルタント職は企業のトップ層と関わることが多いため、日ごろからさまざまな刺激や知識を得やすいのもメリットです。
介護職とは、要介護者のサポートを担う職種です。超高齢社会と呼ばれる日本では需要が高く、多くの未経験者歓迎求人が見られます。
介護職といえば、要介護者の食事から入浴など、生活全般のサポートをしなくてはいけないイメージが強いかもしれません。しかし、実際はこのような身体介護とは別に、生活援助をメインとした介護職もあります。生活援助をメインとした介護職の仕事とは、自宅の掃除や買い出しなど、いわゆる家事のサポートです。
どちらにしても社会貢献の役割が大きく、人の役に立つことが好きな方にはやりがいが大きい職種でしょう。また、勤務時間、勤務場所などに至るまで、雇用形態が柔軟な傾向にあります。
公務員とは、役所の職員や学校教員など、国や地方自治体で働く職種全般を指します。公務員になるためには、公務員試験に合格する必要があることから、ハードルが高く感じられるかもしれません。しかし、職種によっては特別な資格がなくても就職が可能であるため、未経験でも挑戦しやすい職種だといわれています。
公務員に含まれる職種は非常に多く、仕事内容も千差万別です。中でも特殊な資格を要しないものであれば、事務職員が多いでしょう。日々コツコツとくり返す業務が多いため、変化をあまり望まない方におすすめです。
未経験の業界や職種に転職するためには、履歴書や面接における自己PRが大切です。ここでは、採用担当者に好印象を残しやすい自己PRのポイントをご紹介します。これらのポイントを押さえ、転職成功率を高めましょう。
未経験の業界や職種に転職するのであれば、経験職以上にしっかりとした説得力のある志望動機を伝える必要があります。コツとしては、具体的なエピソードを盛り込みましょう。
たとえば、事務職からエンジニア職を目指す場合では、「学生時代に身につけたプログラミングの知識を生かし、業務効率化のためのシステムを作ることになったが、その過程で自身のプログラミングに対する熱意が強いことに改めて気づいた」とし、「一度は諦めた道であったが、やはり一生の職とするのなら、エンジニアだと感じた」と締めます。
このように「興味があるから」「好きだから」というだけでは終わらせず、具体的なエピソードを盛り込めば、志望動機の説得力が強まるでしょう。
未経験の業界や職種に転職した場合、過去の経歴やスキルがマッチしないケースも多々あります。その場合には、経歴やスキルをアピールすることは避けるのが無難です。応募先企業と全く関係のないアピールでは、仕事に対する理解が足りていないのではと、かえってあなたの評価を下げてしまうでしょう。
「未経験の職であっても自ら積極的に知識を身につけ、いち早く戦力となれるよう尽力したい」という熱意や覚悟を見せるのがおすすめです。
ただし、こちらもただ頑張りたいというだけでは説得力に欠けます。これまでの仕事において、効率化のために努力したことやチームワークに自信があることなど、どのような仕事でも必要とされる要素を具体的なエピソードとともにアピールしましょう。
未経験の業界や職種に転職する場合、適応力の高さや柔軟性は強みになり得ます。特に販売職や営業職など、コミュニケーション能力を高く評価する職種では、この要素は重要です。
適応力の高さや柔軟性といった特性によって成功した仕事のエピソードや、コミュニケーションにおいて心掛けていることなどを具体的に伝えてアピールしましょう。
未経験者を歓迎する企業の多くは、応募者のポテンシャルを測り、採用を決めます。転職成功率を高めたいのであれば、適性のある業界や職種を選ぶことが大切です。
しかし、未経験の業界ともなれば事情が分からず、自分に適性があるのかどうかの判別もつきません。「自分に向いている仕事はなんなのだろう」と悩んでいるのなら、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。
マイナビエージェントでは、お客さまの経験やスキルの棚卸しからサポート。客観的かつプロの視点でアドバイスをいたします。また、実際にお客さまのご相談に乗るのは各業界に精通するキャリアアドバイザーです。「この業界や企業の社風は?」「どのような人に向いているの?」など、さまざまな疑問にお答えします。
「いまの仕事は向いていないかもしれない」と感じたとき、未経験の業界や職種への転職を検討する方は少なくありません。しかし、中途採用は一般的に即戦力が期待されるものであり、年齢を重ねれば重ねるほど転職は難しくなります。
「次こそは生涯の仕事にしたい」「自分に合った仕事に就きたい」と考えているのなら、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。
マイナビエージェントではお客さまの経歴はもちろん、人柄についてまでヒアリングしたうえで、ぴったりの求人をご提案します。転職先の目星が全く決まっていないという方も、まずは一度ご相談ください。
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