仕事選びの際、重要なポイントの一つとなるのが「休日」です。家族や友人と時間を共有するため、土日休みを前提とした仕事に就きたいと考える方は多いでしょう。
そこで今回は、土日休みが多い業界や土日休みのメリットやデメリット、土日休みの仕事を探す上でのポイントや注意点を解説していきます。
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1.土日休みが多い仕事・業種一覧
土日休みが多い傾向にある仕事には、具体的にどういったものがあるのでしょうか。ここでは、正社員として働きやすい主な業種を紹介します。
1.1.公務員
一般的に公務員は土日が休みであることが多いです。ただし、消防職員や教員など一部の職種は交代制であったり土日出勤が発生したりする場合もあります。
1.2.IT業界
IT関連業界も土日休みが多い業界です。ただし、携わるプロジェクトの繁忙期や納期前などの時期には土日に出勤し、平日に代休を取得するケースもあります。
1.3.事務・経理・人事職
事務や経理、人事など、管理系の担当者は土日休みのケースが多いでしょう。
例えば、経理は平日のみ営業する金融機関とのやりとりが伴うため、土日休みのほうが都合の良い場合が多い仕事です。
ただし会社によっては月末月初などの繁忙期に休日出勤するケースもあります。
1.4.営業職
一般企業の営業職は、基本的に土日休みが多い職種です。営業職の主な業務としては、新規顧客の開拓、商品説明、契約交渉、既存顧客との関係維持などが挙げられ、営業相手である顧客も土日休みが一般的です。
ただし、顧客の都合や繁忙期に合わせて、休日出勤になる場合があります。
1.5.郵便局
郵便局員も土日は休みであることが多いです。ただし、配達に携わる人は曜日に関係なく出勤することがあります。
(土日の配達に関しては、速達や書留、ゆうパックなど一部の郵便物のみとなっています)
【参考】日本郵便「2021年10月から郵便物(手紙・はがき)・ゆうメールのサービスを一部変更しました。」
1.6.銀行
銀行の営業時間と休日は法令によって指定されているため、土日に働くことは原則ありません。ただし、説明会などのイベントが開催される場合は休日出勤が発生するケースもあります。ただし、一部の店舗では土日にローン相談窓口を解説していたり、説明会などのイベントが開催されたりするケースもあります。
1.7.製造業
ものづくりを担う製造業は企業間の取引が多いことから、土日休みのケースが多い傾向です。ただし、短納期の製造案件が入った場合などは土日に出勤し、平日に代休を取得することもあります。
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2.パート・アルバイト向けの土日休みが多い仕事
次に、パートやアルバイトなど非正規での働き方に適した仕事の中で、土日休みが多い仕事を紹介します。
2.1.データ入力
データ入力とは、提供された情報を指定のフォーマットへ正確に入力する仕事です。具体的な業務には、顧客情報や製品データ、売上記録などの入力、データの整理・編集、チェックなどが挙げられます。通常、土日休みの一般企業で勤務するケースが多い傾向です。
2.2.コールセンタースタッフ
電話を通じて顧客対応を行う職種です。主な業務には、顧客からの問い合わせ対応、商品の説明、トラブルシューティング、予約受付、苦情処理などがあります。一般的なコールセンターは、「月曜日~金曜日(祝日を除く)9:00~17:00」といったように、平日昼間のみの対応が多いため、土日は休日となる可能性が高いでしょう。
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3.土日休みのメリット
では、仕事が土日休みの場合、どのようなメリットがあるのでしょうか?
3.1.土日休みの人と予定が合わせやすく、計画が立てやすい
土日休みの家族や友人と予定を合わせやすくなります。自分だけが平日休みの場合は、旅行など複数日程の予定を人と合わせることが難しくなります。
3.2.イベントや行事に参加できる
土日が休みだと、身内や友人のお祝い事、子供の学校行事、イベントなどに参加しやすくなります。イベントは土日に設定されるケースが多いため、会社でわざわざ休日の申請をする必要もなく、楽しむことができるでしょう。
3.3.長期の休みを取りやすくなる
土日が休みであれば、土日の前後の曜日である金曜日や月曜日に有給休暇を取得することで連休にしやすくなります。また、週半ばに祝日があれば、土日との間で有給休暇を取得することで長期の休みにできます。
3.4.仕事とプライベートのバランスが取れる
土日休みの仕事の場合、「5日間働き2日間休む」というリズムができるため、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなります。多くの企業と休みが一致することで、休日に顧客対応を行う必要性も大幅に減るでしょう。
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4.土日休みのデメリット
上記のようなメリットがある半面、土日休みにはデメリットもあります。家族の生活サイクルなども考慮しながら、どちらが自分にとって過ごしやすいかを判断しましょう。
4.1.銀行や病院などを利用しにくい
銀行や郵便局、病院は土日休みであることが多いです。
例えば、銀行に行くには平日の空いた時間に仕事を抜けて行くか、お昼休みや出勤帰宅の合間を活用するしかありません。コンビニや駅にはATMが設置されていますが、時間帯や日によって手数料が掛かる場合もあります。
4.2.市役所などでの手続きができにくい
役所も土日は閉庁していることが多いです。そのため、公的書類の発行や諸手続きを行うのに支障をきたす場合があります。
ただし、休日に開庁している役所や駅に出張所を設けて住民票などの発行ができるようにしている自治体もありますので、お住まいの自治体の役所に確認してみましょう。
4.3.お店などが混雑している
土日に人気の飲食店やレジャースポットなどに出かけると、たいてい混雑しています。行列や人混みが苦手な場合は外出自体が苦痛になりかねません。コロナ禍が続いている現在、感染リスクも増大します。
また、道路も渋滞しやすいため、目的地と自宅の往復だけでかなりの時間を要してしまいます。
5.平日休みが多い業種・職種一覧
平日休みが多い傾向にある業種や職種もあります。以下の4つの業界は平日に休みがある場合が多いです。
5.1.アパレル業界
アパレル業界は土日に関係なくシフト制で働く仕事が多いです。テナントとして百貨店や商業施設に入居している場合は営業カレンダーに従って休日が設定されます。
5.2.旅行会社やホテル
旅行会社やホテルなどの観光業も平日に休みがある場合が多い仕事です。夏休みや年末年始などの旅行シーズンは繁忙期となるため、周囲とは休日が異なるのはやむを得ないという心構えが求められます。
5.3.飲食店
飲食店は土日が最も賑わう場合が多いため、平日に休む場合が多くなります。一方、ビジネス街や学生街にある飲食店の場合、ビジネスパーソンや学生の休日に合わせて土日は営業しないケースもあります。
5.4. 医療や福祉
医療や福祉は人の命や日々の生活に関わる仕事であることから、曜日に関わらずシフト制で働くことが多いです。ただし、クリニックや診療科によっては休診日が定められていることも多くあります。またデイサービスは土日を定休日とする施設も見られます。
ここまで平日休みが多い4業種を紹介しましたが、以下の各業種も平日休みが多くなっています。
- 小売業
- 運送業
- 不動産業
- 警備業
- 美容院
- イベント会社
6.土日休みと平日休みはどちらがおすすめ?
土日休みの仕事と平日休みの仕事、転職する際に迷ってしまう場合は、「休日をどういう風に過ごしたいのか」に重きを置いて考えてみてください。
前述したように、土日休みと平日休み、それぞれメリット・デメリットがあります。
休日は家族や友人と過ごしたり出かけたりしたい場合は、土日休みの仕事の方が予定を合わせやすいでしょう。
反対に、一人でゆっくり買い物や遠出をしたい場合は、平日休みの方が過ごしやすいでしょう。
それでも迷ってしまう場合は、シフト制の仕事や土日休み・平日休みの仕事の両方を経験しても良いかもしれません。
不安な場合は転職エージェントを活用して、休日の希望のほか、スキルや経験を踏まえた仕事の提案をしてもらうことで、自分に合う仕事を見つけやすくなります。
7.土日休みの仕事を探すには
土日休みの仕事に就きたいと思った方は、まずは企業の採用情報を見てみましょう。仕事探しの方法としては以下の3つが有効です。
7.1.求人サイトで探す
求人サイトには土日休みの仕事が数多く掲載されています。条件を「土日祝休み」に絞って検索できるので、効率的に仕事を探すことができます。
7.2.ハローワークで探す
企業が有料で募集するサービスでの仕事探しが増えてきた今でも、無料で活用できるハローワークで求人募集している企業が多数あります。疑問点があればハローワークにおもむいて職員に直接聞くこともできるため、スムーズに仕事探しができます。
7.3.転職エージェントで探す
「土日休みの仕事で自分に合った職場を探したい」という場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。自分の特性や経歴を踏まえ、最適な仕事を紹介してもらうことが可能です。
さらに、応募書類作成や面接対策、企業とのやりとり、事務手続きなど、就職までの道のりで手厚いサポートを受けることができます。
8.土日休みの仕事を探す時の注意点
土日休みの仕事がしたい場合、あらかじめ確認しておかなければならない注意点があります。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも以下の2点を押さえておきましょう。
8.1.「完全週休2日制」と「週休2日制」の違い
土日休みの仕事を探す際には「完全週休2日制」と「週休2日制」の違いを理解し、どちらを採用しているか確認しましょう。
「完全週休2日制」は週に2日間の休日が必ず設けられますが、「週休2日制」は週2日間の休日を一ヵ月のうち一回でも設けていれば記載することができます。
つまり、2日間休日を取れるのは月一回のみで、他の週は休日が1日のみという状況もあり得るので注意が必要です。
また、完全週休2日制でも必ずしも土日が休みとは限りませんので、休日が何曜日なのかを確認することが必要です。
8.2.未経験の場合は研修制度が手厚い企業を選ぶ
土日・平日休みに関わらず、未経験の職種で働く場合は研修制度が手厚い企業を選ぶことをおすすめします。
中途採用は基本的に即戦力として期待されている場合が多いですが、希望する職種が未経験の場合はフォロー体制が充実している企業を選ぶことで安心して働くことができます。
求人探しでつまずいた際は、転職エージェントを活用することでスムーズな転職活動を行えるでしょう。
9.年間休日数や業務内容も考慮しよう
土日休みなのか平日休みなのかという比較も大事ですが、年末年始やゴールデンウィーク等は休めるのか、夏季休暇等はあるのかといったことも大切になってきます。
また、そもそも自分に合った職種なのか、労働環境は整っているかなど、休日制度以外の重要な問題もあります。
必要な情報を集め、本当に自分の希望にあった仕事なのか総合的に判断しましょう。
9.1.年間休日数を確認する
「完全週休2日制」や「週休2日制」といった表記の他にも、求人票に記載されている「年間休日数」から1週間あたりの休日数を予測することもできます。
土日が休みかどうかは別途確認する必要がありますが、以下の目安を参考にしてみてください。
- 年間休日105日:週休2日制、労働基準法ギリギリのライン
- 年間休日110日:週休2日制だが祝日や一部土曜日は出勤の可能性がある
- 年間休日120日:完全週休2日制で祝日も休み
- 年間休日120日以上:完全週休2日制で祝日も休みかつ夏季休暇などがある
また、企業規模が大きくなると年間休日数も増える傾向があります。
以下は、厚生労働省の「令和4年就労条件総合調査の概況」による企業規模別の平均年間休日数です。
- 30~99人:105.3日
- 100~299人:109.2日
- 300~999人:114.1日
- 1,000人以上:115.5日
9.2.業務内容や制度は自分に合っているか
「土日休みの仕事がしたい」とこだわりすぎていると、業務内容が自分に合っていなかったり、想像していた働き方と違っていたりと入社後にミスマッチが起こる恐れがあります。
ミスマッチを防ぐためにも、どのような業務を担当することになるのか、どのような社風なのか、休日以外の福利厚生はどうなっているかなど、色々な角度から判断材料を集める必要があります。
未経験の業種や職種であれば、研修制度や教育制度が整っているかということも大切になります。さらに、昇給制度などキャリアアップに関する制度も自分の将来像と合っているか確認しておくと良いでしょう。
また、女性であれば産休で休まなければならない場合もありますし、育児休暇の取得率は男女問わず増えています。
介護や子育てといった仕事に影響するプライベートの事情がある人、これからそのような事情が発生しうるかもしれない人は、個々の状況に合わせて柔軟な働き方ができるかどうかも仕事選びの重要なポイントとなります。
10.選択的週休3日制は今後導入されていく?
政府は、労働者の希望に応じて毎週3日間の休日を与える「選択的週休3日制」の促進を始めました。休日が増えることでワークライフバランスが整い、仕事の効率や生産性が向上することが期待されています。
現状では、みずほフィナンシャルグループなどの大手企業が導入している他、パナソニックも検討段階にあり、今後も導入企業の増加が見込まれています。
ただ、労働時間の削減による収入減や業務密度の増加による長時間労働の懸念、社内制度の構築など、休みが増えることによる課題も浮かび上がり始めています。
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11. その他の「〇〇な仕事」
その他の「〇〇な仕事」は以下の記事でもご紹介しています。
自分に合った仕事を探すための参考に、ご覧いただければ幸いです。
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12.まとめ
ここでは、土日休みの具体的な仕事、土日休みの仕事に就くメリットやデメリット、土日休みの仕事の探し方などについてご紹介しました。
仕事のモチベーションや生産性を維持していくためには、理想的な休日を過ごせる仕事選びが重要です。
今回の記事を参考に、土日休みと平日休みのどちらが自分に適しているのかをあらためて確認してみましょう。
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