編集者
平均年収
382万円
書籍や雑誌などの制作作業をする仕事です。出版する本や掲載する記事などを企画し、出版やサイト掲載までの工程を管理します。
活かせる資格
校正技能検定、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)、 アドビ認定プロフェッショナル、Webライティング能力検定、知的財産管理技能検定 3級
編集者(エディター)は、出版する本や掲載する記事などを企画し、
出版やサイト掲載までの工程を管理する役目を担います。
ここでは、編集者(エディター)の仕事内容ややりがい、必要なスキル、
キャリアパスなどを解説します。
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この記事のまとめ
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編集者(エディター)は、書籍や雑誌などの制作作業をする仕事。
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自分の企画を多くの人に伝えられるのが編集者のやりがいだが、常に新たな企画を生み出すためのネタを探し続ける必要がある。
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編集者のキャリアパスには、編集長や出版プロデューザー、校閲者、ライターなど、さまざまな選択肢がある。
編集者とは?
「編集者(エディター)」は、書籍や雑誌などの制作作業をする仕事です。出版する本や掲載する記事などを企画し、出版やサイト掲載までの工程を管理します。
雇用形態としては、出版社(版元)や編集プロダクションに所属するか、フリーランスとして活動するかです。ただし、今ではWebでニュースサイトやオウンドメディアを運営する企業もあり、必ずしもマスコミ関連企業だけの専門職種というわけではありません。ライターのように雑誌などに名前が掲載されるわけではないので、どちらかというと裏方的な立ち位置となります。
編集者の役職
編集者の役職としては、まずは基本となる「編集」、その編集を管理する「編集デスク」、さらに上の「副編集長」や「編集長」があります。雑誌などの場合、「進行」という役職もあります。
編集者の仕事内容
編集者は、扱うジャンルによって仕事内容や特性が変わります。特に漫画や小説の編集者は、作家との綿密なコミュニケーションはもちろん、アイディア出しなどの創作協力が必要な場合もあります。そのため、幅広い知識や知見なども求められることがあります。
雑誌や書籍、Webメディアの編集者は、ジャンルが異なっても作業そのものは大同小異です。まず、編集者は掲載する記事の企画を立てます。そして、企画実現に必要なライターやデザイナー、イラストレーター、カメラマンなどをピックアップし、予算を立てます。
企画の承認が下りれば、必要なスタッフに発注します。編集プロダクションの編集者の場合はこの時点から参加するケースも多いでしょう。発注した原稿やイラストなどが納品されたら、クオリティの確認をします。この時、原稿がわかりにくければ修正を依頼、または自分で修正を行います。
また、予定の発売日に間に合うかなどのスケジュール管理も行います。取材先などがある場合は編集者が連絡をして許可を取ることが多いでしょう。紙媒体の場合は仕上げた素材を印刷所で印刷し、途中の工程で何度か印刷物に問題がないかの確認もします。
Web媒体の編集者も、記事がアップするまでに同様の作業があります。場合によってはWordPressなどへの登録や簡単な画像加工をすることもあり、紙媒体よりも守備範囲が広い場合があります。
編集者のやりがいや大変さ
編集者のやりがいは、自分の企画を多くの人に伝えられることです。クリエイターと協力しながら進めますが、ライターやカメラマンなどスタッフは編集者の裁量で決めることもできます。自分の企画が理想の形で世に出て多くの人に伝えられることに喜びを感じられます。
大変なことは、さまざまな人の間に立ち、同時並行で複数の企画を進めるため、マルチタスクになることが挙げられます。常に新しい企画のネタを探し続けることも、人によっては苦しいと感じることもあるようです。
編集者に必要なスキル
編集者は出版に関する工程のほとんどに関与するため、必要なスキルは多岐にわたります。
企画力
編集者は読者に読まれる企画を立案する必要がありますので、企画力は欠かせないスキルです。「なんとなく売れそう(読まれそう)」などといった感覚で判断するのではなく、読者が求めるものをきちんとマーケティングして立案します。
情報収集力
売れる(読まれる)企画を作るためには、広く深く知識を得るための高い情報収集能力も必要です。読んでもらえる企画を考えるためには、流行や世の中の動向に常にアンテナを張っておく必要があります。また、正しい情報を伝えるためにはリサーチも必要となります。
ディレクション能力
企画した内容が望んだ形になるように、キャスティングや品質などの管理を含めて「ディレクション」をします。専門家やライターに依頼した原稿が正しく読みやすいように仕上がるかどうかは、編集者のディレクションにかかっているといっても過言ではありません。
編集者に向いている人の特長
編集者に向いている人の特長には以下の3つがあります。
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細かなことにも気付ける人
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さまざまなことに興味関心がある人
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常に新しい事に挑戦できる人
細かなことにも気付ける人という点で、編集者には品質管理の役割に近い側面があります。ベテランのライターであっても誤字脱字がゼロとは限りませんし、専門家の原稿でも間違いがある可能性があります。予算的な余裕がある場合は、別途「校正」を依頼することで誤字脱字などは回避できますが、品質そのものについては編集者が自分の目で確かめなくてはいけません。
また、情報収集力が必要と前述しましたが、世の中の関心ごとにいち早く気づき記事にするのが編集者の仕事です。その点、さまざまなことに興味関心を持ち、新しい情報にも適応しながら常に挑戦できる人は編集者に向いているといえます。
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編集者の年収
編集者(ライター・制作・校正を含む)の平均年収はマイナビエージェントの「職種別平均年収ランキング【2020年版】」では、382万円となっています。また年代別の平均では、20代で322万円、30代で394万円となっており、20代と30代では、70万ほどの差がありますが、経験や能力によっても変化します。
年齢 | 平均年収 | 男性 平均年収 |
女性 平均年収 |
---|---|---|---|
20代 | 322万円 | 339万円 | 316万円 |
30代 | 394万円 | 429万円 | 362万円 |
編集者年収別求人特集
編集者におすすめの資格
編集者におすすめする資格としては、ライティング・校正に関するものに加え、PCスキルなどの資格があります。ライターからの原稿を正しく文字校正するためにも、基本をマスターしておいて損はありません。
校正技能検定
日本エディタースクールが実施する試験で、基本的な校正能力を証明できます。
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
マイクロソフトオフィス製品のスキルがあることを証明できる資格です。Wordなどのソフトは編集者やライターの仕事に欠かせないツールですので、一通りできるよう取得しておくと良いでしょう。
アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)
アドビ認定プロフェッショナル(Adobe Certified Professional)はアドビ社製品の利用スキルを証明する資格です。IllustratorやPhotoshopなどデザイン制作に必須となっているアドビ社のソフトのスキルを身につけることができます。
Webライティング能力検定
日本クラウドソーシング検定協会が実施するWebライターに特化した検定制度。Webライティングに関する知識に加え、Webメディア以外でも役に立つ「書く仕事」に関するスキルを学ぶことができます。
知的財産管理技能検定 3級
知的財産管理の知識に関する国家資格です。編集者の仕事では、著作権や商標などの知的財産に関わる知識も必要となるため、取得しておくのがおすすめです。
上記の資格に加え、DTPエキスパート認証試験や書籍製作技能検定なども編集者の仕事で役に立つ資格です。
編集者になる方法
編集者になる一般的な方法は、出版社や編集プロダクションに就職することです。出版社によっては、採用条件として大卒以上の学歴を求めているところもありますが、定期採用のない企業もあるため狭き門となっています。一方、編集プロダクションで経験を積んだりアルバイトとして現場で学んだりすることも可能です。
編集者のキャリアパス
編集者のキャリアパスとしては、編集長が役職的に上位職といえます。しかし最近では「出版プロデューサー」という職種も登場しています。雑誌やメディア単体ではなく、幅広いジャンルに視野を広げて出版をプランニングする役割です。
また、同じ文章を扱う仕事として校閲者などがあります。会社によっては編集者がライターを兼ねていることも多いので、書くことが好きな編集者の場合、ライターへと転身することもあります。
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