インフラエンジニアになるには?担当分野や必要なスキル、転職のコツを紹介|求人・転職エージェント

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更新日:2025/02/28

IT業界

インフラエンジニアになるには?担当分野や必要なスキル、転職のコツを紹介

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この記事のまとめ

  • インフラエンジニアはサーバーやネットワーク・クラウドなどのITシステムに欠かせないインフラを扱う職種。
  • インフラエンジニアになるには、ハードウェアやソフトウェアに関する知識やプログラミングスキル、ヒューマンスキルが必要。
  • インフラエンジニアとして実務経験を積めば、情報処理安全確保支援士やプロジェクトマネージャー、ITコンサルタントへのキャリアアップが可能。

ITシステムの設計・開発・運用において、ネットワークやデータベースをはじめとしたインフラ面を担当するのが、インフラエンジニアです。転職を検討していて、インフラエンジニアになるにはどのようなスキルを習得すればよいか考えている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、インフラエンジニアへの転職で求められるスキルと具体的な転職活動の進め方を紹介します。自分が望んでいるキャリアを実現するためにも、この機会にチェックしておきましょう。

目次

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インフラエンジニアは大きく5種類に分けられる

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ITシステムを動かすうえで不可欠なインフラを扱うITエンジニアを総称して、インフラエンジニアと呼びます。インフラエンジニアに含まれる代表的な職種は、「サーバーエンジニア」「ネットワークエンジニア」「データベースエンジニア」「セキュリティエンジニア」「クラウドエンジニア」の5つです。

ここでは、それぞれの職種がどのような領域を担当するのかを紹介します。インフラエンジニアへの転職を検討している方は、職種ごとの特徴を理解するとともに、自分が望む分野に携われるかを確認しておきましょう。

サーバーエンジニア

サーバーの設計や構築・運用を総合的に担当するのが、サーバーエンジニアの仕事です。システムを動かす際に必要なスペックのハードウェアを調達・設置したり、OSやサーバー用ソフトウェアを扱ったりします。設計・構築が終わった後、本番運用前にきちんと動作するかチェックするのもサーバーエンジニアの重要な仕事です。運用開始後は障害対応やアップデート、定期的なメンテナンスなどを担当します。

ネットワークエンジニア

ITシステムにアクセスするうえで欠かせないネットワークを扱うのが、ネットワークエンジニアです。開発段階では要件定義を担当し、システムを動かすのに必要なスペックを見積もります。要件が定まったら必要なネットワーク機器を調達・設置して、正しく動作するように設定します。

システムの運用がスタートしたら当初想定していたとおりに動作するかをモニタリングし、必要に応じてアップデート・メンテナンスするのが主な仕事です。ネットワーク関連の不具合が発生したときの対応も担当します。

データベースエンジニア

多くのデータを格納するデータベースの設計から運用までをトータルで担うのが、データベースエンジニアです。開発段階ではデータベースソフトウェアを使用してシステム要件に適したデータベースを構築し、動作するようにします。データを保存するために必要なストレージも扱います。システムの運用中は、必要なアップデートやデータのバックアップがデータベースエンジニアの代表的な仕事です。

セキュリティエンジニア

サイバー攻撃からシステムやデータを守り、安全かつスムーズに運用できるようにするのがセキュリティエンジニアの役割です。悪意を持った攻撃者から、機密情報を保護するうえで欠かせないITエンジニアといえるでしょう。

開発段階では、システムの仕様に基づいて求められるレベルのセキュリティーを確保するにはどのようにしたらよいかを考え、具体的な設計に落とし込みます。その後、サーバーやネットワークといったシステムを構築する分野ごとに必要なセキュリティーを実装する流れです。運用段階では、日々登場するさまざまな脅威に対応するためのアップデートを担当します。

クラウドエンジニア

クラウドサービスを活用したシステムを扱う場合において、クラウド上のインフラ全般の設計・構築・運用を担当するのがクラウドエンジニアです。クラウド上にはサーバーやネットワーク・ストレージといったさまざまなインフラがあり、クラウドエンジニアはこれらを扱います。

開発段階では、要件定義やクラウドサービス上での環境構築などがメインの業務です。クラウド上のサーバーに必要なソフトウェアをインストールしたり、ネットワーク関連の設定をしたりします。開発が完了したら、テスト工程を経て運用をスタートする流れです。運用開始後のアップデートや障害対応など、クラウド上のシステムが正常に稼働するために必要な業務もクラウドエンジニアが担当します。

インフラエンジニアの年収水準は?

転職するにあたって、気になるデータのひとつが年収水準ではないでしょうか。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、インフラエンジニアの平均年収は684万9,000円です。また、同調査の「所定内給与額別の人数割合」を見ると、月収は40万円台後半、60万円台、20万円台後半の順に多いことが分かります。

また、スキルレベルが上がるにつれて年収水準が高くなる傾向なのもインフラエンジニアの特徴です。たとえばITSSレベル5以上のスキルを有していれば、950万円程度の年収も見込めるでしょう。スキルレベルが低いと400万円台程度にとどまる可能性もあるため、インフラエンジニアとして年収アップを実現するには、日頃から学習してスキルレベルを高めることが大切です。

参照:システムエンジニア(基盤システム)|職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag|厚生労働省

インフラエンジニアに必要な7つのスキル

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インフラエンジニアとして活躍するには、十分なレベルのスキルを習得する必要があります。ここでは、インフラエンジニアに求められる7種類のスキルをチェックしていきましょう。これから転職しようと考えている方は、自分の市場価値を高めるためにも日頃から学習に励むことをおすすめします。

1.サーバー設計・構築・運用に関するスキル

サーバーを取り扱うインフラエンジニアを目指しているのであれば、サーバーに関する総合的なスキルを習得する必要があります。具体的に求められるのは、LINUXをはじめとしたサーバー用OSやミドルウェア、用途に応じて使用するサーバーソフトウェアなどを扱うスキルです。

OSを含めたソフトウェアのインストールや各種設定、独自機能の実装方法などを学んでおきましょう。PythonやJavaなど、サーバーサイドプログラミングで使用する言語もセットで学んでおくことをおすすめします。

2.ハードウェアに関する知識・スキル

インフラエンジニアとして働くとさまざまなハードウェアを扱うため、使用するハードウェアに関する知識や取り扱うためのスキルが求められます。必要なスペックを満たすにはどのような機器・パーツを組み合わせればよいか、ネットワーク機器は何を使用するかなどを考えなければなりません。

技術の進歩に伴い、ハードウェアの性能も向上しています。そのため、常に最新の情報を取り入れることも大切です。日頃からハードウェア全般や関連する技術に関心を持つことが必要です。

3.データベースの設計・操作に関するスキル

データベースを取り扱うケースもあるため、関連するスキルが求められます。データベース関連技術を学び、仕様を満たすうえでどのような技術を組み合わせればよいかを考える必要があるでしょう。たとえば、データベースの操作に欠かせないSQLを扱えるようになる必要があります。併せて、モデリングやセキュリティー、データマイニングなどの関連するスキルも学習しておきましょう。

4.クラウドサービスを扱うスキル

ITシステムの開発でクラウドサービスを活用するケースもあり、インフラエンジニアにもクラウド関連のスキルが求められます。具体的にはクラウドサーバーやクラウドネットワークなどが該当し、サービス提供元が提供しているソリューションを組み合わせて使用するのが通常です。

広く使われている代表的なクラウドサービスには、AWS(Amazon Web Services)・Microsoft Azure・Google Cloudがあります。さまざまなプロジェクトで使われるため、代表的なソリューションを扱えるように学習しましょう。

5.サイバーセキュリティーの知識・スキル

ITシステムを安全に運用するには、十分なレベルのセキュリティーを確保することが欠かせません。インフラエンジニアはセキュリティー分野を担当するケースもあるため、サイバーセキュリティーに関する知識やスキルも習得しておきましょう

具体的には、マルウェアやDDoS攻撃、SQLインジェクションといったさまざまな脅威と具体的な対策を知り、適切に対処できるようになる必要があります。攻撃手法は時間の経過とともに変わるため、常に最新の情報を学んで対策に落とし込むことも必要です。

6.プログラミングスキル

より活躍の幅を広げて自分の市場価値を高めたいのであれば、プログラミングを学びましょう。インフラエンジニアとしての業務に活かせるサーバーサイドプログラミング関連の言語に加えて扱える言語を増やせば、さまざまなプロジェクトで活躍できるでしょう。

RubyやPHPなどの需要が高い言語を扱えるようになれば、より自分の市場価値を高められます。プログラミングはITエンジニアとして重要なスキルのひとつであるため、日頃から時間を確保して学びましょう。

7.ヒューマンスキル

ITシステムの開発やインフラの整備はチームで進めるケースが多く、メンバーとコミュニケーションを取るためのヒューマンスキルも必要です。ヒューマンスキルは対人関係を築いて維持するうえで欠かせないスキルの総称で、コミュニケーションスキルやリーダーシップ・ヒアリングスキル・マネジメントスキルなどが含まれます。

上記のスキルは短時間で習得できるものではありません。そのため、日頃からスキルアップを意識することが大切です。

未経験からインフラエンジニアを目指すには

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未経験からインフラエンジニアを目指したいと考えている方もいるでしょう。さまざまな企業でデジタル化が進む情勢にあって、ITインフラの構築や整備などの業務に携わるインフラエンジニアの需要は高いといえます。そのため、未経験からインフラエンジニアを目指すのはおすすめできる選択肢のひとつです。

ただし、インフラエンジニアは専門的なスキルが求められる職であり、未経験から目指すには努力が求められる点を押さえておきましょう。ここでは、実際に未経験からインフラエンジニアになるにはどのようなルートがあるのかを解説します。

スクールで必要なスキルを学ぶ

インフラエンジニアとして活躍するうえで欠かせないテクニカルスキルを効率的に学ぶには、独学ではなくスクールに通うのがおすすめです。スクールで講師から教えてもらえば、より効率的にスキルを学べます。

世の中には未経験者を対象に、インフラエンジニアに必要なスキルを教えているスクールがあるため、一度チェックして自分に合ったところがないか探してみましょう。スクールで一定レベルのスキルを習得したら、未経験者にも門戸を開いている企業を探す流れへと進みます。

未経験者を積極的に採用している企業に応募する

全体的にITエンジニアが不足傾向にあり、未経験者を広く採用している企業は少なくありません。そのため転職活動では、未経験者を積極的に採用している企業を選んで応募するのがおすすめです。

スクールで必要なスキルを習得してから未経験者の採用に積極的な企業の求人に応募することで、より転職しやすくなります。また、自分のやりたい仕事ができるか、望むキャリアプランを実現できそうかなどを基準に企業を探すことも大切です。

別のITエンジニアの経験を積んでから転職する

直接インフラエンジニアを目指すのではなく、別のITエンジニアで経験を積んでから転職するのもひとつのルートです。たとえば、いったんプログラマーやシステムエンジニアに転職して開発経験を積みつつ、インフラエンジニアとして求められるスキルを学んでから転職を目指す方法があります。

上記の方法であればITエンジニア経験者として転職でき、年収アップを実現しやすいのがメリットです。ITエンジニア経験を積んでからインフラエンジニアを目指す場合は、転職する際にITインフラにも携われる企業を選ぶとよいでしょう。

インフラエンジニアに向いている人の特徴

これからインフラエンジニアに転職しようと考えているのであれば、自分に適性があるかどうかも忘れずにチェックしておきましょう。インフラエンジニアに適性がある人の特徴をいくつか挙げると、以下のとおりです。

  • IT技術全般に興味・関心があり、自ら進んで学べる
  • 細かい部分に気を配りつつ、注意深く作業できる
  • ロジカルシンキングが得意で、思考力を働かせて最適化できる
  • ルーティンワークを苦痛に感じず、集中してこなせる
  • トラブルや不具合が発生したときに落ち着いて対処できる

上記で紹介した項目の中に該当するものが多いのであれば、インフラエンジニアへの適性があると判断できるでしょう。インフラエンジニアになりたいと考えている方は、積極的に検討してみることをおすすめします。

インフラエンジニアになるために取得するとよい資格

転職活動で自分のスキルレベルをアピールする方法として、関連する資格を取得するのは有用です。代表的な関連資格には、以下のようなものがあります。

  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • データベーススペシャリスト試験
  • ORACLE MASTER
  • AWS認定資格
  • Microsoft Azure認定資格
  • Google Cloud 認定資格

スキルを学ぶ際は、関連する資格の取得や試験の合格を目指すと学習目標ができ、モチベーションを高められます。取得した資格や合格した試験は自分のスキルレベルを客観的に証明するものになるため、転職活動で積極的にアピールできるのも大きなメリットです。

インフラエンジニアの先に開かれているキャリアパス例

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スキルを学んでインフラエンジニアに転職し、実務経験を積めばキャリアアップの道が開かれます。ここでは、インフラエンジニアの経験を活かせる3つのキャリアパス例を見ていきましょう。ITエンジニアとして継続的にキャリアアップしたいと考えている方は、この機会にぜひチェックしておくことをおすすめします。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は登録セキスペとも呼ばれ、サイバーセキュリティー分野における国家資格として知られています。情報処理安全確保支援士として登録すると、セキュリティーマネジメントやインシデントへの対応などの分野で活躍可能です。

安全なITシステムの運用には、十分なレベルのセキュリティー確保が欠かせません。情報処理安全確保支援士はセキュリティー面のスペシャリストであり、サイバーセキュリティー分野を極めたい方におすすめのキャリアパスです。社会からのニーズも高く、やりがいがあるのも魅力といえます。

プロジェクトマネージャー

マネジメント分野で活躍したいと考えている方は、プロジェクトマネージャーを目指すのが代表的なキャリアパスです。プロジェクトマネージャーはその名のとおり、プロジェクトの進行・完遂に責任を持つ役職を指します。

プロジェクトのスタート段階から完了に至るまで、スケジュール管理やリソースの配分、ステークホルダーとの調整なども行う点が特徴です。また、トラブルをはじめとしたイレギュラーが発生したときには、柔軟な対応が求められます。

プロジェクトマネージャーとして活躍するには、ITエンジニアとして培ったスキルに加えて、マネジメントスキルが欠かせません。プロジェクトの進行管理に携わりたいと考えている方は、実務経験を積んでプロジェクトマネージャーを目指すとよいでしょう。

ITコンサルタント

企業の経営課題を解決するため、IT技術をどのように活用できるのかを考えて提案するのがITコンサルタントです。提案後はクライアントと二人三脚で施策を実行し、課題の解決と収益力向上を実現します。

経営課題の解決をサポートする職であるため、IT分野で必要とされるテクニカルスキルに加えて、ビジネススキルや経営に関する知識が欠かせません。ITコンサルタントを目指そうと考えている方は、ビジネス分野全般やマーケティング、営業などについても学びましょう

まとめ

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インフラエンジニアはIT分野において、サーバーやネットワーク・データベースをはじめとしたインフラの設計・構築・運用・保守を担当するITエンジニアです。インフラエンジニアになるには、ハードウェアやソフトウェアなどに関する広範かつ専門的な知識・スキルが求められます。

これから転職しようと考えている方は、必要なスキルを習得したうえで思い描いているキャリアプランを実現できる企業を選ぶとよいでしょう。

マイナビITエージェントでは、IT業界における転職サポート経験が豊富なキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職を成功させるためのサポートを提供しています。転職したいと思っている方は、ぜひ一度ご相談ください。

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