更新日:2023/09/05
急速な成長と共に今後も市場規模の拡大が予想されるIT業界は、未経験からの転職希望者も多い業界です。
IT業界にはさまざまな職種がありますが、「社会に貢献できる仕事につきたい」「ITに興味がある」などといった理由で、IT業界を志望する方もいるでしょう。
そこでこの記事では、IT未経験者が転職を目指す場合の志望動機について解説します。
志望動機のスマートな伝え方が分からずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
志望動機を書くときに、「伝えたいことがたくさんあってまとまらない」と悩んだり、「何を書けばよいのか検討がつかない」と困ったりする方は多いでしょう。
特に未経験者は、実績や知識を並べてスマートにアプローチするのが難しいかもしれません。
ここでは、志望動機を考える際のポイントについてまとめました。
志望動機は、面接官が納得するような理由を述べることが大切です。
「IT業界の道に進みたいのはなぜか」「この企業に転職したいと思うのはなぜか」といった理由を明確に伝えましょう。
未経験者の場合、企業に対しての知識が少ない方もいるかもしれません。
「この企業でなければいけない」と伝えるスマートな理由が思い浮かばない方は、企業分析をしましょう。
その際には、過去10年程度の成長、これからの可能性を感じる部分に注目してみてください。
他社との違いを比較するのも効果的です。
「アピールできることが少ない......」と悩んでいる方は、過去に出した成果をピックアップしましょう。
「コンペを勝ち抜いた経験がある」「社内で賞を取ったことがある」といった前職での経験は、面接官にアピールできるポイントです。
また仕事に限らず、学生時代の経験や習い事、スポーツで成果を残したことなどもあなたの強みになります。
「キャプテンとして大会優勝」「コンクールで3位入賞」など、努力が見える成果は、評価につながりやすいでしょう。
何かに打ち込み努力できる人は、自社に貢献する人材と捉えられる傾向があります。
志望動機は自分をアピールする場でもあるため、入社後に実現したいことを含めた内容を考えるとよいでしょう。
たとえば「いずれはこの仕事がしたい」という目標や、キャリア達成のために「どのように働くのか」を伝えるのがポイントです。
転職後の具体的な目標を伝えれば、「この人材は自社に貢献してくれそう」と期待が高まるでしょう。
反対に、将来のキャリアビジョンがあいまいな場合には、「入社後本当に活躍してくれるのだろうか」と、不安要素を与えかねません。
IT業界に転職を考えているのにもかかわらず、「コンピューターには関心がありません」と述べると、採用されにくいでしょう。
IT業界だけでなく、その業界や職種に興味があるかどうかは重要な部分です。
興味の持てない分野について、自ら学び成長していける方は少ない傾向にあります。
これまでIT業界やコンピューターに携わった経験がない方ほど、興味を持っていることを強く訴える必要があるでしょう。
面接官に興味や意欲が伝われば、未経験であっても「これから成長するだろう」と感じ、採用につながるケースもあります。
より強い関心を示すためには、具体的なエピソードを盛り込むのがおすすめです。
未経験者がスキルや知識の面で、経験者に勝るのは容易ではありません。
企業が未経験者を募集する場合、スキルや知識以外の部分を採用基準にする傾向があります。
その中でも、努力する姿勢を持っていることは強みになるでしょう。
新しい業界で働くためには、基本的なルールから覚えなくてはなりません。
特にIT業界は専門的な知識を必要とし、技術の進歩が早い分野であるため、努力なしでは活躍できない業界といえます。
意欲的に仕事に取り組むことや、コツコツ努力ができることは、未経験者がアピールしたいポイントです。
新しい業界へ転職する際には、業務に対する理解を深め、企業の仕事内容を正しく知ることが重要です。
転職後に、「想像と違う」「理想とかけ離れていた」と頭を悩ませないためにも、これからご紹介する注意点をチェックしてみてください。
一言でIT業界といってもインターネット業界・ソフトウェア業界・ハードウェア業界・通信業界などさまざまな種類があります。
これらの業界は互いに影響を受けながら進展しているため、自分が就きたい業界に限らずそれぞれの特徴などを理解しておきましょう。
各業界における職種や必要とされるスキルについては、特に押さえておきたいポイントです。
あわせて、現状や今後の動向についての理解があるとよいでしょう。
IT業界の事業は、非常に多岐にわたるのが特徴です。
入社後にギャップを感じないためにも、転職を希望する企業でどのような仕事を行うのかについて、正確に調べることをおすすめします。
また業務だけでなく、どのような業績を残しているのかについても、把握しておくとよいでしょう。
たとえ印象がよい会社であっても、利益を上げていない会社は経営が不安定なケースもあります。
IT業界には、情報システムの開発や運用などを行う「エンジニア」や、アプリやソフトウェアなどの作成を行う「プログラマー」など多くの職種があります。
それぞれの職種によって必要となる知識やスキルが大きく異なるでしょう。
そのため数多く存在する職種の中で、自分がどの職種を目指すのかを明確にする必要があります。
自己分析をして、向いている職種を探すのもおすすめです。
経験がないことは、転職で不利になる要素のひとつのため、隠したいと考える方も少なくありません。
しかし転職を有利に進めたいために、「経験があるふり」をするのは避けましょう。
知ったかぶりをしても、業界に精通した面接官には見抜かれてしまいます。
乏しい知識ゆえに不信感を持たれたり、嘘がばれてしまったりすると採用の可能性がさがるでしょう。
業界について勉強しており、ある程度の知識を持っていることはもちろん大切ですが、経験がない場合は素直に伝える必要があります。
志望動機で伝えたい内容は絞れているものの、どのように書けばよいのかが分からないという方もいます。
面接で好印象を与えるためにも、志望動機はスマートに述べたいものです。
ここからは、志望動機の文例を目的別にご紹介します。
志望動機では、興味を持った理由を分かりやすく伝えるのが大切です。
企業の軸となっているサービスがある場合、題材にするのもよいでしょう。
同時に、入社後に貢献できる部分についても、具体的にアピールします。
「私は貴社の〇〇アプリを利用し、スマホひとつで日々の暮らしが豊かになることを実感しました。
このサービスをさまざまな場面で活用することで、夢のある社会を実現できると感じています。
私も人々に感動を与える側になりたいと思い、貴社を志望いたしました。
貴社ではこれまでの営業経験を活かし、お客様の声を活かしたサービスを作りたいと考えています。」
面接官に自分を最大限アピールするには、長所の伝え方にも工夫が必要です。
また自分の長所が、企業の求めるものとマッチしていることも重要でしょう。
うまくまとめるためにも、長所を紙に書きだして整理するのがおすすめです。
「私は小さいころからひとつのことを深く理解することが好きで、興味を持ったことは本やインターネットを利用し、納得のいくまで情報収集をしてきました。
IT業界は未経験ではありますが、理解を深めるために努力し、学び続ける意思があります。
この力を活かして、貴社に貢献していきたいと考えております。」
転職したい理由を伝えるときには、興味を持ったきっかけや貢献できる部分が伝わるようにまとめましょう。
異業種から転職する場合でも、これからの業務につながる部分を見つけて、アピールします。
「前職の介護業界において、要介護者の方にとって快適な環境が整っていないことに疑問を抱いておりました。
便利なツールがあるにもかかわらず、介護職員や介護福祉士がツールを使いこなせていない現状も感じております。
貴社は介護事業者へ向けて多くのツールを開発しており、業界の先駆者であると伺っています。
現場で働いてきた経験を活かし、要介護者とケアワーカーが共に快適に過ごせるサービスを生み出したいと思っています。」
同じIT業界であっても、プログラマーとセールスエンジニアでは、アピールするべき部分が違うでしょう。
職種に合わせた志望動機を考えるのも重要です。
ここでは、職種別のおすすめ文例をご紹介します。
希望の職種において、志望動機が上手に書けずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
プログラマーは、企業が受けている案件によって、使用するプログラミング言語が異なります。
そのため志望動機には、自分がどのような言語を扱えるのかを組み込むことがポイントです。
「私は前職の販売業務において、導入した〇〇〇の便利さに大変感銘を受けました。
小さいころから物づくりが好きだったこともあり、自分も貴社のサービスに携わることで多くの方の役に立ちたいと考えるようになりました。
大規模なシステムを展開している貴社でシステム開発に携わり、多くの業種へ向けたサービスを提供したいと思います。
IT業界は未経験ですが、プログラミングスクールなどを通じて、JavaScriptやC言語を習得しました。
スクールでは、〇〇のようなツールの作成経験があります。」
未経験者がシステムンジニアに転職したい場合、まずは仕事内容を理解している旨を説明し、惹かれた部分やスキルを活かせる部分を伝えましょう。
「前職では、ネットワークの営業職を担当していました。
いままではお客様の声を聞いて、解決策を提案するという立場でしたが、お客様が抱える課題をものづくりに活かしたいと考え、志望いたしました。
プログラミングの実務経験はありませんが、独学でHTMLやPHPを学んでおります。
これまで培ってきた顧客の心理を読み解くスキルを活かすことで、貴社のシステム運用に貢献したいと考えております。」
セールスエンジニアは、製品の説明や実演などを行う場合もあるため、営業力やコミュニケーションスキルが重視されます。
IT業界が未経験であっても、前職で培った営業スキルなどが、自身のアピールになるでしょう。
「前職では、保険営業を5年担当していました。
さまざまなお客様と接していくなかで、視野を広げてより人々に貢献できる仕事がしたいと思い、応募いたしました。
セールスエンジニアとしての実務経験はありませんが、前職で培ったコミュニケーションスキルを活かし、貴社の顔として活躍できるセールスエンジニアを目指す所存です。」
Webデザイナーは、主にクライアントからの依頼に応じて、Webサイトの設計を含めたデザインを行う職種です。
業界未経験からWebデザイナーへの転職を望む場合には、業務への興味や努力する姿勢を伝える必要があります。
また企業によって必須となるスキルが異なるため、企業に合わせてアピールする内容を変えましょう。
「前職はアパレルの販売に努めており、その中で人の心を魅了する広告・デザインの仕事に興味を持ちました。
現在は独学でHTMLやCSSを勉強しています。
今後は前職で得た企画力や表現力を活かし、クライアントに満足していただけるWebデザイナーになりたいと考えています。」
Webサイトの制作において、クリエイターを率いて責任管理者として活躍するのがWebディレクターです。
Webディレクターは多くのスタッフのスケジュール管理を行うため、業務においてはマネジメントスキルが重視されます。
前職で管理経験がある場合には、積極的にアピールしましょう。
「私は現職で総務事務を務めており、主にファシリティ管理やマネジメントを担当しています。
社内ホームページの更新をとおしてWeb制に興味を持ち、Web制作の専門学校で〇〇コースを受講しました。
今回、貴社でWeb編集者のアシスタントを募集していると知り、ぜひ挑戦したいと思い応募いたしました。
業界経験はありませんが、現職で身につけた管理能力を活かし、会社の成長に大きく貢献したいと考えております。」
ITコンサルタントは、ITを活用して企業戦略の策定などを行い、企業の経営をサポートする職業です。
ITコンサルタントはシステムエンジニアやエンジニアからの転職が一般的で、未経験からの転職は難しい傾向にあります。
志望動機を伝える際には、前職での経験やスキルを企業ニーズと合わせることがポイントです。
「私は前職で、約4年間社内システムエンジニアを担当していました。
自分の技術がお客様から高い評価を受け、さらに踏み込んだサポートができないかと思い応募いたしました。
ITコンサルタントは未経験ですが、今までの勤務経験を活かし、企業の課題解決へ向けて精一杯努めてまいります。」
未経験からIT業界へ転職する際には、志望動機の伝え方が重要です。
転職したい明確な理由や将来のキャリアが面接官に伝わるように意識しましょう。
業界未経験であるため、ITに関心があることや、努力する姿勢を見せることもポイントです。
また、IT業界の職種は幅広いため、転職したい職種に合った志望動機を考えるとよいでしょう。
マイナビエージェントでは、IT業界に精通した多数のキャリアアドバイザーが在籍しています。
未経験からチャレンジしたい場合にも、希望条件や価値観に沿った求人のご紹介が可能です。
志望動機を上手に伝えられないと悩んでいる方には志望動機の添削を行い、あなたの魅力をより企業にアピールするためのアドバイスを提供します。
転職を成功させたいと考えている方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。
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