更新日:2024/07/25
この記事のまとめ
転職を成功させるには、志望動機を通じて自分を企業へアピールすることが欠かせません。しかし、これからプログラマーへの転職を志すにあたり、どのように志望動機を作成すればよいのかが分からずにお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、プログラマーを目指す方へ向けて志望動機作成のポイントを解説します。志望動機を通じて自分が企業にとって魅力的な人材であることをアピールできれば、転職成功率をより上げられるでしょう。
目次
自分の志望動機を適切かつ魅力的に伝えるには、どのようなことを盛り込めばよいのでしょうか。以下では、志望動機に盛り込みたい4つの内容を紹介します。
いずれも応募書類を作成するとき、面接を受けるときを問わず意識したいポイントです。それぞれの要素を自分の言葉で伝えましょう。
自分がなぜプログラマーを目指すのかをはっきり伝えることは大切です。ITエンジニアにはプログラマー以外にもWebエンジニアやネットワークエンジニアなど多種多様な職種があり、選考担当者は数ある職種の中でなぜプログラマーを選んだのかを知りたいと考えています。
そこでまずはプログラマーを目指す理由を端的に伝え、続く部分で関係するエピソードを盛り込むとよいでしょう。「なぜプログラマーとして活躍したいと思ったのか」という具体的なエピソードを伝えることで、選考担当者に熱意を伝えられます。
面接か書類選考かにかかわらず、「数ある企業の中からなぜ応募先企業を選択したのか」を伝えることは重要です。選考担当者は、プログラマーが活躍する多くの企業の中でなぜ自社を選んだのかを知りたいと考えているためです。
幅広い分野を手掛けている企業とニッチな分野で活躍している企業とでは、特徴や企業理念・求める人材の特徴が異なります。応募した企業の開発製品や社風など、魅力に感じる点を簡潔かつ明確に伝えましょう。
コーポレートサイトや会社案内などを調査し、企業が求める人材を把握しておくことは大切です。予備知識があれば、これまでの自分の経験がどのように役立てられるかを適切にアピールできます。
応募先企業がメインとしているプログラミング言語のスキルを高いレベルで有しているのであれば、その点にフォーカスできます。たとえば、これまで携わったシステムの種類・規模を紹介しましょう。実体験に基づくエピソードを志望動機に盛り込むことにより、自分がどのような分野で活躍できるかを上手に伝えられます。
実体験に基づく経験に加えて、この先どのように成長していきたいと思っているかを伝えることも大切です。どのようなプログラマーになりたいのか、どの分野でのスキル向上を目指しているのかなどを明確に伝えます。併せて、考えているキャリアアップの方向性も盛り込みましょう。
そのためには、事前に自分の目標について把握しておくことが必要です。描いているビジョンと応募先企業において成し遂げられることにミスマッチがないかどうかも確認しておきましょう。
選考担当者に伝える志望動機の内容によっては、マイナスイメージを与えることもあります。以下では、志望動機で避けたい内容について見ていきましょう。
志望動機が書き終えたら読み直し、NGポイントがないかを確認することが大切です。「自分が選考担当者だったらどのように感じるだろうか」という視点で見返すとよいでしょう。
よく見聞きする志望動機に「新しいものに挑戦したい」「学びたい」という表現があります。前向きで意欲が高いことが分かる表現ではあるものの具体性に欠けており、抽象的な内容だと受け取られかねません。
志望動機では、自分の経験に基づいた強みをアピールし、どのような形で貢献したいと思っているのかを具体的に伝えることが重要です。応募先企業が力を入れている特定の分野でスキルアップして高度なプロジェクトを担当したいなど、納得してもらえる志望動機を考えましょう。
現職の収入・待遇などの条件に不満があり、転職を考えるケースがあります。それ自体は間違ったことではありません。しかし、好条件を期待するあまり、志望動機や面接態度に表れてしまうのであれば注意が必要です。
プログラマーとしての経験が長いほど、無意識にそのような雰囲気が出やすくなる傾向があるため注意しましょう。好条件を気にしていることが本音でも、ポジティブな表現に置き換える工夫が必要です。
応募先企業の理念を前もって把握しておくことは重要です。しかし、志望動機が企業理念に賛同するだけでは、本心を理解できないと判断されてしまうかもしれません。
そうならないためにも、自分の経験と企業理念を結びつけることが大切です。「自分の経験を活かせる環境がある」「自分がスキルを発揮して働くことが企業理念の実現につながる」など、企業理念から何を見いだしたか、どのように貢献できるのかを具体的に説明しましょう。
「プログラマーになりたい」「ぜひこの仕事を担当したい」という熱意や意欲を伝えることは大切です。しかし、熱意に加えて現時点での貢献度を同時に伝える必要もあります。
未経験でも、これまでの経験で得た知識・スキルを活かし、実践できる環境に身を置きたいことを具体的にアピールしましょう。普段から技術情報を見ているなど、何らかの行動を起こして努力していることが伝われば、「この先貴重な人材になる」と判断してもらえる可能性が高まります。
経験やスキルを志望動機に盛り込むことで、何ができるのかをアピールできます。選考担当者にとって、応募者のスキルレベルがどの程度なのかは採用可否を判断するうえで大切な要素です。
以下では、志望動機に盛り込んで積極的にアピールしたい4つのスキルを紹介します。それぞれどのようなポイントに着目して伝えればよいかも併せて見ていきましょう。
プログラマーはプログラミング言語を扱ってシステムやソフトウェアを開発する職です。世の中には多種多様なプログラミング言語が存在するため、どの言語を扱えるのかを忘れずにアピールしましょう。業種によってよく使われるプログラミング言語に違いがあり、代表的な例は以下のとおりです。
プログラミングスキルを伝えるときは扱えるライブラリーの種類や開発した経験があるシステム・ソフトウェアの種類などを盛り込み、どの程度のスキルレベルなのかが分かるようにしましょう。
システムやソフトウェアの開発に携わるうえで、IT全般に関する知識・スキルは重要です。日々の開発業務では、ネットワークなどのITインフラやハードウェアを扱うケースがあります。以下のスキルを有していればプラス評価につながるため、積極的にアピールしましょう。
これまでの業務で扱った経験があるのであれば、どのようなことを担当していたのか具体的に伝えることをおすすめします。
目標を達成するにはどのようにすればよいか、筋道立てて考える思考法をロジカルシンキングと呼びます。プログラミングにおいては以下を順番に考える必要があり、ロジカルシンキングは大切なスキルです。
ロジカルシンキング力を高めるには、日頃からトレーニングする必要があります。自分で特定の結論を出したときは、なぜその結論に至ったのかをその都度考えるとよいでしょう。
ITが進歩するスピードは速く、日常的に新しい技術が登場してできることが増えたりトレンドが変化したりします。最新技術を開発に活かすには、日頃から情報を収集し続けることが必要です。
学習を怠ると、技術の進歩についていけなくなります。プログラマーとして活躍し続けるためにも最新技術を自ら進んで学ぶ時間を確保しましょう。
開発で必要な情報を収集し、実際に使ってみることを繰り返せばスキルアップできます。情報収集・学習は、プログラマーとしての市場価値を高める結果につながる重要な取り組みです。
どのようなことを志望動機に盛り込めばよいか理解しても、実際に文章化するのが難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
以下では、プログラマー経験者・未経験者に分けて効果的な例文をひとつずつ紹介します。あまり効果的でない例文と改善方法も併せて解説するため、ぜひ参考にしつつオリジナルの志望動機を考えてみましょう。
【例文】
私は現職のWeb開発企業で、RubyやJava・Pythonを使用してWebアプリケーションを開発しています。近年はAIを組み込んだアプリケーションの開発にも多く携わっており、AIの将来性に魅力を感じるようになりました。
そのような中で転職を検討していたところ貴社の求人を発見し、この度応募いたしました。貴社ではPythonを使用したAIシステムの開発をメインとしており、現職の経験を活かして活躍できると確信しています。
入社後はAIシステムの開発経験を積み、企画・設計職にキャリアアップすることを希望しています。
上記の例文では、転職を検討するようになった理由と応募先企業で実現できることを志望動機の軸にしていて、一貫性があります。
入社後にやりたいこととキャリアプランについても言及しているため、応募先企業の選考担当者が活躍している姿をイメージしやすいのも特徴です。
【例文】
私は現職で、従業員数20人程度の企業で経理事務として働いています。近年は業務範囲の拡大と生産性の向上が求められるようになり、定型業務の自動化に取り組むようになりました。
自動化システムを構築するにあたってプログラミングに触れる機会があり、興味が高まったためプログラマーへの転職を志すようになりました。その後はプログラミングスクールに通ってJavaのスキルアップに励み、Oracle認定Javaプログラマのブロンズ試験に合格しています。
貴社ではJavaを活用した大規模なシステムの開発を行っており、未経験者を積極的に採用しています。習得したスキルを活かして活躍できると考え、この度応募いたしました。入社後は開発経験を通じてスキルアップを図り、扱える言語を増やしてさまざまなプロジェクトを担当したいと考えています。
未経験でプログラマーを目指す理由はどのようなものか、必要なスキルを学ぶために何をしたのかが明確になった志望動機の例文です。
きちんとスキルを習得してから転職活動を行っていることが明確であるため、未経験者を積極的に採用している企業にとっては魅力的な人材に感じられるでしょう。継続的にスキルアップして長く活躍したいという意欲も伝わる志望動機です。
【例文】
私は現職でWebアプリケーションを開発するプログラマーとして働いています。現職の経験を活かして年収アップを目指したいと思い転職を検討していたところ、貴社の求人を拝見して応募いたしました。
貴社でもWebアプリケーションに力を入れており、現職の経験を活かせる環境であると感じました。入社後はさまざまなWebアプリケーションの開発に取り組みたいと考えています。
上記の志望動機はプログラマー経験を活かしたいと記しているものの、どのようなスキル・経験を有しているのかが分かりません。転職目的も年収アップのみを記しているため、入社後に活躍している姿をイメージしにくいといえるでしょう。
志望動機には、これまでに扱ったプログラミング言語の種類やスキルレベルを具体的に記すと効果的です。転職目的も年収アップではなく、スキルアップやキャリアアップなど別の理由を盛り込んだほうがよいでしょう。
そのほか、入社後のキャリアプランも「さまざまな開発に取り組みたい」だけでなく、「Javaの開発経験を積んでプロジェクトマネージャーを目指したい」など具体的にアピールするのがおすすめです。
文部科学省は2020年度に小学校におけるプログラミング教育を必修科目としました。できるだけ早い段階からコンピューターに慣れ、プログラミング的思考を育成することが目的です。
プログラマーは今後も需要が増える業種と考えられています。企業に加え、各自治体などの公的機関においてもプログラマーが重宝されています。この機会に、プログラマーへの理解を深めておきましょう。
プログラマーの主な仕事内容はシステムやソフトウェアの開発です。PHPやJavaなど目的に合ったプログラミング言語を用いて、仕様・設計どおりにプログラミングします。デバッグと呼ばれるテストも仕事のうちです。
プログラマーと混同されることが多い業種は、システムエンジニアです。この2業種では業務内容・範囲が異なります。
基本的に、要件定義や設計を担当するのがシステムエンジニア、決まった仕様・設計に基づきプログラミングするのがプログラマーです。ただし、企業やプロジェクトにより、役割や呼称が異なることもあります。
プログラマーには、論理的思考力やタスク管理能力が求められます。利益を追求する営利企業にとって、スケジュールに合わせてタスクを完了できない人はあまり求められません。
また、用途に合わせて複数のプログラミング言語を使用するため、高い学習意欲や知的好奇心も必要です。効率的で、よりよいプログラムを作成しようと努力する姿勢が求められます。常にスキルアップを目指したい方に向いているでしょう。
プログラミング言語はさまざまな種類があるため、十分な知識を習得している方は転職の際に有利です。何らかの資格が必要なわけではありませんが、プログラマーを目指す際に有利に働く資格もあります。
たとえば、基本情報技術者試験、Java SE 11認定資格(Oracle Certified Java Programmer)、C言語プログラミング能力認定試験、Ruby技術者認定試験などです。
これらの資格試験への合格は、一定レベルの知識やスキルがあることの証明となり得ます。実務経験がなくても受けられるため、在職中の方でも合格を目指して学習してはいかがでしょうか。
経済産業省の試算によると、プログラマーを含むIT人材の需要は今後も高まると予想されています。日本国内において、IT人材全般が不足しているのが現状です。幅広い知識が求められる専門職であり、実務経験がある方が重宝されています。
一方、将来の需要を見据えて、未経験者を積極的に採用している企業があるためチェックしてみましょう。未経験者であっても諦める必要はありません。学習意欲やコミュニケーションスキルなど、プログラマーとして働くうえで発揮できるスキルを探してみましょう。
プログラマーへの転職を成功させるには、応募書類や面接で選考担当者が魅力的に感じる志望動機を伝える必要があります。転職理由や転職後に活かせるスキル、キャリアプランなどを簡潔に盛り込み、自分を採用するメリットをアピールしましょう。
志望動機の書き方をはじめとして、転職活動で悩みを抱えたときはぜひマイナビITエージェントにご相談ください。担当のキャリアアドバイザーが応募書類の添削や模擬面接などの選考対策を念入りにサポートしているため、自信を持って選考に臨めるようになります。
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