更新日:2022/09/05
この記事のまとめ
IT人材が不足している昨今では、需要が高いプログラマーを目指す方も多く見られます。しかし、プログラマーにどのようなやりがいがあるのか、自分は向いているかといった不安を感じている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、プログラマーのやりがいや魅力を紹介します。やりがいだけでなく、大変な面や向いている人が分かれば、プログラマーへの転職に関する悩みも軽減するでしょう。
目次
プログラマーという職種をよく知るために、まずは仕事内容を把握することが大切です。プログラマーの業務は主に要件定義、設計、プログラミング、テスト、運用・保守の5つに区分できます。やりがいに注目する前に、それぞれがどのような仕事なのか、内容を確認しておきましょう。
要件定義とは、プロジェクトを開始する前の段階で、クライアントからの要求や必要な機能を整理してまとめる作業を指します。企画の最初のプロセスで、ここで行き違いがあるとプロジェクト全体が脱線する可能性があるため、プロジェクトの目的を明確にするうえで重要な作業といえるでしょう。
プログラマーのシステム設計は、基本設計と詳細設計の2つに分けられます。基本設計でシステムの機能や働きを決めて、詳細設計は基本設計で決めた内容をどのように実現するかを検討する作業です。要件定義や設計のようなプロジェクトの指針に関わる工程は上流工程に分類され、プログラマー以外の職種が担当するケースも多くあります。
詳細設計をベースにソフトウェアやWebコンテンツをコーディングするプログラミングがプログラマーのメイン業務です。想定どおりの動作をするプログラムを組む以外に、設計書にミスや改善点があれば共有し、成果物のクオリティアップを図ることも業務の一部です。
人間の仕事である以上完璧なプログラミングは存在しないため、プログラムが正常に動作するか確認する必要があります。あらかじめ用意されたチェック項目に従って、モジュール単位での単体テストやプログラム同士を組み合わせた結合テストをするのが一般的です。その後、実環境でも問題なく動作するか総合的な運用テストを行います。
プログラムを作成して動作を確認したら終わりではなく、システムを正常に利用し続けるための運用・保守も重要です。システムが問題なく稼働しているかをチェックし、不具合が発生したときに修正することが主な業務で、クライアントの要望があればアップデートや機能の拡充を行います。
プログラマーは魅力の多い仕事ですが、どこにやりがいを感じるかは人それぞれです。仕事の内容にモチベーションを感じる方や年収を重視する方、働く環境を大切にする方など、さまざまなスタンスがあるでしょう。ここでは、プログラマーのやりがいをあらゆる角度から紹介します。
「ものづくりに携わって開発に関わったものが世に出ていくことにやりがいを感じる」という意見が多く見られます。接客業のようなサービス業種は、自分の仕事が形として残らないことに物足りなさを感じる方もいるかもしれません。一方、プログラマーが関わった成果物は仕事が終わった後も世に残るため、自分の仕事の痕跡を残せます。
自分が作ったプログラムが動いたときやクライアントに感謝されたときの達成感は、プログラマーをやっていてよかったと感じさせてくれるでしょう。プログラムは作成者が思ったように動作するとは限らないため、難易度の高い依頼を受けたときはうまく動くか不安になります。それだけに、きちんと動作して納品できたときの喜びは大きいでしょう。
ほかにも、自分がプログラマーとして関わったソフトウェアやサービスが形になって社会貢献できれば、確かなやりがいを感じられます。
プログラマーは最新技術に触れる機会が多い仕事です。日進月歩のIT技術に触れて、これまでなかった新しいものを作り出したときは、技術者ならではの喜びを感じられるでしょう。
新しい技術に興味があり、最新鋭の機能を開発することやスキルを学べることにやりがいを感じる方にはぴったりの職種といえます。プログラマーが必要とされる現場は多く、自分が興味のある分野で働きやすいのも魅力です。
プログラマーとしてプログラミング技術を磨ける環境に身を置いて、現場での仕事を通してスキルアップできるのも魅力です。新たな知識や技術を学んでできることが増えれば、自身の成長を実感できるでしょう。
プログラミング技術の向上を目指している方や学ぶことが楽しいと感じる方には、強くやりがいを感じられる仕事です。多くの現場を経験することでさまざまな技術を習得すれば、昇進や転職といったキャリア面でもプラスになります。
プログラマーは人材不足で企業の需要も高いため、年収は高い傾向があります。IT人材は今後さらに需要が高まると予想されており、年収がさらに上がることも期待できるでしょう。収入を基準に転職先を選んでいる方にとっても、プログラマーは有力な選択肢のひとつです。
経験やプログラミング以外のスキルも活かして自身の価値を高めていければ、実力に応じた年収アップも見込めます。
プログラマーはPCとネット環境があれば仕事ができるため、場所に捉われずに働けるのも強みのひとつです。近年、コロナ渦や働き方改革の推進でリモートワークが認められるケースも増えていますが、オフィスや現場でなければ仕事ができない職種もあります。プログラマーは比較的リモートワークがしやすい職種で、柔軟なワークスタイルを実現可能です。
高いレベルのプログラミングスキルがあれば、企業に属さずにフリーランスとしても働けます。組織に属せず自分のペースで仕事がしたいという方にも適した職種といえるでしょう。
需要が高く売り手市場であるプログラマーは、キャリアプランが幅広く豊富です。必要なスキルを身につけることで、自身が希望する企業に比較的スムーズに転職できる職種といえるでしょう。組織に関わる経験を積み、マネジメントスキルを身につける必要がありますが、プロジェクトマネージャーといった上流の仕事も目指せます。
プログラマーは需要が高くやりがいも多い魅力的な仕事です。一方、ほかの仕事と同様、良いところだけでなく大変な面もあります。大変な面を知らずに転職すると、理想とのギャップに戸惑うでしょう。長く続けるためにも事前にチェックしておきましょう。
プログラマーの仕事は、クライアントの要望に沿って成果物を納品するため、常に納期と向き合わなければなりません。納期を把握し、間に合わせるための計画を立てて完遂する計画性と実行力が求められます。期限に追われて仕事をするのがつらいという方には、納期がプレッシャーになるかもしれません。
プログラマーが担当するシステム開発は、思いどおりに進まないことも珍しくありません。プログラムが意図と異なる動きをするバグが発生したり、要求される仕様が変更されて作り直しになったりと、想定外のトラブルに対処する必要があります。想定外の問題が発生しても冷静に対処できる柔軟性が求められる仕事です。
日々新しい技術が生まれているIT分野で活躍するには、最新の技術トレンドを把握して吸収し続ける勤勉さが求められます。知識や技術の更新を怠ればプログラマーとしての成長も止まるため、常に自分を高め続けなければならない厳しい面もある仕事です。
プログラマーの仕事は納期と切っても切れない関係にあり、納期が迫っていると、残業や休日出勤が発生することがあります。以前はプログラマーと聞くと長時間労働を想像する方も多く見られましたが、近年は世間のイメージほど労働時間は長くないケースがほとんどです。しかし、時期によっては、残業や休日出勤が続く場合があることも覚悟しておきましょう。
プログラマーを目指す方の中には、自分に適性があるか不安を感じる方もいるでしょう。長く続けられる仕事を探すには、プログラマーに向いている人物像を把握して、自分とのマッチングをチェックすることが大切です。ここでは、プログラマーに向いている人の特徴を5つ紹介します。
プログラマーに向いている方の人物像として、パソコンに苦手意識がなく、プログラムやシステムを作るのが好きであることが挙げられます。プログラマーは体力が必要なだけでなく、トラブル対応のような精神的負担も大きい仕事です。特に、納期前はつらいと感じることもあるかもしれません。
そのようなときでも、ものづくりやプログラミングが好きという気持ちが支えてくれるでしょう。好きという気持ちはモチベーションの維持に必須といえます。
プログラマーに求められる知識や技術は日々進化するため、新しい知識を積極的に取り入れる学習意欲がある方は幅広く活躍できる資質があるといえるでしょう。
進歩が速いIT分野では、現在主流の技術が半年後には時代遅れになることも考えられます。新しいものや変化に対応できなければ、プログラマーを続けるのは大変かもしれません。知識の更新を楽しめる方は、無理せず長く仕事ができます。
プログラマーのメイン業務であるプログラミングは、プログラミング言語で処理内容を論理的に記述する能力が求められる作業です。意図どおりの動作をするプログラムを組むには、物事を順序立てて考える論理的思考力は欠かせません。
記述するプログラムにどのような意味や役割があるのか把握し、処理する内容をロジカルに表現する思考が重要です。
プログラマーは机に向かって長時間作業する場面が多いため、ものごとに集中して取り組める方が向いています。また、プログラムは言語の記述方法や文法が厳密に定められており、細かな入力ミスが失敗につながるため、ミスやエラーに素早く気づく注意力も重要です。ひとつの作業に集中するのが苦にならない方は適性があるといえるでしょう。
プロジェクトのすべてのコーディングをプログラマー1人で担当することはあまりありません。複数人のプログラマーが書いたコードを結合させてひとつのプログラムを完成させるのが一般的で、仕事は基本的にチーム単位で行います。
また、プロデューサーやエンジニアといった職種と連携することも珍しくないため、周囲の方とのコミュニケーションは不可欠です。1人で黙々と作業をするだけの仕事ではないため注意しましょう。
プログラマーは、プログラミングだけでなくテストや運用・保守を担当する職種です。最先端の技術を使ったものづくりが好きで、課題を解決したときの達成感にやりがいを感じる方であれば、適性があるといえます。IT人材は不足しておりニーズも高いため、大変な面も理解したうえで、挑戦してみるとよいでしょう。
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