プログラマー
平均年収
344万円
SEなどが作った設計に基づき、プログラミング言語を用いてシステムやソフトウェアを作ります。
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活かせる資格
ITパスポート、Oracle Certified Java Programmer、C言語プログラミング能力認定試験、Ruby技術者認定試験制度など
プログラマー(PG)とは?
「プログラマー」とは、コンピューターを動かす「プログラム言語」を用いてさまざまなシステムやソフトウェアを作るための「プログラミング」を行う仕事です。
プログラマーが作成するシステムやソフトウェアはさまざまな場所で使われています。物流システムや金融システムといった企業が使用するシステムのほか、テレビやスマートフォン、Youtubeやゲームなどのスマホアプリ、電子レンジなど、身のまわりのあらゆる場所でプログラムが活用されています。
一般的には、システムエンジニアがシステムやアプリケーションの仕様書や設計を行い、それに基づいてプログラマーがプログラミングを行います。プログラムの導入や分析などを行うこともあります。
将来のためにスキルアップしませんか?
働きながら身に付けられる企業もあります。
プログラマーの仕事内容
プログラマーは、システムエンジニアが設計したシステムに対してプログラミング作業をおこないます。技術者(エンジニア)の世界では、新人が入ったとき、まずはプログラマーとして配属されることが一般的です。そのあとは、実務をこなしながら、コンピューターやシステムに関する知識、理論的な思考を身に付けていきます。
使用するプログラミング言語は、Java、JavaScript、Perl、PHP、Objective-Cなど多数あります。どのようなジャンルの仕事を担当するかによって、必要になる言語も変わってきます。
プログラミングの技術は一朝一夕で身に付きませんので、一つのプログラミング言語を極めてから、ほかの言語の学習をしていくことになるでしょう。多くの言語を扱えるようになれば仕事の幅が広がり、新しい開発にも携わることができます。
システム上のバグを発見することもプログラマーの重要な仕事の一つです。システムエンジニアが計画したとおりに設計していても、意図しない動作をする場合もあります。そのため、テストを繰り返してバグを発見・処理していき、不備のない状態で納品できるように修正を繰り返します。
プログラマーの種類はさまざま
ひと口にプログラマーといってもその活躍の場は幅広く、それぞれ担う役割が異なります。
プログラマーが活躍できる分野は、以下の8種類が一般的です。
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Web系…ショッピングサイトやデータベースの構築など
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組み込み、制御系…電子レンジや炊飯器などの家電製品のほか、テレビ、スマートフォンなどの機械を制御するプログラムなど
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パッケージアプリケーション系…PCで使用するアプリケーションなど
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社内システム系…自社システムの構築や運用など
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設備制御系…交通機関、工場、研究室といった、設備に関する制御など
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オープン、オンライン系…ネットワークでWeb関連のシステムを開発し、サーバーのシステムを構築するなど
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汎用系…クレジットカード、金融機関のシステムで使われるメインフレームの開発など
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通信系…ルーターやモデムといったネットワーク機器をはじめとした、通信関連のプログラムなど
このように、同じプログラマーでも扱う分野はまったく異なります。企業によっては複数の分野にまたがり対応することもありますが、それぞれの興味関心や得意な部分を見つけて特定分野を極めるプログラマーもいます。
プログラマーの仕事内容や使用言語、あると役立つ資格などについては以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
プログラマーのやりがいや厳しさ
前述のとおり、さまざまなシーンで求められるプログラマーですが、すべての分野に共通したやりがいといえるのは、自らが手がけたシステムを多くの人たちの役に立てることでしょう。紆余曲折ありながらも完成までこぎ着けたシステムが多くの人たちの利便性を向上させたり、安心・安全に貢献することは、プログラマーとしてのやりがいとモチベーションにつながります。
また、IT技術の進化にともないエンジニアを含めプログラマーの需要が高まっていることも、プログラマーにとっては好都合です。キャリアの選択肢が広がり、実力に見合った報酬が得られたり、やりたかった仕事にチャレンジできたりと、自分らしい働き方を実現しやすくなります。
一方、プログラマーの厳しさとして挙げられるのは、納期に追われることによる緊張感やプレッシャーです。プログラマーの仕事は自分たちの領域だけで完成するものではなく、前後に多くの人たちがかかわっています。そのため、プロジェクトの期日や納期は厳守しなければなりません。プログラマーの仕事が純粋に好きだと思える人や、何らかの目標を持って取り組める人でなければ、長期的に働くことは難しいかもしれません。
プログラマーに必要とされるスキルや向いている人
プログラマーに必要なスキルとして外せないのは、プログラミング言語の知識です。はじめから複数の言語に長けている必要はありませんが、担当するシステムに使用するプログラミング言語やスタンダードな言語はマスターしておくと安心です。
そのあとは、必要に応じて適宜学びを深めていけば問題ありません。バージョンアップにより仕様が変更するケースもあるため、最新情報に気を配りながら知識をアップデートしていきましょう。
プログラマーに向いている人としては、あくまでも一例ですが以下のような特徴が挙げられます。
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新しい情報や技術を知りたい、試したい人
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日々コツコツと学びを継続できる人
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自分の作業に集中できる人
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論理的思考で仕事を進めたい人
上記の特徴を持つ人はプログラマーとして比較的スムーズに成長していけるはずです。しかし、たとえ現時点で上記が当てはまらなくても、把握さえしておけば意識的に補うことが可能となるため、ネガティブになる必要はありません。一つずつできることを増やしていきましょう。
そのほか、プログラマーに求められる素質については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
プログラマーの年収
プログラマー(システムエンジニアを含む)の平均年収は、20代で322万円、30代の平均年収で400万円と、ほかのIT業種と比較して低めとなっています。
ただし、これはIT業界が成長し続けていることも影響しています。企業としては優秀な人材がほしいところですが、増え続ける需要に対して供給が追いついていません。そのため、経験が乏しい人や未経験者であっても、ポテンシャル採用せざるを得ない状況なのです。
プログラマーは、エンジニア系キャリアのスタート地点ですから、年齢が高くてもスキルが低い新人がいることが、平均年収が低くなっている一因ではないでしょうか。
きちんとプログラマーとしてキャリアを積めば、「システムエンジニア」→「プロジェクト・リーダー」→「プロジェクト・マネージャー」へとキャリアアップしていくことができますので、将来的には高収入を得られる可能性の高い職種です。
年齢 | 平均年収 | 男性 平均年収 |
女性 平均年収 |
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20代 | 322万円 | 324万円 | 314万円 |
30代 | 400万円 | 411万円 | 325万円 |
プログラマー年収別求人特集
ここでは、プログラマーの年収別求人情報を紹介します。多種多様なプログラマーの仕事は、年収帯によっても業務の特徴や求められるスキルが異なります。実際に比較して、より具体的にプログラマーとしてのキャリアビジョンを描いてみましょう。
プログラマーにおすすめの資格
プログラマーとして欠かせないのが「プログラミング言語」に関する資格です。資格がなくてもプログラムができれば問題ありませんが、就職活動などで技術力を証明する一助にはなります。会社によっては就職後に必須の資格もあるようです。プログラマーとして活動していくにあたり、取得しておくと有利になる資格をいくつかご紹介しておきます。
ITパスポート試験
プログラミング言語系の資格ではありませんが、技術者として働いていく上で最初に取得しておきたいのが「ITパスポート」です。経済産業省が認定する国家資格で、IT関連の知識はもちろんのこと、企業活動、経営戦略、会計、法務など、エンジニアとして知っておくべき関連知識も試験範囲となっています。特に情報セキュリティや情報モラルなどは、最低限知っておくべき内容でしょう。
Oracle Certified Java Programmer
Oracle社が実施している試験で、プログラミング言語「Java」の資格試験としては最も有名な資格です。試験は難度によって区分けされており、ブロンズ、シルバー、ゴールドの順で難しくなっています。ブロンズとシルバーは誰でも受験できますが、ゴールドだけは、シルバーの資格を取得していなければ受けることができません。
C言語プログラミング能力認定試験
「サーティファイ」というビジネスの能力認定会社が行っている試験です。プログラミング言語である「C言語」を使ってプログラムを作成する能力を認定します。特に1級は、システムの仕様変更に対して、コーディング、デバッグなどを行って、プログラムを完成させる力を測るため、IT業界で高い評価を持つ資格となっています。
Ruby技術者認定試験制度
プログラミング言語「Ruby」の普及・発展のために活動している「Rubyアソシエーション」が実施する認定試験です。Rubyベースで開発を行う際に、必要な知識を持っていることを証明してくれます。認定者はRuby技術者として評価され、高い水準のシステム開発能力があることが証明されます。
プログラマーのキャリアパス
エンジニアのキャリアパスは、「プログラマー」→「システムエンジニア」→「プロジェクト・リーダー」→「プロジェクト・マネージャー」と上がっていくのが一般的です。上位職になるにしたがって人と関わる業務が増えていくため、高度な知識だけでなくコミュニケーション能力の高さが求められます。
ただ、最近ではシステムが多様化・複雑化しており、より専門的な知識を有した「エキスパート系プログラマー」のニーズも増えてきています。プログラマーのスキルを極めたいという人であれば、システムエンジニアになるよりもいいかもしれません。
未経験からプログラマーを目指すには
高い専門性が求められるプログラマーですが、未経験からスタートすることも十分に可能な仕事です。"未経験者可"を打ち出している求人も多数あるので、先にご紹介した「プログラマー年収別求人特集」からチェックしてみましょう。
一番重要なのは、プログラマーを志す時点での経験やスキルではなく、そのあとの姿勢です。企業によっては社内研修を実施しているケースもありますので、それらを確実にこなすことはもちろん、自主的な学びをいとわない人はプログラマーとして大きく成長できるでしょう。
未経験からプログラマーを目指したいと考えている方は、以下の記事を参考に今後のプランを検討してみることもおすすめします。
プログラマーは今後どうなっていくのか
今後の日本においてはプログラマーの需要がますます高まり、活躍の幅が広がると予想されています。2019年4月に経済産業省が公表した試算によると、2030年にはIT人材の不足が顕著となり、需要と供給のギャップが最大約45万人に上るとのことです。
このような状況を踏まえ、国では供給数の積極的な底上げを図っています。取り組みの一環として、2020年より小学校で、2021年からは中学校で、プログラミング教育が導入されました。しかし、少子化が加速する状況を踏まえると、未来の新卒者だけでIT人材不足を解消できる訳ではないでしょう。
こうしたことから、転職市場においても引き続きプログラマーの需要は高い水準を推移すると見込まれています。
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調査概要
【平均年収 調査対象者】2020年1月から2020年12月の間でマイナビエージェントに登録いただいた方