更新日:2022/05/23
自動車や家電製品など、身の回りのあらゆるものにIT技術が活用されており、今後もIT技術を組み込んだ製品の需要は高まると見られています。
本記事では、IT技術を活用したサービスを展開する「IT業界」で働くことのメリットや、向いている人材の傾向を紹介します。
目次
IT業界とは「IT(情報技術)」を活用したサービスを展開する企業の集合体といえます。
IT業界の中にもさまざまな職種があり、それぞれ細分化されており、働き方や必要スキルなどが異なります。
多くの業種や職種が存在するIT業界ですが、大きく分けると、以下の4種類に分類されます。
株式会社矢野経済研究所が発表した、「国内企業のIT投資実態と予測(2020年)」によると、日本国内の民間企業におけるIT市場規模(2019年度)は、2018年度比3.2%増で、12兆8,900億円でした。
また、新型コロナウィルスの影響を受けたとされるIT投資に関して調査したところ、働き方改革へのIT投資を「大きく増加」「やや増加」との回答が60%を超えており、今後もIT投資が進んでいくと予想されています。
そのほかにも、総務省が公開している「情報通信白書(平成30年版)」では、IT業界を含む情報通信産業の市場規模は全産業中9.6%であり、これはIT関連業界が全産業の中で、最大規模の分野であることを意味しています。
経済産業省が公開した文書「IT分野について」では、2030年には約79万人のIT人材が不足すると予測しています。
ただし、対策案の検討も進んでおり、経済産業省は厚労省・文科省との連携を強化し、教育訓練給付によるミドル人材のスキル転換やプログラミング教育への産業界の参画を促しています。
また、人材難への対策だけでなく、企業でのデジタル・トランスフォーメーション(DX)の促進や、行政手続きの電子化などにも予算を投じるとしており、ITの分野に対しては政府も強力にバックアップしています。
企業のIT投資も増加するなど、今後も、IT業界の動きは活発化していくでしょう。
新型コロナウィルスがIT業界に与える影響や企業の動向に関して詳しくは下記を御覧ください。
新型コロナがIT業界に与える影響とは。企業のIT投資の動向は?
転職を検討中の20代には、IT業界が人気と言われています。
他の業界と比較して、今後の成長が期待される上、テレワークにも対応しやすい業界であることが理由のようです。
アフターコロナはこれまでにも増してIT業界で働きたいと考える人材が増えると予想されます。
ソフトウェア業界とは主にコンピューターやアプリなどのプログラムの開発に携わる業種です。
ソフトウェア業界で働く魅力やメリットは、他の業界に比べて比較的高い年収と、仕事に対するやりがいです。
また、ソフトウェア業界の仕事は、"手に職"系の仕事なので、将来的にはフリーランスとして独立することもできます。
ソフトウェア業界の主な職種には、システムエンジニア(SE)・プログラマー・ネットワークエンジニアなどがありますが、線引きは曖昧で、企業によってはそれぞれの職務が重複していることもあります。
システムの設計・開発・テストを手がける職種が、システムエンジニアです。
そして、そのシステムにプログラマーがプログラミングし、サービスを形にしていきます。
ネットワークエンジニアはシステムの基礎となるコンピューターネットワークのシステム構築や保守管理などを行う職種です。
難しい技術や身の回りの物事の仕組みを理解するのが得意な方なら、楽しみながら仕事に取り組めるでしょう。
IT業界は流れが早い業界のため、変化を受け入れながら日々勉強することが苦にならない方も、ソフトウェア業界での仕事に向いているといえます。
電子機器類のような目に見える機械や設備・装置などを製造しているのが、ハードウェア業界に所属する企業です。
ハードウェア業界で働くメリットは、自分が手がけた製品・成果が目に見えることです。
製品がテレビCMや広告などで紹介されることもあり、達成感を得ることができるでしょう。
また、ハードウェアの設計は、企業により手法も考え方も全く異なるため、入社後に、1からスキルを教育してもらえることが多いです。
ハードウェア業界の主な職種が、ハードウェアエンジニアです。電子回路や電子機器の設計を担っています。
ハードウェアエンジニアには、電気・電子工学の知識だけではなく、幅広い知識が求められ、ソフトウェアや品質管理に関係する知識も要求されることがあります。
ハードウェアというモノ作りを担う業界なので、機械いじりが好きな方には向いているといえます。
また、ソフトウェアを組み込んだ製品も増えており、ソフトウェアにも興味があるような好奇心旺盛なタイプであれば、ハードウェア業界で活躍できそうです。
他にも、ハードウェアの動作テストが計画通り進まないような状況であっても、落ち着いて検証を繰り返せる冷静さと粘り強さも、ハードウェア業界で働くための重要な気質とされています。
情報処理業界の企業を大別すると、システム開発から保守まで一括で請け負う「SIer」企業と、必要な期間・人数のエンジニアを提供する「SES」企業に分類できます。
また、SIerはソフトウェアの受託開発と情報処理という、2つの業界にまたがっています。
情報処理業界に属する企業は、主に法人顧客のシステム構築や運用支援などを行います。
法人相手のビジネスなので、仕事の規模が大きく、やりがいを感じられるでしょう。
また、ITコンサルタントなどは年収が高い傾向にあります。
情報処理業界の主な職種には、ITを切り口とした提案で顧客企業の抱える課題を解決する「ITコンサルタント」や、エンジニアと営業の二役を併せ持った職種「セールスエンジニア」などがあります。
セールスエンジニアは、IT業界の変化のスピードに対応できる「技術の分かる営業」へのニーズから生まれた職種です。
情報処理業界の職種は、企業の問題解決が主な仕事です。
企業が抱える問題は、企業ごとに異なるため、ヒアリングが非常に大切です。
そのため、顧客の話をよく聞き、要点を精査して必要な提案を素早く行える人材が求められています。
よって、コミュニケーション能力が高く、かつ重要なポイントや要点を見つけ出すのが得意な方は情報処理業界に向いているといえるでしょう。
Webサイトやインターネット広告の制作、EC(電子商取引)、SNSなどに関わるのがインターネット・Web業界です。
インターネット・Web業界は、在宅ワークやノマドワークなど柔軟な働き方を取り入れている企業も多く、ワークライフバランスが取りやすい業界と言えます。
インターネット・Web業界は、毎日のように変化し、新しい職種が生まれています。
例えば、Webサイト制作の際に全体を指揮するWebディレクターや、Webサイトに掲載する記事を執筆するWebライターなどがあります。
また、WebサイトのデザインをするWebデザイナーや、動画コンテンツが重視される昨今においては、動画クリエイターなども人気です。
インターネット・Web業界を目指すにあたり、向き不向きはないといわれています。
歴史の浅い業界であるため、企業のカラーはさまざまで、業界に求められる特定の性質というものが存在しません。
新しい技術を学び続ける貪欲な姿勢があれば、インターネット・Web業界で活躍できる人材になれるでしょう。
IT業界の職種はさまざま、かつ仕事内容が職種間で重複している部分も多く、職種の分類すら難しい業界です。
ソフトウェア業界・ハードウェア業界・情報処理業界・インターネット/Web業界と紹介してきましたが、いずれも移り変わりの速い業界であり、これらの業界で活躍できる人材は、毎日新しい技術を勉強し続けることが苦にならないような特性を持った方とされています。
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