更新日:2022/04/04
この記事のまとめ
通信業界はITやインターネットの発展とともに常に成長を続けています。特に移動体通信の分野では5G(第5世代移動通信システム)などの新しい技術も登場しており、今後さらなる発展が期待できます。そんな通信業界への転職を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、通信業界の現状や今後の展望、転職のためのポイントなどについてわかりやすく解説します。
目次
通信業界とは、電波を活用したサービスを消費者に提供する業界のことを指しています。総務省が定義する日本標準産業分類においては「情報通信業」に分類されています。
通信業界はさらに細かく3つの業種に分かれており、電波や回線を提供する「通信業」、電波を介して情報提供を行う「放送業」、インターネット上に空間を提供する「デジタルプラットフォーム事業」があります。通信業が扱う「通信」はさらに「固定通信」と「移動体通信」に分けられます。
固定通信とは、企業のオフィスや個人住宅など特定の場所に固定回線を引いて通信環境を整備する事業です。固定回線の敷設によって固定電話やインターネットの利用が可能になります。インターネットを利用できるようにすることで、無線ルーターを介したWi-Fi環境も利用できるようになります。
ここ数年では高速かつ安定性が高い光回線が固定回線の主流となっており、国内のあらゆる企業が独自の光回線を提供しています。
移動体通信とは、場所や時間を選ばずに利用可能な通信のことです。携帯電話やスマートフォンの通信を行うためのLTE(4G)や5G(第5世代移動通信システム)などはこの移動体通信に含まれます。
従来は固定通信と比較して通信の安定性に課題があった移動体通信ですが、ここ数年は飛躍的に技術が進歩し、非常に高速かつ安定した通信ができるようになりました。まだ登場して間もない5Gはこれまでの移動体通信のスタンダードだった4Gよりも大容量の通信を高速で行える技術で、移動体通信はますます発展が期待されています。
いまや私たちの生活に欠かせないサービスを提供する通信業界ですが、その現状はどのようなものなのでしょうか。政府が発表した資料を交えながら、ここ数年の通信業界について詳しく解説します。
総務省が発表している2020年の「情報通信業基本調査」によれば、日本標準産業分類大分類G「情報通信業」に属する企業の数は5,714社であり、事業所数は2万6,463事業所、従業者数は165万1,373人となっています。情報通信業にかかわる2019年の売上高は 51兆6,459億円で、前年に比べて全体で2.0%上昇しています。
また、同じく総務省から令和3年3月に発表された「ICTの経済分析に関する調査」では、2015 年から2018年にかけて情報通信産業全体の名目生産額が年平均約 1兆5,076億円増加。年平均成長率で1.42%の伸び率を記録していますが、中でも通信部門は+5,761 億円と特に伸び率が大きくなっています。
これは、インターネットが普及して誰もがスマートフォンを気軽に所有するようになり、移動体通信の需要が増大したことが一因といえるでしょう。また、今後はIoTや5Gの広がりによってますます大容量で高速な通信が必要になると見られていますので、通信業界は今後もさらなる成長が期待できる業界であると思って間違いないでしょう。
発展を続ける通信業界ですが、いくつかの課題も抱えています。ここでは、通信業界の課題や今後について、3つの観点から解説します。
ここ数年、テレワークやIoTの拡大によって身近なモノにも通信技術が組み込まれるようになり、IT技術は人々の生活においてますます欠かせないものとなってきています。一方、IT技術が広がれば広がるほどサイバー攻撃による重大な被害を受けるリスクも高まります。
サイバー攻撃への対応は日本国内のみならず世界的な脅威となっており、国内外の多くの大企業がサイバー攻撃によって稼働停止や情報漏えいなどの被害に遭っています。セキュリティ強化を図って悪質な第三者からのサイバー攻撃にどのように対策していくかが、通信業界の重要な課題の一つとなっています。
前述のとおり、IoTは私たちの暮らしのなかになくてはならないものになりつつあります。「モノのインターネット」とも呼ばれるIoTでは、さまざまなモノに対するインターネットを介したセンサーと通信技術を組み込み、これまでには実現が難しかったさまざまな技術を実現することに成功しています。
たとえば、外出先からでも消し忘れたエアコンの電源を消したり、カギを締めたりできるような技術です。
このIoTをどのように活用していくかを検討しIoTを活用して得られる効果を最大化するための施策を打ち出していくことも、通信業界の今後の課題といえるでしょう。
日本全国で通信技術が等しく展開されていくことが理想ではありますが、現実的には地域によってどうしても通信格差は生まれてしまいます。特に移動体通信では対象エリアのばらつきが多く、大都市を離れると十分な速度で通信が行えなかったり、圏外になってしまったりする場合もあります。最近サービスを開始したばかりの5Gも、まだ関東圏の中心部をはじめとした全国の大都市の一部でしか利用できません。
このように、通信業界では最新技術が生まれたとしてもすぐに全国各地にサービスが提供されるというわけではなく、大都市などの発展した地域から少しずつ普及を進めていくのが一般的です。そうした地域による通信格差をスムーズに縮めていくための施策を展開することも、通信業界の課題の一つです。
通信業界への転職を検討しているのであれば、一人で転職活動を行うのではなく転職エージェントを活用したお仕事探しをおすすめします。転職エージェントを活用すれば、経験豊富なキャリアアドバイザーが求職者一人ひとりの特性に合った求人を紹介するだけでなく、志望動機書や面接対策のサポートも行います。
マイナビITエージェントでも、通信業界の豊富な求人をご用意して求職者の希望に合わせた最適な転職が叶うようにサポートを行っています。通信業界への転職をお考えなら、ぜひマイナビITエージェントへご相談ください。
ここまで、通信業界の現状や今後の展望、転職のためのポイントなどについてお伝えしてきました。
IoTや5Gの発展とともに今後の通信業界はさらなる成長が見込まれています。したがって、腰を据えて長く活躍したい方にとってはぜひおすすめしたい業界の一つです。通信業界への転職活動をご検討の際は、まずマイナビエージェントへお気軽にお問い合わせください。
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