システムエンジニアへの
転職知識

システム開発の上流工程を担うシステムエンジニアは、IT業界において代表的な職種の一つです。
転職では、システムエンジニア特有の特徴や採用の動向を踏まえたうえでアピールポイントをまとめ、転職の準備をすることが大切です。

Section01 システムエンジニアの仕事内容

システムエンジニアは、要件定義や設計など、主にシステム開発の上流課程を担います。一般的に、プログラミングはプログラマーが担当することが多いのですが、案件によってはシステムエンジニアが兼任するケースもあります。また、プロジェクトリーダーも兼任し、プロジェクトの進捗管理などに携わることもあります。

仕事の流れは、以下の通りです。

ヒアリング

発注元であるクライアントから課題をヒアリング。今後、開発するシステムによってどのように課題を解決したいのか、具体的に聞き出していきます。また、予算についてもこの時点で確認します。

要件定義

ヒアリング内容に基づき、開発するシステムの概要やシステムの動作環境、開発期間、費用などを検討し、発注元とすり合わせをしたうえで決定します。

基本設計

要件定義に基づいて、基本設計を行います。基本設計とは、システムに組み入れる機能や操作方法など、システムの骨組みにあたる部分になります。

詳細設計

詳細設計は、プログラマーへの仕様書と考えるとわかりやすいかと思います。システムを複数のパーツに細分化し、それぞれ実際にどのような処理で動かしていくかを検討し、詳細設計に落とし込んでいきます。

プログラミング

システムエンジニアが書いた「詳細設計」にもとづき、プログラマーがプログラミングを行います。

動作テスト

プログラミングが済んだら、パーツごとに単体テストを行い、不具合を修正します。パーツの単体テストが終わったらパーツを連携させて結合テストを行い、実際の運用と同じ環境で動作を確認します。

運用後のメンテナンス

システムが稼働した後も、システムエンジニアの仕事は続きます。定期的にメンテナンスを行うほか、不具合が生じた時の対応などを担います。

Section02 システムエンジニアへの転職理由・志望動機

システムエンジニアの転職理由としては、以下の理由が挙げられます。一つは、経験を積んだプログラマーが、「次のキャリア」としてシステムエンジニアを目指す場合。もう一つは、システムエンジニアの経験がある方が、新たなキャリアやスキルアップを求めて転職するケースです。もちろん、未経験の方がシステムエンジニアを目指すケースもあります。

システムエンジニアへの転職で志望動機を書く際には、以下の三つの視点からまとめることをオススメします。

1. なぜ、システムエンジニアなのか。

まずは、「なぜ、システムエンジニアなのか」という視点から、転職の理由について考えてみましょう。システムエンジニアとしての経験を活かして、同業他社に転職したいのか。それとも、未経験だけれど、システムエンジニアの仕事に興味があるのか。具体的な理由を提示すると、より説得力のある内容にできるでしょう。

2.なぜ、その企業で働きたいのか。

システムエンジニアの仕事に就きたい理由が明確になったら、次は「なぜ、その企業に転職したいのか」を考えてみましょう。「前職では実現できなかったことを実現したい」「より大規模な案件に携わって、専門性を高めたい」など、「その企業に転職したい根拠」をわかりやすくまとめていきましょう。

3.これまでの経験を、どう活かせるのか。

そして、「これまでの経験で得た知識やスキルを、志望する企業でどのように活かしていけるのか」をアピールしましょう。

採用担当者は、数多くの求職者の志望理由書をチェックしています。採用担当者が「採用したい」と思えるような志望理由にするためにも、飾らず、自分の言葉で表現することが大切です。

Section03 システムエンジニアは未経験でも転職可能？

未経験でシステムエンジニアに転職することは可能です。IT業界は人材不足が続いているため、ポテンシャルを評価して未経験者を採用する企業が多いからです。

ただし、システムエンジニアとして働く以上、プログラミングなどの専門スキルが求められます。そのため、未経験での転職を目指している方は、応募企業の「教育・研修」を確認することをオススメします。

未経験者を多く採用している企業のなかには、教育・研修の充実化に力を入れているところが少なくありません。どのような研修が用意されているのか、どの程度の期間を研修に充てているのかなど、事前に調べておくと良いでしょう。

「事前にスキルを習得したい」という方は、IT系のスクールに通う方法もあります。IT系のスキルを習得できることに加えて、「学習姿勢を評価してもらえる」というメリットもあります。

Section04 システムエンジニアへの転職で、
持っていると有利なスキル・資格

システムエンジニアになるために必須の資格はありません。しかし、IT関連の資格は国家資格である「情報処理技術者試験」から民間資格まで豊富にあり、これらの資格を持っていると転職に有利になる可能性があります。

資格

【情報処理技術者試験】

【民間資格】

スキル

次に、システムエンジニアの転職で有利になるスキルについて見ていきましょう。

クライアントからヒアリングした内容をもとに要件定義を行い、そこから基本設計、詳細設計と落とし込んでいくため、ヒアリング力や論理的思考力が不可欠です。また、プログラマーに指示を出したり、プロジェクトリーダーを務めることもあるため、プログラミングスキルやマネージメントスキルも求められます。

Section05 システムエンジニアの年収

マイナビエージェントの調べによると、システムエンジニア（制御・組み込み）の平均年収は455万円となっています。これを年代別に見ていくと、20代で432万円、30代で480万円となっています。男女別では、20代男性が418万円、20代女性が482万円、30代男性が532万円、30代女性が350万円となります。

男性の平均年収の伸びしろが大きく、20代平均と30代平均では114万円ほど開きがあります。SEは転職先によって待遇が異なる傾向があるため、年収の条件をしっかり定めてから転職活動に臨み、希望の条件にマッチする求人を探すと良いでしょう。

Section06 システムエンジニアへの転職・求人情報

Section07 システムエンジニアへの転職成功事例

Section08 システムエンジニアへの転職に関するその他お役立ち情報

システムエンジニアから
異職種への転職知識

システムエンジニアの経験を活かして異職種に転職するのであれば、これまでの経験で得た知識やスキルを志望する業界でも活かせるとアピールすることが大切です。
ここでは、システムエンジニアからの転職先や、異職種への転職で活かせるスキル・資格などを紹介します。

Section01 システムエンジニアからの転職先

システムエンジニアは、「システム開発を通じて、クライアントの課題解決に貢献できる」というやりがいがある一方、「繁忙期は残業が多くなりがち」「納期をプレッシャーに感じる」などの理由から、転職を考える方もいらっしゃいます。

システムエンジニアから異職種に転職する場合は、「システムエンジニアの経験を活かせる職種に就く」「これまでの経験を活かさず、新しい職種にチャレンジする」の2つのパターンが考えられます。

システムエンジニアの経験を活かせる職種に就く

これまでの経験を活かさず、新しい職種にチャレンジする

システムエンジニアの経験を活かす場合、プロジェクトを統括するプロジェクト・マネージャーや自社のIT環境やシステム開発を担う社内SEが候補に上がります。また、ITコンサルティングファームに勤務するITコンサルタントも、システムエンジニアと親和性の高い職種としてオススメです。

これまでの経験を活かさず、新しい職種にチャレンジする場合は、営業職や事務職、販売職などが挙げられます。例えば営業職なら、IT業界以外の企業に転職する道もありますが、SIerやベンダーの営業職に就けば、システムエンジニアの経験を活かすことができます。事務職や製造職は比較的残業時間が少ないので、「繁忙期は残業が多くなる」「納期をプレッシャーに感じる」といった理由から転職を検討している方に向いた職種です。

マイナビITエージェントでは、異職種への転職を志望されている求職者様に、営業職や事務職などをご紹介した事例が数多くあります。特に事務職は、中～高度のExcelスキルを用いてデータ分析を行ったり、システムエンジニアのITスキルを活用する機会も増えてきています。異職種への転職を考えているのであれば、お気軽にマイナビITエージェントにご相談ください。

Section02 システムエンジニアから異職種への転職理由・志望動機

システムエンジニアから異職種への転職を成功させたいのであれば、志望動機のまとめ方も一工夫したいところです。以下のポイントに沿って、志望動機をまとめていきましょう。

まずは、皆さんがこれまでどのような仕事に就き、どのような経験をしてきたのか、振り返ってみましょう。すると、身についた知識やスキル、強みなどが見えてきます。そのうえで、志望する職種について調べます。なぜ異職種に転職したいのか、なぜ志望する会社に転職したいのかという視点で調べていくことがポイントになります。

最後に、これまでの経験で得た知識やスキルを、志望する業種や転職先でどのように活かせるかイメージし、志望動機にまとめていきましょう。

Section03 システムエンジニアが異職種でも活かせるスキル・資格

プロジェクト・マネージャーや社内SE、ITコンサルタントなど、システムエンジニアの経験を活かせる職種に転職するのであれば、これまでの経験で身につけたスキルや取得した資格が大いに役立ちます。

例えばヒアリング力や論理的思考力、プログラミングスキル、マネージメントスキルは、いずれも上記の職種で必要とされるものです。情報処理技術者試験やIT系の民間資格も、転職の際に有利になることでしょう。

これまでの経験を活かさず、新しい職種にチャレンジする場合、残念ながらIT系の資格はアピール要素になりません。しかし、システムエンジニアの経験を通じて身につけたスキルをアピールすることができます。

クライアントのニーズをヒアリングし、プロジェクトのメンバーと協力しながら「システムの開発と導入」という目的を何度も達成してきたシステムエンジニアは、その経験から、コミュニケーション力やマネージメントスキルが身についています。これらのスキルは、特に営業職や販売職などの職種で活かすことができます。

Section04 システムエンジニアからの転職・求人情報

Section05 システムエンジニアから異職種への転職成功事例