更新日:2024/07/23
この記事のまとめ
現職にミスマッチを感じているなどの理由で転職を検討しているものの、特にやりたいことがないために転職活動をどう進めればよいか分からない方もいるのではないでしょうか。やりたいことがない状態で転職しても、再びミスマッチに悩むのではないかと不安に感じることもあるでしょう。
そこでこの記事では、やりたいことを発見して自分に合った転職先を探すためにできることを紹介します。まずは自分自身を深く分析するところから始めるのがおすすめです。再びミスマッチに陥らないよう、この機会にやりたいことや適職を確認してみましょう。
目次
転職後のミスマッチを防ぐには、やりたいことを発見してから行動に移すのがポイントです。ただし、やりたいことがないからといって転職を控える必要はありません。現職にミスマッチを感じたまま働き続けても、意欲的に活動するのは難しいでしょう。状況によっては、そのまま働き続けることで精神的な負担が大きくなり、うつ病などの精神疾患を患うリスクも考えられます。
やりたいことがない場合は、「自分にはいま何ができるのか」「得意分野は何か」などの観点から転職の軸を定めるのもひとつの方法です。転職したいと考えているのであれば、一度時間を取って考えてみるとよいでしょう。
転職したいと感じる理由は人それぞれです。やりたいことがないと悩む理由も人によって違いますが、やりたい仕事を見つけられない方には共通する傾向が見られます。ここでは、転職したい気持ちはあるものの、やりたいことがないと悩む主な原因を紹介します。
やりたいことがないと悩む理由のひとつとして、自分にとって何が適職なのか分かっていない点が挙げられます。「長所・短所」や「得意・不得意」などの自己理解が足りないと、職種への向き不向きを判断できません。結果として、どのような仕事が自分に合っているのか分からず、転職したいけれどやりたいことがないと感じてしまいます。
また、自分にとっての「仕事の原動力」を把握していない場合も同様です。モチベーションを高める方法が分からないと、やる気が出ないまま日々の業務をこなさなければなりません。結果として、いまの仕事を続けたいとは思わないものの、やりたいことが分からないと悩んでしまいます。
5年後や10年後はこうありたいという自分の姿をイメージできていない方も、やりたいことがないと感じる傾向にあります。長期的な目標や将来のビジョンを描けていないと、仕事へのモチベーションを保ちにくくなるためです。
日々何となく業務をこなしているものの、これといった目標がない方もいるでしょう。そのような状況が続くと、「いまの仕事はやりがいを感じられないため転職したいものの、やりたいことがない」などの悩みが生まれます。
理想とする仕事の難度があまりにも高い場合、自分のスキルでは転職がかなわないケースもあります。極端な例ですが、「宇宙飛行士」や「内閣総理大臣」に憧れても転職するのは現実的に考えると難しいでしょう。
自分の経験や能力と理想としている仕事で求められるスキルがかけ離れている場合は、転職できる可能性が低いといえます。現職で難度の高いポジションを狙っている場合も同じです。見合ったスキルを持ち合せていないと、やりたい気持ちが大きくても仕事を任せてもらえないでしょう。結果としてキャリアの選択肢から「やりたい仕事」が消え、やりたいことがない状況を作り出してしまいます。
やりたいことはあるものの、周囲からの評価を気にしているために転職できないケースもあります。家族に「やめたほうがよい」と言われたり、親に「この仕事は駄目」と言われたりして転職に踏み切れない方もいるでしょう。
また、「やりたいけれど、自分には合わない職業なのでは」とネガティブに考え、やりたい気持ちを抑えてしまうケースもあります。
自分に自信を持てずに、自分に合う仕事はないと諦めるケースはありがちです。そのように考えてチャレンジしたい気持ちを抑えていると、やりたいことが見つからないなどの悩みが生まれます。転職が可能であれば、周囲を気にしすぎずにチャレンジすることが大切です。
現職を早く辞めたい気持ちが強く、急いで転職先を探している場合、どのような業界・職種を選べばよいか見失いがちです。早く次の仕事を探したい場合にも、焦りから方向性を見失ってしまうかもしれません。現職を辞めたいと思ったとき、まず転職活動を始めてみるのはよい方法です。ただし「なぜ現職を辞めたいのか」を整理しなければ、選択するアクションが分からず、やりたいことがないと感じる原因になるでしょう。
現職を辞めたいと思っている理由を深掘りして、自分が意欲的に働くうえで何を必要としているのかを考えてみましょう。そこから転職の軸を定めるのもひとつの方法です。
転職を決意したもののやりたいことが見つからず、転職活動がはかどらない方もいるでしょう。転職を成功させるには、さまざまな選択肢から自分に合った仕事を選ぶ必要があります。
転職の方向性が定まっていない状態では、スムーズに転職活動を進めるのが難しいでしょう。ここでは、やりたいことを見つける8つの方法を紹介します。転職活動に取り組む際には、念頭に置いておきましょう。
「何をしたいのかが分からない」「適職を見つけられない」などの悩みを抱えている方は、自分のキャリアを掘り下げ、どのような仕事に携わってきたのかを整理しましょう。キャリアを振り返ると、自分の得意な部分や強みが見えてきます。仕事に対する価値観が明らかになれば、適職を見つけやすくなるでしょう。
「この仕事はモチベーションが上がった」「この作業が好きだった」という主観的評価がきっかけとなり、自分の将来像や理想像が見えてくるケースもあります。転職の軸を見つけられると、具体的な業界や企業選びにつなげやすくなります。転職後のミスマッチも防げるため、やりたい仕事に就ける可能性が高まるでしょう。
自分の将来をイメージし、なりたい自分になるためにどのような行動を取る必要があるかを考えるのもよい方法です。「マネージャーとして大人数をまとめたい」「グローバルビジネスに携わりたい」など、漠然とした将来像でも構いません。長期的なビジョンが描けない場合には、半年後や1年後にどうありたいかを考えてみましょう。
キャリアに関係するビジョンが思い浮かばない場合、プライベートでの目標を考えるのもひとつの方法です。「〇〇に住みたい」「自由な時間を増やしたい」などの目標が、やりたいことがない状況を解決する糸口になる可能性もあります。
一度やりたいこと探しから離れる方法もあります。社会人経験をとおして身につけたスキルや能力を洗い出し、「自分にできる仕事」をリストアップしてみましょう。同じ職種であっても、業界が変われば具体的な業務が大きく変わるケースもあります。自分の持つ強みを活かしつつ新たな環境へ挑戦する選択が、やりたいことを見つけるきっかけになるかもしれません。
「やりたいこと」と「できること」はイコールではありません。しかし、できる仕事の中からやりたいことが見つかれば、より意欲的に日々の業務に取り組めるようになります。
現職の評価を振り返り、自分が成果を出せた業務がどのようなものかを考えることもおすすめです。自分ではあまり意識していなかった分野で高い成果を出したなど、隠れたスキルが明らかになるケースもあります。特に自分が予想していた以上の成果を出せた仕事は、適性がある可能性が高いといえるでしょう。
自分では気づかなかった得意分野を把握できたら、そこから転職の軸を定めるのもよい方法です。評価された経験を活かせる仕事はどのようなものかを書き出し、自分に合った職種・企業を探してみましょう。
これまでのキャリアを振り返り、長時間集中して取り組める仕事がなかったか考えてみることもおすすめです。自分に向いているとは自覚していなくても、長時間集中できる仕事は適性がある可能性が高いと考えられます。そのため、集中して取り組めた仕事をベースに転職の軸を定めてもよいでしょう。特にやりたいと思っていない仕事であっても、苦痛に感じないのであれば不満を抱くリスクは低いといえます。
やりたい仕事が見つからないのであれば、見方を変えてやりたくないことにスポットを当てながら転職の方向性を決めるのもひとつの方法です。「この業務は苦手だった」「環境になじめず苦労した」など、やりたくない仕事に直面した経験を持つ方もいるでしょう。
やりたくない仕事を書き出し、その仕事に携わらない職種を選択できれば、仕事へのモチベーションも保ちやすくなります。「残業をしたくない」の反対が「定時で帰りたい」であるように、やりたくないことの反対にやりたい仕事や実現したい目標が隠れている場合もあります。
やりたいことがないと悩んでいる方は、まだ本当に興味のある仕事に出会えていないだけなのかもしれません。一口に「仕事」といっても、多くの種類があります。
たとえば、IT関連の仕事は「情報処理サービス業界」「ソフトウェア業界」など複数の業界に分かれています。「ITエンジニア」という職種を考えても「システムエンジニア」や「ネットワークエンジニア」など、仕事内容によってさらに細かく分けられ、それぞれまったく異なる分野を担当するのが特徴です。
業界や職種について深くリサーチした結果として、やりたいことに出会えるケースもあるでしょう。書籍やWebサイト・SNSでも仕事についての情報を収集できるため、世の中にどのような仕事があるか確認してみるのもおすすめです。
やりたいことは「自己分析」を通じて明らかになるのが一般的ですが、自分自身を掘り下げても価値観を見いだせない方もいるでしょう。そのような場合には、周囲の人に相談してみることをおすすめします。家族や友人に強みや弱み・性格・向いていると思う仕事などについての意見を聞きましょう。
第三者の観点で自分を分析すると、これまで気がつかなかった特徴が明らかになります。その結果をよく考えると、やりたいことや適職が見つかるケースもあるでしょう。
自分のやりたい仕事を探し出すには、具体的にどのように自己分析を行えばよいのでしょうか。以下では、自己分析で考えたい3つのポイントを紹介します。やりたいことがなくて悩んでいるのであれば、一度十分な時間を確保してひとつずつじっくり考えてみましょう。
これまでのキャリアを通じて、自分が高い成果を出した経験がないかを振り返ってみましょう。「ルート営業ではあまり成果を出せなかったものの、マーケティングでは多くの新規ユーザーを獲得できた」など、成果から適性がある分野が明らかになるケースがあります。
予想以上の成果を出せた仕事があれば、自分に向いている可能性が高いと判断できるでしょう。成果を出した仕事で具体的にどのようなことに取り組んだのかを書き出し、関連する仕事を担当する職種や企業を探すのがおすすめです。
仕事をするうえで、ある程度のストレスを抱えることは避けられません。しかし、その中でも大きなストレスを感じる仕事とそうでないものがあるのが一般的です。
まずは自分がこれまでに経験した仕事の中で、大きなストレスを感じなかったものがないか探してみましょう。他者が大きなストレスを感じていたとしても、自分がそうでなければ適性があると判断できます。自分にとってストレスを感じにくい仕事は精神的な負担も少ないと考えられるため、その点を軸にして転職先の職種や企業を選ぶのもよい方法です。
ミスマッチを予防するためにも、自分が職場にどのような条件を求めているのかを可能な限り具体的に書き出しましょう。具体例を挙げると以下のとおりです。
やりたいことがない段階では、具体的な業界や職種・仕事内容を書き出すのは難しい場合もあります。しかし、ほかの要素は無理なく書き出せることもあるでしょう。職場に求める条件を実現できそうな業界や職種・企業を探すと、よりミスマッチに悩むリスクを減らせます。
転職活動に年齢制限はありませんが、年代に応じて企業から求められるスキルや経験は変化していきます。ポテンシャル採用に期待できる20代と比較し、30代以降は即戦力としての活躍が期待される点を意識する必要があります。ここでは、やりたいことがないと悩んでいる20代と30代の方へ向けて、年代別に仕事の探し方を紹介します。
やりたいことが見つからない20代の方は、未経験の職種を含め気になる仕事にチャレンジするとよいでしょう。20代は、さまざまな仕事に挑戦しやすい年代です。「採用されないかもしれない」「自分に合っていなかったらどうしよう」と踏みとどまってしまうかもしれませんが、今後のキャリアやライフプランを考慮した場合、年齢が若いほど新しい仕事にもチャレンジしやすいといえます。
転職活動を始めると、さまざまな職種と出会えます。少しでも興味を持った仕事があれば、積極的に応募してみてはいかがでしょうか。
ある程度の社会人経験を積んだものの、やりたいことがないと悩んでいる30代の方は、「やりがい」を得やすい仕事にスポットを当ててみるとよいでしょう。充足感を覚える瞬間は人それぞれですが、周囲から必要とされて感謝されたり称賛を得たりする仕事は、自分自身の心も満たしてくれるものです。
やりがいがモチベーションとなり、仕事が長続きしている方もいます。誰かの助けになる仕事、感謝される仕事は何かという見方を取り入れると、やりがいを持って働き続けられる仕事と巡り会えるかもしれません。
後悔しない転職を実現するには、筋道立てて転職活動を進めることが大切です。どのように転職活動を進めるとよいのでしょうか。以下では、転職の軸がブレないようにするために役立つ転職活動の進め方を紹介します。途中で目的を見失ってミスマッチに至る結果を防ぐためにも、この機会にチェックしておきましょう。
転職を考えるようになったら、まずは「軸」をできる限り明確に定めましょう。転職の軸を定めるうえで考えたい要素は以下のとおりです。
特に転職目的は見失わないようにしましょう。キャリアアップ目的の転職とワークライフバランス改善目的の転職とでは、目指すゴールが異なります。たとえば、キャリアアップ目的の転職では「現職より高い年収水準」や「上位職種にチャレンジできる環境があること」は妥協できません。転職の軸が明確になれば、転職活動中に目的を見失って失敗するリスクを大幅に減らせます。
転職の軸が明確になったら、自分に合った業界や職種・企業を探す段階に移ります。同じようなビジネスを展開している企業でも、具体的な仕事内容や企業風土・待遇はそれぞれ異なるのが通常です。
そのため、気になる企業の求人情報を細かく比較・検討して、より自分に合った転職先を探すことが重要といえます。求人情報だけでなく、コーポレートサイトや口コミなどもチェックするとより詳しい情報を入手できるでしょう。
入手できる情報を細かく分析することで、仕事内容やビジネススタイル・基本的な待遇が自分に合っているか判断しやすくなります。情報収集と比較・検討は、ミスマッチのリスクを可能な限り低減するために必要な取り組みです。
「やりたいことがないものの転職がしたい」場合、まずはキャリアを棚卸しし、自分の強みを把握しておきましょう。どのような企業で自分の能力が活きるのかを把握しておくと、企業選定に役立ちます。そして、「こうありたい」と思う将来の姿を想像してみます。キャリアを想像できない場合は、プライベートでの将来像を描いてもよいでしょう。
将来像が描けたら、「転職理由」を明確にします。転職理由は複数あっても構わないため、思いつくものを書き出します。ここで書き出した転職理由を裏返すと、転職に求める条件が見えてきます。最後に、求める条件に優劣をつけましょう。理想とする将来像を含め、重要だと感じる条件を転職の軸として定めます。このような手順で転職活動を進めると、やりたいことがないと悩んでいた方も、転職成功を目指しやすくなります。
自分ではキャリアの棚卸しや自己分析、転職理由の明確化が難しいと感じている方は、マイナビエージェントへご相談ください。転職のプロであるキャリアアドバイザーが客観的な立場からアドバイスし、やりたいことを見つけるサポートをします。
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転職したいと考えているものの特にやりたいことがなく、どのように転職活動を進めればよいか分からないのはありがちな悩みです。そのようなときには、これまでのキャリアや自分の強み・性格を深く分析することが大切です。
自分ひとりで分析するのが難しいと感じているのであれば、早い段階でマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは経験豊かなキャリアアドバイザーがヒアリングを通じて、一人ひとりの状況を考えて適職を探し出せるようにサポートします。その後の求人紹介や選考対策も念入りにサポートしているため、ひとりで転職活動を行うよりも有利に進められます。
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