更新日:2024/05/24
この記事のまとめ
キャリアアップや働きやすさを求めて転職したいと考えることがあるでしょう。しかし転職を「成功」させるにはどうしたらよいのかが分からず、頭を悩ませている人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、転職の「成功」とはどのような状況を示すのか、後悔しない転職を実現するにはどうしたらよいのかについて具体的に解説します。転職の軸を見定めたうえで転職活動を進めれば、納得のいく転職を実現できるでしょう。
目次
転職を考えているのであれば、転職成功のポイントは何なのか知りたいと思っているのではないでしょうか。転職の「成功」にイメージするものは人によって異なります。そこでまずは、転職の成功とはどのような状況を指すのかについて具体的に見ていきましょう。
応募先企業から内定を得て転職できたことを「成功」とイメージする人は少なくありません。しかし転職先での仕事が続かず、再び転職する事態に陥ってしまったら「成功」とはいえないでしょう。
株式会社マイナビ「転職動向調査2023年版(2022年実績)」(2022年12月調査)によると、20代の16.05%、30代の14.5%が現職での希望勤続年数を「1年」と回答しており、早期の転職を考えていることが見て取れます。
また、20代・30代で転職回数が3回以上の人の割合はおよそ50%であり、転職を繰り返している人が少なくないことも分かります。
せっかく転職できたのに再び転職を考え始める原因は、「年収が下がった・少なかった」「仕事が忙しかった・量が多かった」「業務に取り組みにくい」「やりがいが感じられない」などさまざまです。共通しているのは「思っていたよりも」という前置きがあることです。
転職先の年収や仕事量、業務内容については、転職前にある程度情報を入手してつかんでいることでしょう。しかし、実際に働いてみて初めてイメージと現実が違っていたことに気づくケースは珍しくありません。ミスマッチが生じた結果、「転職しないほうがよかった」と後悔する結果につながります。
転職は目的ではなく手段です。転職という手段を使って自分の思い描く中長期的なビジョンを実現することこそが「転職の成功」といえます。転職を考えるようになる理由は人それぞれです。しかし、単にいまの職場を辞めるため、年収を上げるためといった短期的なビジョンで転職先を選ぶと、中長期的なビジョンにマッチせず早期離職に陥るリスクがあります。
転職により一時的に年収が下がったものの、5年後、10年後に大きく年収をアップさせたというケースも少なくありません。
転職成功の鍵は自分を知ることにあります。「いまの職場を辞めたい」という気持ちだけで転職先を決めると、新たな職場で同じような、あるいは別の不満を抱いて転職を考えるようになるケースは少なくありません。転職を成功させたいなら、まずは自分がどのような職場でどういった働き方を求めているのか、現職に抱いている不満の具体的な内容は何なのかを深掘りし、自分の気持ちを整理してみましょう。
「人間関係」が主な不満理由であったとしても、年収や待遇、業務内容にも求めるものがあるでしょう。自分が転職先に求める条件を把握しておくことで、満足のいく転職を実現できるようになります。
参照:「転職動向調査 2023年版(2022年実績)」(2022年12月調査)|株式会社マイナビ
長く働き続けられる企業、満足できるやりがいのある仕事への転職こそ「成功」と呼べるものです。転職後に後悔し、再び転職という負のループに陥らないためにも、転職成功のコツを理解しておきましょう。ここでは転職活動で押さえておきたい6つのコツを解説します。
転職後に後悔しないためには、転職で実現したいこと、転職の「軸」を明確にする必要があります。ポイントは「何となく」のイメージではなく、きちんと言語化してリストアップすることです。まずは年収、職場環境、業務内容、労働環境、制度や待遇、キャリアアップなどについて自分が望む条件をすべて挙げてみましょう。
次に希望条件を優先順位の高い順に並べ、譲れないものと妥協する余地があるものとの境界線を決めていきます。転職活動中は定期的にこのリストを見直すことが大切です。ケースによっては、優先順位の入れ替えや条件の更新が必要になることもあります。
自分に合った企業とは、「自分の強みを活かせる」「やりがいを持って働ける」職場のことです。自分に合った企業を見つけるためには、自分の市場価値を客観的に評価し、どこにニーズがあるのかを分析することが欠かせません。
とはいえ、自分自身を評価するのは難しい面もあるでしょう。おすすめは第三者に率直な意見を述べてもらうことです。たとえば転職エージェントに相談すると、企業目線での意見をもらえます。転職市場の動向にも詳しいため、自分の強みをアピールできる業界や企業に巡り合うチャンスも広がります。
「思っていた職場ではなかった」と後悔する要因のひとつは情報不足です。求人票に載っている情報だけで、企業風土やキャリアビジョン、将来性などを判断するのは難しいでしょう。社内の雰囲気や人材への考え方など、企業の内側からしか見えない情報であればなおさらです。
結婚や出産、子育てなどライフステージに合わせて転職する場合を例に考えてみましょう。「育休制度あり」といった求人情報だけでは安心できません。制度があるだけでほとんど機能していない企業もあるからです。制度の取得実績や男性・女性それぞれの取得率、家族や子育てに対する企業の取り組みなど、細かなリサーチをして初めて見えてくるものがあります。
転職後の後悔を防ぎたいなら、事前の企業研究は欠かせません。
転職を成功させるためには企業ごとに対策を講じることも必要です。たとえば応募書類は、採用担当者の目に留まる書き方をする必要があります。採用担当者は一度に多くの履歴書や職務経歴書に目を通します。「スキルや能力がある」だけでなく、スキルや能力がその企業にどのように役に立つのかをイメージさせる内容になっていれば、印象に残りやすいでしょう。
面接では、話す内容はもちろん話し方やテンポも重要です。企業に対する理解の深さを印象づける内容を盛り込むことも忘れないようにしましょう。
応募書類の作成がうまくいかない、面接を受けるにあたってどのような対策を講じればよいのかが分からない方は、転職エージェントを有効活用するのがおすすめです。転職事情に精通したキャリアアドバイザーが企業ごとに必要な対策をサポートしてくれるので、より転職成功率を上げられます。
「そもそも中長期的なビジョンを持ち合わせていない」という人もいるかもしれません。5年後、10年後、そしてその後の人生を意識したキャリアプランを立てていなければ、すぐに壁にぶつかってしまうような近視眼的な決断を下す可能性があります。
キャリアアップやワークライフバランスの充実など、人生において重要なものは人によって異なります。転職後に将来のビジョンを考え始め、選んだ転職先ではその実現に至らないことに気づくと、再び転職するしか道がなくなってしまうでしょう。将来のビジョンを考えるのは転職後ではなく、転職前のいまです。
少々時間がかかっても、自分に合った企業に絞って転職活動をするほうが後悔のない転職につながります。仕事を辞めてから転職活動に取り組むのもひとつの手ですが、転職先が決まるまでに想定以上の期間がかかることも十分あり得ます。収入がない状況で転職活動に取り組むと、焦りから判断を鈍らせてしまうことにもつながりかねません。
したがって転職を成功させたいのであれば、在職中の転職活動がおすすめです。収入の心配をする必要がないため、焦らず慎重に転職活動を進めることが可能です。
転職の目的となる「軸」を定めたうえで転職活動をするのが、転職を成功させる近道です。よい環境・よい社風・よい制度など、転職に求める条件は人それぞれであり、何が「よい」と感じるのかも人によって違います。ここでは、目的別に転職のポイントを解説します。まずは転職の目的を明確にしたうえで、目的に合わせたポイントを把握しましょう。
年収を第一条件に転職活動を進めるのであれば、希望額を明確にしておきましょう。転職エージェントを活用する場合には、面談時に希望年収をキャリアアドバイザーに伝えます。その際に、希望額が自分のキャリアに見合う年収であるかどうか尋ねてみるのもよいでしょう。
年収アップを実現できる企業が見つかったとしても、給与に見合うスキルや経験がないと判断されれば採用には至りません。長期的な年収アップを見越して一次的な年収ダウンを視野に入れる選択肢もあるため、キャリアを整理したうえで転職先を選定するのがポイントです。ボーナスの割合や福利厚生も考慮したうえで、実質年収の変化を確認するのもよいでしょう。
キャリアアップというワードには、「年収アップ」と「希望のポジションに就く」の2つの意味があります。まず、自分がどちらのキャリアアップを望んでいるかを明らかにしましょう。
年収アップであれば、経験やスキルが高く評価される企業を探します。場合によっては、スキルを磨く努力が必要になるかもしれません。転職が年収アップに直結するとは限らないため、現職にとどまる選択も視野に入れましょう。
ポジション重視のキャリアアップの場合、市場価値を高める、社内評価を上げるといった方法で目標を達成できます。どちらにせよ、ゴールまでに必要な手段を考えたうえで行動するのが転職成功のポイントです。
企業の価値観や職場の雰囲気を重視した転職であれば、まずは現職で不満を感じる点を洗い出しましょう。社風が合わないと感じる原因はさまざまです。「トップダウンのスタイルが苦手」「体育会系の雰囲気になじめない」「スピード感についていけない」など、何がストレスの原因となっているのかを明確にします。
そのうえで、どのような企業であれば働きやすい環境を得られるのかを考えてみましょう。具体的なイメージが浮かんだら、徹底した情報収集でマッチする企業を探します。具体的な方法としては、企業HPや社員インタビューの確認などが挙げられます。転職エージェントを活用すると社風をより詳しく把握できるため、おすすめです。
ひと口に「やりがい」といっても、充実感や達成感を得られるポイントは人によって違います。そのため、まずは現職で満足できないのはなぜかを考えてみましょう。そのうえで、「何が自分のモチベーションを高めてくれるのか」を分析します。
自分の本音と向き合うことは、説得力のある志望動機の作成にもつながります。「〇〇なのでこの仕事がしたい」と強い熱意をアピールできれば、選考でプラスに働くでしょう。
「フレックスタイム制を導入している」「時短勤務制度を活用できる」など、ワークライフバランスの実現に求める条件は人それぞれですが、生活との調和を第一条件にすると年収が減ることもあり得ます。事前に年収ダウンの許容範囲を定めておき、年収が減っても生活できるかを確認しておきましょう。
企業が設けている制度や取り組み事例などは、転職エージェントを通じて確認できるため、ワークライフバランスを重視したい場合にはキャリアアドバイザーを頼るのが近道です。
多くの企業がさまざまな福利厚生を設けています。求人票を見ても、「住宅手当あり」「社員食堂あり」「育児支援あり」「資格取得の費用補助あり」など、実に多くの福利厚生が導入されています。法定外の福利厚生は、他社との差別化のほか、企業が従業員の豊かな生活を実現するために提供しているものです。
福利厚生をメインに転職先を探すのであれば、「自分の望む制度」と「企業が考える従業員の幸せ」がマッチしているかに着目するとよいでしょう。この部分にミスマッチが生じると、「福利厚生は充実しているものの、満足度は低い」という結果になりかねません。
転職を成功させるためには、徹底した情報収集が欠かせません。求人票にも企業情報は記載されていますが、求人票を読み込むだけでは不十分です。ここからは、転職を成功させるための情報収集法を解説します。できる部分はすべて実践し、自分に合った企業を見つけましょう。
多くの企業は自社のWebサイトを持っています。Webサイトを隅から隅までチェックするだけでも、かなりの情報を手に入れられます。企業の理念や業界内での立ち位置、他社との違い、沿革などはWebサイトに載せられている場合がほとんどです。
上場企業であればIR情報も確認できます。経営者のコラムや社員ブログなどがあれば、企業の風土や社内の様子もチェックできるでしょう。採用ページを作成している企業であれば、1日の仕事の流れや先輩社員のインタビューなどが見られるかもしれません。
情報を得ないまま転職活動をするのは非常に危険です。こうした情報は面接の際にも役立つため、しっかり読み込んでおきましょう。
面接は、企業に自分をアピールする場であると同時に、自分自身が企業の評価をする場でもあります。会社に出向いた際は、社内の様子や働いている従業員の様子をさりげなく確認しましょう。質問の機会を与えられたら、すかさず質問をして情報収集のチャンスにします。
「残業はどのくらいですか」「退職者は多いですか」などとストレートに聞くのではなく、具体的な業務に絡めて質問するのがポイントです。「1年を通した業務の流れをイメージしたいのですが、繁忙期はありますか。その理由は何ですか」「社員の男女比はどれくらいですか」といった具合です。
「御社は仕事と子育ての両立を支援するさまざまな取り組みをされていますが、実際に育休復帰して活躍している社員はいらっしゃいますか」といった質問もできるでしょう。
面接は社外の環境や自宅からのアクセスを確認するにも絶好の機会です。企業に行ってそのまま帰るのではなく、周辺を散策してみるのもおすすめです。
企業のプレスリリースを確認すると、どのような製品に注力しているのかを把握できます。また、よいものも悪いものも併せて、気になる企業の関連ニュースがないかどうかをチェックするのもおすすめです。
こうした情報は一般的なニュースサイトやプレスリリースサイトなどで探せますが、業界に特化した情報サイトやメディアがある場合は、そういったところを調べるとより深い情報を得られます。
転職を成功に導くうえで、転職のプロである転職エージェントは大いに力になります。転職エージェントを利用して転職を成功させた実際のケースを3つ見てみましょう。利用者の声を深掘りすることで、転職成功のコツを学べます。
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転職の成功とは単に「転職できること」ではなく、思い描く5年後、10年後のキャリアプランを実現できる企業や仕事に巡り合うことです。中長期的なビジョンを描き、転職の軸を定めて条件に合う転職先を見つけましょう。
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