更新日:2024/10/16
この記事のまとめ
現在の職場に何かしらの不満があるなど、転職を考える理由は人によって異なります。しかし自分がどのように働きたいのかがよくわからず、転職の方向性で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「転職したいけど何がしたいのかわからない」場合の対処法や転職先を探す際に重視したいポイントについて解説します。この記事を読めば、転職を成功させるための道筋が見えてくるでしょう。
目次
「転職したい」と考えていても、すぐに行動に移せず悩んでしまうのにはさまざまな原因があります。たとえば、世の中にある職業をよく理解していない、自分の強みが把握できていないなどです。ここでは、転職したいけど何がしたいかわからない状態に陥る6つの要因について解説します。
世の中にどのような仕事があるのか具体的に把握していなければ、自分に合う職業を見つけるのは難しいでしょう。企業の知名度だけを重視し、仕事内容をよく知らないまま転職して失敗するケースは少なくありません。また、先入観から自分には合わないと決めつけていても、よく調べると実はやりがいを感じられる業種である可能性もあります。
十分な自己分析ができていないと、どのような仕事が向いているのかわからないまま転職先を探す事態に陥ります。自身の強みや能力を理解していなければ、自分に合う仕事を見つけるのが難しいためです。普段から自分が得意とすることや、やりがいを感じることなどを具体的に分析しておく必要があります。
現職を辞めたいと思う理由やいまの職場で働きにくさを感じる要因は、転職先で重視したい条件に直接つながっています。たとえば給料の低さに不満を感じている場合は、給料面を優先して転職先を探したいと考えるでしょう。このように業務内容や雇用条件、給料など、現在の不満を明確にしなければ、自分に合う転職先を見つけるのは困難です。
転職は人生の大きな転換期ともいえるため、ハードルが高いと感じてしまうものです。転職は10年後、20年後の大きなビジョンを具体的に描けている方がするものだと思い込んでいるケースもあるでしょう。しかし、特にやりたい仕事や大きな目標がなくても、自分の理想とする働き方に近づくために転職を検討している方は少なくありません。
現状に満足していないものの、転職による失敗を恐れてためらっているケースもあります。たとえば、「新しい転職先で人間関係をうまく構築できなかったらどうしよう」「スキルが足りず、評価や給料が下がってしまったらどうしよう」といったことなどが挙げられます。また自分の能力を過小評価しており、別の業種や職場でうまく働く自信がない方もいるでしょう。
転職したい気持ちがそこまで強くなく、「何となくいまの仕事を辞めたい」「よい会社があれば転職したい」と考えている方もいます。転職活動に本気で向き合っていない場合、何がしたいかわからずに時間だけ過ぎてしまう可能性が高いといえるでしょう。転職の動機や目的が漠然としている方は、転職に対して積極的になれないと考えられます。
「転職したいけど、何がしたいかわからない」と悩んでいる場合、まずは転職に必要な情報を集めて分析する必要があります。必要な情報は、主に自分と仕事に関することです。ここでは、スムーズに転職活動を進めるために必要なポイントを7つ紹介します。
まずは自身の興味・関心と仕事内容とのマッチ度を図るために、自分自身を見つめ直す必要があります。自己分析によって、強みや能力を具体的に把握してみましょう。また、普段興味のあることや好きだと思えること、嫌いなことも深掘りすると、より深く自分を理解できます。
世の中にどのような仕事があるのか、なるべく広く深く情報を集めるとよいでしょう。興味のある業種でも、よくわからないまま飛び込むのは避けたほうが無難です。気になる業界や企業があれば情報を深掘りし、どのようなやりがいを見いだせそうかを検討・研究してみると、自分に合っているか判断しやすくなるでしょう。
これまでの仕事を振り返り、楽しかった経験やよかったと感じた経験を洗い出してみるとよいでしょう。ストレスを感じにくい仕事内容に心当たりがあれば、転職先を見つけるよいヒントとなります。さらに人生の中で印象に残っている経験を思い出してみましょう。「なぜ心に残っているのか」という理由が、自分の大切にしたいことややりがいにつながる可能性があります。
仕事や人生において、よい経験だけでなく、強いストレスを感じた出来事や、つまらないと感じたことなどもピックアップしてみるとよいでしょう。自分にとって苦痛と感じるものを排除して転職先の候補を絞れれば、転職によって現状の不満を解決できる可能性が高くなります。
業務内容以外にも、雇用条件や給料など、ほかに重視したい条件がある場合はピックアップしてみるとよいでしょう。「残業はなるべく避けたい」「福利厚生が充実している職場がよい」など、まずは希望条件をすべて書き出し、その中で絶対に譲れない条件と妥協できる条件に分けます。このように、希望条件に優先順位をつけることは転職先を絞るうえで重要な作業です。
なぜ転職したいと考えているのか、理由を深掘りしてみるとよいでしょう。転職したい理由は「人間関係がうまくいっていない」「子どもが生まれるため収入を増やしたい」など、人によってさまざまです。
「何となく現状を変えたい」といった漠然とした理由の場合、将来のビジョンが見えにくく、満足のいく転職先を見つけられない可能性があります。理由を明確にすることは、転職するかどうかを判断するうえでも重要です。
自己分析がうまくいかない場合は、第三者からの意見を参考にしてみる方法もあります。他人からの評価は、自分では気づけない強みを知るきっかけとなるでしょう。またひとりで考えすぎて追い詰められると、正確な判断ができなくなる可能性もあります。
最終的に決定するのは自分ですが、親や友人など身近な方に頼ってみるとスムーズに転職活動を進められる可能性があります。世の中の職業と自分のマッチ度を客観的に見てみたい場合には、転職診断ツールを活用してみるのもひとつの方法です。
「転職したいけど、何がしたいかわからない」といった状態に陥り、初めの一歩を踏み出せずに悩んでいる方には共通した特徴があります。たとえば、失敗を恐れている、現実と理想にギャップがあるなどといった点です。ここでは、転職がうまくいかない方の特徴を4つに分けて解説します。
失敗を恐れて慎重になりすぎている方は、転職先をうまく見つけられない可能性があります。「自分に合わなかったら」「周りの方よりスキルが低かったら」など、マイナスなイメージが先行し、第一歩をなかなか踏み出せないためです。現職に不満があったとしても、積極的な行動を取れずに時間だけが過ぎてしまいます。
こだわる条件が多く、転職先に求める理想が高すぎる場合、自分にマッチする企業をすぐに見つけるのは困難でしょう。どの業種、職場にも、必ずよい面と悪い面があるためです。また年収や福利厚生など外的な条件ばかり優先してしまうと、転職で実現したい目的が見えづらくなる可能性もあります。さらに「別の職場であればよい環境で働けるはず」など、過度な期待を抱いての転職も失敗してしまう要因のひとつとなり得ます。
仕事に対して、「こうあるべき」という気持ちが強いと転職がうまくいかない可能性があります。たとえば、「高学歴だから大手の有名企業に勤めるべきだ」「女性だから子育てと両立できる職場を選ぶべきだ」といったケースです。このように世間体や常識とされる働き方を重視してしまうと、自分の気持ちや理想をおろそかにした転職となってしまう恐れがあります。
自己肯定感が低く他人と比較してしまうと、自分の強みや魅力をうまく見いだせず、転職先を探す際に苦戦する可能性が高くなります。最初から負けてしまうと思い込んでいる方は、傷つきたくない気持ちから意欲的に行動できません。また、いざ転職に挑戦しようとしても、面接の際に自信がないように見え、うまく自己アピールできずにマイナスの印象を与えてしまう恐れもあります。
何がしたいかわからないまま転職活動を進めてしまうと、以下のようなリスクを伴う可能性があります。
転職活動が長期化すると、その後のキャリア形成などにも影響する恐れが考えられます。また早期退職を繰り返すほど、次の転職活動の際に「すぐに辞めてしまうのではないか」「前職で身につけたスキルが少ないのではないか」など企業側へネガティブな印象を与えてしまいかねず、転職自体が難しくなる可能性もあるでしょう。
転職したいと考えていても、ただ求人情報を見ているだけでは先へ進めません。業務内容だけでなく、さまざまな視点から自分が働きやすいと思える仕事を探す必要があります。ここでは、「転職で何がしたいか」を見つけるために重視したい転職先の探し方を5つのポイントに分けて解説します。
仕事の選び方は、どのような人生を送りたいかという点に直結します。そのため、まずは自分の理想とする人生について考え、転職したい理由を深掘りするとよいでしょう。「ワークライフバランスを保ちたい」「老後のためになるべく貯金を増やしたい」など、将来の理想像は人それぞれです。理想とする人生を明確にしたうえで、業務内容や給与、雇用条件など転職先に求める条件を見定めましょう。
「スポーツが好きだからスポーツ業界で働こう」など、「何をするか」で仕事を選択するとイメージと異なる業務内容に直面したときに不満を抱きやすく、早期退職につながる可能性があります。職場環境や雇用条件、収入面など「どのように働くか」という点を重視したほうが、理想と現実のギャップに戸惑いにくくなるでしょう。
転職先を探す際は、自分のやりたい仕事よりも得意とすることを重視したほうが働きやすさを感じる可能性が高くなります。誰かの役に立っている、自分が必要とされていると実感できる仕事は、大きなやりがいにつながるためです。また苦手なことを克服するより、強みを伸ばしたほうがスキルアップへ向けて積極的に行動できるようになるでしょう。
「転職後は、一生この会社で働こう」と考えていても、ライフステージの変化や目指す目標によって、再度転職を考えるケースもあり得ます。そのため、キャリアチェンジの際にアピールできるようなスキルや能力を身につけられる職場に勤めるのもひとつの方法です。社内の昇進だけに頼ることなく、自分のキャリアを広げられる可能性が高くなります。
いざ自分の理想とする転職先が見つかったとしても、収入が大きく下がってしまう場合にはよく検討しましょう。高収入とはいえなくても、いまの生活水準に見合った給与をもらえたほうが働き続けたいと思える可能性が高いためです。また仕事以外にもプライベート面を重視させたいと考えている場合、趣味や友人との交流などにお金を投じられるほどの収入を得られたほうが、転職後の満足度を高められる可能性があります。
転職活動は想像以上に時間や労力がかかるため、失敗したくないと考えている方は多いのではないでしょうか。転職後のミスマッチを防ぐためにも、転職活動から実際に入社するまでの過程において注意したいポイントを押さえておきましょう。ここでは、転職活動時の注意点を4つ解説します。
好きや憧れだけで転職先を決めてしまうと、実際の業務と理想にギャップを感じてしまう可能性が高くなります。元々興味がある業種でも、実際の業務内容を具体的に調べてから転職するかどうかを考えるとよいでしょう。また好きな仕事よりも、自分が得意とすることから転職先の候補を探したほうがミスマッチが起こりにくいといえます。
まったくの未経験である業種へ転職するには、ある程度の覚悟が必要です。即戦力を重視している企業の場合、未経験だと採用してもらえない恐れがあります。また採用が決まって入社できたとしても、仕事に慣れるまでに予想以上の時間や労力がかかり、大きなストレスを感じてしまう可能性もあるでしょう。
いまの職場で担当している業務や持っているスキルを活かせる転職先のほうが、「転職してよかった」と思えるケースが多いといえます。
「いまの仕事を辞めてから転職活動に集中したい」と思っていても、転職先が決まるまで退職は避けたほうが無難です。転職活動は、場合によっては長期化します。収入を得られない期間が長引くと焦って転職先を決めてしまい、転職後の後悔につながりかねません。在職中に転職活動を進めたほうが、より理想に近い転職先を見つけられるでしょう。
転職先を妥協すると、ミスマッチや早期退職につながる可能性が高くなります。とはいえ、自分の理想をすべて叶えられる条件を備えた企業はなかなか見つかりません。転職先に求める希望条件を明確にしたあとで、妥協できる条件と絶対に妥協できない条件をはっきり分けておくとよいでしょう。そうすることで、満足のいく転職先を見つけやすくなります。
理想の転職先を見つけるために重要なポイントは、年代によって異なります。
「転職したいけど、何がしたいかよくわからない」という場合、理由次第では転職せずに現在の職場で働き続けたほうがよいケースもあります。ここで紹介する5つのポイントに当てはまる方は転職しなくてもよい可能性があるため、転職活動を始める前に確認しておきましょう。
現職の業務内容に大きな不満がなく、次にやりたいことが明確に決まっていない段階では転職の必要性が低いといえるでしょう。「友人が転職に成功したから」「仕事に飽きてしまった」など漠然とした理由で転職活動を始めても、明確なゴールが見つからず失敗に終わる可能性があります。
現在の業務に対する不満は、転職せずに解決できることがあります。たとえば資格取得やスキルアップによって昇給を目指す、他部署への異動で職場環境を変えるといったケースです。ほかにも、仕事の成果を認められた、難しい仕事を乗り越えたなど、小さなことでもやりがいを見いだせる可能性があります。このように仕事への捉え方を変えてみると、転職せずに現状の満足度を上げられるようになるでしょう。
転職活動中は、これまでどおりに働けなくなる可能性があり、収入が減ってしまう恐れがあります。また転職によって、生活スタイルが変化する可能性も考えられるでしょう。「いまの安定した生活を変えたくない」という場合は、現在の職場で働き続けたほうが無難だといえます。
業務内容や雇用形態に満足していなくても、職場環境や人間関係が良好な場合はそのまま働き続けたほうがストレスを抱えにくい可能性が高いといえます。転職すると人間関係がリセットされ、慣れない環境で一から関係を構築しなければなりません。特に意識していなくても、人間関係が良好、離職率が低いなどの特徴を持つ企業は、他社に比べて良好な労働環境が整っているといえます。
個人の事情に合わせた働き方ができる、有給休暇を十分に取得できているなど、ワークライフバランスが取れている企業は転職の必要性が低い可能性があります。結婚や出産、育児などライフステージが変わった際に、これまでより働きやすさを実感するケースが多々あるためです。
業務内容に満足していない場合もすぐに転職活動を始めるのではなく、部署を異動するなどの方法を取れば自分の理想の働き方を実現できる可能性があります。
現在の仕事に対して悩みがある、今後のキャリアについて考えたいなど、「転職したい」と考える理由は人それぞれです。またやりたい仕事がよほど明確になっていない限り、転職で何がしたいかわからないと悩んでしまうケースは多いでしょう。
マイナビエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが現職に対する不満や転職先に求める希望条件などを伺ったうえで最適な転職先をご提案します。今後のキャリア形成や面接対策などのアドバイスも行っているため、今後の働き方で困っていることがあればぜひご相談ください。
「転職したいけど、何がしたいかわからない」という状態は、現状を変えたくてもどのように行動すればよいか方向性が見えず、辛い時期だといえます。まずは自己分析で自分の強みや理想を明確にすることが重要です。そして世の中の仕事に関する情報を広くインプットすることで、転職の方向性が見えてくるでしょう。マイナビエージェントでは、一人ひとりの希望に沿った転職先をご提案します。転職を成功させたい方は、ぜひご活用ください。
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