更新日:2022/04/12
この記事のまとめ
転職は、人生における大きなターニングポイントのひとつです。「失敗した!」と思っても、すぐにまた別の企業を探すというわけにはいきませんから、転職先の検討は慎重に進めなければいけません。
しかし、実際には、転職を後悔してしまう方もいます。
一体どうして失敗してしまうのか、転職に後悔した場合はどうすれば良いのかについてご説明します。
今まさに転職を後悔しているという方だけでなく、これから転職を考えているという方も、後悔しない転職をするためのポイントについて知っておきましょう。
目次
転職した後、すぐに「辞めたい」と思ってしまう方の理由は、大きく3つに分けることができます。
それが、転職先での「仕事内容」「待遇」「職場環境」に対する不満です。
仕事内容は、求人票や面接の際に確認することができます。しかし、実際に入社してみたら、思っていた仕事と違っていたということもあるでしょう。
特に、強く希望する仕事があって、そのために転職をしたという方の場合、仕事内容が希望どおりでないと、「これでは何のために転職をしたのかわからない」という後悔につながりやすくなります。
また、具体的な仕事内容に対する不満だけでなく、いつまで経っても初歩的な仕事しか任せられず、キャリアアップのビジョンが描けない、成長につながる仕事ができていないといったことも、転職への後悔の原因となる場合があります。
待遇と一口にいっても、給与、休日、残業時間、研修制度など、実際の内容は多岐にわたります。
中には、求人票に書かれていた待遇と実際に提示された労働条件が異なっていたり、入社してみたら想定よりも残業時間がかなり多かったりといったこともあるでしょう。
このような待遇に対する不満は、給与アップや労働時間の改善などを目的として転職をした人はもちろん、そうでない方にとっても大きなストレスになりうるものです。
職場環境についての不満でしばしば耳にするのが、人間関係です。
同僚や上司がどういう人なのかは、入社してみないとわからない場合も多いため、事前の判断がつきにくい部分でもあります。
また、朝礼や朝のラジオ体操、掃除などが苦痛である、自由に飲み物を飲むこともできない、水回りがあまり清潔でないといったこともストレスの原因になります。
それでは、転職した後で「失敗した!」と感じたら、どうすれば良いのでしょうか。後悔するに至った問題によって、とるべき対処法も変わってくるでしょう。
先程ご紹介した3つの不満への対処法についてご紹介します。
仕事内容に対する不満には、そもそも聞いていた仕事内容と違うという場合と、自分が思い描いていた仕事内容と現実の仕事内容にギャップがあるという場合の2種類があります。
前者の場合は、まず、直属の上司に相談をしましょう。
採用側と現場の管理監督者のあいだで意思の疎通がうまくいっていない可能性もあります。なぜこのようなギャップが生まれたのか、原因を探って改善を求めていく必要があるでしょう。
一方、後者の場合は、自分が仕事内容を勘違いしてしまっていた可能性もあります。
まずは、自分が希望している仕事に関われる可能性があるのかどうか、同僚などに質問してみてください。同じチーム内で別の方がその仕事を担当している場合は、希望することで将来的に関われる可能性もあるでしょう。
しかし、そもそも見当違いで、そのような仕事は発生しないという場合は、気持ちを切り替えて今の仕事をしていくか、その仕事ができる環境を自らが作り出すか、別の企業への転職を検討するかのいずれかの選択肢をとることになります。
思っていた仕事ができなかったときに意識すべきなのが、「すぐに悲観的にならない」ということです。まずは冷静に、今自分がしている仕事と向き合ってみてください。
将来的にどんな仕事が発生し、どのようなキャリアを積んでいけるのかをあらためて考えてみることで、「これはこれで悪くない」と思えるかもしれません。
あるいは、自分自身がその仕事に対応できるだけのスキルを身に付けて、企業の業務範囲を広げるよう提案することもできるでしょう。
どちらも難しいという場合には、再度別の企業への転職を検討することになりますが、これらの選択肢は、どれも一朝一夕に答えを出せるものではないでしょう。
直情的に行動するのではなく、まず冷静に考え、十分検討してから行動することが大切です。
待遇に対する不満についても、「求人票や面接時の話と実情が違う」というケースと、「先方から提示されていた内容の通りだが、自分が勘違いしていた」というケースがあります。
待遇に不満を感じたら、まずは「労働条件通知書」を確認してみてください。
ここには、給与や就業時間、休日などの条件が全て記されています。その内容と実情が異なる場合は、労働条件通知書を提示した上で、上司と話し合いの時間を持つようにしましょう。
また、自分の勘違いであったという場合も、実際の待遇が労働基準法に違反していないかについては確認する必要があります。
たとえば、残業時間に対して割増賃金が正しく支払われていない場合や、所定労働時間で賃金を割った場合に最低賃金を下回る場合、有給休暇の取得を認めてもらえない場合などは、法的に問題がある企業だといえるでしょう。
上司に労働条件の改善を求めるか、労働基準監督署に相談に行くか、転職をするかの選択をすることになります。
職場環境についての不満は、なかなか改善が難しいケースも少なくありません。特に、人間関係のストレスは、離職の原因にもなる重大なものです。
「自分から極力笑顔で挨拶をするようにする」「それぞれの人の人間性を観察して、トラブルを回避するように努める」といった対処をするとともに、深刻度に応じて異動願いを出すなど、消極的な改善策についてもとっていく必要があります。
また、職場の清潔さや福利厚生面などについての不満については、ある程度我慢するしかない部分もあるでしょう。
できるだけ快適に仕事ができるよう、自分自身でデスク周りの環境を整えたり、周囲の人に呼び掛けて改善を目指したりするといった対処法で、解決を目指します。
実際に働き始めてみないとわからない部分も多いですが、できる限りの準備をしておくことで、転職後に後悔するリスクをできる限り低くすることが可能です。
転職で後悔しないために心掛けておきたい3つのポイントをご紹介します。
「転職したい」と漠然と考えている方に、「どうして転職をしたいのですか」と聞くと、「今の企業は給料が低い」「将来性がない」「残業がきつい」「人間関係は悪くないけど、やりたい仕事ではない」など、いろいろな不満や理由が出てきます。
実際に、転職を意識したときの理由はひとつではないという場合がほとんどです。しかし、これらの問題は、全てが同じだけの重さを持ったものではないはずです。
転職をすることで、最も解決したい問題や、叶えたい希望が何なのか、あらためて考えてみてください。
自分の軸が定まっていない状態で転職活動を始めてしまうと、一番の理由ではない部分を魅力に感じた企業に入社してしまい、後悔するという事態にもなりかねません。
たとえば、「残業時間が長すぎるのが辛い」という理由で転職先を探していたのに、探しているうちに「こんな求人もあったのか、おもしろそう!」と安易に応募をしてしまい、結果、入社が決まったものの、残業時間については改善できなかったというようなケースです。
なぜ転職をするのか、転職した先でどのような自分になりたいのかということについては、事前にしっかり検討しておく必要があります。
また、応募する前に、その企業で実際に自分が働いた場合を想像し、1年後、2年後、3年後に希望どおりの自分になれるかどうかを考えてみるのもおすすめです。
入社する前に、できる限り企業に関する情報を集めておきましょう。
今は、インターネット上で多くの口コミをチェックすることができます。また、実際に働いている方が、卒業した学校の先輩や後輩などにいるようであれば、積極的に話を聞きに行ってみてください。
それと同時に、企業の業界内での立ち位置や、具体的にどういった仕事をしているのか、自分が任される仕事はどのようなものになるのかについても見ておく必要があります。
わからないことについては、面接で積極的に質問して、不明点がないようにしておきましょう。
また、面接の際は、どのような方が働いているのか、職場環境はどのようになっているのかといったこともさりげなく確認しておきましょう。実際に配属されるチームメンバーの1日の仕事の流れなどを聞いておくと、実際に働き始めた後の生活を想像しやすくなります。
転職エージェントは、様々な業界や企業に対する情報を多く持っていることが一般的です。個人で業界研究や企業研究をするだけでなく、転職エージェントを利用することで、より多くの情報を手に入れることができるようになります。
また、情報を多く持っているということは、希望に合致した企業の提案を受けることもできるということです。自分だけでは見つけられない非公開求人情報などを紹介してもらえる可能性もありますから、積極的に利用しましょう。
自分自身の希望を見つめ直すという意味でも、転職エージェントのキャリアアドバイザーと面談をしたり、キャリアシートを記入したりすることが役立ちます。
自分のこれまでのキャリアを振り返った上で、今後を考えていくときに、第三者に話を聞いてもらうということは非常に効果的です。人に話すことで自分の考えを整理することもできますし、プロの目から見た自分自身の市場価値についても知ることができます。
マイナビエージェントでは、希望する業界に詳しいキャリアアドバイザーが担当として転職のサポートを行います。
また、非公開の求人もあるため、自分では見つけられなかった企業との出会いがあるかもしれません。こうしたサービスを積極的に活用して、より有利な転職を目指しましょう。
転職に後悔しているにもかかわらず、そのままの環境で働き続けるのは、多大なストレスになりますし、キャリア形成という意味でも無駄な時間になってしまうでしょう。
現状を打破するためにはどうしたら良いのか、あらためて考えてみてください。
まずは、後悔の原因を探って対処法を探し、それでもダメなら、再度転職を視野に入れることになります。とはいえ、焦って転職をすると後悔につながるおそれもありますから、慎重に準備を進めるようにしてください。
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