更新日:2024/10/04
この記事のまとめ
現職に何かしらの不満がある場合は、転職するのが有効です。転職すれば働き方や人間関係などで抱えている問題を解決できる可能性があります。とはいえ転職は人生における重要な決断であり、悩むのも無理はありません。
この記事では、「転職したい」と思ったときの考え方や対応について解説します。また、転職活動に向けた準備や選考対策の基本についても紹介しているため、転職を成功させたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
転職すれば、給料をアップできたり理想の働き方が実現できたりなど、多くのメリットを得られる場合があります。とはいえ転職には失敗するリスクもあり、「自信が持てない」「転職活動に割く時間がない」など、さまざまな理由から悩むこともあるでしょう。
まずは「なぜ転職を悩むのか」を明確にすることが大事です。ここでは、転職を悩む主な理由を5つピックアップして紹介します。
転職したいけどスキルに自信がなく、「採用されないのではないか」と不安を抱える方もいるでしょう。スキルに自信がない場合は、転職先で求められる知識やスキルを先に習得してから転職活動を進めるのがポイントです。
たとえば、未経験でITエンジニアへ転職したい場合、プログラミングスクールに通ったりIT関連の資格を取得したりしてから転職活動を始めるとよいでしょう。また、未経験者を募集している企業もあるため、スキルに自信がない場合は転職しやすい求人を選ぶのもポイントです。
「転職したいけど、やりたい仕事が分からない」「自分に向いている仕事が分からない」といった方も多くいます。そういった方は、自分の長所や短所を深掘りして得意・不得意を明確にしてみてください。長所が分からない場合は、過去に仕事で褒められた経験がないかを思い返してみましょう。
自己分析が難しい場合は、家族や友人に自分の長所・短所について聞いてみるのも手です。向いている仕事に就ければ、高いモチベーションを維持して働けるようになります。
また、やりたい仕事が見つからない場合は、世の中にどういった仕事があるのかを調べてみるのもおすすめです。さまざまな求人に触れることで、「テレビ関係の仕事が面白そう」「Webデザイナーの仕事が楽しそう」といったように、気になる仕事が見つかる可能性があります。
転職すると環境が大きく変わるため、なかなか勇気が出ない方もいます。勇気が出ない方の特徴として多いのが、「自己評価が低い」「完璧を求めすぎている」です。そういった方は、スキルを習得して自信や勇気をつけるとよいでしょう。資格取得を目指したり、スクールに通ってスキルを習得したりするのもおすすめです。
また、「失敗しても大丈夫」という気持ちも大切にしてみてください。選考で何十回も落ちる人は少なくありません。世の中には多くの求人があるため、何回落ちたとしても気にせずにトライし続けましょう。
退職してから転職活動を始める場合は、次の転職先が決まるまで収入が途切れてしまいます。転職先はすぐに決まるとは限らないため、長期戦となることもあるでしょう。経済的な不安がある場合は、現職を続けながら転職活動をすることをおすすめします。
仕事終わりや休日を使っての転職活動は大変ですが、安定した収入を得られるため、経済的にも精神的にも余裕が生まれます。またブランク(離職期間)も生じないため、採用で不利になるリスクも避けられます。
転職活動には求人探しから応募書類の作成、選考対策、面接など多くの時間を要します。しかし、働きながらの転職活動で時間を作ることが難しい方もいるでしょう。そういった方は、退職してから転職活動を始めることも選択肢に入れてみてください。
退職すれば心身ともにリフレッシュしてから、じっくりと転職活動に時間を充てられます。転職先を早めに決めたい場合は複数社の求人にまとめて応募するか、転職エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。
多くの人は、どういった理由で転職を決意するのでしょうか。株式会社マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)によると、よくある転職理由は以下のとおりです。
現職に対して、上記と同じような悩みを抱えている場合は転職を前向きに検討するとよいでしょう。ここでは、転職の判断基準について解説します。
参照:転職動向調査2024年版(2023年実績)(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
給与が低いと、老後の貯蓄が困難になったり、マイホームを建てたり、趣味にお金をかけたりするのが難しくなります。「お金」が働く目的のすべてではないにしても、豊かで安定した生活を送るにはある程度の給与が必要です。
現職で給与を上げるのが難しい場合は、前向きに転職を検討することをおすすめします。給与は業界・会社によって異なるため、転職すれば大幅に年収が上がる可能性もあります。
働くうえで職場の人間関係は重要です。一般的に、多くの仕事は社員間でのコミュニケーションが必要であり、人間関係が悪いと業務の効率が落ちることがあります。また、精神的な負担も多くかかり、健康に支障をきたす可能性も少なくありません。
転職すれば、仕事上の人間関係がリセットされるため、悩みを解消できるでしょう。自分と相性のよい上司や同僚に出会える可能性もあります。
将来性が危ぶまれている会社で働き続けると、いずれ転職が必要になるでしょう。一般的に転職は年齢を重ねるほど不利になりやすいことから、転職活動を始めるタイミングが遅くなるほど「自分に合った職場が見つからない」といった状況に陥りやすくなります。
会社や業界の将来性が怪しい場合は、早めに転職を決断するのが賢明です。しかし変化の激しい世の中にあって、一概にどの業界・会社の将来性が安定しているとはいえません。将来性の高い会社を見極めるには、転職エージェントのキャリアアドバイザーなどの専門家に相談することをおすすめします。
現職で働き続ける以上、仕事内容を大きく変えることは難しいといえます。仕事内容に不満があり、ほかにやりたい仕事がある場合は転職したほうがよいでしょう。仕事内容に不満を抱いたまま働き続けると、ストレスがたまりやすくなります。またモチベーションも下がり、思うように成長できなくなる可能性があります。
一方で、自分の好きな仕事や興味のある仕事に就ければ、日々が楽しく充実するでしょう。モチベーションも高い状態をキープでき、早期のキャリアアップや年収アップに期待できます。
結婚や介護、引っ越しなどによって生活スタイルが変化し、現職の働き方や待遇に不満が出た場合は転職をおすすめします。たとえば「親の介護が必要となり、自宅で見守りながら仕事がしたい」といった場合、リモートワークが可能な仕事を探すのが賢明です。
ほかにも、「子どもの送り迎えに合わせて出勤時間を調整したい」といった場合は、フレックスタイム制度を設けている会社が適しているでしょう。自分に合った働き方や待遇の会社へ転職すれば、ワークライフバランスを実現しやすくなります。
転職したいと考えているものの、実際に行動に移せない方は多いのではないでしょうか。生活の中で仕事は大きな割合を占めるため、簡単に転職に踏み切れないのも無理はありません。まずは自己分析をして、自分の状況を正しく把握しましょう。
ここでは、転職を考えたときに確認したい項目を3つ紹介します。「転職に踏み切るべきか」迷った際の判断材料にしてみてください。
転職は自分にとってよりよい未来を創るための「手段」です。転職後も状況が変わらない、または不満や悩みが増えるようであれば、転職した意味がなくなってしまいます。「とりあえず環境を変えてみよう」「職場が変われば何とかなる」と考えて転職しても、現在と同じ理由で悩む可能性があります。
思うようにキャリアを描けず、「転職してから何をしたいのか考えよう」とやみくもに転職活動を進めるケースも注意が必要です。転職活動に割く労力や時間を無駄にしないためにも、まずは現職を辞めずに問題を解決する方法がないか探ってみましょう。
「転職したほうがよいのだろうか」と悩んでしまう根底には、明確なキャリアを描けていない可能性があります。まずは「5年後は〇〇に携わりたい」「10年後は〇〇のポジションで活躍したい」など、長期的な目標を考えてみましょう。
長期的な未来を思い浮かべたときに、現職のままで目標を達成できそうであれば無理に転職せず、いまの環境でキャリアを積むのもひとつの方法です。もし、現職のままでは理想の未来が描けないと感じた場合には、このタイミングで転職に踏み切ってみましょう。
仕事でトラブルを起こしてしまったときや、人間関係がうまくいかないときに転職を考える方も多くいるでしょう。
仕事や環境を変えたい気持ちで転職に踏み切ること自体には問題はありません。しかし、一時的な感情で無計画に転職活動を進めても、転職を成功させるのは難しいといえます。なぜなら、転職を成功させるには「キャリアの棚卸し」や「自己分析」を行ったうえで、計画性を持って進める必要があるためです。
もし冷静さを失っているのなら、一度落ち着いて「転職したい気持ち」と向き合ってみましょう。
転職を決意したら、成功させるためにしておきたい準備があります。ここでは、どの業界や職種を目指す際にも必要となる準備について紹介します。「転職を成功させて理想のキャリアを築きたい」「新しい環境で目標にチャレンジしたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
スムーズに転職活動を進めるためには、転職したい理由を明らかにすることが大事です。転職軸がぶれてしまうと、企業から内定をもらえたとしても転職本来の目的は果たせない恐れがあります。
転職軸が見つからない方は、なぜ現職を辞めたいのかを掘り下げてみるとよいでしょう。たとえば「年収が低い」が退職理由であれば、「なぜ年収が低いのか」まで考えます。「給与水準が低い業界にいるから」「専門的な資格を持っていないから」など、人によって状況は異なります。まずは転職を決めたきっかけに目を向け、転職軸を作成してみましょう。
現職を続けながらなのか退職後なのか、どのタイミングで転職活動を始めるかを考えましょう。在職中に転職活動をする場合、金銭面の不安を感じずに済むメリットがあります。適切なタイミングを見計らって転職に踏み切れるのもメリットです。一方で、日々の業務と並行する必要があるため、転職活動に割く時間が少なくなります。
退職後に転職活動を開始する場合は事前準備や選考対策の時間を十分に取れますが、収入面に不安を感じるケースもあるでしょう。転職がスムーズに進まないと空白期間が長引くうえに、焦りから妥協して転職先を決めてしまって後悔する恐れがあります。
転職活動を効率よく進めるために、キャリアの棚卸しを行いましょう。キャリアの棚卸しとは、これまで経験してきた仕事について掘り下げ、仕事の向き・不向きや得意・不得意を把握する作業です。キャリアの棚卸しをすると、自分の強みが明確になります。
市場価値も把握できるため、需要があるのはどの業界や職種なのかといった部分も判断できます。また、仕事に対する価値観と向き合うきっかけにもなるでしょう。
働きたい業界または職種を絞り込めたら、その業界や職種についての情報を集めます。情報を集める方法はいくつかありますが、まずは求人情報をチェックしてみましょう。求人誌を購入したり、転職サイトを閲覧したりして、希望する業界や職種の求人を確認します。
スカウト型の転職サイトや転職エージェントもおすすめです。転職エージェントに登録すると、求人誌や求人サイトには掲載されていない「非公開求人」もチェックできます。
自分の希望に合った求人情報があっても「即応募」はおすすめできません。なぜなら、求人情報に記載されている「募集内容」だけでなく、企業全体の情報についても知っておく必要があるためです。企業研究をして企業への理解を深められれば、転職後のミスマッチも防げます。
「企業のHPや資料を確認する」「インタビューやブログ記事をチェックする」など、企業研究の方法は数多くあります。企業研究の際は、ライバル企業や業界の情報まで確認するのがポイントです。
転職の成功確率を上げるには、徹底した選考対策が重要です。転職の主な選考プロセスは、「履歴者や職務経歴書による書類審査」と「面接」の2つあります。ここでは、履歴書や職務経歴書の作成、面接時における大事なポイントを紹介します。
採用担当者にとって履歴書は、応募者の経歴や人物像、入社意欲を知るための書類です。履歴書にはフォーマットがあり、基本的な書き方が決められています。しかし、自己PRや志望動機欄は応募者が文章で自由に表現できる項目であり、ライバルと差別化を図れるポイントです。自分の経歴に自信がなくても、自己PRと志望動機欄の書き方を工夫すれば書類選考の通過率を上げられます。
自己PRは、自分が志望先企業で戦力になることをアピールする項目です。ただ自分の強みを記載すればよいわけではなく、志望先企業が求める人物像を理解したうえで、アピールするスキルや経験を厳選して伝えるのがポイントです。
志望動機は自信の入社意欲を伝える項目で、数ある企業の中から志望先企業を選んだ理由を記載します。志望動機がどの企業にも使える汎用的な内容だと、入社意欲を疑われてしまいます。志望先企業だけでなく競合他社についても調べ、「志望先企業にしかない強み」を盛り込む形でオンリーワンの志望動機を作成しましょう。
採用担当者にとって職務経歴書は、応募者の職歴を深く知り、自社で戦力になるかを分析するための書類です。履歴書と違って職務経歴書には明確なフォーマットがなく、応募者によって出来栄えに差が出やすい傾向にあります。
職務経歴書を作成する際のポイントは、「見やすさにこだわること」です。たとえば、文章ばかりではなく、箇条書きや表を用いるのも有効といえます。また、実績や経験などを記載する際は、数字を活用してイメージを膨らませやすいよう工夫することも大事です。
数字でアピールできる実績がない場合でも、仕事への向き合い方や苦労を乗り越えたエピソードなどを具体的に記載すれば真面目に働く姿勢が伝わるでしょう。
面接は、企業側が応募者の人物像やビジネスマナー、コミュニケーションスキルなどを深く知るための選考プロセスです。面接の基本的なポイントには、以下の3つがあります。
1つ目のポイントは、入退室や受け答えのマナーを押さえることです。入退室であれば、ドアをノックする回数、席に座るタイミングなどが適切かを見られます。受け答えでは、表情や声のトーン、話す姿勢が社会人として適切かを分析されます。
2つ目のポイントは、定番の質問に対して答えを用意し、スムーズに返答することです。たとえば「自分の長所と短所を教えてください」「大きな失敗をしたことはありますか」といった定番の質問に対してスムーズに答えられないと、準備不足を疑われてしまいます。「準備不足=入社意欲の低さ」を意味するため、想定される質問には事前に答えを用意し、スムーズに答えられるよう練習を重ねることが大事です。
3つ目のポイントは、面接の終盤で採用担当者から「何か質問はありますか」と聞かれた際の質問を用意することです。採用担当者は逆質問から応募者の入社意欲を見ています。企業研究をして逆質問をいくつか用意しておきましょう。
転職ではそれぞれの年齢層において、成功するための戦略やアプローチが異なります。そのため、年代に応じた最適な転職アプローチ方法を知ることが大切です。ここでは、20代・30代・40代・50代の年代別に転職成功のポイントを紹介します。
20代はキャリアのスタート地点といえます。過去の経験やスキルは30代や40代と比べると乏しいため、将来性や柔軟性、成長意欲をアピールすることが大切です。また20代はポテンシャル採用が狙えることから、未経験の業界や職種にも転職できる可能性もあります。
興味のある業界や追いかけたい夢がある場合は、ぜひ挑戦してみてください。20代はキャリアを構築する重要な時期であるため、慎重に転職する業界・職種を選ぶようにしましょう。
30代は20代と比べて即戦力となる人材が求められます。未経験の業界や職種への転職は難しくなるため、転職をスムーズに成功させたい場合は、これまでに培ってきたスキルや経験が活かせる仕事を選ぶとよいでしょう。
また、30代はライフステージの変化も多い年代です。結婚や出産、子育てなど家庭の状況も考慮して転職先を選びましょう。特に転職によって収入が変動する場合は、生活費や将来の備えに支障をきたさないか注意する必要があります。
一般的に40代・50代は管理職が多い年代であるため、転職ではマネジメントスキルや企画力が求められます。過去にプロジェクトを成功させた経験、リーダーシップを発揮した場面など、具体的なエピソードを交えて伝えてみてください。
また、企業側は40代や50代の採用に対して「自社になじめるのか」と不安に思うケースが多いため、柔軟性や謙虚さをアピールすることも大切です。
転職すべきか自分では決められない方は、転職エージェントを活用してみましょう。転職エージェントは、専任のキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職を無料で支援するサービスです。
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「転職したいけど一歩が踏み出せない」といった場合は、その原因を探ることが大事です。「スキルに自信がない」「やりたいことが分からない」など、原因が分かれば対策を立てられます。自己分析をし、転職が正解なのかをじっくりと考えてみましょう。
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