更新日:2024/08/28
この記事のまとめ
転職には、年収アップや人間関係をリセットできるなどのメリットが多くあります。しかし、転職は今後の人生を大きく左右する決断であり、一歩踏み出すことに勇気が出ない方もいるでしょう。転職で勇気が出ないときは、その原因と対策を知ることが大事です。
この記事では、転職する勇気が出ない方へ向けて対処法を5つ紹介します。また、転職を決断したほうがよい場合と転職を急がないほうがよいケースについても解説しているため、悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
「どのくらいの人が転職しているのか」「転職して後悔はないのか」など、気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、株式会社マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)の結果を基に、正社員の転職率と転職に満足している人の割合を紹介します。
参照:「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
株式会社マイナビの調査によると、2023年に転職した20代~50代男女の割合は7.5%でした。なお、2019年の転職率は7.0%、2020年は4.9%、2021年は7.0%、2022年は7.6%であり、例年大きな変化はありません。2020年の転職率が減少している理由としては、新型コロナウイルス感染症の影響が考えられます。
2023年の転職率を男女年代別で見ると、転職率が最も多いのは20代男性で「13.6%」、2番目に多いのは20代女性で「12.7%」、3番目に多いのが30代男性で「11.1%」です。調査結果からは、20代~30代で転職するのはそう珍しいことではない様子がうかがえます。
株式会社マイナビの調査によると、2023年の転職者全体で「転職に満足している」と答えた人は52.6%と、半数を超える結果となりました。また、転職後の変化として「仕事に取り組みやすくなった」と答えた人の割合は「47.1%」、「1日あたりの労働時間が減った」と答えた人の割合は「44.2%」、「年収が上がった」と答えた人の割合は「43.0%」です。
ほかにも、「仕事のやりがいを感じられるようになった」「自分に合った仕事ができるようになった」など、転職後にポジティブな変化を感じている人が多いことが分かります。
転職すると、働き方やライフスタイルが大きく変わる場合があります。そのため、新しいキャリアへの一歩を踏み出すことに対して不安や懸念を抱く方は多いのではないでしょうか。ここでは、転職を迷う理由を7つ紹介します。
「現在の仕事を辞めて転職しても、自分に合った転職先は見つからないのでは」と不安に思う方もいるでしょう。たとえ転職できたとしても、転職先の企業が前職よりも優れているとは限りません。
給与や福利厚生などはある程度事前に確認できますが、実際の労働時間や仕事内容、人間関係などは入社してみないと分からない部分です。いまの職場に対して多少の不満があったとしても、転職することでいっそう悪くなるリスクを考えて、「転職しないほうがよいかもしれない」と現状を維持する方も多くいます。
転職すると、いまの仕事で築いていたキャリアが無駄になってしまう可能性があります。スキルや経験を次の仕事に活かすことは可能ですが、社内や取引先との間でできた信頼関係、現在の職場で受けてきた評価は一度リセットされます。社内で一定の評価を得ている場合は、本当にそれを捨てて新しい職場に飛び込むことが正解なのか悩む原因となるでしょう。
転職すれば、人間関係を一から構築する必要があります。転職先にどのような人がいるのか分からず、「なじめないかもしれない」と不安になる方もいるでしょう。転職先になじめるかどうかは、人と人との相性によって決まることもあります。
転職先でなじめるか不安な場合、SNSや口コミサイトなどで職場のリアルな雰囲気をリサーチしたり、可能であれば企業訪問をしたりするとよいでしょう。
お世話になった上司を「裏切れない」という気持ちから、退職意思を伝えにくいと感じる方がいます。また、人手不足によって引き留めにあったり、会社の人に迷惑をかけたりするのではと心配する方もいるでしょう。
しかし、キャリアの選択は個人の自由であるため、退職を切り出しにくいからといって転職したい気持ちを抑える必要はありません。退職を切り出すタイミングや伝え方さえ気をつければ、円満に退職することは可能です。
給料は会社の規定に沿って支払われるため、転職すれば収入が下がる可能性もあります。特に未経験の業種や職種への転職となると、これまで培ってきたスキルや経験が活かしにくく、年収が下がる可能性は高いといえるでしょう。
しかし、現職よりも給与水準が高い業種・職種へ転職すれば収入を上げられます。また求人の選び方や交渉によって年収を大幅に上げられる場合もあるため、やりたい仕事がある場合は挑戦してみるとよいでしょう。
どれだけ優秀な人でも、転職先がすぐに決まるとは限りません。転職先が思うように決まらないと、自信を失ってしまう可能性があります。また、現職を退職してから転職活動を始める場合、転職先が見つかるまで収入が途絶えてしまいます。転職活動の長期化によって、経済面での焦りが生じる場合もあるでしょう。
転職活動の長期化を心配する場合は、働きながら選考を受けるのがおすすめです。また、複数社の求人にまとめて応募したり、転職のプロである「転職エージェント」のサポートを受けたりすると、スムーズに転職先が決まるでしょう。
転職先が決まっても、いざ入社すると「思っていた会社ではなかった」「職場の雰囲気が合わなかった」といったようにミスマッチが発生する可能性があります。転職は何度も繰り返せるものではないため、ミスマッチが生じないか不安になるのも無理はありません。
ミスマッチを100%防ぐのは難しいといわざるを得ませんが、企業研究によってリスクを軽減することは可能です。求人情報に記載された情報だけでなく、志望先企業のHPやSNS、口コミサイトなどで徹底的に情報収集するとよいでしょう。また、可能であれば企業見学を申し出るのも手です。
「転職したいものの勇気が出ない」という方も多いでしょう。転職には失敗するリスクがあるため、勇気が出ないのも無理はありません。しかし、失敗するリスクを減らすことは可能です。また、転職活動の方法によっては、現在よりよい条件の職場へ転職できる場合があります。ここでは、転職する勇気が出ない方へ向けて対処法を5つ紹介します。
なぜ転職する勇気が出ないのか、その原因を知らないと適切な対策は立てられません。まずは自分が転職において不安に感じている要素を探ってみましょう。たとえば、「転職活動が長引かないか不安」といった場合は、「複数社の求人に応募する」「転職エージェントを利用する」「転職スケジュールを立てる」などの対策が考えられます。
ほかにも、給料が下がることへの懸念に対しては、「給与水準の高い業界・職種へ転職する」「キャリアアドバイザーに条件交渉をお願いする」といった対処法が有効です。不安となる要素を明確にして対策を講じれば、自信を持って転職活動に臨めるようになります。
自分のキャリアや人生において、重視することと妥協できることが何なのかを考えてみてください。転職するかどうか漠然と考えているときは、優先順位を意識せずに、不満ばかりを列挙してしまうケースが多くあります。
しかし、自分が希望する条件をすべて満たせる仕事先や働き方は、それほど多くはありません。自分にとって何が大切なのかを改めて考え、それを現職で実現する方法はないのか、転職することで実現可能になるのかを検討してみましょう。
現在の職場にもよいところがあり、転職を迷うこともあるでしょう。そのときは仕事を変えるのではなく、いまの働き方を変えることで問題が解決できないかを検討してみてください。
自分だけで解決できないことは上司や同僚と相談しながら進める必要がありますが、このプロセスを「面倒」と感じる方もいるでしょう。しかし、成功するか分からない転職に踏み切るよりも、現職の働き方を変えたほうがメリットは大きいといえます。
家族や友人、知人など、転職を経験している人から話を聞いてみるのも有効です。「転職に対してどのような不安があったか」「どう克服したか」などを聞いてみてください。転職経験者によるリアルなエピソードや実体験に基づいたアドバイスは、転職の成功確率を上げるのに役立ちます。
周囲に転職経験者がいない場合は、インターネットで経験談を探してみるのもおすすめです。自分と同じ年代、同じ不安を持った人が、どのように転職活動を進めたのかを調べてみましょう。
いまの状況を、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するのもひとつの方法です。「転職すべきかどうか」「どのような働き方をしたらよいか」といったことについて、専門家の知見に基づいた客観的なアドバイスをもらえます。
そのほか、キャリアプランを作成するセミナーなどに参加して、自分のビジョンを定めることも大事です。転職のプロによる助言で、自身のキャリアの方向性を明確にできます。
現在の職場を辞めて転職すると、職場環境が好転したり、不満を取り除けたりする可能性があります。給料や職場の人間関係、働き方も転職によって改善することがあるでしょう。ここでは、転職するメリットを5つ紹介します。
待遇のよい企業に転職できれば、福利厚生の改善や給与アップに期待できます。同じような仕事内容でも、所属する企業や職場によって給与は変動します。ただし、転職後に予想に反して給与が下がってしまうケースもあるため注意しましょう。求人を探す際は、給与面や待遇面での希望を明確にして企業を選定することが大事です。
株式会社マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)によると、転職活動を始めた理由として「給与が低かった」と答えた人の割合が「11.5%」と最も多く、次いで「職場の人間関係が悪かった」と答えた人は「9.1%」いました。職場における人間関係が原因で転職を決意した方が比較的多いことが分かります。
職場の人間関係を改善するのは容易ではありません。改善しようと行動するのも、精神的な負荷がかかります。転職すれば人間関係をリセットでき、相性のよい上司や先輩と一緒に仕事をできる可能性があります。
参照:「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
サービス残業や休日出勤が当たり前の会社であれば、個人の努力だけで労働時間を減らすことは難しいといえるでしょう。サービス残業が常態化している企業では、どれだけ働いても給料は増えずに、労働の負担だけが増えていく悪循環に陥ります。
残業が少なく、休日休みがもらえる企業を選んで転職を成功させれば、労働時間の負担が多い生活から抜け出せるでしょう。
同業界・同職種の転職であっても、基本的に扱う製品やサービス、仕事の進め方などは異なります。転職すると現職を続けていては得られなかった経験を積むことができ、自分の成長につながる点がメリットです。また、さまざまな経験を積むと自分の考え方や価値観にもよい影響を与えることがあります。
そのほか、転職でキャリアアップを狙うことも可能です。過去の経験を高く評価してくれる転職先を探すことで、現在よりも好条件で働ける可能性があります。
やりたい仕事や得意とする分野の仕事に就けるとモチベーション高く働け、仕事に充実感を得やすくなります。また、意欲的に仕事に取り組むことで成長も早くなり、キャリアアップや年収アップの可能性も高くなるでしょう。
年齢を重ねると転職の難度が上がるため、「やりたい仕事がある」「挑戦してみたい分野がある」といった場合は、早めの転職を検討してみてください。
自身の置かれている状況によって、転職したほうがよいかどうかは異なります。転職は勇気のいることで、迷う気持ちもあるでしょう。しかし以下の3つのケースに当てはまる場合は、転職を決意してできる限り早めに行動することをおすすめします。
「毎日長時間労働している」「休日出勤が多い」といった場合は、早めに転職したほうがよいといえます。長時間労働によってストレスや睡眠不足が蓄積すれば、健康面に大きな被害をもたらすでしょう。場合によっては、社会復帰が難しくなるほどの病気を患ってしまう可能性もあります。現職の長時間労働が改善されず、心身ともに負担を感じているのであれば、早めに転職を考えてみてください。
「ハラスメントが横行している」「社内の人間関係が悪い」など、職場の雰囲気に問題がある場合は転職を検討したほうがよいでしょう。職場の雰囲気が悪いと、仕事へのモチベーションが低下しやすくなります。
低いモチベーションで仕事をするとやりがいを得られなくなり、知識やスキルも定着しません。自身のキャリア構築にも悪影響を与える場合があります。また社内環境が劣悪だと、過度のストレスから心身の健康に悪影響をおよぼす可能性があります。
「契約数が多いのに給与に反映されない」「ほかの人より実績を出しているのに自分だけ昇進できない」など、適切な人事評価がなされずに不満を抱えるケースもあるでしょう。その際は、現職の人事担当者や上司と話し合うことが大事ですが、改善されない場合は転職を検討してみてください。
自分の業績が正当に評価されない状況では、モチベーションの維持が難しくなり、ストレスもたまりやすくなります。自分の理想とするキャリアを構築するためには、正当な評価を受けられる職場へ転職することが大事です。
人によって、急いで転職しないほうがよいケースもあります。転職は人生における大きな決断のひとつです。明確な理由もなく転職を繰り返していると、理想のキャリアを構築するのが難しくなります。次の条件に該当する方は、転職を踏みとどまって自分の考えをまとめてみましょう。
「何となく飽きてきたから別の仕事がしたい」「毎日が充実していない気がする」といった曖昧な理由で転職したいと考えている方もいるでしょう。このような理由で安易に転職すると、「思っていた仕事ではなかった」と後悔する可能性が高くなります。転職したいと感じた理由を深掘りして自己分析し、本質的に何に不満があるのかを明確にしましょう。
現職に対して不満に感じることがあっても、転職で解消できるとは限りません。たとえば、「友人に比べて給料が少ない」と感じていたとしても、仕事内容やスキルから見て妥当な金額である場合は、転職しても改善できない可能性が高いといえます。
また、「仕事が忙しすぎる」と不満を感じていても、客観的に見て無理な仕事量ではない場合は転職してもまた同じ悩みに直面する恐れがあります。自身の抱える不満が一般的に見てどうか、社内外の人に相談してみるとよいでしょう。
現状に対する不満と転職したい気持ちばかりが先走って、どのような企業に転職したいのかが見えていないケースもあります。自分の目標や重視する点が定まらないまま転職活動をすると、転職後のミスマッチを引き起こすでしょう。
将来的に自分がどうなりたいのか、理想のキャリアを築くにはどのような道筋を通るべきなのかを考えることが大切です。
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転職には、年収アップやキャリアアップ、働き方を変えられるなどのメリットが多くあります。しかし、失敗するリスクもゼロではないため、不安な方も多くいるでしょう。転職する勇気が出ないときは、転職エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。
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