更新日:2024/08/22
この記事のまとめ
「やりたい仕事がある」「現職を続けるのが困難」な場合には、転職がおすすめです。仕事を変えると、「年収が上がる可能性がある」「幅広い経験が積める」など多くのメリットがあるためです。しかし転職には少なからずリスクが潜んでいるため、メリット・デメリットを考慮したうえで慎重に検討することが大事です。
この記事では、転職のメリット・デメリットを紹介します。また、転職に悩むときの判断基準や失敗しないためのポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
転職は人生における重要な決断です。職場が変われば働き方やライフスタイルが大きく変化することもあるでしょう。しかし、転職には魅力的なメリットがあります。ここでは、転職するメリットを5つピックアップして紹介します。
やりたい仕事や興味のある分野、関わりたいサービスなどがある場合は転職がおすすめです。やりたい仕事に就ければ、モチベーション高く働けて日々が充実するでしょう。また、未経験の分野であっても、意欲的に仕事に取り組めてスキルの吸収も早くなります。その結果、キャリアアップや年収アップにつながります。
転職することで前職の人間関係やトラブルをリセットでき、新たなスタートが切れます。「苦手な上司がいる」「職場の雰囲気になじめない」といった場合、すぐに改善するのは困難です。人間関係がうまくいかないまま仕事を続けると、精神的に大きな負担がのしかかりかねません。環境を変えることで、相性のよい上司や同僚に出会える可能性があります。
働き方を変えられる点も転職のメリットです。「残業が多い」「シフト制から固定休みにしたい」など、現在の働き方に不満がある場合は転職が有効です。生活環境や考え方の変化などで理想とする働き方が変わってくることがあるでしょう。そのような場合には、土日休みやリモートワークが可能など自分に合った働き方ができるとワークライフバランスが実現しやすくなります。
現職で働き続けても、大幅に収入を上げるのは簡単ではありません。しかし給与水準は企業や業界によって異なるため、転職すれば収入を上げられる可能性があります。収入が上がると、趣味や老後の貯蓄などに使えるお金が増え、安定した生活を送りやすくなる点がメリットです。現在の収入に悩んでいる場合は、給与水準の高い業界や企業への転職を検討するとよいでしょう。
転職すれば、現職で扱わなかった製品・サービスに関われます。また、「ITエンジニアから保険営業」といった具合に異業種へ転職すると、新たなスキルを身につけられます。転職は、幅広い経験を積んでスキルアップするチャンスです。多種多様な経験を積むことで考え方や価値観にもよい影響を与えるでしょう。
転職にはメリットがある一方で、デメリットも存在します。転職してからの後悔を防ぐためにも、メリットだけでなくデメリット面もきちんと把握したうえで検討しましょう。ここでは、転職するデメリットを5つ紹介します。
自己都合で退職する場合は、退職金や企業年金が減額される可能性が高い点に注意が必要です。一般的に、勤続年数が短い場合は減額率が高めに設定されています。
なお、勤続年数が3年未満の場合は退職金が支給されないケースも少なくありません。減額率に法律上の決まりはないため、勤め先の退職金規定や企業年金規約を確認したうえで転職のタイミングを検討するとよいでしょう。
転職すれば収入が上がる可能性がある一方で、下がる恐れもあります。特に未経験の業種へ転職する場合は、前職の経験が活かせないことから給与が下がりやすいといえます。ただし、一時的に収入が下がっても、長期的な観点で収入が上がる可能性も少なくありません。転職では仕事内容や働きやすさなど、収入以外の面も大切なため、多角的な観点から検討するとよいでしょう。
退職のタイミングによっては、ボーナスをもらえない場合があります。ボーナスの支給期間やルールは企業によって異なります。ボーナスがいつもらえるのかを確認したうえで、転職の計画を練ることが大事です。しかし気になる求人が出ている場合は、募集を締め切られる前に応募することも検討してみてください。
転職してから、「思っていた仕事ではなかった」「職場の雰囲気が合わなかった」といったミスマッチが発生する可能性もゼロではありません。人間関係や社風が合わないなどの理由で転職を決意する場合、転職先の労働環境をよく調べずに入社すると前職と同じ問題で悩まされる可能性があります。ミスマッチを防ぐには、入念な企業研究が欠かせません。
転職すれば、住宅ローンや自動車のローンなどを組む際の審査で不利になる可能性があります。ローンの審査では、申込者の勤続年数が重視される傾向にあります。転職後すぐにローンを利用すると、勤続年数の短さから「返済できなくなるリスクが高い」と見なされ、審査に通りにくくなる点に注意が必要です。ローンを利用する予定がある場合は、転職前に審査を受けるとよいでしょう。
転職を検討する際には、企業規模も大事なポイントです。たとえば、大手企業と中小企業とでは、それぞれ転職するメリット・デメリットが異なります。自分に合った転職先を見つけるためにも、ここで紹介する企業規模別のメリット・デメリットを押さえておきましょう。
大企業は、年金や保険といった基本的な制度だけでなく、家賃補助や資格支援制度など、独自の制度を整備していることが多い傾向にあります。また、ネームバリューのある企業は社会的信頼も厚く、将来を不安視することなく仕事を続けられる点もメリットです。給与面においても、ボーナスや各種手当、昇給率を考えると、一般的には中小企業よりも高い傾向にあります。
一方、従業員数の多い大手企業は、その分、人間関係に悩む方も出やすいようです。長きにわたって社風や企業文化が浸透しているため、それが窮屈に感じてしまうこともあるでしょう。新しいアイデアを提案しても、会社の規模が大きいために実現が難しかったり時間がかかったりといったデメリットもあります。
中小企業で働くメリットには、幅広い仕事に携われることや、意思決定のスピードが早いといった点が挙げられます。従業員が少ない分、コミュニケーションが取りやすい点もメリットです。また、少数精鋭でチームワークを重視するために、それぞれの従業員が人間関係を大切にする傾向もあります。
ほかにも、従業員ひとりあたりの裁量が大きく、社長や上司との距離が近いことから、個人の実力を発揮してアイデアを実現できるチャンスが多い点も魅力です。
デメリットは、大手企業より給与が低い傾向にある点です。ボーナスや昇給率が業績によって変動したり、ボーナス自体がなかったりすることも珍しくありません。また、大企業のようなネームバリューがなく、事業規模が小さいことから、会社の将来性を不安視する人もいます。福利厚生や手当制度も大企業と比べて充実していない場合もあるため、事前に確認しましょう。
ベンチャー企業は、従業員の平均年齢が若い傾向にあり、新しい仕事も多い点が特徴です。ベンチャー企業のメリットは、仕事の自由度が高く、自分らしい働き方やアイデアを発揮しやすい環境であることです。仕事の進め方が昔からの方法で凝り固まっていたり、上司や先輩社員との関係を重んじたりするような企業からベンチャー企業へ転職する場合は、自由に伸び伸びと働けるでしょう。
デメリットは、経営が不安定になりやすい点や、ハードワークになりやすい点です。従業員数の少ないベンチャー企業はひとりあたりの仕事量が多く、長時間残業が常態化している場合もあります。ベンチャー企業を目指す際は、企業研究を徹底するとともに実際に働く従業員の声をきちんと調べたうえで転職を決めることが大切です。
知人の会社に転職するメリットは、入社後のミスマッチが発生しにくい点です。入社後のミスマッチを防ぐには、企業研究が重要です。とはいえ、求人情報や会社HPなどに記載されている情報だけでは限界があり、職場のリアルな雰囲気までは分かりません。
その点、知人の会社であれば、詳しい仕事内容や社内の雰囲気など、自力では得られないリアルな情報を教えてもらえます。納得感を持って選考に臨むことができ、入社後にミスマッチが起こる心配も少ないといえるでしょう。
ただし、知人の会社に入社すると、退職しにくくなる点がデメリットです。退職することで、会社を紹介してくれた知人に申し訳ない気持ちになったり、知人との関係性に亀裂が生じたりする可能性も少なくありません。
転職するメリット・デメリットを知り、いっそう悩んでしまった方もいるのではないでしょうか。人によっては、転職が適切ではないケースもあります。ここでは、転職を悩むときの判断基準について解説します。以下に該当する場合は、転職を前向きに検討してみてください。
「職場の人間関係でストレスを抱えている」「肉体的に負担が大きい」など、現職で働き続けるのがつらいと感じている場合は、早めに転職することをおすすめします。精神的・肉体的負担の多い職場で働き続けると、いずれ心身に重大な悪影響をおよぼす可能性も少なくありません。精神的な病を患ってしまうと、社会復帰が難しくなる場合もあるため、注意が必要です。
「業界全体が不景気である」「会社の業績が悪化している」場合など、将来性に不安があるときも転職を検討したほうがよいでしょう。将来性のない会社で働き続けると、積み上げたキャリアが無駄になってしまう可能性があります。早めに新たな職場でキャリアを積み重ねていったほうが、自身の将来に有益といえます。
給与や待遇に不満がある場合、転職したほうが現状を改善できる可能性があります。会社で決められた給与・待遇は簡単に変えられるものではありません。どれだけ努力をして成果を出しても、会社の規定の範囲内で給与が支払われます。
ただし、転職すれば給与・待遇がよくなるとも限りません。転職によって給与や待遇を向上させたい場合は、これまでに培ってきたキャリアやスキルを活かせる転職先を選ぶことがポイントです。
仕事の内容によって、働き方を変えられない場合があります。たとえば、介護の仕事は対面でのサービスとなるため、リモートワークはできません。カフェやレストランなどの飲食業においても、土日に休みを取るのは難しいケースが多いでしょう。働き方に不満があり、現職で改善できないのであれば、転職するのも選択肢のひとつです。
どうしてもやりたい仕事がある場合は、後悔しないためにも挑戦することをおすすめします。一般的に、転職は年齢を重ねるほど難しくなります。特に未経験の業種への転職は、若いほど有利です。焦りは禁物ですが、悩みすぎて転職のタイミングを逃さないよう注意しましょう。
転職活動は基本的にひとりで進めるものですが、転職経験がない場合、どのような点に注意すればよいのか分からず悩んでしまうことがあるでしょう。ここでは、転職を成功させるためのポイントを5つ紹介します。以下のポイントを押さえ、効率的に転職活動を進めましょう。
転職を機にキャリアプランを練りましょう。キャリアプランとは、理想のキャリア実現に向けた計画のことです。キャリアプランを練ると、キャリアの方向性が定まり、「いま何をしたらよいか」が明確になります。キャリアの方向性が確立できていれば、転職を繰り返すことも少なくなります。
キャリアプランは、「3年後にはリーダーになる」「10年後には部長になる」といったように具体的に練ることが大事です。転職の面接でキャリアプランについて聞かれることもあるため、スムーズに答えられるように準備しておきましょう。
転職では即戦力となる人材が求められます。自己分析によって自分の強みを把握し、活躍できる企業を選んで応募すると、選考をより有利に進めることが可能です。自分のスキルや経験、得意・不得意、人から褒められたことなどを洗い出してみてください。
自己分析が難しい場合は、「モチベーショングラフ」や「自分史」といった自己分析のフレームワークを活用するのがおすすめです。インターネット上で検索すると、さまざまな自己分析のフレームワークが出てきます。また、自分のことをよく知る家族や友人に分析してもらうのもよいでしょう。
気になる求人を見つけたら、入念に企業研究をしましょう。志望先企業が属する業界の現状や将来性、企業が扱うサービス、競合他社にはない特徴・強みなどをインターネットや書籍を駆使して細かく調べます。入念に企業研究すれば、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
また、企業研究は選考対策においても重要です。志望動機を作成する場面や、面接で「当社を選んだ理由は何ですか」と聞かれた際などに企業研究で得た情報が役立ちます。
志望先企業から内定をもらうには、入念な選考対策が必要です。選考対策が甘いと、自分の強みをうまく伝えられなかったり、入社意欲の低さを疑われたりします。選考対策のポイントは多くありますが、特に以下は重要です。
「転職の成功率を上げたい」「効率的に転職活動を進めたい」といった場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントに登録することで、キャリアアドバイザーが数ある求人の中から自分の希望条件に合う企業を紹介してくれます。
また、面接日の調整や給与などの条件交渉のほか、面接対策や企業に関する情報も提供してくれるため、ストレスなく効率的に転職活動を進めることが可能です。
マイナビエージェントは、さまざまな業界に詳しいキャリアアドバイザーが企業の採用担当者と密にやりとりをしており、常に最新の情報を持っています。また、企業が求める人物像と合致するよう、応募書類作成のアドバイスや面接シミュレーションといったサポートもしております。転職活動に悩んだら、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。
転職するメリットには、「収入が上がる可能性がある」「スキルアップできる」などがあります。一方で、「入社後のミスマッチが発生するリスクがある」「ローンの審査に通りにくくなる」といったデメリットがある点は否めません。転職を検討する際は、メリット・デメリットを踏まえて慎重に検討しましょう。
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