更新日:2024/03/13
この記事のまとめ
「30代でも転職できるのだろうか」と悩む方もいるのではないでしょうか。30代でも理想の転職を実現している方は多くいるため、決して遅すぎることはありません。しかし30代の転職を成功させたいのであれば、事前の対策が不可欠です。
そこでこの記事では、30代が転職に迷う理由や30代を取り巻く転職事情、転職活動をスムーズに進めるための流れ、成功に導くポイントを解説します。自分がなぜ転職したいのかを明確にし、自分のスキルを活かせる転職先を選択すれば、納得のいく転職を実現できるようになるでしょう。
目次
企業の中でも中堅にあたる30代になると、20代とは転職の意味合いが大きく異なってきます。転職そのものに迷いを感じる人も少なくありません。ここでは、多くの30代が転職に迷う理由とその実情、本当に迷うべき理由なのかどうかを取り上げます。
「30代で転職するのは遅すぎるのではないか」と考える方は少なくありません。
10年以上にわたって社会人経験を積む中で、自分の本当にやりたい仕事や理想とするキャリアが見えてくることがあるでしょう。しかしいざ転職するにあたり、30代でも成功させられるのか不安を抱く方は多い傾向にあります。
現実問題として、30代での転職が遅すぎるということはありません。実際、厚生労働省の「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」によると、30代の転職者を対象とした有効求人倍率は1を超えています。つまり、求職者の数よりも求人数が多く、比較的転職しやすい状況にあるといえるでしょう。
責任のある業務を任されることが多く、かつ業務に必要な専門スキルや高度なマネジメントスキルを身につけている30代を雇用したいと考える企業は少なくありません。
転職をすると、必ずしも年収が上がるとは限りません。そのため、年収が下がるリスクを恐れて転職をためらう人は多い傾向にあります。特に配偶者や子どもがいる人、住宅ローンの返済を抱える人などは、生活の安定のために転職に踏み切れないことがあるでしょう。
ただし、株式会社マイナビ「転職動向調査 2023年版(2022年実績)」(2022年12月調査)によると、30代男性の47.7%、30代女性の31.4%が転職で年収アップを実現しています。年収が下がったと回答した方は30代男性で16.0%、30代女性で16.5%にのぼるものの、転職によって年収が上がった方の割合のほうが多いことが分かります。
参照:「転職動向調査 2023年版(2022年実績)」(2022年12月調査)|株式会社マイナビ
いまの仕事にやりがいを感じられない、自分に向いていないと感じる場合には、キャリアチェンジを検討するのも選択肢のひとつです。しかし、若さやポテンシャルを武器にしづらい30代でのキャリアチェンジは現実的なのかどうか、迷う人は多い傾向にあります。
書類審査になかなか通過しない場合には、「やはり年齢が原因なのでは」と考えてしまうかもしれません。未経験の業界や職種であれば、何をアピールすればよいかが分からないこともあるでしょう。30代でのキャリアチェンジを成功させたいのであれば、キャリアの棚卸しや目標の明確化が欠かせません。
30代で転職する人が増えてきたとはいえ、必ずしも成功するとは限りません。「思っていた業務内容とは違っていた」「知らずにブラック企業に転職してしまった」といった失敗をする可能性があるため、「現状維持のほうがよいのではないか」と考えて転職になかなか踏み切れないという人もいるでしょう。
「転職に失敗し、また転職」となれば、精神的なダメージを受けるだけでなく、転職のハードルが上がってしまうことさえあります。30代の転職は「これが最後」くらいの覚悟で臨み、転職エージェントなどのサービスを利用して着実に進めることが重要です。
30代の転職には慎重にならざるを得ない現実もあります。転職の方向性やタイミングを見極めるうえで、しっかりと理解しておきたい3つの転職事情について考えてみましょう。30代の転職のポジティブな部分だけでなくネガティブな側面も把握しておくと、より効率よく転職活動を進めることができます。
30代のキャリアチェンジは慎重に考えなければなりません。即戦力を期待される30代の場合には、「同業種(業界)・同職種」が着実な転職先です。また、異業種であったとしても職種が同じであれば、早い段階で即戦力になるだろうと見なされて採用につながるケースが多々あります。
一方、まったくの未経験業種・職種への転職は年齢とともに難しくなるのは覚悟しなければなりません。30代前半がぎりぎりのタイミングとされるケースもあります。業種や職種によっても異なりますが、年齢が高くなるほど未経験職種への転職は不利になることは覚えておきましょう。
スキルも資格もない30代が、とりあえず履歴書に書けるようにと慌てて資格取得に取り組むケースがあります。しかし、転職する業界や企業に評価される資格、転職に有利になる資格でなければ、取得しても意味がありません。
資格取得には時間がかかります。30代の転職はのんびりしていると不利になるケースもあるため、無計画な資格取得は大きなタイムロスとなりかねません。転職の方向性ややりたいことを明確にしたうえで、それを達成するために必要な資格に絞って学習するようにしましょう。
転職の動機が「いまの仕事を辞めたいから」という人もいるでしょう。労働環境や職場環境を変えたい、ライフスタイルの変化に合った仕事をしたいという願いは、転職を大きく後押しする強い動機になります。しかし、次にどのような仕事をしたいのか、どのようなキャリアマップを見据えているのかといった転職の軸がしっかりとしていなければ、目先の条件につられて安易に転職先を決めることにもつながりかねません。
一時の感情で退職してはみたものの、転職先が決まるまでに予想以上の時間がかかってしまうこともあります。焦って転職先を決めた結果ミスマッチに悩み、再び「仕事を辞めたい」という結果となっては本末転倒です。
ここでは30代で転職に踏み切るべきかどうか、転職するのであればどう進めればよいのかを判断するために踏むべき5つのステップを解説します。30代の転職は、人生そのものを大きく変える可能性がある重大な決断です。後悔を防ぐためにも、慎重に進めることをおすすめします。
30代の転職は、一時の感情だけで決めてしまうと失敗する可能性があります。まずはなぜ転職したいと思っているのか、その理由をきちんと見極めることが重要です。それから、自分が望む働き方を実現するために転職が本当に必要なのかどうか、冷静に考えてみましょう。
転職したい理由が人間関係や業務内容にあるという場合には、部署異動の申請や上司への相談といった方法で問題を解決できるケースもあります。
一方、「ほかにやりたいことがある」「スキルを磨きたい」といった理由である場合には転職することで目標を実現できる可能性が高まるため、早めに動き出すとよいでしょう。
「休日が多い会社がよい」など転職先に求める条件が漠然としていると年収や福利厚生といった目先の条件に惑わされてしまい、入社後のミスマッチにつながりかねません。一方、自分が希望する条件をすべて満たす企業に入りたいと考えても、転職先を見つけられずに転職活動が長期化する恐れがあります。
自分に合った転職先を見つけるためには、自分の希望をきちんと整理し、優先順位をつけることが重要です。まずは転職に何を求めるのか、すべて書き出してみましょう。年収や通勤時間、残業時間、キャリアパスなどの条件を優先順位の高いものから並べ、譲れないものと重要度の低いものとにランク分けします。
こうして転職の軸をはっきりさせると、自分に合った転職先を効率的に見つけられるようになるでしょう。
30代の転職者に求められているのは、若さやポテンシャルではなく、即戦力となるスキルや経験です。未経験職種への転職であってもそれは同じで、やる気だけで転職を成功させることは難しいといえるでしょう。
30代の転職でアピールできる強みには、業務に関する専門的な知識に加えて、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど業種や職種が変わっても活かせるポータブルスキルがあります。即戦力として活躍できるスキルを応募先企業へうまくアピールできれば、30代で理想の転職を実現できるでしょう。
30代の転職では、未来を見据えた転職理由を考えることも重要です。新たな転職先でどのようなキャリアマップを描けるのか、それは自分が望むキャリアなのかを具体的にイメージしてみましょう。
30代ではライフスタイルが変化することもあり得ます。残業や休日出勤が足かせとなり、家族と一緒に過ごす時間を増やせずに悩むこともあるでしょう。
長く働き続けられる転職先を見つけるためには、将来自分がどのように働きたいのか、理想のキャリアやワークライフバランスを考えたうえで判断することが大切です。
30代の転職では、仕事を続けながらの転職活動がおすすめです。より集中して取り組むために退職してから転職活動を始める人もいますが、経済的な不安を抱えた状態では焦りが判断を鈍らせることにもなりかねません。転職活動が長引いたときに、キャリアの空白期間ができる可能性もあります。
仕事をしながら転職活動を行うためには、転職エージェントの利用が有効です。求人探しや求人への応募、選考日程の調整など転職のプロのサポートを受けることで、仕事と転職活動を無理なく両立できます。
30代の転職を成功させるためには、戦略的な取り組みが必要です。自分の立ち位置や強みをしっかりと理解し、効率的に転職活動を進めていくことで納得の転職を実現できるでしょう。ここでは、30代の転職を成功させる具体的なコツを5つ紹介します。
30代の転職といっても、求められることは30代前半と後半とでやや異なります。30代前半の転職者に求められているのは、堅実な社会人経験と即戦力になるスキルです。よりアピールできる材料を増やすためにも、業務に直結する資格を取得するのもおすすめです。
一方、30代後半になればマネジメントスキルが求められるようになります。リーダーシップや教育・指導のスキル、信頼関係を構築した経験などをしっかりとアピールすることで、転職後の働きを採用担当者にイメージしてもらいやすくなり、採用される確率を上げられます。
30代の転職では、ポテンシャルややる気はアピールポイントになりません。即戦力になり得る人材であることを裏づける実績やスキル、経験が必要です。転職を成功へ導くためには、自分の強みをきちんと整理し、訴求効果の高いスキルを効果的にアピールすることが欠かせません。
まずは、自分の強みをすべて書き出してみましょう。強みに説得力を加える実績や経験も言語化します。その中から、新たな転職先で活かせるもの、必要とされているものに絞ってアピールするとよいでしょう。
転職に成功するには、自分の目標や望む働き方にマッチする転職先を見つけることが大切です。しかし、求人情報の内容を見ただけでは企業の風土やビジネスビジョン、人材に対する考え方などは見えてきません。企業のホームページや経営者の取材記事、書籍などにも目をとおし、企業研究をしっかりと行いましょう。
インターネットを使って調べるのもひとつの方法ですが、不確かな情報が数多く出回っている点には注意が必要です。インターネットを使う場合は、信頼できる情報源かどうかを精査することが欠かせません。
応募したい企業が決まったら、履歴書や職務経歴書を作成します。その際、企業ごとにアピールする強みや方法を変えるように意識しましょう。どの企業にも使える無難な内容だと、転職への本気度は伝えられません。企業にとって必要な人材であると感じてもらえるよう、アピールポイントを絞って伝えるのも有効なテクニックです。
面接についても同様です。企業ごとに対策を練り、万全の態勢で臨むようにしましょう。
戦略とテクニックを必要とする30代の転職では、転職のプロである転職エージェントを利用するのが効率的です。自分の強みが分からない、どのような仕事が自分に合っているのか分からないという人に対しても、ヒアリングを通じてアピールポイントを見つけ、向いている職種をアドバイスしてくれます。
また、あなたに合った転職先を紹介してくれる点も転職エージェントを利用するメリットです。転職エージェントは企業のビジネスや内情にも通じており、あなたの希望に合致しているかどうかを判断したうえで求人を紹介します。求人への応募や内定後の給与交渉なども代行してくれるため、効率よく転職活動を進めたいと考える方に向いています。
マイナビエージェントは、30代の転職に強い転職エージェントです。自分の強みが分からない、転職すべきか迷っているなど、転職に際して抱えているお悩みは何でもご相談ください。30代の転職を多く成功させてきたプロが、あなたの転職に関するお悩みをすべて解決します。
また、転職先に求める希望条件や仕事に対する考えなどをヒアリングしたうえであなたに合った転職先を紹介し、転職成功まで丁寧にサポートします。応募書類の添削や面接対策はもちろん、年収交渉や入社日調整など内定後もしっかりとバックアップするため、在職中の方でもスムーズに転職活動を進めていただけます。
「30代の転職は遅すぎるのではないか」と迷う人もいますが、決してそのようなことはありません。30代前半であれば即戦力としてのスキルや経験、30代後半ではマネジメントスキルや指導・教育の経験などが高く評価されます。ただし、未経験職種への転職は難しいのが実情です。本当に転職するべきなのかどうか、慎重に判断することも必要です。
30代の転職を効率的に進めたいのであれば、マイナビエージェントをぜひご利用ください。求人探しや選考スケジュールの調整などを代行するため、仕事を続けながらでも効率よく転職活動を行えます。転職すべきかどうか迷うケースでも、遠慮なくご相談ください。
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