更新日:2024/03/13
この記事のまとめ
転職をすれば、働き方や生活スタイルが一変することがあります。そのため、「本当に転職すべきか」迷う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、転職を迷う20代の方へ向けて転職したほうがよいケースやしないほうがよいケース、転職を成功させるポイントを解説します。
20代はキャリア形成において重要な時期にあたります。後悔のない選択をするためにも、慎重に考えたうえで転職するかどうかを考えましょう。
目次
厚生労働省が公表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、20代の男性と女性の転職割合は以下のとおりです。
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また厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」によると就職後3年以内の離職率は高卒で37.0%、大卒で32.3%であり、20代で転職する人は一定数いることが分かります。20代での転職は珍しいことではないといえるでしょう。
参照:令和4年雇用動向調査結果の概況|厚生労働省
参照:新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
自分と同年代の人がどのような理由で転職しているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、厚生労働省が公表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」に基づき、20代で多い転職理由を3つピックアップして紹介します。
労働時間や休日などの労働条件を理由として転職した20代男女の割合は、以下のとおりです。
【20代前半】
【20代後半】
ワークライフバランスを重視したいために転職する20代が多いことが分かります。「残業が多くて十分に休めない」「シフト制で家族や友人と休みが合わない」と悩む人も少なくありません。
「会社の将来が不安だった」という理由で転職した20代の方も一定数います。
【20代前半】
【20代後半】
社会人経験を積む中で業界の動向などが見えてくると、会社の将来性に不安を覚えることがあります。AIや自動化によって、「いま自分がやっている仕事がなくなるのではないか」と感じている方もいるようです。
職場の人間関係も、転職へ踏み切る動機のひとつとなり得ます。「職場の人間関係が好ましくなかった」という理由で転職した20代の方の割合は、以下のとおりです。
【20代前半】
【20代後半】
職場の人間関係は「働きやすさ」に直結します。人間関係が悪い職場で長く働き続けるのは精神的に負担がかかるため、転職によって環境を変えたいと考える方は少なくありません。
転職するか迷っている場合は、原因をはっきりさせることが大切です。転職理由が曖昧だと、次の転職先でも同じ境遇に陥ってしまいかねません。転職するか悩んでいて現職が以下の5つの条件に該当する場合は、転職を前向きに検討するとよいでしょう。
やりがいを感じない仕事をしても、モチベーションが上がらず、高いパフォーマンスが発揮しにくいといえます。充実感や達成感も得られず、仕事を続けるのがストレスとなる場合があります。
やりがいを感じる仕事であれば楽しく、長く働き続けることができるといえるでしょう。自分がどういった部分にやりがいを感じるのかを整理し、転職を検討してみてください。
年齢の若い20代は、貴重なキャリア形成の時期にあたります。しかし将来性のない仕事を続けると、自身のキャリアを無駄にしかねません。現職に将来性を感じない場合には、早めに転職を決意するとよいでしょう。将来性が高い仕事は何かを一概にはいえませんが、以下のポイントに注目して転職先を選んでみてください。
AIやロボットに代替されにくい仕事の例としては、「ドライバー」「医師」「教師」「介護士」などが挙げられます。
幸福度の高い日々を送るには、「仕事」と「生活」が調和し、双方が充実していることが重要です。たとえば「残業が多い」「休日出勤がある」といった場合にはプライベートの予定が立てにくかったり、疲労がたまりやすかったりします。仕事に追われる日々は、精神的な負担も多くかかるでしょう。
ワークライフバランスが実現できれば、健康的な生活が送りやすくなり、仕事でも高いパフォーマンスを発揮できます。ワークライフバランスを実現しやすい仕事を選ぶ際には、以下の点を意識してみてください。
プライベートと違い職場で関わる人間は選べないため、苦手な上司や同僚とも我慢してコミュニケーションを取る必要があります。しかしストレスが原因で精神的な病を患ってしまい、仕事への復帰が難しくなることも少なくありません。職場の人間関係が原因でつらく、苦しい思いをしている場合は、転職を検討したほうがよいといえます。
しかし、転職しても次の職場で人間関係がうまくいくとは限らない点に注意しましょう。現職で人間関係がうまくいっていない理由を明確にしなければ、転職先でも同じ失敗をしてしまう恐れがあります。まずは現職で職場の人間関係が改善できないか、信頼できる上司や同僚に相談するとよいでしょう。場合によっては、部署異動を検討してもらえる可能性があります。
転職する場合には、応募先企業の職場を見学するのがおすすめです。どういった人が働いているのかを直接自分の目で確かめることで、ミスマッチを防ぎやすくなります。また人付き合いが苦手な場合は、在宅ワークが可能な仕事を選ぶのもよいでしょう。
結婚や出産、マイホームの購入などのライフイベントには多くのお金が必要です。そのため、30代、40代と年齢を重ねても給料が上がらなければ困る可能性があります。特に「家庭を持ちたい」「定年後はお金の心配をせずに暮らしたい」といった人は、十分な預貯金ができる収入を得ることが大切です。
将来的に給料が上がるかどうか気になる方は、会社の評価制度を調べてみてください。上司や人事に評価制度について問い合わせれば、何が昇給や昇進の条件になるのかを教えてもらえます。会社の評価制度が曖昧だったり、昇給が見込めなかったりする場合には、前向きに転職を検討するとよいでしょう。
転職にはある程度リスクが伴ううえに、必ずしも成功するとは限りません。転職理由が曖昧なうちは、まだ転職しないほうがよいといえるでしょう。
たとえば「現職がつらくて辞めたい」といった場合、「なぜつらいのか」を特定することが大切です。「人間関係なのか」「給与なのか」「仕事内容なのか」、転職したい理由がはっきりすれば、転職先選びの軸が生まれます。転職理由は面接で聞かれることもあるため、言語化できるようにしておきましょう。
転職するか迷う場合は、社外の人と交流し、情報収集するのがおすすめです。客観的な意見をもらえたり、自分とは異なる価値観の人と出会えたりして、自分の考え方が変わる可能性もあります。社外の人と交流する主な方法は、以下の4つです。
セミナーや勉強会に参加してさまざまな業種の人と接すると、自分の視野が広がるでしょう。また、「スキルアップにつながる」「人脈ができて仕事を紹介してもらえる可能性がある」などのメリットもあります。オンラインでもさまざまなセミナーや勉強会が開催されているため、ぜひ調べてみてください。
オンラインサロンとは、月額会費制のオンラインコミュニティーです。自分と趣向が近い人たちと交流でき、新たな情報や専門的な知識を得られます。サロンメンバーとも仲良くなれるため、人脈を形成して仕事につなげることも可能です。料金はサロンによってさまざまですが、月数百円で参加できるところもあります。
転職エージェントとは、人材を採用したい企業と求職者をつなぐ人材紹介サービスです。求職者は無料で転職におけるあらゆるサポートを受けられます。具体的には、求人の紹介や応募書類の添削、模擬面接、内定後の条件交渉などです。
また、転職事情に精通したキャリアアドバイザーに転職に関する悩みを相談できるため、転職するか迷っている段階での利用もおすすめです。ライフプランやキャリアプランを踏まえたアドバイスを受けたい場合は、ぜひ利用を検討してみてください。
求人情報や企業のホームページを見ても、職場の雰囲気までは明確に分かりません。そこで、可能であれば職場を見学するのがおすすめです。自分の目でリアルな職場の雰囲気を確かめられ、以前の職場と比較できます。
職場見学をする際は、有意義な時間にするためにも質問事項をあらかじめ用意しておくとよいでしょう。また、メモ帳を持参して気になる点はメモを取りましょう。
20代は若さゆえのポテンシャル採用が狙えるため、転職するならいまがチャンスといえます。未経験の業界・職種であっても転職可能です。やりたい仕事がある場合は、転職を前向きに検討するとよいでしょう。
やりたい仕事に就ければ、モチベーション高く働くことができます。実績を残せればキャリアアップや年収アップにつながり、プライベートも充実するでしょう。
ポテンシャル採用を狙える20代は転職を有利に進めやすいのは事実ですが、何も対策をしないで選考に臨めば失敗してしまいます。転職を甘く見ず、以下で紹介する5つのポイントを押さえて転職活動に臨んでみてください。
キャリアプランとは、理想のキャリア実現に向けた計画のことです。「5年後には管理職になる」「10年後には独立する」など、数年後にどうなっていたいかを具体的に計画します。
転職においてキャリアプランが重要な理由は、転職の方向性を確立するためです。キャリアプランが定まっていないと、やりたいことが都度変わって転職を繰り返してしまいます。また、キャリアプランは面接で質問されることもあるため、言語化できるようにしておきましょう。
転職活動は自分のペースで進められるため、期限を定めないといつまでも転職先が決まらない事態に陥りかねません。転職活動にメリハリをつけるためにも、いつまでに転職するかゴールを決め、スケジュールを立てましょう。
一般的に、転職活動開始から内定を得るまでにかかる期間は平均で2ヵ月~3ヵ月といわれています。その期間を目安に、求人探しや書類作成、面接などのスケジュールを立ててみてください。
スムーズに応募先企業を決めるためには、希望条件を整理することが大事です。「通勤時間は30分以内」「年収400万円以上」「残業は10時間以内」など、希望する条件を書き出してみましょう。
とはいえ、希望する条件をすべて満たす求人を見つけるのは容易ではありません。条件に優先順位をつけたり、妥協できる条件を決めたりするとよいでしょう。
転職活動において、業界研究や企業研究は重要なプロセスです。企業研究が甘いと、入社後に「思っていた会社ではなかった」とミスマッチが発生してしまいます。
企業研究は選考対策においても欠かせません。入念に企業研究を行えば、応募先企業の特徴や他社にはない強みを知ることができ、説得力のある志望動機が作成できます。企業研究をする際は、企業のホームページに加えてSNSや口コミサイトなども見てみてください。
初めての転職の場合、就職活動と同じように選考対策をしてしまう人がいます。しかし、新卒と中途では企業側から見られている部分が異なるため、「第二の就職活動」といった気持ちで選考に臨むのはNGです。
社会人経験がある人は、ビジネスマナーを注意深く見られます。また面接では、過去のキャリアを中心に質問されます。「どの企業でも通用する画一的な志望動機」「面接で定番の質問に答えられない」などは採用を敬遠される可能性がある点に注意しましょう。
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20代は社会人経験が浅く、転職するか迷う人が多くいます。仕事にやりがいを感じなかったり、将来性がなかったりする場合には、転職を前向きに検討してみてください。20代は未経験の業種にもチャレンジできる年代であるため、転職するなら早めの行動が重要です。
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