更新日:2024/11/07
この記事のまとめ
第二新卒として転職活動を進めていて、近々面接を控えている方もいるのではないでしょうか。しかし第二新卒の面接ではどのようなポイントが見られているのかが分からず、どう対策したらよいのか不安に感じることがあるでしょう。
そこでこの記事では、第二新卒の面接でよくある質問と効果的な回答方法を紹介します。採用担当者が面接で何を知りたいのかを把握したうえで対策を講じることで、選考通過率をより上げられるようになるでしょう。
目次
第二新卒採用は広義の中途採用に含まれますが、一般的な中途採用とは異なる観点で応募者を選考します。そのため、企業側がどのような観点で応募者をチェックしているのかを知ったうえで、効果的に対策することが欠かせません。ここでは、第二新卒・新卒・中途の採用区分別に、企業側が見ているポイントを紹介します。
第二新卒採用は中途採用の一区分で社会人経験がある人を対象としており、前職の経験やそこで培ったスキルが重視されます。ただし一般的な中途採用とは異なり、ポテンシャルや熱意も合否を決める大切な要素です。そのため、第二新卒採用の面接では以下のポイントをアピールするとよいでしょう。
前職の経験やスキルを軸にしつつ、熱意やキャリアパス、転職後に挑戦したいことを過不足なくアピールするのがおすすめです。
新卒採用では社会人経験がない学生を対象としている性質上、学生時代の経験を重視しつつポテンシャルを考えて合否を判断します。したがって、以下の内容をアピールするとよいでしょう。
学生時代の経験を就職してからどのように活用するか、どのようなキャリアパスを検討しているかを含めると効果的です。
中途採用において企業側の採用担当者は、応募者が即戦力として活躍できるスキルや経験を有しているかを判断材料にします。そのため、以下の情報を含めてアピールするとよいでしょう。
これまでの経験をどのように転職後に活かせるか、企業に貢献して売り上げにつなげられるかをアピールすると説得力が高まります。
第二新卒採用の面接では、よく聞かれる定番の質問がいくつかあります。ここでは、聞かれる可能性が高い10個の質問とその答え方をチェックしていきましょう。想定される質問に対する答え方を知っておくことで、いざ面接に臨む段階で答えに詰まったり、的外れな回答をしたりすることを防げます。
面接の冒頭で、自己紹介を求められることがあります。自己紹介に盛り込むとよいことは以下のとおりです。それぞれ簡潔かつ分かりやすく伝えましょう。
これらを盛り込んだ自己紹介の例文を以下に掲載します。どのように話せばよいのか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【例文】
本日はご多忙の中選考にお呼びいただき、ありがとうございます。私は○○と申します。○○大学工学部情報工学科を卒業後、AIを活用したシステムに携わりたいと考え、株式会社○○のシステム開発部門でエンジニアとして働いていました。
業務を通じて学習用データの用意やビッグデータの解析など、AI開発に付随する業務に携わるうちに、AIを組み込んだシステムを開発したいと思うようになり転職を検討しました。これまでの業務で培ったPythonを使用したプログラミングのスキルを活かし、御社の業務に貢献したいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
前職で働いていた企業の仕事内容と応募者が希望している仕事内容を照らし合わせることで、応募者の適性やキャリアプランに自社がマッチしているのかを判断する目的がある質問です。再び短期離職につながらないか確認するのも重要な目的といえます。
自分が志望していた業界・職種・企業に入れたかどうかによって、回答する内容が異なります。志望企業に入れたのであれば「働くうちに本当にやりたいことが見つかった」点、そうでなければ応募先企業が志望企業であったことや自分のキャリアプランを実現できることを伝えましょう。
【例文】
前職は希望していた企業に入社できました。IT業界でエンジニアとして活躍したいと考え、さまざまなシステム開発に携わるSIer業界への就職を希望し、入社いたしました。開発経験を積みつつ徐々に担当できる範囲を広げ、ここ1年はシステムの詳細設計も担当しています。
さまざまな経験を積む中で、自分が本当に携わりたいのはAIを活用したシステムの開発であることに気づき、AI分野で先進的な取り組みをしている御社で活躍したいと思うようになりました。
第二新卒は社会人として企業に所属した経験があるため、退職理由を問われます。退職理由に言及するときは、ポジティブな伝え方を意識しましょう。具体的な例文は以下のとおりです。
【例文】
前職ではシステム開発部門のプログラマーとして入社したものの、実態は開発業務に携わる機会が少なく雑用が常態化していました。スキルアップする機会もなく、キャリアパスを実現できないと感じたために転職を決断しました。
この例文では「スキルレベルを高めてキャリアアップしたい」というポジティブな転職目的が伝わるため、説得力があって効果的といえるでしょう。
苦手なことを問う理由は、何を課題としているか、課題を発見したときにどのように努力するかを見極めるものです。そのため、自分が課題だと感じたことやそれにどのように取り組んだかを盛り込むとよいでしょう。
【例文】
前職では完成したシステムの納品直前に致命的な不具合が見つかり、修正作業に追われたことがあります。初めての経験だったこともあり、不具合の原因を追究するのに時間がかかり、納品直前まで修正作業が続きました。
自分にとってトラブル対応は難しい仕事だと感じたため、その後は信頼性が高いデバッグツールを導入した結果、間違いに早く気づくようになり致命的な不具合の発生を防げました。
上記の例文では自分がデバッグ・修正を苦手と感じていることに触れつつ、対策するために専用のツールを導入したことに言及しています。必要な課題解決力を有していることをアピールできる例文です。
これまでの仕事を通じて何を学んだかを問う質問は、前職の経験やスキルを転職後にどのように活かせるのかのヒアリングが目的です。そのため、学んだことと転職後に活かせる経験を簡潔に伝えるとよいでしょう。
【例文】
システム開発チームでJavaプログラミングに携わる中で、自分に割り当てられた仕事に責任を持つことの大切さを学びました。自分の仕事をきちんと完遂しなければ全体の遅れにつながることを意識し、責任を持って期日までに遂行することで企業に貢献できました。
その中で現実的なスケジュールを立ててそれに従うスキルや、周囲のメンバーと協力することの重要性も学べました。入社後はこれまでに培ったJavaのスキルに加えて、協調性や責任感の強さを発揮することで御社に貢献できればと考えています。
第二新卒の転職では、業務遂行に必要な専門的なスキルに加えて、仕事経験や基本的なポータブルスキルの有無が重視される傾向があります。そのため、専門的なスキルとポータブルスキルの両面を盛り込むのがおすすめです。
入社後にどのような形で活躍したいと思っているかを確認する目的で、キャリアプランを質問されることがあります。5年後に限らず、10年後などより長い期間のキャリアプランを聞くケースも少なくありません。
回答する際には、自分が望んでいるキャリアプランを実現するために応募先企業でどのような経験を積みたいかに言及すると効果的です。具体的な例文を以下に掲載します。
【例文】
将来的には、プロジェクトマネージャーとして開発プロジェクトを統括する立場で活躍したいと考えております。そのために、入社後はシステムエンジニアとして企画・設計や要件定義をはじめとした上流工程に積極的にチャレンジして経験を積み、スキルアップしたいと思っております。
自社の業務に適性があるかを確認する目的の質問です。仕事はやりがいがあるものばかりではありません。重要ではあるものの、人によってはあまりやりがいを感じられない仕事もあります。
この質問には、入社後のミスマッチによる早期退職を防ぐ目的も含まれています。以下のように答えるとよいでしょう。
【例文】
未経験ではありますが、どのような業務でもキャリア形成に役立つと考えていますので積極的にチャレンジしたいと思っております。
単純にどのような仕事でもやりたいと答えるのではなく、自分のキャリア形成にとってプラスになることに言及できると説得力を高められます。仕事に対する意欲やこだわりを伝えられるのもメリットです。
ビジネスにおいて、世の中の動きに気を配ることは欠かせません。応募者が日頃から社会情勢に目を向けているかを確認する目的でこのような質問をします。
「特にありません」「ニュースには興味がありません」という回答はNGです。できるだけ新しいニュースの中から、応募先企業が手掛けているビジネスに関連があるものをピックアップして言及するとよいでしょう。以下が回答例です。
【例文】
近年は有人宇宙探査に関する国際的な取り組みが注目されており、その先駆けとしてアルテミス計画が着々と進んでいることを知りました。宇宙探査の進展は科学技術のさらなる発展に寄与するものと考えております。
宇宙探査・開発がさらに進展すれば、御社が手掛けている人工衛星用パーツの需要もさらに高まるのではないかと予想されます。機械設計エンジニアとして、世界中の宇宙開発企業の注目を集める製品を設計できればと考えております。
やる気や熱意、意欲を測定する目的の質問です。採用担当者は、応募者が達成したい目標を明確に持っているか、そのために努力していることはあるかを知りたいと考えています。
本質問には、応募した職種の仕事に直結する内容を盛り込んで回答するとよいでしょう。具体的な例は以下のとおりです。
【例文】
前職では、システム開発においてユーザーのフィードバックを受けて使いにくい部分を改善したりニーズが高い機能を優先的に実装したりすることを意識していました。ユーザーから支持されるシステムを提供することが、自社の売り上げの拡大に直結すると考えているためです。
ユーザーからは複雑な処理を自動化する機能を要求されるケースが多かったため、それを実装できるように自分のスキルレベルを高める学習を欠かさないようにしていました。
面接の最後には「何か質問はありますか」と聞かれるのが一般的です。これは逆質問とも呼ばれ、応募者の意欲や志望度合いを測定する目的があります。そのため、やる気が伝わる質問が効果的といえるでしょう。
【例文】
入社後に御社の戦力として活躍するために、事前に読んだほうがよい書籍や受講したほうがよいセミナーはありますか。
上記の例ではスキルアップしたいという意欲や企業に貢献したいという熱意が感じられ、面接担当者に本気で志望していることを示せます。
選考結果は面接の受け答えのみで決まるものではなく、ほかにも注意しておきたいポイントが複数あります。ここでは、面接に臨むときに意識したい3つのポイントを紹介します。選考通過率を高めるためにも、面接時には基本的なビジネスマナーを意識しながら、やる気や熱意を伝えましょう。
ある程度の社会人経験を持っている第二新卒は、面接を通じて基本的なビジネスマナーを習得しているかを見られます。面接では以下のポイントを意識しましょう。
いずれも社会人としての基本的なマナーです。入社後もさまざまな場面で必要とされるため、常に意識することをおすすめします。
前職の在職期間が短く、短期間で退職して転職活動に取り組んでいるのが第二新卒です。そのため、企業側は「採用してもすぐに辞めるのではないか」と不安に感じます。
企業側の懸念点を解消できるよう、仕事に対するモチベーションの高さややる気、熱意などを積極的にアピールしましょう。入社後に想定しているビジョンを盛り込むなど、応募先企業で長期間働きたいことをアピールすると効果的です。
面接のときには対話の内容だけではなく、服装や髪型といったポイントもチェックされるのが一般的です。面接時の服装で迷ったときは、基本的にビジネススーツを選ぶとよいでしょう。
中には面接時に「服装自由」と明記している企業もあります。そのような企業の面接に臨むときは、ビジネスカジュアルを意識して選ぶのがおすすめです。
いずれの場合でもきちんと整えられているか、汚れやシワなどがついていないかなど、ビジネスシーンとしてふさわしいかを意識すると適切なものを選べます。
転職市場には第二新卒として転職活動に取り組んでいる方が多数存在しており、選考に勝ち抜くには自分をほかの人材と差別化することが大切です。しかし、差別化するといってもどのようにすればよいのか分からず困っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは、第二新卒の選考で差をつけるうえで意識したい5つのポイントを解説します。自分が望むキャリアパスを実現することにもつながるため、転職を検討する段階から意識しましょう。
「転職したい」と考え始めたら、転職目的や企業に求める条件を明確にしましょう。たとえば、望んでいるキャリアパスが実現できないことが明らかな場合とワークライフバランスを改善したい場合では、転職先選びで重視するポイントが異なります。
また、明確な理由がないのに何となく転職することや、退職を主目的とする転職活動はおすすめできません。まずは詳しく自己分析し、なぜ転職したいのか、転職で何を実現したいのかを明確にしましょう。
転職活動にはさまざまなプロセスが含まれます。具体的な転職プロセスは以下のとおりです。
これらのプロセスには、ある程度の時間がかかります。特に在職中に転職活動をする場合は、適切にスケジュールを管理して、余裕を持って進められるように意識しましょう。
転職先の業界・企業を選ぶときには、事前の業界研究・企業研究が欠かせません。業界研究は、自分が転職したい業界全体の特徴やトレンド・将来性などを知るためのリサーチ活動です。企業研究は特定の企業について深く掘り下げることで、応募先企業の候補が定まった段階で実施します。
転職したい業界・企業で自分が思い描いているキャリアを実現できるか、将来性に期待できるか、自分の適性に合っているかを判断するうえで大切なプロセスです。また、求人選びや応募書類の作成、面接に臨むときにも大切といえるでしょう。業界や企業についての理解を深めれば、転職後のミスマッチも防ぎやすくなります。
長期的なキャリアプランを明確にしていないと、転職してからやりたいことが変わって再び転職しなければいけない結果につながるケースがあります。イメージしていた仕事とは違い、ミスマッチが発覚することもあるでしょう。
ミスマッチのリスクを減らすためにも、キャリアプランをある程度具体的に決めておきましょう。応募先企業でどのような経験を積み、5年後や10年後にどのように活躍していたいかを考えます。
キャリアプランは面接で質問されやすいため、早い段階で可視化しておくことは選考対策としても有効です。
転職後のミスマッチを防ぎ、望んでいるキャリアを実現できる企業を探すには、転職エージェントの活用も有用です。転職エージェントは業界・企業に関する詳しい情報を保有しているため、ひとりで転職活動を進めているだけでは見えてこないポイントに気づくこともあります。
求職者は無料でサービスを利用できるのが一般的で、転職のプロに相談したい方におすすめです。応募書類の添削や面接サポートも受けられ、ライバルと差をつけて転職を成功させたい方にも向いています。特定の業界に特化した転職エージェントもあるため、必要に応じて活用するとよいでしょう。
第二新卒の転職に強い転職エージェントをお探しの方は、ぜひマイナビエージェントをご検討ください。マイナビエージェントではさまざまな業界の求人を豊富に取り扱っており、応募者が思い描くキャリアパスやこれまでの経験を活かせる転職をサポートします。
経験豊富なキャリアアドバイザーが応募書類の添削や面接対策、企業選びのお手伝いをしますので、ぜひご活用ください。転職の方向性で悩んでいる方も、プロの力を活用することで自分に合った道を見つけやすくなるでしょう。
第二新卒の面接では、一般的な質問に加えて第二新卒ならではの質問を受けるケースがあります。やる気や熱意を問う質問や前職の志望理由などが代表的な例です。比較的有利に転職できる第二新卒という立場を有効活用するためにも、事前に準備を整えて転職活動に取り組むことをおすすめします。
転職活動の進め方で悩んでいる方は、マイナビエージェントにご相談ください。各業界に精通したキャリアアドバイザーが、一人ひとりの転職目的を実現するために手厚いサポートを提供しています。第二新卒を対象にした転職相談会も実施しているため、ぜひご活用ください。
第二新卒
新卒と第二新卒の違いは?第二新卒が転職を成功させるポイントを解説!
第二新卒
「第二新卒の転職はやめとけ」は本当?5つのメリットと成功のコツを紹介
第二新卒
第二新卒で転職するメリットとは?強みを活かして内定獲得を目指そう!