更新日:2024/11/08
この記事のまとめ
新卒入社した企業が自分に合わず、まだ入社2年目ではあるものの早めに転職したいと考える方は少なくありません。しかし、新卒2年目での転職が現実的なのかが分からずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、新卒2年目での転職を成功させるために意識しておきたいコツと注意点を紹介します。新しい職場で再びミスマッチに陥るのを防ぐためにも、転職前には自己分析を徹底してキャリアプランを明確にしましょう。
目次
一般的に、新卒2年目~3年目で転職する方を総称して「第二新卒」と呼びます。第二新卒採用は広義の中途採用に含まれるものの、即戦力としての活躍が期待される一般的な中途採用とは異なり、実務経験がなくても好条件で転職しやすいのが特徴です。
そのため、新卒2年目で転職する場合は第二新卒を対象とした求人に応募することをおすすめします。入社2年目での転職は早期離職者として不利になりやすいものの、ポテンシャルや入社意欲の高さをアピールできれば内定を勝ち取れるでしょう。
転職活動に取り組む前に、転職市場の様子を正しく把握しておくことは大切です。ここでは新卒2年目、すなわち第二新卒を取り巻く転職市場の状況を紹介します。転職活動の進め方にも大きく影響するため、事前に確認しておくとよいでしょう。
厚生労働省が2022年10月に発表した「新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します」に基づき、新卒で就職してから3年以内に離職した方の割合を学歴別にまとめると以下のとおりです。
おおむね3人にひとりが新卒入社後3年以内に離職しており、第二新卒として転職活動に取り組んでいる方は比較的多いのが現状です。
参照:新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します|厚生労働省
第二新卒として転職したことで、年収アップを実現した方もいるのは見逃せないポイントです。厚生労働省が発表している「令和3年雇用動向調査結果の概況」によると、第二新卒に相当する20歳~24歳で転職した方のうち、賃金が上昇したと答えた方は全体の47.1%にのぼっています。
変わらないと答えた方は27.0%、減少したと答えた方は24.6%いますが、転職によって年収アップを実現できる可能性は比較的高いといえるでしょう。現職の報酬水準に不満を感じている方にも、転職はおすすめの選択肢です。
企業の中には、「新卒採用では賄えなかった人材を補いたい」「ポテンシャルの高い若手を採用したい」といった理由から第二新卒採用に注力しているところもあります。そのため、第二新卒は比較的転職しやすいといえます。
転職市場において、第二新卒は新卒と一般中途採用の中間的な存在と考えられています。多くの企業が求めていることから第二新卒の市場価値は高く、うまく転職活動を展開すれば有利な条件で転職できるでしょう。
転職市場において第二新卒の価値は高いとはいえ、新卒2年目での転職が誰にとってもおすすめというわけではありません。転職理由によって、転職したほうがよいケースがあれば熟考したほうがよいこともあります。
ここでは、新卒2年目での転職が本当に適切な選択肢なのか判断するためのポイントを見ていきましょう。自分の転職理由が以下で紹介するどちらの理由に該当しているかを考え、正しく判断することが大切です。
新卒2年目で転職したほうがよい理由の一例は以下のとおりです。もし自分の転職理由が下記に含まれているのであれば、転職することでより自分に合った職場で働ける可能性があります。
「なぜいまの職場が自分に合わないのか」「転職することで何を実現したいのか」などの理由を自分の中で明確に把握しているのであれば、第二新卒の強みを活かせるうちに転職するのもひとつの方法です。
一方で、転職を考えるようになった理由が以下に該当するのであれば、転職が最適な選択肢ではない可能性があります。
転職理由は人によって異なりますが、「転職することでどのようなキャリアを実現したいのか」が明確に思い描けない場合は注意しましょう。転職の軸が明確に定まっていないと、再びミスマッチに悩むリスクが高いためです。
新卒2年目での転職には、新卒や一般的な中途採用とは異なるメリットがあります。自分が望むキャリアを実現するためにも、第二新卒のメリットを十分に活用しましょう。
ここでは、新卒2年目で転職する3つのメリットを紹介します。転職の軸が定まっていて以下のメリットを魅力に感じるのであれば、第二新卒のうちに転職するのがおすすめです。
第二新卒採用は広義の中途採用に該当するものの、企業側は新卒採用と同様にポテンシャルを評価して合否を判断する傾向にあります。そのため、新卒2年目は異業界・異職種への転職を実現しやすいのがメリットです。
中途採用では、経験やスキルを活かせる「同業界・同職種」または「異業界・同職種」への転職が一般的です。一方の第二新卒は特定の職種・業界のやり方に染まっていないため、新たな職種であっても柔軟に対応しやすく、未経験であっても採用される可能性が高いでしょう。
新卒であまり適性がない業界・職種に就職した場合は、なるべく早い段階で自分に合った転職先を探すことをおすすめします。
新卒2年目は社会人経験が短いものの、新卒者にはないスキルを有しています。たとえば、電話応対や名刺交換、メールの送り方といった基本的なビジネスマナーです。また一般中途採用の応募者よりは劣るものの、業務に必要な専門スキルもそれなりに習得しているでしょう。
そのため、企業側は第二新卒を採用することで新卒者よりも教育にかかる時間・コストを削減できます。比較的スムーズに現場で活躍できるようになるため、新卒2年目の転職者は企業側にとって魅力的な人材といえるでしょう。
社会人経験がそこまで長くない新卒2年目は、特定の企業にしか通用しないやり方に染まりきっていません。そのため、転職先の業界・企業のやり方になじみやすいのがメリットです。
新しいやり方になじみやすいという特性は、自分が成長するうえでも役立ちます。転職先のやり方や環境に柔軟に合わせる中で、状況に応じて適切な方法でビジネスを進める大切さを学べるためです。将来的な環境の変化に対して柔軟に対応するためにも、適応力は欠かせません。
メリットが多い新卒2年目での転職ですが、注意しておきたい要素もいくつかあります。転職に失敗して再びミスマッチに悩む結果に陥らないようにするためにも、以下で紹介する2つのポイントをチェックしておきましょう。
選考時にどのようなことが懸念されるのかを正しく理解しておけば、何をアピールすると効果的なのかが分かります。
新卒2年目での転職活動では、応募先企業から「短期離職者」と判断されるのが一般的です。まだ社会人経験が1年程度しかないにもかかわらずに転職活動を行うと、採用担当者から「採用してもまだすぐに辞めるのではないか」と懸念されてしまいかねません。
そのため、選考時には応募先企業で長く働きたいという意欲を理由とともに伝えることが大切です。短期離職の事実がマイナスに捉えられることのないよう、前向きな転職理由を伝えましょう。
新卒2年目の方は新卒者よりもスキルレベルが高いとはいえ、社会人経験が豊富な中途採用者と比較すると見劣りしてしまうのが一般的です。そのため、即戦力として活躍できる十分なスキル・経験を持った人材を求めている企業に転職するのは難しいでしょう。
専門職への転職を目指す場合は、第二新卒枠を狙うよりもある程度の経験を積んでスキルアップし、中途採用枠を狙ったほうがよいこともあります。自分が目指す業界・職種における転職市場の状況を細かく確認しておくことが大切です。
転職目的やキャリアプランを実現できる転職先を見つけたとしても、選考に突破しなければ入社できません。そのため、十分な選考対策を講じたうえで転職活動に臨むことが重要です。
ここでは、選考を突破するために意識したい3つのことを見ていきましょう。企業側・応募者側双方のミスマッチを防ぐうえでも欠かせません。
選考では、自分の転職理由が応募先企業への入社で実現できることをアピールしましょう。まずは、前職を辞めるにいたった理由や転職する目的、応募先企業のビジョンや業務内容を書き出します。そして転職理由が応募先企業のビジョンや業務内容とどうマッチするのかを考え、転職によって目的がかなえられることをアピールすることが大切です。
採用担当者に対して「転職理由が明確で自社とのマッチ度が高い」と判断してもらえたら、選考を突破できるようになるでしょう。
一般中途採用とは異なり、第二新卒採用ではポテンシャルが重視される傾向にあります。そのため、応募先企業で担当することになる仕事への熱意や意欲をアピールすると効果的です。
意欲的に働きたいと思っていることをアピールすれば、たとえ応募時点ではスキルが不十分だったとしても将来性に期待して採用してもらえることもあります。第二新卒の選考では、成長意欲を伝えて長く活躍したいと考えていることを伝えましょう。
新卒と比べて第二新卒は社会人経験がある分、一定のスキルを有しているのが特徴です。そのため、前職の経験を通じて習得したスキルは忘れずにアピールしましょう。第二新卒採用では、高度なテクニカルスキルより以下のスキルが重視される傾向にあります。
ただし、機械設計やITエンジニアといった専門職に経験者として転職するときは、新卒2年目であるとしても一定のテクニカルスキルを習得しているかをチェックされます。これまでに習得したスキルや携わったプロジェクトを忘れずにアピールしましょう。
きちんと準備を整えたうえで転職活動に取り組まないと、新たな職場に入社したとしても再びミスマッチに悩む結果になりかねません。自分が望む転職を実現するためにも、以下で紹介する3つのポイントを意識することをおすすめします。第二新卒という貴重な機会を活用するためには、転職の軸を明確に定めることが大切です。
まずは「なぜ転職したいのか」を明確にしましょう。併せて、転職することで実現したいキャリアプランも設定します。たとえば「プログラマーに転職し、将来的にはWebエンジニアを経由してWebプロデューサーを目指したい」など、方向性を具体的に決めることが大切です。
転職目的とキャリアプランを定めることで、転職先に求める条件が明らかになります。ここで決めたことは、転職の軸になるポイントです。
転職の軸を定めたら、実現できる業界・企業を探します。たとえばプログラマーからWebエンジニア、Webプロデューサーを目指すキャリアプランの場合、「Web開発会社で第二新卒のプログラマーを求めている企業」が転職先の候補になるでしょう。
併せて用意されているキャリアパスをチェックし、自分が思い描いているキャリアプランを実現できる環境であるかを確認することも重要です。
転職活動に際して何らかの不安を抱えていてひとりでは解消できないのであれば、早めに転職エージェントに相談するのがおすすめです。転職エージェントに登録するとプロのキャリアアドバイザーのサポートを受けられ、ひとりで転職活動を進めるよりも成功しやすくなります。主な転職サポートの例は以下のとおりです。
利用は無料のため、積極的に活用するとよいでしょう。早めに相談することで、貴重な時間を有効活用できます。
一口に転職エージェントといっても、その特徴は企業によって異なります。新卒2年目での転職を成功させたいのであれば、第二新卒の転職に強い転職エージェントを利用しましょう。転職エージェント選びで迷っている方は、この機会にぜひマイナビエージェントにご相談ください。
マイナビエージェントでは、各業界の特徴を熟知したキャリアアドバイザーが応募者の転職目的を実現できるようにサポートしています。第二新卒の転職にも強く、望んでいるキャリアプランをヒアリングしたうえで最適な転職先を紹介しています。非公開求人の紹介や選考対策も実施しているため、転職でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
新卒2年目での転職は第二新卒に該当し、新卒よりも高いスキルと一定の社会人経験、ポテンシャルの高さが企業側から評価されやすい傾向にあります。きちんと転職の軸を定めたうえで転職活動を進めればミスマッチを防ぎやすく、意欲的に働ける職場への転職を実現できるでしょう。
新卒2年目での転職を成功させたいのであれば、ぜひ早めにマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントではIT・営業・金融など、各業界を熟知したキャリアアドバイザーが転職を成功させるためのサポートを提供します。
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