更新日:2025/01/21
この記事のまとめ
「もう営業はやりたくない」という思いを抱いている方も多いのではないでしょうか。ノルマのプレッシャーや長時間労働、人間関係の悩みなど、営業職特有の課題に直面し、転職を考え始めた方もいるかもしれません。
しかし、「どの職種が向いているのか」「スキルを活かせる仕事はあるのか」といった不安や迷いを感じている方もいるでしょう。そこで本記事では、営業職から転職を考えている方に向けて、おすすめの職種や転職成功のコツを紹介します。
目次
営業をやりたくなくなって転職を考えるきっかけは、どのようなものがあるのでしょうか。「ノルマや売り上げ目標に追われてつらい」、「自社の商品の魅力が理解できず、売り込みがうまくいかない」など、いろいろな理由が挙げられます。
また、「人間関係における悩み」や「休みが少ない」など、営業職に限定されない理由もあるでしょう。ここでは、多くの方が転職を考える理由として代表的なものをいくつかご紹介します。
営業職といえば、「ノルマ」や「売上目標」がつきもので、営業成績が人事評価の判断材料となります。それまでの頑張りや過程はなかなか評価の対象とはなりにくく、プレッシャーだけを感じて、メンタル面で消耗してしまう方もいるでしょう。
業種によっては、景気の変動に影響を受けやすく、自分の力ではどうにもならないこともあります。数字が落ち込むと気分も下がり、負のループに陥ってしまうため、営業をやりたくないと思う理由につながりやすい傾向です。
新規飛び込み営業というだけで嫌な顔をされ、話を聞いてもらえることもなく門前払いされることもあるでしょう。また、大雨の日や真夏の暑い日の飛び込み営業は、体力的負担も大きくなります。
テレアポは、顧客が個人か法人かにもよりますが、1日に3桁に上るほどの架電作業を強いられる職場もあるでしょう。たとえ仕事であろうとも、相手に否定されたり断られ続けたりすることは精神的にも大きなストレスとなって、仕事を辞めたくなるきっかけとなってしまいます。
売り込む商材である自社製品やサービスに対して、魅力を感じないということも営業職を辞めたくなる理由として挙げられます。場合によっては、営業代行として他社製品を扱っているケースもあるでしょう。営業担当者である自分自身が、本当によいと感じられるような商品を顧客にすすめたいと、仕事として割り切れず、苦痛に感じてしまうケースも考えられます。
また、自社商品やサービスに魅力を感じられないと、それらを売り込むための説明を展開することも難しくなり、結果として営業成績が振るわないので辞めたくなる、というパターンもあるでしょう。営業職は、自社の商品やサービスとは日々向き合うこととなるため、一度魅力を感じなくなると、その仕事を続けることに疑問を感じてしまいます。
人間関係に悩んで、退職を考える方もいるのではないしょうか。特に営業職は、上司や同僚など社内でのコミュニケーションだけでなく、顧客とのやりとりも頻繁に発生します。すべてがスムーズに進むとは限らず、クレーム対応をすることもあるでしょう。
営業職はノルマが重視される職種です。そのため、同じ会社のチームや店舗間で、顧客を取り合うといったことが生じる可能性もあり、人間関係がこじれてしまうこともあるかもしれません。人間関係が多岐にわたると、その分意識することも増えて疲れてしまうケースがみられます。
営業職は、顧客との信頼関係構築や売上目標達成を重視するため、残業や長時間労働が常態化しやすい傾向があります。外回りや接待が多い場合、労働時間がさらに長くなることもあるでしょう。得意先との食事会などが労働時間に含まれないケースも考えられます。
仕事に拘束される時間が増大することで心身の健康に悪影響を与えたり、ワークライフバランスを重視したいと考えたりすることで、転職に至るケースもあります。
ここでは、営業の仕事が向いている人の特徴を4つ紹介します。これらの特徴を持つ方は、営業職で力を発揮できる可能性が高いでしょう。一方で、これらの特徴を持たない方は、別の職種を検討することも選択肢のひとつかもしれません。
コミュニケーションスキルの高さは、営業職で成功するための重要な要素です。初対面の人とも抵抗なく会話を楽しめ、相手の立場に立って考えられる人は、顧客との信頼関係を築きやすいでしょう。なぜなら、相手のニーズや課題を的確に把握し、適切な提案ができるからです。
また、複雑な情報を分かりやすく伝える能力や、質問しやすい雰囲気作りも重要です。これらのスキルは、顧客の疑問や不安を解消し、商談を円滑に進める助けとなります。さらに、表情豊かで自然と好印象を与えられる点も、営業職では大きな強みになるでしょう。
営業職で成功するには、強いストレス耐性も必要です。顧客からの断りやクレーム対応、厳しいノルマなど、精神的な負荷が高い場面が多いためです。ストレス耐性の高い人は、失敗を恐れず挑戦し続けたり、断られても次の商談に前向きに取り組めたりする強さがあります。たとえクレームを受けても冷静に対応できるでしょう。また、プレッシャーを力に変え、目標達成に向けて努力する能力も持ち合わせています。
さらに、ストレスを適切に管理し、解消する方法を知っていることも重要です。自分なりのリフレッシュ法を持ち、メンタルヘルスを保つことで、長期的に高いパフォーマンスを維持できます。
体力に自信がある人も、営業職に向いているといえるでしょう。営業は、取引先への頻繁な訪問や長時間の商談など、体力を要する場面が多いためです。複数の顧客を訪問したり、数多くの電話対応をこなしたりといった業務をこなすには、十分な体力と持久力が不可欠です。顧客の都合に合わせて柔軟に対応する必要もあるため、体力的な余裕があることで、より質の高い営業活動が可能になるでしょう。
顧客に一度断られても諦めず、粘り強くアプローチを続けることで、最終的に契約につながることがあります。この粘り強さは、目標達成への強い意欲と密接に関連しています。営業成績を上げるために、失敗を恐れずにチャレンジし続ける行動力や、困難な状況に直面してもポジティブな思考を維持できることも、営業職では高く評価されるでしょう。
営業職は、多くの人との関わりや柔軟な対応が求められる仕事です。しかし、そのような環境に適応できない方もいます。ここでは、営業職が向いていない人の特徴を3つ紹介します。これらの特徴に当てはまる方は、自身のキャリアを見直し、より適した職種への転職を検討してみるのもよいでしょう。
営業職は、社内外の人とのコミュニケーションが欠かせない職種です。しかし、人と話すことが苦手な方にとっては、大きな負担となる可能性があります。たとえば、初対面の顧客との会話や、社内でのチームワークに困難を感じる方は、営業職に向いていないかもしれません。また、一人で黙々と仕事をこなしたい方も、営業職では苦労する可能性が高いでしょう。
人と話すことに抵抗がある方は、営業以外の職種を検討することをおすすめします。自分の適性を見極め、より自分に合った仕事を選ぶことが、長期的なキャリア成功につながるでしょう。
営業職では、顧客ごとのニーズに合わせて柔軟に対応することが求められます。たとえば、顧客の予想外の質問や要求に対して、その場で適切な回答や提案をする能力が求められます。また、市場環境や競合他社の動向に合わせて、販売戦略を柔軟に変更することも重要です。
そのため、マニュアルどおりに行動したい人には向いていないかもしれません。一方で、システム開発やデータ分析など、より体系的なアプローチが求められる職種に転職することで、自身の強みを活かせる可能性があります。
ネガティブ思考の人も、営業職には向いていない可能性があります。営業では、顧客からの断りや厳しい要求、予期せぬトラブルなど、ストレスフルな状況に直面することが多いからです。これらの状況を前向きに捉え、次の機会につなげる姿勢が求められます。
しかし、ネガティブ思考の人は、失敗や挫折を過度に悲観的に捉えがちで、モチベーションの維持が難しくなります。また、クレーム対応などのストレスをうまく発散できず、精神的な負担が蓄積しやすい傾向があります。このような特性は、長期的には営業成績にも影響を与える可能性があります。ネガティブ思考の強い方は、より安定した環境で自己の強みを活かせる職種への転職を検討することをおすすめします。
営業職として身につけた数々のスキルは、転職先でも活かせます。スキルと聞くと、資格取得や何か特別なことができることだと思いがちですが、日々の業務を行ううえで気をつけていたことや、身についたことも立派なスキルです。転職先にでも十分活かせる営業経験者のスキルにについて、詳しく見ていきましょう。
コミュニケーションスキルは、事務職やエンジニア・デザイナーなどの技術職、人事や総務、企画職など、どのような職種や業種でも必要なスキルです。コミュニケーションというと、単純に話すことが得意な人と想像される方も多いでしょう。しかし、業務上のコミュニケーションでは、「傾聴力」や「説明力」なども重要視されます。
社内の人とはもちろん、取引先とのコミュニケーションがスムーズに行えると、重宝されるでしょう。これまでの業務で、具体的にどのようなコミュニケーションを心掛けていたのか、それらのスキルを今後どのように活かしていきたいか、などを伝えることで転職先の採用担当者へのさらなるアピールにもつながります。
自社商品やサービスをアピールしながらも、顧客にとって分かりやすい資料を作成することもスキルのひとつといえます。資料作成は、作ることがゴールではありません。効率よく計画的に作成すること、うまくいかなければ失敗した原因を見極め、次回に向けて改善していくことも重要なスキルです。
また、社外に限らず社内に向けて作成する場合でも、分かりやすい資料を作成できると評価にもつながります。事務職や人事、広報などでも、そのスキルは大いに役立てられるでしょう。
ただ調べることだけなら誰にでもできますが、ビジネスにおいての調査能力は、市場感を理解したうえでリサーチすることが大切です。そのため、教えられてもすぐに身につけることが難しく、センスや勘なども問われます。顧客に対して的確な提案をするためには、取引先企業を取り囲む環境や、その業界特有の問題点などについてもしっかりとリサーチする必要があるでしょう。
限られた時間の中で求められた情報や知識を調べ、取捨選択して仕事に取り入れていくスキルは、どのような職種でも重宝されます。
転職は、自分のキャリアを築くためには重要な転機ですし、いま抱えている悩みを解消できるチャンスでもあります。しかし、ただ「辞めたい」という気持ちだけで、情報収集や準備が不十分な状態で突き進んでも、同じことを繰り返す危険性は十分にあり得ます。ここからは、転職を成功させるためのポイントを詳しく解説していきます。これらのコツを押さえることで、より満足度の高い転職が実現できるでしょう。
辞めたいと思う要因は、大きく2つに分けられます。1つ目は「営業職としての実績が起因していること」です。たとえばノルマや売上目標を持ち、達成しなければいけないことが苦痛である、といったことが挙げられます。
2つ目は、「営業職とは直接起因していないこと」です。人間関係における悩みや、社風とのミスマッチなどは、営業職でなくても起こり得ることでしょう。深掘りしていくと、実は営業職としてのキャリアが浅かったり、入社してあまり日がたっていなかったりすることがあります。まだ職場に慣れていないために、仕事をうまく進められず、辞めたいと感じている可能性があるかもしれません。
いま抱えている悩みは、転職することで本当に解消できるのか、ということも考えながら悩みを分析していきましょう。
これまで営業職で培ってきたスキルやノウハウは、考え方を少し変えるだけで、別の業界でも役立てられる可能性があります。未経験の業界・職種への転職は、ハードルが高いように感じるかもしれません。しかし、一見関係ないように感じても、現在身についているスキルが、違った形で活かせる可能性は十分にあります。まずは現在の業務や仕事を通して身についたスキル、自分が得意なことを紙に書き出してみましょう。
転職先では、それらが具体的にどのように活かせるのかを考え、いま自分が持っている強みを発揮できる職種や業界を選ぶことも、転職成功のポイントとなります。
自己分析も転職成功の鍵といえます。まず、自身の強みと弱みを客観的に洗い出しましょう。営業職で培ったスキル、たとえば交渉力やプレゼンテーション能力、顧客ニーズの把握力などを具体的に列挙します。同時に、苦手な部分や改善が必要な点も明確にしておくことが大切です。これらの分析結果を基に、自分に合った職種や業界を絞り込んでいきます。
また、価値観や将来のキャリアビジョンについても深く考察することで、より適切な転職先を見つけやすくなります。丁寧な自己分析は、面接時のアピールポイントの整理にもつながり、転職活動を円滑に進める助けとなるでしょう。
営業職の強みのひとつは、実績を具体的な数値で示せることです。転職活動では、この特性を活かし、過去の営業成績を数字で明確にアピールしましょう。たとえば、「年間売上目標の120%を達成」「新規顧客獲得数が前年比150%増」といった具体的な数値は、自身の能力を客観的に示す強力な武器となります。
また、「顧客満足度調査で部署内1位を獲得」など、数値化できる実績は積極的に活用しましょう。面接では、これらの数字を裏づける具体的なエピソードも用意し、説得力を高めます。数値実績は、営業以外の職種でも高く評価される要素です。自身の成果を数字で表現する習慣を身につけることで、転職成功の可能性が大きく広がるでしょう。
転職エージェントの活用は、営業職からの転職を考える方にとって有効な選択肢です。経験豊富なキャリアアドバイザーが、経験やスキル、希望を丁寧にヒアリングし、最適な転職先を提案してくれます。特に、「どのような職種に転職したらよいか分からない」「転職活動の進め方に不安がある」といった悩みを抱える方には、心強い味方となるでしょう。
転職エージェントは、豊富な求人情報を持っているだけでなく、業界や企業の内部事情にも精通しています。そのため、営業経験を活かせる職種や、ワークライフバランスの取れた環境など、具体的なニーズに合った転職先が見つけやすくなる点も魅力のひとつです。履歴書や職務経歴書の作成支援、面接対策まで、転職活動全般をサポートしてくれるので、より効果的な転職活動が可能になるでしょう。
いままで培ってきたスキルを活用しつつ、営業とは違った分野で活躍できる転職先を5つ紹介します。どの職種も、アピールの仕方しだいでは、未経験でも挑戦することが可能です。これらはごく一部ですので、視野を広く持ちつつ、転職してかなえたいキャリアパスやワークライフバランスをイメージしながら参考にしてみてください。
事務職は、未経験での転職であっても、営業職で培った事務処理能力を活かして挑戦できる職種です。また、業種にもよりますが、ノルマや売上目標がなく、数字にプレッシャーを持たずに仕事ができます。繁忙期を除けば比較的残業や休日出勤が少なく、家族や友人、大切な人との時間を確保でき、ワークライフバランスの実現ができるでしょう。
いままで時間がなくてできなかった趣味に打ち込んだり、自分のさらなるスキルアップのために勉強したりと、空いた時間を自分のために活用することも可能です。
コミュニケーションスキルに自信がある方には、人事をおすすめします。人事といえば、採用業務が一番に思い浮かぶかもしれませんが、そのほかにも、社員教育や研修企画、評価制度の運用、人事戦略の企画・制度構築など、社内組織を活性化させるための業務は多岐にわたります。
いずれも人と関わる仕事であるため、コミュニケーションスキルに自信のある方であれば、やりがいを持って仕事に取り組めるでしょう。応募者や社内の従業員だけでなく、転職エージェントや派遣会社など、社外とのやりとりも多く発生するので、「営業はいやだけれど、事務作業だけでは物足りない」という方におすすめです。
企画や商品開発は、顧客のニーズや国内外のトレンドを調査し、商品が売れるように戦略を練って形にしていく職種です。世の中の動きを見極めながら戦略を練る必要があるため、営業職としてのマーケティング力やリサーチ力を十分に活かせます。
また、販売戦略などを考える過程で、営業担当と連携をとることも多くなるでしょう。実際に営業としての経験があれば、担当者の意図を汲み取り、円滑に業務を進められるかもしれません。
物流管理とは、顧客に商品をただ届けるだけでなく、必要な商品を必要な時期に、必要な数だけ届けるための調整や、管理を行う仕事です。物流の品質を落とさずコストを削減する必要があるため、取引先と円滑に交渉が進むように、コミュニケーションスキルは欠かせません。
また、営業職で培ってきた管理能力や、想定外のことが起きたときの対処能力も活かせます。多くの人に物を届けられることから、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。
パソコンに対して苦手意識がなく、新しい分野を学ぶことが好きで、今後多様な働き方を実現したい方には、プログラマーなどもおすすめです。難しい知識やスキルが必要で習得に時間がかかるのでは、と心配される方もいますが、オンライン講座や書籍などでも手軽に勉強ができます。
プログラマーの仕事は、慣れると会社によっては在宅勤務が可能な場合もあります。また、一度手に職をつけてしまえば、どの会社でも最低限のことは通用するため、少しでも興味があれば挑戦してみてはいかがでしょうか。
「営業として転職したいけれど、何から始めればいいか分からない」「転職したい理由を書き出してみたけれど、どんな仕事が自分に合うか分からない」という方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは、各業界に精通した専任のキャリアアドバイザーが希望や適性を丁寧にヒアリングします。
そのうえで、営業で培ったスキルを活かせる職種やワークライフバランスの取れた環境など、あなたの希望に沿った転職先を見つけるお手伝いをします。書類作成や面接対策、条件交渉まで、転職活動を全面的にサポートいたしますので、不安なく新たなキャリアにチャレンジできるでしょう。
営業をやりたくないと思う主な理由としては、ノルマの厳しさや人間関係の難しさなどが挙げられます。営業経験で得た交渉力や顧客対応力は多くの職種で活かせる貴重なスキルですが、転職の際は、自身のスキルや適性に合った職種を選択することが重要です。
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