更新日:2022/04/11
営業マンに毎月の営業ノルマを課している会社は多いと思います。目標に向かって営業活動を進めることはやりがいの一つともなりますが、ノルマを負担に感じる人がいるのもまた事実です。そもそも、営業ノルマはなぜ存在するのでしょうか。会社の成長のために必ず必要なものなのでしょうか。
今回は、営業マンにとっての営業ノルマの考え方について紹介します。
目次
「営業マンはノルマが厳しい」「達成できなければペナルティがある」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、実際にはノルマ未達でも一般的なイメージのように深刻なペナルティを課す会社は少なく、リスクはほとんどありません。
なぜなら、企業に所属している以上その立場は労働基準法によって守られるため、ノルマ未達を理由にある日突然解雇するというようなことは禁止されているからです。また、契約に基づいた給与を不当に下げるなどのペナルティも禁じられています。
パワハラが問題視される中、労働環境を注視する企業も増えており、ノルマを達成できなかったことを必要以上に叱責するような高圧的な行為はほとんど見られなくなってきています。
ノルマ未達で雇用が脅かされたりペナルティを課されたりすることはないとしても、営業ノルマがきついと感じる方にとって、そのプレッシャーを軽減するのは容易なことではないでしょう。なぜノルマをきついと感じてしまうのか、その理由は大きく分けて2つあります。
まず、きついと感じてしまう理由の一つが「設定された目標の根拠が明確ではない」ことです。達成がむずかしいと感じるほどのノルマ設定された場合、「何を根拠に設定されているものなのか」「無理難題を言われてきつい」と思う方が多いようです。どれだけ頑張ってもノルマ未達となってしまっては、やりがいを感じることができなくて当然です。
営業活動を通して成長することを見越して達成できそうなギリギリの目標を設定するマネージャーは少なくありません。それを自分に対する期待と捉えることもできるかもしれませんが、逆に「ノルマを達成しなければならない」というプレッシャーに苛まれてしまう方も多いと思います。
会社が自分に課した営業ノルマ。果たして必ず達成しなければならないものなのでしょうか。
労働者として「会社に労働力を提供する義務」はありますが、「与えられたノルマを達成する義務」は法的にはなく、成果を出すための責任は指揮する側の会社にあります。そのため、たとえノルマを達成できなくてもそれを理由に処罰を受けることはありません。
すべての会社が必ずしも営業ノルマを設定しているわけではありません。個人のノルマを設定して競い合うような構図にするよりも一つの目標に全員で向かっていくほうが成果が上がると考える会社も多く、そうした会社ではあえてノルマを設けないケースもよく見られます。
ノルマの設定は会社にとって必須ではなく、あくまでも会社や営業マンが成長していくための選択肢の一つです。目先の金額だけをネガティブに捉えるのではなく、営業としてのスキルを上げていくため、またキャリアアップのためと考えて取り組めば、未来の自分へとつながる目標なのだと理解できるのではないでしょうか。それでももしプレッシャーを感じるようであれば、あえてノルマがない会社を選んで働くという選択肢もあります。
ノルマは必ず達成しなければならないものではないとお伝えしましたが、一方では評価に直接関わる要素でもありますので、設定されているからには達成したいと思うのは当然です。ノルマを達成しやすくするためには次の3つのポイントに注意しましょう。
ノルマを達成するために取らなければならない行動と、その行動をどの程度重ねる必要があるのかを書き出してみましょう。行動の内容と頻度を可視化することで、達成に向けて具体的にやるべきことが見えてきます。
書き出した行動をどれぐらい計画に沿って実行できたかを定期的に振り返り、自身の行動が適切だったか、改善できる部分がないかなどを確認しましょう。結果を振り返るプロセスがなければ、せっかく行動目標を可視化しても十分な効果が得られないまま終わってしまいます。
行動目標を達成した後の自分の姿を具体的に思い描くことも大切です。書き出した行動を最後まで計画通りに進めることができた場合、自分はどのように成長でき、どのような成果が得られているのかを想定することで、営業に対するモチベーションが向上します。
会社からノルマを与えられている以上、そのノルマを達成できることが理想的ではあります。しかし、一度も未達になることなくノルマを達成し続けることは難しく、時には失注が続くこともあるでしょう。
「ノルマを達成できなければ自分は成長できない」と思ってしまうかもしれませんが、決してそのようなことはありません。どのような部分が理由でうまくいかなかったのかをその都度振り返り、悪かった点は反省して次に活かすことで、たとえノルマを達成できなかったとしても十分に成長できす。必要以上に落ち込まずに自分なりの工夫を積み重ねていくことが大切です。
ここでは、営業マンにとっての営業ノルマの考え方についてお伝えしてきました。
営業ノルマは必ず達成しなければならないものという認識を持っている営業マンは少なくないものの、実際には未達に対するペナルティがあるわけではありません。達成するに越したことはありませんが、ノルマを自分の成長のきっかけとして前向きに捉えること、ノルマを設定していない会社で働くという選択肢もあることを覚えておくとよいでしょう。
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