更新日:2022/04/11
営業職として効果的な営業活動を行うにはさまざまな工夫が必要となります。単に自社の製品について深く学ぶだけでなく、顧客を深く知ったりツールを活用したりしながら、組織全体で独自のフレームワークを構築していくことが大切です。
今回は、現代の営業職に必要な心得や、それを実践するための具体的な方法などについて解説します。
目次
営業職が成果を上げるために意識したいポイントとしては次の3つが挙げられます。一つひとつの要素を大切にして、商材の魅力が伝わりやすい営業活動ができるよう心がけましょう。
自社の製品に対する知識がなければ商材のメリットをお客様に正確に伝えることは難しくなります。そのため、まずは自社の製品を深く理解することが大切です。
また、商談相手となるお客様の情報を詳しく把握し、お客様に合わせた提案ができる体制を整えましょう。従業員規模や業種業態、業務内容やお客様の取引先など、できるだけ具体的な情報を得ることが課題解決の糸口となります。
日々の営業活動においては失敗したりクレームが入ったりすることもあるでしょう。できる限りミスを減らすことは大切ですが、失敗してしまっても必要以上に落ち込まず勉強材料とし、「なぜ失敗してしまったのか」「どのように工夫すれば次はうまくいくか」を考えて自身の成長につなげることが重要です。
「ツールを活用すると手抜きだと思われるのではないか」と不安に思われる方もいるかもしれません。しかし、ツールは効率的に潜在顧客を探し出したり自社の商材のメリットを的確かつ効果的にお客様に伝えたりする有効な手段であり、自社にとってだけでなくお客様の利益にとっても重要な役割を果たします。ツールは自社の営業活動をより洗練されたものにランクアップしてくれる手段であると捉えましょう。
一つの組織の中には高い成果を上げ続けられる営業職だけが所属しているとは限りません。成果を出すには、どのようにマネジメントするかも重要な課題となります。
一般的な組織は、20%の上位、60%の中位、20%の下位で構成されている「2-6-2の法則」が適用される傾向にあるといわれています。この法則は、たとえ下位の20%の営業職が会社から去ったとしても、残った80%の営業職の中から再び2-6-2の法則に則って下位の20%が新たに生まれることを意味します。
成績が良くないからといって下位の20%を辞めさせてしまうと、残りの80%の社員のモチベーションは低下するでしょう。個人ごとの営業成績に固執するのではなく、組織全体を一つと捉えるのがこの法則の考え方です。
現段階で仮に下位の20%の営業職が思うように成果を上げられていなかったとしても、売れている上位の20%の営業職に支えてもらうことは可能です。下位の20%の営業職が組織に支えてもらいながら売れる営業職になった時、今度はその時点で成果を上げられていない営業を支えるという循環が生まれます。
「どのような営業活動を行えば成果を上げられるのか」を調査・分析し、営業活動のフレームワークを作って組織の中でノウハウを共有することは大切です。
成果の高い営業職が取っている行動をフレームワークに組み込んだり、過去に成約した案件の傾向を分析したりして、少しでも受注率を高めるための工夫を施し、勢いだけの営業ではなくロジカルな営業を目指しましょう。
フレームワークは1種類だけでなく、シチュエーションや案件の内容に合わせて複数種類用意しておくことも効果的です。
営業の心得を実践しようと思っても、いざ現場に出るとうまくいかないという場面も多いでしょう。そこで、実践に使える具体的な方法を3つご紹介します。
少しでも商材を安価に提供することでお客様の興味や関心を引き受注に結び付けたいと考える場面は多いものです。しかし、安易な値引きは必ずしも良い結果をもたらすわけではなく、利益率を減少させて会社の成長を妨げる原因にもなります。
あえて値引きを禁止することで、営業職は安易な値引きに商談の行方を託せなくなります。受注に結びつけられるかどうかは自身の交渉力にかかるようになり、結果的に製品自体の性能をより深く知って提案に臨んだり、お客様のニーズを正確に把握したりする努力をするようになります。結果、値引きを禁止する前よりも売上が拡大する可能性が高まります。
目標が定まらないままやみくもに営業活動をおこなっても、満足な成果はなかなか出ません。営業職としてどれぐらいの売上を確保する必要があるのか、具体的な目標を設定して、その目標が達成できているかどうか定期的に振り返ることが大切です。
順調に進んでいるのであればその状態を継続し、目標に届いていないのであればどの部分を改善しなければならないのかを明確にして、常により良い営業活動を目指しましょう。
SFAやCRM、MAなどのツールをうまく活用することで効率的かつスムーズなアプローチが可能になります。従来型のアナログな営業活動を基本とするのではなく、ツールの活用を組み込んだオペレーション設計を心がけることをおすすめします。
これまでの営業活動は、「気合いで売る」「足で稼ぐ」などデータに基づかない根性論の営業活動が比較的どの企業でも常態化していました。しかし、このような営業活動は決して効率的とはいえず、人材の有効活用が重視される現代のやり方には見合っていません。
これからの時代には、ツールの活用を基準とし、市場調査や顧客データの分析などを根拠に効果的なアプローチを行うロジカルな営業活動が求められています。
ここまで、現代の営業職に必要な心得や実践のための具体的な方法についてお伝えしてきました。
値引きのように当たり前の営業手法だと考えられていることでも、思い切ってやり方を変えてみると全体の成果が大きく向上することも少なくありません。組織にとってどのような営業がベストなのかを見極めつつ、ツールの活用も織り込んで、根性や気合いなどのあいまいな感情論ではなくデータを基にした有効なフレームワークを作成してみましょう。
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