人事の仕事内容とは?業務内容とやりがい、総務・労務との違いについて|求人・転職エージェント

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更新日:2021/09/14

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人事の仕事内容とは?業務内容とやりがい、総務・労務との違いについて

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人事は人材を管理・育成する、企業において重要な役割を果たす部署です。
企業には、「ヒト、モノ、カネの3つの経営資源がある」とよくいわれます。人事は、この3つの資源のうちの、「ヒト」に関する仕事を行う部署です。採用から配置、育成、評価まで、人事の仕事は幅広い範囲で行われます。
ここでは、人事の具体的な仕事内容とやりがいをまとめました。

目次

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人事の主な5つの仕事

人事が具体的にどのような仕事を担当するのかは、企業によって異なります。しかし、人事の主な仕事は、採用、育成、評価、人材配置、人事制度の策定の5つに分類することができます。
まずは、人事の5つの仕事内容について、具体的に見ていきましょう。

1.採用

人事は、会社の経営計画を実現するための採用計画を策定し、それに基づいた採用業務を行います。具体的な業務内容は、どこの部署に何人、どのようなスキルを持つ人が必要なのかを取りまとめ、それに合致した人材を探すことです。

企業が人材の採用を行う際、どの媒体でどのように求人募集をかけるのか、企業説明会を開催するのか、面接は何回行うのか、どのような点で評価を行うのかといったことを決定する必要があります。そうした前段階の作業に始まり、求職者の応募を受け書類選考や面接を行うまで、一連の作業が人事の仕事です。

必要な人材を確保できるかどうかは、会社の存続にもかかわる大きな問題といえます。時間もコストもかかる採用業務は、人事の仕事の中でも非常に重要なものだといえるでしょう。

2.育成

採用した人材をどのように育成していくのかも、人事の仕事の一部です。新入社員研修の実施や、メンター制度の活用などを通して、自社で活躍できる人材を育てていきます。
小規模な企業では、人事が介入する育成制度を設けずに、採用後いきなりOJTに入ることも珍しくありません。

なお、社員の育成は、入社後、社員が退職するまで、人事が継続的に行っていくべきものです。マネージャー研修や個人情報研修、ハラスメント研修など、その時々の情勢や社員の立場に応じた育成制度を用意し、社員の能力の底上げを図ります。

3.評価

社員、個人個人の評価を下すのは、直属の上司やチームメイトである場合が多いでしょう。しかし、適切な評価を行うための制度を策定するのは人事の役割です。
人事は、自社の評価制度の見直しや、社員の適切な評価がなされているかどうかのチェックなども適宜行います。

4.人材配置

人材配置は、部署ごとの希望をヒアリングしながら、企業全体のバランスを考えた上で人事が行います。
誰をどこに配置するのかは、企業を発展させていく上で非常に重要なポイントです。それぞれの人材が持つスキルを理解し、より能力を発揮しやすい部署に配置することができれば、新たな投資や採用を行わなくても、業務効率を大幅にアップさせることも不可能ではありません。

人材配置に際して、個人の転属願いを受け付けている企業もあります。本人の希望を加味した配属を行うことでモチベーションがアップし、意欲の向上を図ることができるでしょう。転属後に新たな能力や適性を発見することで、企業利益につながる場合もあります。
個人の希望と部署の希望、企業としての思惑など、全体のバランスをとりながら、適切な配置を検討するのが人事の業務です。

5.人事制度の策定

評価制度や報酬制度のほか、社員育成を推進するための制度やリファラル採用、ジョブリターン制度といった採用に関する制度などを策定し、社員に周知させることも人事の仕事です。

どのような人事制度を採用するのかは、社員の意欲にも直結します。適切な評価がなされていないと感じると、社員のやる気は低下し、業務効率が落ちたり、離職のきっかけになったりするものです。
社員が、会社で成果を上げ、向上したいというモチベーションを保てるよう、常に人事制度を見直して、改変・策定する必要があります。

人事・総務・労務の役割の違いとは?

企業の「ヒト」に関わる部署として、人事の他に総務や労務があります。入退社手続きや福利厚生業務など、人事と総務、労務の仕事は、境目が曖昧な部分があるもの。企業によっては人事が、総務・労務を兼務するなど、業務内容の詳細は異なります。
ここでは、人事、総務、労務の違いについて、一般的な見識から違いを見ていきましょう。

人事

企業における人事の仕事は、社員を採用、育成、管理することです。
社員がいなければ、企業活動を継続させていくことはできません。そこで、企業の経営ビジョンを実現させるための人材獲得や育成を行うのが人事の役割です。

総務

総務の仕事は、来客対応や備品管理といった社内外の窓口業務や、社内の総合的な管理業務を行うことです。社内のインフラに関する質問を受けるなど、社員と直接的に関わることが多くなります。
会社全体を支え、快適に仕事が行えるようサポートをするのが総務の役割です。

労務

労務は、社員の給与計算や社会保険手続きなどを行います。社員の待遇に関する制度の策定は人事の仕事ですが、それに基づく実際の給与計算は労務の仕事です。

人事の3つのやりがい

人事は、企業の経営資源である社員の採用や教育を行う重要な仕事です。
続いては、人事の仕事をする上で感じられる3つのやりがいをご紹介します。

1.会社の未来を担う人材を採用・育成できる

人事が採用、育成する社員は、会社の未来を担うことになる人物です。企業にとって有益な人間を採用できるかどうか、将来のビジョンに合致した人材に育て上げることができるかどうかは、人事の手腕にかかっているといえるでしょう。
人事の採用業務のクオリティが低いと、企業活動に支障をきたすことになります。また、適した育成ができなければ、業績が伸び悩む可能性も少なからずあるでしょう。

人事の仕事は会社の未来と業績を担うもので、複雑かつ困難といえます。だからこそ、長期的にではありますが、社員の育成を通して事業を良くしていけることに、大きなやりがいを感じられるはずです。

2.社員が本来の力を発揮するための手助けができる

企業に入社してきた社員が、本来の力を発揮できるかどうかは、人事が適切な育成や配置、評価を行えるかどうかに左右されます。
スキルや適性に寄り添った活躍の場を与えることができれば、社員は能力を存分に発揮し、売上に大きく貢献してくれる可能性が高まるでしょう。
自分が採用した社員が大きく成長するのを見守れるというのは、人事にとっての大きな喜びにつながります。

3.労働法や社会保障関連の法律知識を身に付けられる

人事の仕事を通して身に付けられる労働法や社会保障法などの法律知識は、社会人として働き続けていく上で、大きな財産となるでしょう。
人事は、法務部のように直接法律に関わる仕事ではありません。しかし、採用や育成等を通じて、労働法や社会保障法の知識が必要となる場合があります。

採用担当者として、法律に抵触するような企業案内を行ったり、雇用契約を結ぼうとしたりすることは許されません。習得した法律知識を基に業務することが求められます。
人事として仕事をしていく中で、法律にふれる機会は少なくないため、自然と法律知識が身に付く点は魅力でしょう。

人事の仕事で直面することが多い3つの難しさとは?

大きなやりがいのある人事の仕事ですが、その分、難しさもあります。人事の仕事で直面しがちな3つの難しさについてご紹介します。

1.成果が見えづらく、わかりやすい評価を受けられない

人事は企業の縁の下の力持ちといえる存在ですが、営業のようにわかりやすく数字で成績が出る仕事ではありません。
採用・育成・評価・配置がうまくいって、社員が高い成果を上げたとしても、人事がわかりやすい評価や称賛を受けることはそれほど多くないでしょう。

人事として働き続けるためには、このような状況下でも自身が成し遂げた業務に誇りを感じ、モチベーションを維持していく必要があります。

2.社員から直接感謝されることが少ない

同じ会社を支える業務でも、総務は社員と直接関わる機会が多いため、感謝を伝えてもらうことが多い仕事です。一方、人事は行った業務に対し、社員からわかりやすい感謝を受けることは少ないかもしれません。
感謝されるどころか、研修を面倒だと思われてしまったり、配置転換に不満を抱かれたりする可能性もあります。
直接的な感謝やお礼の言葉などを受けられなくても、社員のことを思い業務を遂行することにやりがいを感じられることが大切です。

3.人によって正解が異なるため、柔軟な対応が求められる

企業の育成や評価において、画一的な答えはありません。社員によって正解が異なるため、柔軟に対応しなければならない点も、人事の仕事の難しさのひとつです。
人事は、業務上「ヒト」という、それぞれ個性が異なる存在に対応します。どのように育成・評価していくのが適しているのかを機械的に判断するのでは、クオリティが高い業務はできません。

単純に、ルーティンで毎年同じような採用、育成を繰り返して行けばいいというわけではない分、独特の難しさがあるでしょう。
社員の個性を重んじて臨機応変に対応し、業務を年ごとにカスタマイズできる点にやりがいを感じられることが大切です。

人事に活かせる4つのスキル

人事の仕事で求められるスキルに、特別な資格や特殊な知識はそれほどありません。ここでご紹介する4つのスキルも、社会人であれば誰でも必要とされるものがほとんどです。
しかし、人事として活躍していくためには、これらの能力を保持しているだけでなく、さらに磨きをかける必要があります。人事への転職が叶ったあかつきには、自分のスキルを見直し、改善できる点がないか常にチェックしましょう。

1.コミュニケーション能力

人事は、面接官を務めることも多くあるため、応募者とのコミュニケーション能力が必須です。また、社員の気持ちを理解し、要望をくみ取って適切な評価制度や人材配置を行うためにも、高いコミュニケーション能力が求められます。

2.秘密保持意識の高さ

秘密保持意識は、昨今の社会人にとって必須の能力です。特に人事は、応募者や社員の個人情報を把握する立場にあるため、高い秘密保持意識を持つ必要があります。
社外で応募者等の情報を口にしないというだけではなく、社内であっても、他の社員の情報や未発表の人事情報を漏らすことがないよう、十分注意しなければいけません。

3.スケジュール管理能力

採用や人材育成、人材配置は、決まったスケジュールに基づき、計画的に行うべきものです。そのため、人事には高いスケジュール管理能力が求められます。

4.パソコンのスキル

人事には、基本的なパソコンのスキルが必須です。
人事の仕事を行う上で、メールで求職者とやりとりをしたり、ウェブ面接などを行ったりすることもあります。オンライン研修などを取り入れる企業も多く、スムーズに進行するためには、パソコン操作に慣れている必要があるでしょう。

また、人事が担当する採用において、応募者が高いパソコンのスキルを保持していることは、評価のポイントとなります。ですから、採用する側である人事も、新しい技術やシステムに苦手意識を持たず、対応していく姿勢を持つことが大切です。

未経験から人事になるには?

人事になるには、関連する業務の経験を積むことが最適です。未経験者でも応募できる人事の求人は、それほど多くありません。ある程度の経験がなければ、適切な採用や育成を行うのは難しいからです。

ですから、まずは人事アシスタントや人事の仕事を業務範囲に含む総務事務など、未経験可の求人に応募してみてください。人事に関連するスキルを磨いておけば、本命の人事を目指す転職活動の際に有利になるでしょう。

人事は経営資源のひとつ「ヒト」に関わる仕事

人事は、社員を採用、育成する大切な仕事です。成果がわかりづらい、感謝されにくいといった難しさもありますが、自分の採用・育成した社員の成長を見守れるのは、大きなやりがいにつながるでしょう。

経験者が優遇されやすい人事の仕事ですが、人事アシスタントなどでは未経験者の募集も行われています。まずは情報収集から始め、自分に合う人事または関連する仕事の求人がないか探してみましょう。
情報収集などを自分だけで行うことに不安を感じる方は、マイナビエージェントにご相談ください。担当のキャリアアドバイザーが、スキルや希望に合った企業をご紹介いたします。
求職者の志向や条件に寄り添ってサポートさせていただきますので、転職に少しでも不安を感じられる方は、マイナビエージェントの転職支援サービスにお申し込みください。

執筆・編集

マイナビエージェント編集部

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