管理部門 人事・労務
職務経歴書のポイント
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アピールポイントを明確に
人事・労務業務は幅広く、記載事項が多くなりがちですが、職務経歴書は2~3枚にまとめましょう。それ以上長々と書くと、面接時は同じ内容をただ読み上げるだけになってしまうことにもなりかねません。詳細は面接で語るほうが効果的なため、長々とした文章にならないように注意しましょう。
また、職務経歴書では、自分がどこに重きを置いて仕事をしたいのかをはっきりさせることによって、アピールポイントを明確にすることができます。
たとえば、採用部門を目指す場合は、企業が求める人材をどのように判断して採用するのかという専門性をアピールし、人事考課部門であれば、評価制度や賃金制度の知識があることを伝えると良いでしょう。
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数値を説得材料に
職務経歴書には、実績に数字を入れることもポイントです。数値が入っていることで、簡潔な文章であっても説得力が増します。具体的には、コスト削減の昨年対比など、客観的な達成率などはアピールポイントとなるでしょう。
人事・労務の業務内容は、企業の規模・方針により変わってくるため、「何を」「どの程度」担当したのかをわかりやすくまとめることもポイントとなります。たとえば、新卒採用業務について記載する場合は、「年間○名を採用、△△職中心、目標達成率××%」というように、業務実績をわかりやすい数値で記入します。
また、他にも人事・労務の業務内容は大きく分けて以下の6つがありますが、企業のニーズに合わせて記載する順番やアピールの強弱を考えることも大切です。
<人事の業務内容>
- 給与計算
- 社会保険
- 採用・教育
- 勤怠管理
- 福利厚生
- 人事制度の企画
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主体的に行動した業務もアピール
人事・労務は業務内容が多岐にわたるため、どの業務を具体的に記載するか悩んでしまうかもしれませんが、職務経歴書には主体的に取り組んだ業務をアピールすると効果的です。
「新人事制度の導入」や「社内システムの運用・社内制度の改革」など、主体的に動いた業務があれば、具体的に記載してアピールしましょう。
経営と現場の両方の視点を取り入れながら、業務に取り組んだという経験は高く評価されます。
管理部門の人事・労務に求められる能力とPR法
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採用担当・労務担当で異なる業務内容
採用担当と労務担当で業務内容が大きく異なるのが人事・労務の職種です。以下に、それぞれ求められる能力とPR法をご紹介します。
<採用担当>
採用担当には、企業ニーズに合わせて決められた数の人材を採用できる能力が問われます。新卒採用であっても中途採用であっても、共通して求められるのは「事務職」ではなく「営業職」であるという意識です。
会社を魅力的に求職者にアピールし、求人に応募してもらう。これが営業につながる部分なのです。
これは、人材業界の営業経験者を求める企業が多いことからも明らかです。そのような意識を持って、職務経歴書にはどのように魅力的な求人を行ったのかをアピールするといいでしょう。
<労務担当>
労務担当では年末調整・社会保険・給与計算は必須の経験となりますが、採用担当者に高評価が得られる経験としては人事制度の構築があります。
具体的には、人材育成方針の策定や等級制度の整備、評価制度・報酬制度の構築などが含まれますが、これらに携わった経験があると、人事・労務としてプロフェッショナルであると見なされます。
自分の専門分野や強み、実績は必ず記載して、経験やスキルをアピールできるようにしましょう。
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社内調整力をアピール材料に
労務も採用も、人を相手にする仕事です。労務は「社内の人間の労働環境を整える」という使命を遂行する粘り強さが必要ですし、採用は応募者や人材紹介会社とのやりとりに加え、社内各部署の長に、採用面接の着地点を交渉する力が不可欠です。
業務によって求められる能力は若干異なるものの、コミュニケーション力や傾聴力、調整力といった「人と上手に接する能力」に加えて、論理的構成力やプレゼンテーション力のような「思考力」も求められます。
社内外を通じた様々な人と関わる業務経験は、アピール材料となるでしょう。
管理部門の人事・労務に転職が初めての人のための職務経歴書の作成テクニック
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求められている人事・労務の役割を把握し、どんな貢献ができるのかを明確に
人事・労務の仕事内容は多岐にわたる上、企業によって業務は少しずつ変わってきます。まずは、求人内容の確認や企業研究をしっかり行い、自分の活かせる経験やスキルがその求人とマッチしているのか、その企業の求める人物像に合っているのかといったことを確認しましょう。
そして、職務経歴書には、担当できる業務のバリエーションや経験・知識の専門性、業務改善の提案といった課題解決力など、どんな強みや経験があり、どのように企業に貢献できるのかを記載しましょう。
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未経験の人は自分の経験をどのように人事・労務の仕事につなげるか
人事・労務未経験の人が転職を希望する場合、前職で培った経験やスキルで、人事や労務の業務に活かせる部分を探してみましょう。たとえば、コミュニケーションスキルのような対人能力やプレゼンテーション力に必要な思考力は、営業職や接客業など、管理部門の職種ではなくとも身に付けることができます。
転職に活かせる自分の強みが、人材採用業務や給与管理、労務管理といった、人事・労務のどの部門で活かせるのかを明確にするのです。
これといって経験のある専門分野がなくとも、興味を持って勉強していることや資格取得を目指していることを記載することで、意欲や今後の成長を見込んでもらえるでしょう。
職務経歴書サンプル
職務経歴概要
○○大学を卒業後、2社にて約○○年間一貫して人事業務(採用・労務)を担当して参りました。新卒入社した株式会社○○○○では、人事労務から始まり採用業務までを経験し、20xx年に入社した現在の株式会社○○○○では、人事企画業務を中心に目標管理制度の導入等、新人事制度の企画立案に参画するなど人事関連の業務を幅広く経験しております。今後も人事のスペシャリストとしてのキャリア構築を希望しています。
職務経歴詳細
19xx年xx月 ~ 20xx年xx月 株式会社○○○○
事業内容:●●専門商社 資本金:x億x千万円 社員数:xxx名 所属:総務部人事課
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月
(○年○ヶ月) -
新人研修後、総務部人事課に配属
マネージャー以下4名で下記業務を担当<その他>
- 採用アシスタント(求職者との日程調整・アレンジ)
- 新人研修
- 新人事システム導入プロジェクトに参加
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月
(○年○ヶ月) -
<教育関連>
- 新人研修の企画、運営
- 中途採用研修の企画、運営
<その他>
- プライバシーマーク取得プロジェクトに参加
- 就業規定の一部改定
- 株主総会事務局に参加
- 20xx年xx月 ~
20xx年xx月
(○年○ヶ月) -
20xx年xx月 ~ 現在 株式会社○○○○ (東証一部上場) 事業内容:●●メーカー 資本金:x億x千万円 社員数:xxx名 所属:人事部企画課
人事部企画課 マネージャー
プレイングマネージャーとして、メンバー2名をマネジメントしながら下記業務を担当
<人事企画業務>
- 採用計画の企画立案、予算管理
- 人件費管理の数値分析とレポート作成
- 日本版401K導入に向けての情報収集、各種分析
- 新人事システム導入プロジェクトの立ち上げ
<人事制度関連>
- 就業規則を含む社内規定改定(主に組織規定、給与規定)
- 新人事制度の策定プロジェクトの立ち上げ
- 社内広報(説明会、勉強会の実施)
<その他>
- 官公庁への各種届出
- メンタルヘルスに対する施策
- 新研修制度策定プロジェクトに参加
【工夫したポイント】
- 社内体制改善の一環で人事制度を刷新することになり、コンサルティング会社を入れながら、一から構築しました。大きな混乱もなく、半年ほどで軌道に乗せています。
活かせる経験・知識・技術
- 給与計算業務(×年): 定期昇給、賞与処理、年末調整、退職金管理、等
- 社会保険事務業務(×年): 健康保険、雇用保険、労働保険、算定資料作成 等
- 採用(×年): 募集要項作成、会社説明、面接、入社手続き、派遣活用、経費管理 等
- 就業規則改定(×年): 主に組織規定、給与規定の改定
- 評価制度の改定(×年): 職能資格制度から成果主義の移行
資格・スキル
取得年月 | 資格名 |
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20xx年xx月 | 社会保険労務士 |
20xx年xx月 | 第二種衛生管理者 |
20xx年xx月 | 産業カウンセラー |
20xx年xx月 | TOEICスコア740 |
自己PR
○採用・労務の経験と人事制度企画立案
●●大学を卒業してから、一貫して人事部門にて採用や労務実務を経験してきました。特に、二社目の●●において全社的に取り組んだ新人事制度の企画立案については、プロジェクトの中心メンバーとして業務に携わりました。社員とのコミュニケーションにより、現場の声を意識して情報収集をし、企業の成長のベースとなる改善案として活かせるよう常に意識して行動して参りました。
○経営に近い立場の人事を目指す
今後は、これまでの幅広い経験と実績を活かし、事業の全体に深く関与できるような経営に近い立場での人事業務に携わりたいと考えております。
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