更新日:2025/02/28
この記事のまとめ
インフラエンジニアは、サーバーやハードウェアをはじめ、ITシステムを動かすうえで欠かせないITインフラを扱う職種です。インフラエンジニアへの転職を検討しており、どのようなやりがいがあるのかが知りたい方もいるのではないでしょうか。
しかし、目立たない仕事も多く、本当にやりがいがある仕事なのか不安に感じることもあるでしょう。そこでこの記事では、インフラエンジニアのやりがいや主な仕事内容、向いている人の特徴を解説します。
ミスマッチを防ぐためにも、インフラエンジニアが自分にとって向いている職種なのかを事前にチェックしておきましょう。
目次
インフラエンジニアは目立たない仕事を担当するものの重要度は高く、さまざまな面でやりがいを感じる職です。ここでは、インフラエンジニアとして働くうえでやりがいにつながる6つのポイントを紹介します。これから紹介するポイントが自分にとって魅力的だと感じるのであれば、ぜひインフラエンジニアへの転職を検討してみてください。
システム開発においてインフラエンジニアが担当する分野は、サーバーやネットワーク・データベースなどの基幹部分です。すなわち、インフラエンジニアの仕事がなければ、ITシステムは稼働しません。
携わるプロジェクトによっては、金融やエネルギーといった大規模かつ社会的に重要な役割を果たすシステムを担当することもあります。システムを支える責任の重さ、社会全体に与える影響の大きさは、システムエンジニアのやりがいにつながる要素といえます。
インフラエンジニアは、さまざまな分野で活躍する職種です。実務においてはサーバーやネットワークだけでなく、セキュリティーやクラウドサービスなどを扱うこともあります。担当できるプロジェクトの幅を広げるには多くのスキルを学ぶ必要があるものの、その分、活躍の幅を広げられるのが特徴です。自分が学習したスキルをフル活用できる環境にやりがいを感じる方もいるでしょう。
担当するプロジェクトによって詳細は異なるものの、クラウドサービスやAI・仮想化などの新しい技術を活用できるのも、インフラエンジニアのやりがいにつながる要素です。セキュリティー分野では、最新の脅威と対処法を扱うこともあります。
最新技術を駆使したITインフラの設計・構築に携わりたいと考えている方にとって、インフラエンジニアは適した職種といえるでしょう。一方で、現場で長く活躍し続けるには、常に最新技術について学ぶ必要があります。
実務経験を積みつつ日頃から学習に励むことで、スキルアップできるのもやりがいにつながる要素です。日頃の業務で扱うサーバーやネットワークなどのITインフラは、いずれも奥が深い分野です。要件によって使用するハードウェアやソフトウェア、構築方法などが異なります。
そのため、経験を積みながら学習に励めば知識が広がり、担当できる業務の範囲が広がります。学習意欲が高くスキルアップしたいと考えている方にとって、インフラエンジニアは適した職のひとつといえます。
スキルアップして担当できる業務が増えれば、自分の市場価値が高まります。高度なスキルを有しているインフラエンジニアを必要とする企業もあり、転職で年収アップを実現しやすいのも大きなメリットです。
インフラエンジニアの年収水準はスキルレベルによって差があり、高度なスキルを有しているほど高年収を得られる傾向にあります。学習意欲が高く、将来的にさらなる年収アップを実現したいと考えている方におすすめです。
キャリアプランの選択肢が豊富な点も、インフラエンジニアとして働くやりがいにつながります。特定分野のスキルを極めれば、セキュリティスペシャリストやITスペシャリストをはじめとしたスペシャリストを目指せます。
マネジメント分野を目指したいのであれば、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントを目指すとよいでしょう。自分が望んでいるキャリアや習得したスキルに応じて適したキャリアプランを選べるのは、インフラエンジニアとして働く大きなメリットです。
インフラエンジニアはやりがいが大きい仕事ですが、厳しい面もあります。転職してからミスマッチに悩む結果にならないためにも、何が厳しいのかをここでチェックしておきましょう。インフラエンジニアへの転職を検討している方は、以下で紹介する4つのポイントが自分にとって致命的なデメリットになるか考えてみることをおすすめします。
担当するシステムによっては、運用業務の負担が大きく激務になりやすいのがデメリットです。金融やエネルギー・運輸などの社会インフラを支えるシステムを担当する場合、24時間体制で運用するケースもあります。夜勤や交代制勤務で運用する場合もあるため、状況によっては厳しい労働環境になるでしょう。
また、何らかのトラブルが発生したときは、解消するまで長時間働き続けなければいけなくなることもあります。インフラエンジニアに転職する際には、上記の状況に陥るリスクがあることを意識しておくことが大切です。
ITインフラの設計・構築・運用を担当するため、自分の仕事がどのような成果を出したのかが分かりにくく、モチベーションが低下するケースもあります。担当したシステムを支えるインフラに不具合が発生せず、安定稼働していれば成果が出ているといえますが、実務でそれを実感することは少ないでしょう。
成果が見えにくい状況が続き、「自分の仕事が本当に役立っているのだろうか」と考えるようになってやりがいを見失う方もいます。
運用を担当するインフラエンジニアは、ルーティンワークが多くなる傾向にあります。システムの監視やアップデートパッチの適用など、決まった業務を担当することが多いためです。そのため、ルーティンワークが苦手な方には、仕事が苦痛になりやすい環境といえるでしょう。
インフラエンジニアとして働くうえでルーティンワークは避けられないため、「毎日同じことを繰り返すことになってもやり遂げられるだろうか」と自問自答してみることをおすすめします。
インフラエンジニアに限らずITエンジニア全般に共通する点ですが、長期間現場で活躍し続けるには最新技術について学習し、使えるようになる必要があります。日々新たな技術が登場したり既存の技術がアップデートされたりする環境であり、きちんと学習していないと実務で使いこなせなくなるためです。
最新技術を扱えなければ、自分の市場価値が下がります。一方で技術に興味があって積極的に学習できる方にとっては、担当できるプロジェクトの幅が広がって活躍しやすくなるのがメリットです。
転職してからミスマッチに悩まないようにするには、事前に仕事内容を正しく知っておくことが欠かせません。ここでは、インフラエンジニアが担当する主な3種類の仕事を紹介します。転職を検討している方は、以下で紹介する仕事が本当にやりたいことであるかをチェックしておきましょう。
開発の初期段階では、要件定義や企画・設計を担当します。開発するシステムを動かすにはどのようなサーバー・ネットワークを構築する必要があるか、必要なハードウェアスペックはどの程度か、どのソフトウェアを使用するのが適切かを考え、設計に落とし込むのが仕事です。
ここで作成する設計書でシステムの仕様が確定するため、重要な工程といえます。システム開発の目的から仕様を決め、設計書を作成するスキルが求められる仕事です。
設計書が完成したら、そこに記載されている内容にしたがってITインフラを構築します。必要なハードウェアを調達してサーバーやネットワークを設計したり、通信回線を敷設・接続したりするのが主な仕事です。必要に応じてデータベースの構築やセキュリティー関連の業務も担当します。具体的にどのようなインフラを構築するかは、担当するシステムの種類や規模によって異なります。
システムの稼働がスタートしたら、インフラの運用・メンテナンスを担当します。稼働中は状況を監視し、トラブルが発生した場合は復旧作業を行うのが主な仕事です。アップデートがあるときはパッチを適用したり、新しい仕様に対応できるように設計を変更したりします。
さらに、ハードウェアの状況をチェックして故障の兆候が見つかったら交換するのも、システムを安定させるうえで重要な仕事です。運用がスタートした後も、インフラエンジニアはシステムを稼働させるうえで重要な役割を果たします。
転職を検討しているときに忘れずにチェックしておきたいポイントのひとつが、自分がインフラエンジニアに向いているかどうかです。ここでは、インフラエンジニアの適性がある人に共通する特徴を3つ紹介します。インフラエンジニアへの転職を検討しているのであれば、自分が以下に該当するかチェックしておきましょう。該当するポイントが多いのであれば、インフラエンジニアに向いている可能性が高いといえます。
運用業務を担当するインフラエンジニアは、システムの監視やメンテナンスといったルーティンワークが多くなりがちです。そのため、根気強く似たような作業を繰り返せる人に向いています。開発段階でもインフラの構築や設定など、根気強さが求められる作業が多くあるのが特徴です。インフラエンジニアに限った話ではありませんが、ITエンジニアとして活躍するには根気強さや高い集中力が求められます。
インフラエンジニアとして活躍し続けるには最新技術を使えるようになる必要があり、自発的な学習が欠かせません。そのため、自ら進んで技術について学べる人に向いています。技術に興味がある人や学習するのが好きな人は、インフラエンジニアの適性があるといえるでしょう。一方で学習を苦痛に感じる人や技術にあまり興味を持てない人にとっては、厳しい環境になりかねません。
インフラエンジニアとして働いていると、発生した不具合に対処するために臨機応変な対処が求められるケースがあります。ほかにも、予想していたとおりにシステムが動作せず、設計の変更や調整が必要になることもありがちです。そのようなときに何が最善か考えて実行するには、柔軟性と対応力が求められます。自分で考えて臨機応変に対応できる人に向いている仕事といえるでしょう。
自分にとってインフラエンジニアが向いている職種かをより正確に判断するために、向いていない人の特徴についても見ていきましょう。自分に当てはまる部分が多いのであれば、いったん立ち止まって本当にインフラエンジニアへ転職するのが最適かを考え直すのも選択肢のひとつです。
勉強が嫌いで自分から進んで学習に取り組むのが難しいと感じるのであれば、インフラエンジニアとして働くことをつらいと感じる可能性があります。現場で活躍し続けるには最新技術を扱えるようになる必要があり、一定の学習が欠かせないためです。
勉強が嫌いであったりITインフラ関連の技術に興味を持てなかったりすると、すぐに最新技術に対応できなくなって業務の幅が狭まりかねません。自分の市場価値を下げる結果にもつながるため、注意が必要です。
同じ作業を繰り返すことを苦痛に感じる人や、集中力を維持するのが難しい人もインフラエンジニアへの適性が低い可能性があります。システムの監視・運用をはじめとして、インフラエンジニアの仕事にはルーティンワークも多いためです。
そのため、同じことを繰り返すのではなく常に新しいことに取り組みたいと考えている人は、システム開発を担当するITエンジニアを目指したほうがよいでしょう。
インフラの構築ではなくシステムの開発に携わりたいと考えている人にとっても、インフラエンジニアはおすすめの職ではありません。インフラエンジニアはその名のとおりITインフラを扱う職種で、開発に携わるケースは少ないためです。
そのため、システムの開発に携わりたいと考えているのであれば、プログラマーやシステムエンジニア・アプリケーションエンジニアといった開発系の職種を目指すことをおすすめします。
これからインフラエンジニアに転職しようと考えている方は、事前に必要なスキルを習得し、即戦力として活躍できる状態にしておくことが大切です。習得しておくとよい代表的なスキルには、以下があります。
上記のスキルをまとめて短時間で習得するのは現実的ではないため、学習計画を立てて順番に学ぶのがおすすめです。インフラエンジニアへの転職を目指している方は、現職の業務や自発的な学習を通じてスキルアップに励みましょう。
インフラエンジニアを目指して転職活動を始めようと考えているのなら、転職を成功させるために以下で紹介するコツを意識しておくとよいでしょう。きちんと準備を整えて転職活動に取り組むことで、自分が望んでいる転職を実現できる確率を高められます。
インフラエンジニアとしての市場価値を高めるためには、日頃からサーバーやネットワーク・データベースといったITインフラについて学習することが大切です。クラウドサービスやAIの活用方法、仮想化技術を含めたより高度な技術を扱えるようになれば、活躍の幅を広げられます。
まずはインフラ構築の現場でどのような技術がトレンドになっているのかを調べ、その技術を学んで習得することをおすすめします。インフラエンジニアを目指す方向けのスクールもあるため、必要に応じて活用するとよいでしょう。
すでにITエンジニアとして活躍しているのであれば、これまでの経験やスキルを活かせる転職先を探すのがおすすめです。ITインフラの設計や構築・運用に携わった経験がある方は、忘れずにアピールしましょう。ほかにも、プログラミングスキルやセキュリティー関連のスキルなど、アピールできるものは人によってさまざまです。まずはこれまでのキャリアを振り返り、転職活動で高く評価されるスキルがないか考えてみましょう。
インフラエンジニアは、ITシステムを根底で支えるサーバーやネットワーク・データベースといったITインフラを扱います。金融やエネルギーなど、担当する分野によっては社会的な影響が大きく、やりがいが大きい職種です。
これからインフラエンジニアに転職しようと考えているのであれば、メリット・デメリットの両面を考えて自分に向いている職種かを判断しましょう。また転職活動に取り組む際は、自分のスキルや経験を適切にアピールすることが欠かせません。
ひとりで転職活動を進めるのが難しいと感じている方は、ぜひマイナビITエージェントにご相談ください。IT業界の転職状況を熟知したキャリアアドバイザーが、転職目的を実現できるよう全力でサポートします。
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