更新日:2025/05/21
この記事のまとめ
日本国外の個人・企業が出資して設立された外資系企業には、日系企業とは異なる特徴があります。外資系企業に転職したいと考えているものの、自分に向いているかが分からずにお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、外資系企業の概要や実際に働くメリット・デメリット、自分に向いている転職先なのか判断する方法を紹介します。外資系企業の特徴や魅力を正しく知ることで、本当に自分に合った転職先なのか判断しやすくなります。
目次
外資系企業とは、日本国外の個人や企業が出資して設立された企業の総称です。外資系企業が成立するパターンには、以下の3つがあります。
一口に外資系企業といっても、どのように成立したかによって企業のカラーや働く人の特徴は大きく異なります。自分に合った転職先を探すには、きちんと企業研究することが大切です。
外資系企業では、どのような人材が求められているのでしょうか。その特徴を大きく6つに分けて紹介します。自分の考え方や仕事の進め方と照らし合わせながら、自身が外資系企業に向いているかチェックしてみましょう。
外資系企業では、たとえ新入社員であっても意見を求められる傾向にあります。そのため、どのような挑戦がしたいか、目の前の仕事において何が必要だと思うのかなど、自分の意見を分かりやすく伝えるスキルが欠かせません。
もうひとつ外資系企業の大きな特徴は、一般的に成果主義であることです。個人の実績で評価が決まり、報酬に直結します。したがって、自分のスキルを発揮して十分な成果を出すことが必要です。昇進や昇給の交渉にも、自己アピールのスキルが役立ちます。
社員同士が盛んに意見交換をする外資系企業では、自分とは違う考えの人に出会うことも少なくありません。相手の意見を受け入れつつ、自分の意見を伝えられるような高いコミュニケーションスキルも必要です。
自分の意見を伝える際には、筋道を立てて論理的に話すことが求められます。要点を簡潔に伝え、分かりやすく話すことを意識しましょう。
外資系企業の中には、事業展開のスピードが速い会社も多くあります。新しい事業が始まるときは、組織体制や仕事のやり方が大きく変わることも珍しくありません。
本社からの指示で経営方針が急に変わることもあります。外資系企業では、それらの変化に柔軟に対応できる人材が求められます。日々の業務では失敗を回避することを考えるのではなく、失敗から学んだり柔軟に対応したりする姿勢が必要です。柔軟性がある方に向いている環境といえます。
外資系企業ではロジカルな考え方を求められることが多く、業務においても効率化が重視されます。自分の業務を完遂することが求められ、成果に対して責任を負うことが求められるでしょう。
そのため、自分の仕事に専念して無駄なく働くことが必要です。上司や先輩からの指示を待って働くスタイルの人よりも、自分で考えて働ける人のほうが外資系企業には向いています。効率的に仕事をこなし、同じ時間でより高い成果を生み出すことに注力しましょう。
外資系企業は個人主義である傾向にあり、価値観を統一するよう求められることはありません。それだけに、一人ひとりが自分で考えて行動する力が必要です。
外資系企業で活躍するには、自分で解決方法を探して実行するスキルが求められます。こうした自己解決の姿勢は成長につながるでしょう。
また、語学の勉強をはじめ、自主的にスキルアップできる人材が求められています。積極的に自己成長していけることが、外資系企業で働くうえで大切な要素のひとつです。
外資系企業では、さまざまなバックグラウンドを持つ人材と一緒に働く可能性もあります。仕事の取り組み方だけでなく、あらゆる面で価値観の違いを感じるかもしれません。
そのため、外資系企業では多様性を受け入れることが求められます。相手の考えを理解するよう努力しつつ、自分の意見をきちんと主張するスキルが必要です。
一方で以下の特徴に該当するのであれば、外資系企業への転職を考え直したほうがよい可能性があります。転職してからミスマッチに悩む結果にならないためにも、自分が転職先に何を求めるのか、どのような働き方を望むのかを明確にしましょう。それぞれの特徴に該当する方が、なぜ外資系企業に向いていない可能性があるのかも併せて紹介します。
企業によって違いはあるものの、外資系企業はスピーディーに動いてビジネスチャンスをつかみ、成長することを重視する傾向にあります。そのため、自分の成長を求める方や積極的にチャレンジしたい方に向いている環境であり、安定性を重視する方にはあまり向いていないといえるでしょう。
スピーディーに動く分変化が激しく、安定性を重視して着実に成長を目指す職場環境ではありません。そのため、変化に応じて柔軟に対応するのが難しいと感じている方や、落ち着いた環境で安定して働きたいと考えている方にとっては厳しい環境になりかねません。
多くの外資系企業では、自ら積極的に行動して成果を出すことを求めます。それを実現するには進んで勉強してスキルアップし、実務で発揮することが重要です。
業種や職種によって差があるものの、長期的に活躍するには継続的な学習で必要なスキルや知識を学び、学んだことを実務で発揮して成果につなげる意識が欠かせません。勉強が好きで自ら学べる方には適した環境であるものの、勉強が苦手な方にとっては厳しい環境といえるでしょう。
一緒に働く上司・同僚とコミュニケーションを取り、プロジェクトを円滑に進めるには十分なコミュニケーションスキルが必要です。自分の意見を正確に伝えるスキルや相手の意図を理解するスキル、プレゼンテーションスキルなどを高める必要があるでしょう。
併せて、理解できない部分があったらすぐに質問して解消したり、やりとりをきちんと記録してミスコミュニケーションを防いだりすることも大切です。
人とのやりとりが苦手な方にとっては働きにくい環境になるため、転職を考えているのであれば日頃からコミュニケーション力を磨くことを意識したほうがよいでしょう。
初めて外資系企業に転職する方であれば、おおよその状況は予測できていたとしてもどのようなメリットがあるのか正確につかめていないこともありがちです。
そこで、ここでは外資系企業で働く3つのメリットを紹介します。これらのメリットを総合的に考慮し、自分にとって魅力的だと感じるのであれば転職を考えてもよいでしょう。
外資系企業は自分が担当する業務に対する裁量権が大きく、意思決定や仕事の進め方に関する自由度が高い傾向があります。そのため、どのように進めればより高いパフォーマンスを発揮できるかを考えたうえで仕事に取り組める点は魅力的といえるでしょう。
自分で決められる業務の範囲が広い労働環境はチャレンジ精神を刺激し、大きなやりがいにつながります。スキルアップにも結びつくため、積極的にチャレンジしたい方におすすめの環境です。
ただし、大きな裁量権には責任が伴います。意思決定の結果に対して責任を負うことを求められる点は意識しておきましょう。
さまざまな業務にチャレンジする機会を積極的に捉えることは、成長につながります。新しい分野のビジネスやプロジェクトに挑戦する機会が開かれることもあるでしょう。そのようなときに積極的にチャレンジすれば多くの経験を積め、スキルアップできます。
成長してキャリアアップしたいと考えている方にとって、さまざまな業務に挑戦できる機会が開かれているのは魅力的な環境です。さらに、きちんと結果を出せばそれが報酬に反映される仕組みになっている企業も多く、モチベーションを高めやすい環境でもあります。
外資系企業では、就業中は全力で働いて十分なパフォーマンスを発揮し、結果を出すことを求められます。その一方で終業後は自由であり、仕事にとらわれないケースが一般的です。このような環境は、仕事とプライベートのメリハリをつけて働きたい方に向いています。
終業後も仕事のことが頭から離れず悩んでいると感じている方にとっては、おすすめの転職先といえるでしょう。ただし、就業中は時間内に決められた業務を終わらせ、期待される成果を出す必要があります。
外資系企業には多くのメリットがある半面、デメリットもいくつか存在します。人によっては、致命的なデメリットになりかねません。ここでは、外資系企業への転職に伴う3つのデメリットを紹介します。転職してから悩まないためにも、この機会にひととおりチェックしておきましょう。
外資系企業の成立パターンはいくつかあるものの、日本市場を獲得することを目的としている点には変わりありません。したがって、思ったように市場を獲得できないなど、予想していた成果が出ないために撤退する可能性があります。
事業撤退に伴って日本法人を閉鎖する場合、その事業を引き継ぐ企業がない限り働き続けられないのが一般的です。国内企業でも収益性などの問題で事業撤退する可能性はあるものの、外資系企業はそのリスクがより高いといえます。
意思決定のスピードが速く、状況に応じて急速に変化する特徴はチャレンジしたい方にとってはメリットになる半面、ついていけない方にとってはデメリットになります。働いていると突然仕事のやり方が変わったり、新しいビジネスにチャレンジしたりすることもあるでしょう。
全体的な傾向として、パフォーマンスを改善できる見込みがある施策が立案されたらまず実行し、何らかの問題があることが発覚したらその都度調整します。
これから外資系企業に転職しようと考えているのであれば、自分が仕事の進め方の変化などに柔軟に対応できるかを考えてみるとよいでしょう。
裁量が大きく自分のやり方やスケジュールで仕事を進められる労働環境は、進捗を管理するのが難しくなりがちです。自由度が高いものの、期日までに一定の成果を出すことが求められる点に変わりありません。そのため、きちんとスケジュールを管理して進めていかないと、仕事が終わらなくなったり予定していた成果を下回ったりする結果になり得ます。
成果を出せなければその責任を負わなければならないため、きちんと管理できない方にとっては厳しい環境といえるでしょう。外資系企業に転職したいのであれば、自己管理スキルを高めることが大切です。
ここでは、外資系企業へ転職してからの後悔を防ぐために意識しておきたい3つのポイントを解説します。ケースによっては外資系以外の企業への転職が向いていることもあるため、一度十分な時間を確保して考えてみることをおすすめします。
外資系企業で働くメリットとして、グローバルな活動ができることや、勤続年数に関係なく重要な仕事を任せられることがよく挙げられます。しかし、日本企業でそれらがかなわないわけではありません。
日本にも、若手に大きなチャンスを任せる風潮の企業や新しいことに積極的にチャレンジする企業はあります。転職を検討しているのなら、企業によって社風やビジネススタイルはさまざまであることを念頭に置き、本質を捉えることが大切です。
なぜ外資系企業に転職したいのか、明確な理由を持てているでしょうか。憧れの気持ちや年収が高いからなどのあいまいな理由で転職すると、入社後につまずく可能性もあります。
外資系への転職では、特に目標や目的を明確にして突き進める意思の強さが求められます。転職後にやりたい仕事を実現できる企業なのか、いまの仕事に対する不満を解消できるのかなどをじっくりと考えることも大切です。
転職を考えているのであれば、自分がどのように成長していきたいのか長期的な目線でキャリアを思い描いてみましょう。
キャリアプランを練ることで、転職先でそのプランを実現できるのかという判断基準を作れます。これまで培ってきたスキルを無駄にしないためには、たとえ会社を変わっても同じ職種でいるほうが効率的にスキルを磨けます。外資系企業では、早いうちに長期的なキャリアを描いて実行している人ほど成功しやすいといえます。
転職後に高いパフォーマンスを発揮して成果を出すには、業務に必要なスキルを習得しておくことが欠かせません。ここでは、転職に欠かせない3種類のスキルを紹介します。転職してからスキル不足に悩む結果にならないためにも、日頃からスキルアップに励みましょう。
企業は転職者に対し、これまでに習得したスキルを発揮し即戦力として活躍することを期待しています。そのため、転職を成功させたいのなら、企業が求めるレベルのスキルを有していることが必要です。
たとえば、ITエンジニアであればプログラミングスキルやソフトウェア・ハードウェアを扱うスキルが求められます。金融機関で運用を担当するディーラーであれば、チャートを読むスキルや市場の状況を的確に把握して判断するスキルが欠かせません。
まずは自分が目指す職種でどのようなスキルが求められるのかを知り、高度かつ専門的なスキルを学びましょう。きちんとスキルを習得しておくことで、スペシャリストとして最前線で活躍できます。
外資系企業への転職後には国外の拠点とコミュニケーションを取る機会が増えると予想されるため、ビジネスレベルの語学スキルを習得しておくとよいでしょう。
企業や所属するチームによって語学スキルの重要性は異なるものの、習得していて損はありません。ビジネスレベルの語学スキルを有していれば、活躍の幅を広げられます。
まずは自分が目指す企業でどの言語がメインで用いられているのかを知り、日頃から学習に励みましょう。語学は短時間で習得できるものではないため、継続的に学ぶ意識が大切です。
ミスコミュニケーションを防いで業務を円滑に進めるためには、十分なヒューマンスキルが欠かせません。ヒューマンスキルは他人と良好な関係を築くスキルの総称で、以下が含まれます。
上記のスキルを習得するには時間がかかるため、まずは誤解が生じないように意思疎通を図ることを意識しましょう。自分の意見はできるだけシンプルに伝えるとともに、相手の話をしっかりと聞くことが大切です。
自分が望む転職を実現させるうえでは、いくつか押さえておきたいことがあります。特に以下のポイントを意識するとよいでしょう。
転職の目的を明確にして軸を決めることで、転職後のミスマッチを防げます。さらにスキルや経験を活かせる企業の中から自分に合った風土のところを選ぶことで、より働きやすい環境で活躍できるでしょう。
自分が外資系企業に向いているのか悩んだときは、転職エージェントの支援を受けるのもひとつの手です。多くの人の転職に携わってきたプロならではの視点で、さまざまなアドバイスがもらえます。
転職エージェントとともに転職活動をするメリットについて詳しく見ていきましょう。
転職活動をしているうちに、自分の強みが分からなくなる方もいます。こうしたとき、転職エージェントは過去のキャリアをヒアリングしながら、一人ひとりの強みやアピールポイントを明らかにしてくれます。
キャリアアドバイザーとの会話を通じて、自分では意識していなかった強みが見つかることもあるでしょう。また、応募書類の作成でサポートを受けられることも魅力です。発見した強みをうまくアピールすることで、書類選考も通過しやすくなります。
転職エージェントは、転職希望者が思い描いている将来像などをヒアリングしながら、その人に合った企業を見つけ出すプロです。そのため、自分では検討していなかった企業にまで視野を広げられます。
転職活動を進めているうちには視野が狭くなるケースは多いため、客観的な視点から企業を紹介してもらえることは大きなメリットです。また、転職エージェントには非公開の求人情報もあり、ひとりでは見つけられなかった企業も候補に含められます。
転職エージェントの中には、業界ごとに専任のキャリアアドバイザーを置いているところもあります。マイナビエージェントがそのひとつで、業種・職種に特化したキャリアアドバイザーが、企業のマッチングや選考のサポートなどを担当します。
キャリアアドバイザーは各業界の転職事情に精通していて、転職成功率をより高められることがメリットです。異業種への転職を検討する際も、新たに希望する業種に精通したキャリアアドバイザーからアドバイスがもらえます。
外資系企業は日本国外の個人・企業の出資を受けて設立された企業で、成立の過程はさまざまです。企業によって違いはあるものの、裁量権が大きい労働環境でスピード感があるビジネスに携われるメリットがあります。
これから外資系企業に転職しようと考えている方は、メリット・デメリットをきちんと理解したうえで自分に合った企業を選ぶことが大切です。
もし、転職の方向性に悩んでいたり適した企業が見つからなくて困っていたりするのであれば、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。各業界に精通したキャリアアドバイザーが、外資系企業を含めてさまざまな選択肢から一人ひとりのキャリアプランを実現できる転職先を探せるようサポートします。
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