更新日:2022/05/27
この記事のまとめ
自社で製造した商品を販売するメーカーの営業へ転職を目指す場合、どのような準備を進めればよいのでしょうか。
営業スキルや知識を身につけることはどんな業界の営業職にも欠かせませんが、資格を取得しておくことでより有利になる可能性もあります。
この記事では、メーカー営業に資格が必要なのかどうか、メーカー営業におすすめの資格などについて解説します。
目次
メーカー営業とは、自社で製造している商品を取引先に販売する仕事のことです。BtoBビジネスが中心であり、取引先は法人が大半を占めていますが、一部には一般消費者を対象として取引を行うケースもあります。
営業形態は、主にルート営業と新規営業の2種類です。ルート営業とは既存の取引先に定期訪問して受注を獲得する営業であり、新規営業はまだ自社と取引のない見込み客にアプローチして取引を開始するための営業のことです。
企業にもよりますが、メーカー営業に携わるにあたっては必ずしも資格が必要というわけではありません。しかし、資格は自身のスキルや能力の証明となるため、取得しておけば活躍のフィールドはより広がるでしょう。
ここでは、メーカー営業におすすめの資格をいくつかご紹介します。
まず、食品メーカーの営業におすすめの資格をご紹介します。
なお、食品メーカーの営業の仕事については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
食品表示検定とは、食品表示に関わる知識やスキルを認定するための検定試験です。初級・中級・上級の3種類があります。
これから食品の製造・販売・営業に携わろうと考えている方には、食品表示の基礎知識を学び業務に活かすことを目的とした初級へのチャレンジをおすすめします。
QC検定は、品質管理に関する知識やスキルを認定するための資格です。「品質管理検定」とも呼ばれます。年2回開催されていて受験者も多く、平成28年には12万6,000名もの人が受験しています。1級・準1級・2級〜4級がありますが、これから食品メーカーで働こうと考えている方には基礎知識を問う3級または4級を取得すると良いでしょう。
次に医薬品・医療機器メーカーの場合におすすめの資格をご紹介します。
なお以下の記事でも医療機器の営業について詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
MR(Medical Representatives)とは、医療用医薬品を適正に活用・普及することを目的に、医療関係者に対面で医薬品の品質や安全性、有効性などについての情報提供を行う仕事のことです。
MR認定試験はMRとして働くための技能を持っていることを証明するための資格ですが、受験するためにはメーカーなどにおいてMR導入研修を受けるか、MR教育センターが認定する教育実施施設で基礎教育を受ける必要があります。医薬品や医療機器メーカーで働こうと考えている方には、おすすめの資格の一つです。
医療機器情報コミュニケータは、医療機器の品質向上や安全性の確保、適正使用の普及を目的とした認定制度です。
医療機器安全管理責任者や医療機器の利用者、販売者など、医療機器に関わる人たちの間に立って医療機器に関する情報を共有し、医療品質の向上や患者の安全に貢献する人材になるための知識を身につけられます。
資格試験ではなくeラーニングシステムによるセミナーの受講制度を採用しており、「医療概論」「臨床医学」「臨床工学」「医療情報」の4科目を受講し修了することで認定を受けられます。
次に不動産業界の場合におすすめの資格についてご紹介します。
宅地建物取引士として働くためには、「宅建試験」を受験して合格する必要があります。
不動産や宅地の取引を行う顧客は不動産に関する専門知識を持っていない場合が多いです。そのことで意図せず不利な契約をしてしまうようなことがないよう、宅地建物取引士が重要事項説明を行う必要があります。
宅地建物取引士は比較的難易度が高く、例年15%前後の合格率に収まることが多くなっています。
ファイナンシャル・プランナーとは、税金や住宅ローン、不動産、資産運用、教育資金など、お金に関するさまざまな知識が身についているかどうかを認定するための資格試験です。
ファイナンシャル・プランナーに認定されるためには、「AFP認定研修(基本過程)」を受講した後、2級以上の「FP技能試験」に合格する必要があります。
AFPに認定された後、さらに知識やスキルを高めたい場合は「CFP資格」に挑戦する道もあります。
CFP資格は北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアを中心に世界25カ国・地域で導入されている資格で、AFPよりもさらに豊富な知識を持つファイナンシャル・プランナーのプロフェッショナルを認定する資格です。
住宅ローンアドバイザーは、住宅ローンに関する豊富な知識を持ち、公正な立場で住宅ローンに関するアドバイスを行う仕事です。
住宅ローンアドバイザーになるためには、「住宅ローンアドバイザー養成講座」を受講して修了する必要があります。自宅や外出先などでパソコンを使って受講する方法と、所定の会場でDVD講義を受講する方法の2種類から選べるため、受講の間口は比較的広いといえます。基礎編と応用編の2つの講座を修了して効果測定を通過すると、修了証書が発行されます。
次に、自動車メーカーにおすすめの資格をご紹介します。
なお以下の記事では自動車業界に転職するために必要な知識や業務内容について詳しくご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
自動車整備士として働くためには、国土交通省が主催する自動車整備士技能検定を受験して合格する必要があります。学科試験と実技試験の2種目から構成されています。一級の場合は口述試験も追加されます。
自動車整備士の種類は一級〜三級、特殊整備士の4種類があり、その中でも大型や小型、二輪などさまざまな種別が設けられています。これから自動車整備士を初めて目指すのであれば、三級自動車整備士の取得から目指すのがおすすめです。
普通自動車運転免許があると、営業職としての採用に有利に働く場合があります。営業は外回りで多くのお客様を訪ねる必要があり、営業車などを活用してフットワーク良く営業活動を行うケースが多いためです。
また、納品の際に営業車に納品物を積み込んで運搬しなければならない場面もあることから、中には普通自動車免許の取得を必須としている求人もあります。
メーカー営業は、扱う商材によっては必ずしも資格が必要なわけではありません。しかし、資格を取得することによって自身のキャリアアップにつながったり、就職・転職の際の自己アピールでプラスに働いたりするため、積極的にチャレンジすることをおすすめします。
特に、業界で働いていくための知識をこれから身につけたい方や、仕事の幅を広げていきたいと考えている方には、資格取得による学びが大きな助けとなるでしょう。
資格取得によって知識を身につけることは、メーカー営業として働くにあたって有効であるとお伝えしてきました。ただし、メーカー営業は自社の製品を深く理解して売り込むことが重要になるため、資格よりも豊富なスキルや知識が求められる場合があるということも、あらかじめ理解しておくことが大切です。
求職活動を行うにあたって志望先の業種や業態、取り扱っている商材について深く理解するように努め、さらに自身の知識やスキルをアピールできる資格を取得できていれば理想的です。
メーカー営業は一般的に、多くの業種において未経験であっても転職が可能です。知識やスキルも重要ですが人柄やコミュニケーション能力も重視される傾向にあり、異業種からの転職であっても積極的に採用している企業が数多くあります。
これまでの自身の経験からメーカー営業に活かせる点をアピールできるようにしておくと同時に、入社後の将来的なビジョンを明確に持つことで、採用企業にとって魅力的な人材に映りやすくなるでしょう。
なお、以下の記事でも未経験からメーカー営業に転職する際に有利となる資格や転職のポイントを解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
自社で製造している商品を販売するメーカー営業は、業種や業態もさまざまであり、必ずしも資格が必須の仕事ではありません。しかし、キャリアアップや転職時のアピールとして役立つため、ぜひ積極的にチャレンジすることをおすすめします。
メーカー営業は資格よりも知識やスキルが重視される面もあり、さらには他業種での経験を活かして働きやすい仕事です。未経験であっても十分に転職は狙えるので、アピールポイントを用意して転職活動に臨みましょう。
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