更新日:2022/09/28
この記事のまとめ
食品メーカーはテレビCMなどで知名度が高く、一定の人気がある転職先です。また、生きるためになくてはならない商品を扱うことから「安定」を思い浮かべる方も多いようです。未経験でも転職できるのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、未経験者の方であれば営業職がおすすめです。
この記事では、なぜ業界未経験者には営業が向いているのか、食品メーカーの営業の仕事内容も踏まえて解説します。年収についても紹介しますので、食品メーカーへの転職を検討中の方はぜひ参考にしてください。
目次
食品業界の営業は、取引先へ自社商品の販売や提案を行います。会社の規模により多少の事情は異なりますが、いずれも企業の顔として顧客の前に立ち、最大値の利益を出す努力が必要です。そのためにも、まずは食品メーカーの概要を理解しておきましょう。
食品業界は菓子や冷凍食品、調味料などの加工食品をニーズと安全性に配慮して開発から販売まで行う製造業です。原材料の加工のみ行う企業や、自社生産で加工食品まで製造する企業もあります。
メーカーで扱う食品は製造段階により1次加工・2次加工・3次加工に分類され、事業内容や事業規模は製造するメーカーによって大きく異なります。
1次加工とは製造段階の最初の工程で、農産物や畜産物を原料とし、醤油、精米、植物油などを製造するメーカーです。2次加工は1次加工で製造された食品を加工し、製麺やマヨネーズ、ソースなどを製造します。そして3次加工は、1次加工食品もしくは2次加工食品を組み合わせて、在来とは異なる形に加工することです。
一般的に、食品メーカーには研究開発・マーケティング・製造・生産管理・物流・営業の職種があります。ここでは、営業を除く5つの職種の業務内容を紹介します。
新商品の開発や既存商品の改善を行います。原材料や添加物を研究・選定し、より長い品質が保てる商品の検討や、営業職と連携して顧客ニーズに応えた食品を開発します。
市場データを基に、新商品のコンセプト作りや商品の見せ方などのブランディングを担当します。
製造管理部門は、開発した商品を量産することが仕事です。品質不良を出さないよう、厳密に管理しなければなりません。
生産管理部門は、製造工場の設備を保全し、安定した商品の供給をコントロールします。
工場で量産された商品の配送管理を行います。コストダウンを図るため内製化している企業もあれば、社内の負担を軽減するためアウトソーシングしている企業もあります。
食品メーカーの営業には、どの企業にも共通する4つの仕事内容があります。「新商品や既存商品の魅力の説明」「見積もりから販売促進のサポート」「試食会の開催」「クレームや欠品対応」です。
営業職は商品の販売前から販売後の対応まで長い期間携わります。トラブルが発生した場合も、会社の顔として社内と連携しながら解決に臨みます。
食品メーカーの営業にはルート営業と新規開拓営業がありますが、メインとなるルート営業です。業界未経験の方はイメージしにくいかもしれませんが、転職後スムーズに仕事ができるよう、営業先についての理解を深めておきましょう。
卸業者は食品メーカーと小売店の中間に位置します。
|
小売業者とは、自社商品の消費者と最も近い関係の量販店です。
|
小売業者は家庭で消費する商品の販売ですが、飲食業者は居酒屋やレストランなどに業務用の商品を販売しています。
|
前述したルート営業のほかに、新規開拓営業があります。
|
食品メーカーは一定の需要があり、営業職未経験でも安定して働ける職種です。平均年収は高めで、業界未経験者であっても採用されるチャンスが広がっています。
食品メーカー全体の平均年収は439万円です。企業によっては年功序列制を採用している場合があり、年齢を重ねれば昇進や昇給が見込めます。具体的には、20代の平均年収は395万円ですが、30代は530万円まで上がっています。特に男性の平均年収は年齢に応じた伸び率が顕著です。
食品メーカーへの転職した方のうち、全体の59%が前職よりも年収がアップしたデータもあります。「メーカー」全体で考えると食品メーカーは平均年収が低めですが、営業職はインセンティブを支給する企業があるため、高収入を得るチャンスがあります。
食品メーカーにはさまざまな職種がありますが、業界未経験者の方は営業職が狙い目です。理由は、営業職は職歴を問われず転職できるチャンスがあるためです。また、入社直後に配属される機会の多い職種であり、既存のお客様や自社商品を把握できます。
食品メーカーの営業職に就くメリットは、お金と生活に関わるものが挙げられます。たとえば、待遇面や子育て世代に適したライフスタイルです。いずれも食品メーカーにより差はあるため、給与や福利厚生等をしっかりと把握しなければなりません。
インセンティブが支給される食品メーカーがあります。営業職なら営業成績に応じたインセンティブです。自分の努力が収入としてダイレクトに還元されるため、モチベーションの維持につながるでしょう。
食品メーカー業界は人々の暮らしと直結しているため、安定度は高いといえます。社会情勢の影響を受けにくい点も特徴で、知名度の高いオリジナル商品がある場合は特に盤石でしょう。
将来の市場変化を見越し、より安定を求めて海外進出する食品メーカーもあります。安定を重視する方は、国内と海外との売上比率もチェックするとよいでしょう。
大手食品メーカーの多くは福利厚生に力を入れ、社員の定着を高める努力をしています。たとえば、独身寮や社宅制度などがその一例です。自分で借りるよりも住居費用を節約できることが多く、浮いた分を貯蓄や運用に回せます。
小さな子どもがいる子育て世帯は、育児短時間勤務制度を利用できれば非常に助かるでしょう。通常の年齢制限は3歳までですが、食品メーカーによっては小学校高学年になるまで利用できるケースもあります。
食品メーカーの営業は、販売して終わりではありません。メーカー側からでは顔の見えない顧客のことまで考える力が必要です。専門的な資格は求められませんが、あると役に立つスキルはあります。
自社の新商品の案内や販売促進の企画、価格交渉などをするために提案・交渉しなければならず、コミュニケーション能力が不可欠です。新規開拓営業の際は、何度も足を運びアピールするといった根気強さも求められます。
また、営業職で結果を出すためにはマーケティングの知識も大切です。営業職に求められるマーケティングとは、取引先の利益やベネフィットまで考えられることです。消費者のニーズや自社商品のデータを分析し、一から売場づくりを企画するのもよいでしょう。
食品メーカーの営業職に特別な資格は必要ありませんが、普通自動車免許は取得していたほうが有利です。
都心部では車を使った営業は少ないかもしれませんが、重量のあるサンプル品を持って地方の商談場所へ出向くこともあり得ます。そのようなケースでは、徒歩よりも車で向かったほうが円滑に業務を進められます。
調理師や管理栄養士といった食品に関わる資格もあるとよいですが、営業職で生かせるシーンは少なく、業務上必要な資格とはいえません。
食品メーカーの営業職は特別な資格が不要で、業界未経験でも転職可能です。しかし、即戦力としての活躍を期待されるため、営業経験が重視されることもあります。
営業職が未経験の場合、これまで経験した業務でアピールできるポイントを考えます。たとえば、1日の中でやるべきことを完遂するために努力してきた経験や、相手が何を求め解消したいかヒアリングできる能力などです。
それらをどのように生かせるかを志望動機や自己PRで文章化し、採用担当者に伝えることが大切です。自分の目標だけでなく、会社へ貢献できる人材であることも忘れずにアピールしましょう。
食品メーカーの営業職は経験や学歴・職歴問わず転職可能です。ただ、食品メーカーは非公開求人として募集されることもあり、ひとりで転職活動をしているとせっかくのチャンスを逃してしまう可能性があります。
マイナビ営業エージェントは、非公開求人を含めマイナビ営業エージェントでしか取り扱いのない企業をご紹介できることが強みです。食品メーカーの営業職に未経験でチャレンジする方を全力サポートします。
営業職
第二新卒には営業がおすすめ?向いている理由や成功に導くコツを紹介
営業職
メーカー営業の将来性を徹底解説!市場価値を高める方法やキャリアパスも紹介
営業職
IT営業を辞めたいと感じたら?仕事がきつい理由とおすすめの転職先を紹介