更新日:2024/05/28
この記事のまとめ
転職活動において企業の書類選考を受けるときには、応募書類のひとつとして職務経歴書を提出する形が一般的です。中には、職務経歴書を手書きで作成してもよいのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、職務経歴書を手書きで作成する場合の書き方や比較的簡単に作成する方法を紹介します。手書きの職務経歴書を提出しようと考えている方は、事前にひととおり確認することでスムーズに作成を進められるでしょう。
目次
手書きで職務経歴書を作成することに問題がないのか疑問に思っている方もいるでしょう。結論からいうと、職務経歴書を手書きで作成するのは問題ありません。一般的に職務経歴書はPCで作成するものと考えられていますが、手書き用の職務経歴書が販売されていたり、テンプレートが公開されていたりすることを考えるとNGではないことが分かるでしょう。
職務経歴書の作成にあたって手書きとPCのどちらにしたほうがよいか迷ったときは、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえでよく考える必要があります。なお、応募先企業が職務経歴書の作成方法を指定している場合はそれに準じます。
ここからは、手書きで職務経歴書を作成する流れを見ていきましょう。簡単に作成するために覚えておきたい2つのポイントを紹介します。応募書類をチェックする選考担当者にとって見やすく、違和感がないものに仕上げるためにも常に意識しておくことが大切です。
職務経歴書を手書きで作成する場合は、市販の職務経歴書を使用するのが基本です。白紙に内容を記載したりレポート用紙を代用したりすることは避けましょう。
職務経歴書が単品で販売されているケースは少なく、履歴書とセットになっていることが一般的です。文具店などで職務経歴書つきの履歴書を購入するとよいでしょう。ほかにも、インターネット上に公開されている職務経歴書のテンプレートから、手書き用のものをダウンロードするのもひとつの方法です。
いずれの場合でも、ビジネス文書として一般的に使用されているA4サイズのものを使用しましょう。A4サイズ以外の用紙を使用すると、企業側の管理に支障が出て扱いにくくなるケースがあります。
使用する筆記用具は黒のボールペンに統一するのが基本です。黒のボールペンはビジネスにおいて一般的な筆記用具で、書類を読む選考担当者にとっても違和感がありません。途中で文字が消えて内容が分からなくなる状況も避けられます。
一方で、文字が消える可能性のある鉛筆やこすると消せるペンの使用は避けましょう。サインペンや蛍光ペンを含め、書類の作成で通常は使用しない筆記用具も不適切です。
履歴書も手書きで作成している場合は、職務経歴書に使用する筆記用具も履歴書と同じものを使用すると仕上がりに統一感が出ます。
基本的に、手書きとPC作成のいずれの場合でも職務経歴書に盛り込む内容は変わりません。以下で職務経歴書に盛り込みたい5つの要素を紹介します。
いずれも応募先企業に自分のことをアピールするうえで欠かせないため、忘れずに盛り込みましょう。なお、どこに何を書くかは使用している職務経歴書のレイアウトに準じます。
経歴・職歴をまとめる部分には、これまでに在籍していた企業別に必要事項を記すのが基本です。経歴欄の最上部には「企業名」「勤務期間」「従業員数」「資本金額」「雇用形態」「事業内容」などの基本情報をまとめましょう。
箇条書きを使用すると、情報が整理されて見やすくなるのでおすすめです。事業内容や実際に担当した業務は続く部分で詳しく解説するため、冒頭の部分では概要を簡潔に記すだけにとどめます。情報が分からない部分は、コーポレートサイトを参考にして記入しましょう。
応募者がこれまでどのような業務を担当していたのかは、採用の可否を左右する大切な要素です。そのため、在籍していた部署とそこで取り組んでいた業務内容を箇条書きで簡単にまとめましょう。
「マーケティング部:総合的なWebマーケティング施策の立案・実施」「第1開発ディビジョン:Javaを使用した行政システムの開発」のように、読んだときにひと目で分かるように記載するのが基本です。
複数の業務を担当していた場合は、担当業務として概要を示した後に職務内容としてそれぞれ箇条書きで整理して記載します。
職務経歴書を通じて特にアピールしたいのは、転職先で発揮できるスキルと経験です。スキルと経験をより説得力がある仕方でアピールするためにも、業務で取り組んだことや意識したこと、成果を数値化して盛り込みましょう。
「新規顧客を獲得するためにオウンドメディアの運営に注力し、その結果前月比+50%の売り上げを達成した」など、具体的に盛り込めると効果的です。多くの経験があるのであれば、時系列でまとめつつ応募先企業で担当する業務に直結する内容のものを目立たせましょう。
過去の業務を通じて培ったスキルや資格も積極的にアピールしましょう。業務に関連する資格を独学で取得した場合も同様です。多くの資格を有しているのであれば、すべてを羅列するのではなく、応募先企業の業務で活かせるものを優先して記載します。
資格は自分のスキルレベルを客観的に証明するものであり、選考担当者が求めているレベルに達しているか判断するうえで信頼できる指標です。
職務経歴書の最後には、自己PRを忘れずに記載しましょう。自己PRは、自分が転職後に即戦力として活躍できることをアピールするものです。
これまでに担当した業務でどのようなスキルを習得したのか、そのスキルをなぜ応募先企業で発揮できると考えているのかを具体的に示します。さらに、自分のキャリアプランに言及しつつどのように成長したいか、日々の業務で何に取り組みたいのかも伝えましょう。
自己PRは読みやすい分量にまとめることも大切です。長ければよいというわけではないため、基本的に200文字程度に仕上げることを意識します。
前述のポイントを踏まえて作成した職務経歴書の一例を紹介します。
【例文】
期間:2020年1月~2023年12月
株式会社○○
事業内容:ITシステムの受注開発
従業員数:○○○人
資本金:○○○円
雇用形態:正社員
所属:□□部
業務内容:AIを活用した在庫管理システムの開発
担当業務
・Python・R・Javaを使用したプログラミング
・システムのクラウド化支援
・開発プロジェクトの全体マネジメント
保有資格
・Javaプログラミング能力認定試験 1級 合格
・ITストラテジスト試験 合格
自己PR
AI技術を活用した在庫管理システムの開発に3年ほど携わっていました。直近ではプロジェクトの全体マネジメントを担当しており、開発プロセスの一部の自動化を進めて期間を短縮することに成功しました。
通常は4ヵ月半ほどかかっていた開発プロジェクトも、最終的には3ヵ月で完了するまでになりました。上記の経験は、開発の効率化を推進している貴社での業務においても発揮できると確認しております。
在籍していた企業の情報と担当業務・スキルなどを見やすくまとめると上記のようになります。必要な情報を過不足なく、可能な限り簡潔に盛り込むと相手にとって読みやすいものに仕上がるでしょう。
多くの転職者がPCで作成している職務経歴書を手書きで作成することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下で代表的な2つのメリットを紹介します。下記のメリットに魅力を感じるのであれば、手書きで職務経歴書を作成することを考えてみてもよいでしょう。
PCで作成した職務経歴書が多い中において、手書きで作成した職務経歴書は目立ちます。そのため、選考担当者の目を引いてほかの職務経歴書以上に注目してもらえる可能性が考えられます。
ただし、注目してもらいやすいからといって手書きで作成した職務経歴書を提出することがプラスになるとは限りません。選考担当者の考えによってはマイナスになることも考えられるため、過度に期待しないようにしましょう。
職務経歴書は、自分のスキルや経験を活かして活躍できることをアピールするものです。重要なのは記載する内容であるため、書き方より内容に気を配ることが大切といえます。
あえて手書きで職務経歴書を作成することで、丁寧さや文字の美しさをアピールする効果も期待できます。手書きの文章を作成する機会がある職種や、日々の業務を丁寧に遂行することが求められる職種においてはプラスに働く可能性があるでしょう。
そのため、まずは応募先企業で担当する業務がどのようなものかを確認し、手書きの職務経歴書の提出がどのように評価されそうかを考えてみることをおすすめします。
一方で、職務経歴書を手書きで作成することにはいくつかのデメリットもあります。デメリットになりやすいポイントを以下で詳しく見ていきましょう。実際に職務経歴書を作成するときは、メリット・デメリットを比較して手書きとPCのどちらで作成するか判断することが必要です。
1文字ずつ丁寧に書かなければならないため、作成するのに時間がかかるデメリットがあります。書き間違えた場合には、再び最初から書き直さなければなりません。
複数社の求人へ応募するときは、応募する企業の数だけ職務経歴書を書かなければならないため長時間かかります。転職活動に充てられる時間を有効活用するという面で考えると、手書きで職務経歴書を作成するデメリットは大きいといえるでしょう。
一般的にPCで作成する文書を手書きで作成したという事実があることで、PC操作のスキルに何らかの問題があるのではないかと懸念されるリスクが考えられます。職務経歴書の記載内容でPCスキルを有していることをアピールできますが、それを証明するのが難しくなるでしょう。
PCスキルについて言及しても、「職務経歴書に書けるスキルを有しているのであれば、なぜ手書きの書類を提出したのだろうか」と思われる可能性もあります。
手書き用の職務経歴書は項目ごとに記入欄が設けられているため、記載できる情報量が少ないのもデメリットです。
職務経歴書はA4用紙1枚~2枚程度にまとめるのが基本とされており、手書きの場合でもこの点は変わりません。そのため、盛り込める情報量の合計はPC作成のときと比較して大幅に少なくなります。場合によっては、アピールポイントを過不足なく記載することが難しくなるでしょう。
手書きでの作成を検討している方は、職務経歴書に記載事項すべてをきちんと盛り込めるか確認することをおすすめします。
転職者によって状況はさまざまです。場合によっては、思ったように職務経歴書を書き進められないケースもあるでしょう。
職務経歴書の書き方で悩んだときは、できるだけ早い段階でマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントでは、職務経歴書の作成サポートを含めて総合的な転職サービスを提供しています。
マイナビエージェントでは、転職サービスのひとつとして応募書類の添削サポートを実施しています。作成した職務経歴書が自分の強みを適切にアピールできているか、選考担当者に好印象を与えられるものになっているかを確認し、必要に応じて調整を提案します。
自分のスキルや経験のうち何をアピールできるか知りたいと考えている方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。できるだけ早くご相談いただくことで、余裕を持って転職活動に取り組めます。
応募書類の添削に限らず、キャリアの棚卸しや求人の紹介、各種相談といった転職活動全体のサポートも提供しています。転職市場全体や各業界事情に精通している経験豊富なキャリアアドバイザーが転職活動全体をサポートする仕組みです。
マイナビエージェントでは転職後のアフターフォローも実施しているため、初めての転職で不安を感じている方にも向いています。転職に関して何らかの悩みを抱えているのであれば、ぜひ一度ご相談ください。
選考において、応募者のスキルや経験を把握するうえで職務経歴書は欠かせない書類のひとつです。一般的にはPCで作成するものとされていますが、あえて手書きで作成することでほかの応募者と差別化を図るのは選択肢のひとつといえます。
どのように職務経歴書を作成するとしても、より効果的な内容に仕上げたいならプロのキャリアアドバイザーのサポートを受けて作成を進めるのがおすすめです。
マイナビエージェントでは応募書類の添削をはじめとしてさまざまな転職サービスを提供しています。経験豊富なキャリアアドバイザーが転職を成功に導くサポートを提供しているため、ぜひご相談ください。
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