更新日:2021/09/13
転職活動する際、企業に提出する書類は、その企業との初めてのコンタクトツールとなります。
中でも、職務経歴書はそれまでの経験やスキルをアピールするために重要な書類であり、職務経歴書に書かれている志望動機は、書類を読み進めてもらうきっかけにもなります。
ここでは、職務経歴書に志望動機の記入が必要とされる理由、志望動機のまとめ方などについてご紹介します。
目次
日本工業規格(JIS)のフォーマットの履歴書には、志望動機を書く欄があります。しかし、スペースとしては小さいため、記入する内容がどうしても限られてしまいます。
その点、職務経歴書のフォーマットには決まりがありません。文章量も内容も自由に書けますので、自身が伝えたいことを十分に表現することができます。
職務経歴書とはそもそも、職務経験を伝えるための書類ですが、自分がこれまで経験してきたこと、自分ができることをより具体的にアピールするための物です。職務経歴書に志望動機を書くことは、どんな職種を志望しているかばかりではなく、どうして応募先の企業を志望しているのかを伝えることに役立ちます。
職務経歴書に記載するキャリアと整合し、一貫した内容の志望動機を示すことで、採用担当者に対して、自分が求められている人材であるとアピールすることができるのです。
職務経歴書の志望動機を考える際に、気を付けておきたいことはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、基本となる3つのポイントをご紹介します。
数ある同じ業界・職種の企業の中から、なぜその企業を選んだのか、理由を明確にしましょう。
どうしてその企業でなければならないのかを採用担当者に知ってもらうことは、大事なことです。
応募先の企業の業界における立ち位置や商品、サービス、企業理念などをしっかりとリサーチ・整理し、自分なりに感じた魅力を具体的に伝えられるようにしておくといいでしょう。
続いて、自分がその企業でやってみたい業務や、就きたいポジションを具体化します。
「現在の職場でできない仕事がここではできる」「自分が一番したい仕事はその企業でしかできない」ということは、志望動機として強くアピールできる点であり、採用担当者に印象を残すことができます。
企業に、自分を採用したらどんなメリットがあるのかも伝える必要があります。
その企業が新たな人材に求めているものと、自分の経験やスキルがいかにマッチしており、入社後に力を発揮できるかを積極的に示します。
職務経歴書に記載するキャリアを根拠として、一貫したアピールができると良いでしょう。
志望動機は、採用担当者の目にとまり、会ってみたいと思わせるためのものですが、志望動機の内容によっては、マイナスのイメージを与えてしまいかねない場合もあります。
ここでは、書くことでマイナスとなってしまう志望動機の例をご紹介します。
「貴社の理念に共感しました」「貴社の取組みに感動し、一緒に働いていきたいと思いました」などは、一見、響きのいい言葉ではありますが、どの企業にもあてはまってしまいます。
採用担当者に、「どの企業にも同じことを伝えているのでは?」と思われてしまうかもしれません。
また、「人の役に立ちたい」など、ぼんやりとあいまいな志望動機も、採用担当者には響かないでしょう。
その企業独自の社風や事業内容を自分なりにきちんと理解して、より具体的な志望動機にしましょう。
応募先の企業の商品やサービスを利用し、よく理解することは大切です。しかし、それらを単に「好きです」「良いと思います」と、顧客目線で伝えるだけでは志望動機としては不十分です。
企業はファンを求めているわけではなく、入社後、会社に利益をもたらす人材が欲しいのです。
商品やサービスについて伝えたい場合は、十分に分析を行い、ただの感想ではなく独自の意見として示せるようにしましょう。
転職を考えるとき、待遇や給与、勤務地、残業時間などの面を考えることは当然です。しかし、これらを前面に出して志望動機とするのはNGです。
採用担当者に「条件次第でどこの会社でもいいのでは?」と思われてしまいかねません。
志望動機には、働きやすさの条件よりも、自分がどう働いていきたいかを中心に、前向きな姿勢を見せましょう。
自分のスキルアップのための転職や、入社後に学んでいこうという姿勢があるのはいいことです。
ただ、「貴社で学ばせていただきたい」とストレートに表明するのは、意欲的でポジティブな考えに見えますが、極力避けたほうがいいです。
入社後、すぐにスキルや経験を活かせる即戦力を求めている企業としては、そのような姿勢は企業側のメリットとは捉えられません。また、自分の成長を企業や他人に頼る傾向があるとのマイナスの印象を持たれてしまう場合もあります。
今あるスキルをどのようにしたら活かすことができるかをアピールした上で、不足している知識やスキルはいち早く身に付けていきたいという前向きな姿勢として示すことで、採用担当者には伸びしろのある人材と印象付けることができるでしょう。
職務経歴書に志望動機を書く際に、気を付けておいたほうがいいポイントはいくつかあります。
ここでは、志望動機をまとめる上で押さえておきたいポイントをご紹介します。
どんなに熱意のある内容であっても、長文になってしまっては逆効果です。
応募先の採用担当者は、多くの履歴書や職務経歴書を日々読んでいます。採用担当者がさっと目を通しただけでも印象に残りやすいよう、まわりくどい表現を避け、必要な情報を簡潔にまとめた文章にしていきましょう。
文量は、採用担当者が読みやすいように1文60文字程度、全部で200~300文字を目安にするといいでしょう。
職務経歴書は、書いて終わりではありません。その先の面接に直結するものなので、職務経歴書を読んだ採用担当者が、内容に基づいた質問をしてくることが想定されます。
志望動機を書くとき、自分の書いた内容が面接時にどのような質問となるのかを想像できていれば、面接時に落ち着いて受け答えをすることができるでしょう。
経験のある職種とは違い、これまで経験のない職種に応募する場合の志望動機は、どのように書けばいいでしょうか。
最後に、未経験職種の志望動機を書く際のポイントをご紹介します。
未経験職種に転職を希望する場合、なぜその職種にチャレンジしようと考えたかを明確に説明しましょう。
その職種の経験者が多い中では、経験やスキルの少ない未経験者は、不利になるのは間違いありません。
そのような状況にあっても、採用担当者の気持ちを動かすためには、経験の不足を上回る理由と熱意が必要となります。
これまでの職種・業種で働いてきた上で感じたこと、自身の生活の中から関心がわいたことなど、自分なりの具体的な理由を書くといいでしょう。
未経験職種に転職をするといっても、決してそれまで培ってきた社会人としての経験が役立たないわけではありません。
ビジネスマナーやビジネススキル、社内外の方とのコミュニケーション能力などは、どのような職種においても欠かすことができないからです。
さらに、資料作成能力やマネジメント能力、企画立案能力、問題解決能力といった自身の得意とするスキルを、具体例を挙げてアピールしていきます。
それらの能力と併せて、入社後には業務に必要なスキルや知識をいち早く身に付けていきたいという、前向きな姿勢を示すことが大切です。
職務経歴書の志望動機は、採用担当者に対して、自分が「その企業で、ぜひ働きたい」という熱意を伝える入り口のようなものです。
ただし、熱意だけでは、その企業にこれからどのように貢献できるかが伝わりにくくなってしまいます。
より客観性を持った志望動機にするためには、自分以外の目も必要となってくるかもしれません。
マイナビエージェントでは、多くの実績を持つプロの目線で書類の質を高めていくことが可能です。不安に思ったら、ぜひ一度ご相談ください。
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